このコーナーは、本誌と連動する 『スマッシュ調査団』と『テニスフリートーク』で構成されています。
 『スマッシュ調査団』は、テニスに関する素朴な疑問を調査・解決していく、本誌で大好評連載中のコーナー。毎月寄せられる多くの依頼に本誌だけではとても答えていけそうにない。というわけで、インターネット部門を開設することになりました。このコーナーは随時更新していく予定なので、こまめにチェックして下さいね。依頼は、従来通り本誌宛へのお葉書はもちろん、インターネットでも受付けます。インターネット受付分から本誌への展開もあるので、「アレって何かな?」と思ったら、依頼してほしい!
◆応募方法
・下にある投稿ボタンより専用フォームを呼び出して、必要事項をすべてご記入の上送信して下さい。
・投稿されたご意見は、編集部を経由して随時このページに掲載していきます。(ただし、掲載にふさわしくない等編集部で判断したものは除かせていただきますので、予めご了承下さい)。掲載に際しては氏名のみを掲載しますが、ペンネームでの掲載を希望される方は、忘れずにペンネームを記入しておいて下さい。
**** その他 ****

依頼内容994:技術解説についてのリクエストなのですが、テニス雑誌全般にいえるのですがモデルの写真が斜め前方向からのものが多く、イメージし辛いです。またどういった打ち方をすればどういった軌道のボールが飛んでいくかも連続写真に入れてくれると、いいなあと思いますがどうでしょうか?

北海道のシラトーさん

報告994:貴重なご意見として今後の参考とさせていただきます。
 本誌の場合「VR写真」と題したボールの軌道写真をお見せする方法を確立していますので、方法としては可能だと思います。
 ただ、GSでのプロの、ということになると、GSでは撮影角度が限られているため、必ずしもご期待に添えないかもしれません。
 今後も色々と研究してまいりますので、よろしくお願いいたします。


依頼内容968:最近、テレビ観戦しているとダウンザラインという言葉がよく出てきます。
ある局の実況の人がダウンザラインとはサイドラインに平行なショットと説明してい るのですが、サイドラインに平行ならどこでもダウンザラインになるのでしょうか? ダウンザラインの本当の意味を知りたいです。

京都府の汚蛇流さん

報告968:語義的にはサイドラインの上をすーっと平行に飛んでいくショットのことを指す。バックハンドのクロスのラリー中に打たれると反応できないぐらい見事なウイナーとなることも少なくないショットだ。
 しかし、この用語も別段必殺技の名称的な意味で使われているというよりも、形容詞的にサイドラインの上を塗るように飛んでいったショット、という意味が強い用語だ。依頼者のおっしゃる「サイドラインに平行ならどこでも」という疑問の意味がよくわからないが、ストレートショットとの区別がないのか、という意味なら、その区別は曖昧だ、という話になってしまう。用語の定義というのは、実は意外に曖昧で、フォアのストレートなのか、フォアのダウンザラインなのかは、見た人の感覚によって変わってしまうことも少なくない。そこを細かく定義しようとすると、ラインから1m以上離れたらストレートショットで、1m以内ならダウンザラインとかいう規則が必要になってしまう。毎回毎回、いちいち距離など測っていられまい。感覚的な言葉というのは、そういう意味だ。


依頼内容959:「この選手は専門家からの評価が高い。」というときの専門家とはどういう人なのでしょうか。テニスについて詳しければだれでもなれるのでしょうか。

静岡県のかめさん

報告959:誰でもよければ「専門家」とは呼ばれない気が……。
 基本的にはテニス界のことや、選手の動向をよく知っているプロのコーチ、テレビなどの解説者を始めとした元選手たち、テニス専門の記者たちなどが該当するのではなかろうか……。少なくともその発言の内容に責任を負う立場にある方、というのが専門家の定義だろう。


依頼内容958:私はテニスと写真が大好きで、将来はテニスを撮る仕事ができたらいいなと 思っていますが、テニス専門のカメラマンになるためにはどうすればいいのでしょう か?テニス誌でカメラマンを募集したりしているのでしょうか・・・・現状で雑誌が 運営されているということは、もうカメラマンは足りているということなので、なか なか厳しいとは思いますが、お教えてください、お願いします。

北海道のカメラマン志望さん

報告958:現時点では、テニスだけを撮って生活している「テニス専門のカメラマン」というのは日本には、というか、世界にもほとんどいないと思う(いても、この世界の草創期から活動してきた大家と呼ばれる数人しか心当たりがない……)。
 カメラマンというのは確かに得意分野や専門分野はあるものの、スポーツをそのフィールドにしている方々の場合、テニスも撮れば、サッカーも撮り、野球もゴルフも、時には商品写真や人物写真も撮るという人がほとんどだ。また、報道写真だけでなく、大会オフィシャルカメラマンや、メーカーのカタログ用の写真撮影など、色々な活動をして収入につなげ、報道写真はむしろ自分自身の広報活動としての営業で、それだけを見たら収支的には赤字か、それに近いという方もいるのではなかろうか。ごく稀に「別に写真でガツガツ稼がなくても食っていける」から、好きなものだけを撮るという環境にいる方もいるにはいるようだが、それは世界でも少数派だろう。
 それに、市場規模の問題もあり、テニスだけを撮るカメラマン、というのでは正直、現時点では商売にならないと思われる。
 テニス誌の場合、各社の写真部の社員or契約カメラマンか、フリーランスのカメラマンに撮影を依頼する、もしくはフォトライブラリーから写真を購入するのがほとんどで、正直、今だと新たな媒体ができるか(あるいはご自身で新しい媒体を作るか……)、日本がテニスブームになって写真の需要が飛躍的に増大しない限り、余地はないような気がする……。また、世界的なフォトエージェンシーの存在感は日増しに増していて、今や海外の大会でも日本からカメラマンを当地に派遣するより、現地にいるカメラマンを一時的に雇ったり、フォトライブラリーから購入した方がいい、という時代にもなっている。これは写真がデジタル化されたことによる利便性の向上も大きく、カメラマンには正直、厳しい時代だ。
 今、テニス界で活躍しているカメラマンで、社員カメラマン以外の方の場合、その過程を大きく分けると、社員or契約カメラマンを経てフリーになった方と、先輩カメラマンの下で修行して独立した方の概ね二通りで、いずれ劣らぬ大ベテラン揃い。もし、フリーとして彼らの間に割って入るということは、彼らと真っ向勝負する、という形になるが、その覚悟はおありだろうか? 
 カメラマンというのは、ルーキーだからと甘えの許される世界ではない。フリーの方にお願いして、一緒に仕事がしにくかった、上がってきた写真が今イチだった、という場合、よほどのことがない限り、二度目に仕事を頼む媒体は稀だろう(タダでもいいです、とか、無茶な条件を提示でもしない限り……)。なにしろ、この世界、やりたいという人の数だけは多いのだ(ただし、中の人も収入では苦労しているのが悲しい現実だが……)。
 テニス誌が独自に募集を出すことはないと思われる。というのは、ほぼ全てのテニス誌の編集部は、ある出版社の一部署という位置づけだからだ。したがって、社員、もしくは契約カメラマンに関しては各社の写真部が募集をかけるというスタイルが普通だ。この場合も、新規採用ではなく、ほとんどは経験者採用。未経験者可だったとしても、最低でも写真学校卒のレベルかそれ以上が求められるだろう。
 写真部というのはその社が必要とするあらゆる写真を撮るための部署。撮影技術としては専門性よりも汎用性が求められる。スポーツだけでなく、人物や静物の撮影法や、照明の作り方など、せめて写真の基礎を理解しているレベルでないと「使えない」と判断されるのだ。それを一から教える役目は会社の写真部という部署にはない。なぜなら最初からできる人材を雇えばいいわけで、ここで必要とされているのはプロだからだ(新聞や大手出版社の写真部なら、最初から人材を育てるという余裕もあるのだろうが、ほとんどの出版系企業は企業規模としては零細企業レベル。初心者を雇って、育てて一人前にする余裕は、経済的だけでなく、仕事量的にもない)。
 また、会社の看板を背負うので、社会人としての常識も強く求められる(これはフリーの方がむしろ、強く求められる要素だが、フリーは個人で責任を負うのに対し、社員カメラマンの場合は、所属する会社の組織全体に責任を負う性質の違いはある)。ある社員のミスは会社のミスとして見なされる。何か問題を起こせば、その会社全体が迷惑を蒙る。
 ただ、全く望みがない、というわけではない。こればかりは運とタイミングの問題もある。需要と供給のタイミングと条件が折り合わないと、縁もできないという単純な話だ。写真部側が募集をかけた時に、「即戦力じゃないと困る」というケースでは未経験者の入る余地はないし、逆に「ただ人数が欲しい」という時期なら未経験者でも入れることもあるのだ。
 ちなみに、弊社写真部に未経験者の場合の採用基準を聞いたところ、第一に挙げられたのは、あくまでも人柄だった。とにかく社会人としての常識を持っていることが第一だった。もちろん、写真学校などで写真をちゃんと勉強してきたかどうかは最低限のベースとして求めるが、その時点で必要な経歴を持っているなら、あとは人柄重視、という話だったのだ。
 これはカメラマンというのは、職人的な仕事ではあるものの、人間関係が大切だからだ。会社が違っていてもカメラマン同士は、いつも同じ会場で顔を合わせることが多いことや、記者などと一緒に行動する時も多い。人柄が極端だと仕事以前にトラブルの元になりかねない、というのが実は大きな理由だったりもする。普通の社会人として、共に働ける仲間を雇いたいという採用基準にはカメラマンだから、という特殊性はない。
 テニスが好きというのは、テニスを撮るカメラマンにはあった方がいい要素ではあるが、絶対になければならない要素というわけではないし、場合によっては必要ないとさえ言える要素。仕事に必要なのは愛ではなく、プロとしての矜持と責任感であり、社会人としての常識。ただ写真がうまければいい、テニスへの情熱があればいい、という世界ではないというのは強く心得ておいて欲しい。


依頼内容957:サーブのスピードガンの表示とは初速なんでしょうか?それともネットを通ったときなんでしょうか?

静岡県の馬塚 大輝さん

報告957:選手がサービスを打つ時のポジションと、スピードガンを設置した施工業者の設定によって差は出る。一概には言えないというのが事実としての報告だろう。概ねコートの真ん中に設置されたレーダーガンから、放射状に電波が飛ぶように計測ポイントが設定されていて、ボールがそこを通り過ぎた時に計測されるのだという。選手の立ち位置にもよるが概ねサーバー側のサービスライン付近上空を通過中の速度、と考えていていいのではなかろうか。つまり、ほぼ初速ということでいいだろう。


依頼内容954:nSix-One90(フェデラーの使ってるラケット)を買おうと思うのですが、僕のプレースタイルにあってますか??
・トップスピンを思いっきりつぶして打ちます。(エッグボールとかをよく打ちます)
・サーブはファーストは超フラット。セカンドはトップスピンサーブです。
・テニス歴6年です。いまはバボラのピュアコントロールを使っています。
・おもにベースラインプレイヤーです。
・時々ですけどトップスピンをかけようとしてフレームショットがあります。ほとん
どはスウィートスポットに当たります。ガットは大抵1、2週間で切れます。かなり長いと1ヶ月・・お願いします。
ほかにもnSix-One90以外に合うラケットがあるなら言ってくださるとありがたいです。

愛知県のナダル大好きさん

報告954:テニス歴も長く、これだけ詳細に自分のテニスについて分析できている依頼者に我々が言えることはない。同じことを専門店のストリンガーさんに相談して、最終的には試打などの上で決めればよろしかろうと思う。
 ピュアコントロールよりも面が小さいこと、フレームのパワーで飛ばすというより、しなりで飛ばす系のラケットになること、ウーファーのような仕組みはないので、スピンはあくまでも自分のスイングでかけていかないとならないイメージが強調されること、グリップが皮であることを除けば、そう使いにくいラケットではないはずだ。


依頼内容953:女子のトッププロと男子プロのシングルスのレベル差について、教えてください。
1973年に、ビリー・ジーン・キング VS ボビー・リッジスの対戦がありましたが、当時、全盛に近いキング夫人が、55歳のおじさんといい勝負でした。その当時、エバートが、「自分の弟は世界ランキング1000位にも入ってないが、勝てない。」旨の発言をしてたと記憶してます。
ところが、現在は、実力がもっと接近しているのではないかと思います。ラケットの高性能化、筋力トレーニング、女子のトッププロの練習相手を元ATPランキング300位以内の男子がつとめると行った事が、実力差を縮めていると思ってます。
プロゴルフでは、女子プロのソレンスタムやウィーが、男子の公式なトーナメントに挑戦してます。
近年、プロテニス(シングルス)で、女子プロが男子のトーナメントに出場した記録はありませんか?あるいは、エキジビションでもよいので、対戦の実績がありませんか?
キム、シャラポワ、エナン、ウイリアム姉妹といったレベルなら、男子のサテライト、フューチャーズあたりなら、そこそこ勝てそうな気がしてます。

神奈川県のDAICHAN424さん

報告953:スコアを競うゴルフと違い、テニスは対戦競技だということを思い出していただきたい。ラケットとボールを介してはいるがその性質は格闘技に近い。セレナ・ウィリアムズが最も強かった2003年頃、彼女がATPツアーに挑戦するのでは、という噂がまことしやかに囁かれたことがアメリカであったが、彼女自身は「女性がボクシングで男性と試合をするようなもの」と一笑に付した。曰く、「勝負にもならない」と。
 正直に言って、男女の体力差は、こと対戦競技になってしまうとまるで違うとしか言いようがない。ラケットやガットが進化したのは確かだが、男子のラケットも等しく進化しているのだ。条件はイーブンで女子にだけ有利ということはない。落ち着いて欲しい。
 女子のトップレベルでも、男子のプロ選手相手ではまるで勝負にならない。それが現時点での現実だ。実力差が縮まったのは確かだが、その差は厳然として存在している。男子も進化しているからだ。また、サテライトやフューチャーズとあっさりおっしゃっているが、男子の場合、数ヶ月前までそのレベルで戦っていた選手でも、数ヵ月後には予選を上がってツアーで優勝を争うことも珍しいことではない。
 以前、同様な依頼でも回答したが、男子で200キロのサービスを打ち、相手のストロークを広範囲に叩き返す選手は大学生年代でもザラだが、女子でそれができる選手がどれだけいるか、とも考えてみて欲しい。
 ただし、何万人という観客が見つめ、全世界にテレビ中継されているという条件下で、セレナ・ウィリアムズと、無名のサテライト選手の対戦になった場合はもしかしたら女子が勝つことがあるかもしれない。しかし、それはメンタルに起因するもので、実力の差とは言い切れまい。いや、それでも男子が勝つだろう(よほど弱い選手を見つけてくれば別だが、ATPポイントを持っているような選手の中からそんな選手を探す方が大変だろう……)、というのが冷静な見方だろうと思う。
 確かに女子のヒッティングパートナーを男性が、しかも割とランキングも高い選手が勤めることがあるのは事実だ。しかし、現女子トップ10プレーヤーであるニコール・バイディソワがフロリダであるジュニアの男子選手と練習マッチをしたが、負けたという話をつい最近聞いた。彼女に勝ったのは日本の錦織圭選手だった……。マグダレナ・マリーバがフェデラーに勝ったのは、フェデラーが14歳の時だったというし(ちなみに、当時のマリーバは全盛期。フェデラーは友達たちから、極端に顔を残すその打ち方を馬鹿にされたりしていた子どもだったらしい……)。両者が「選手」というカテゴリーの場合、女子で勝てるのは身体が出来上がる前の中学生年代まで、ということだろう。
 もちろん、将来的にはわからない。しかし、少なくとも現時点では女子のトップ選手がATPに出場したとしても、話題性以上の意味を持たせることのできる選手はいないと思われる。全盛期のセレナでさえ、「ありえない」とした挑戦なのだ。シャラポワの1stサービスにキムのフォア、ウィリアムズ姉妹のストロークに2ndサービス、エナンの闘志を同時に持った女子選手でも、男子ツアーでは厳しいだろう。


依頼内容944:前々から女子のトッププロは、男子のどのぐらいのランクの人まで勝てるのか気になっていたのですが、どうなのでしょうか?
それから過去に異性対決があったら結果を教えて下さい。

北海道の微温 簿流具さん

報告944:条件によるだろう。例えば、2万5000人の観客に見守られ、全世界にテレビ中継された下と、誰も見ていない練習コートでは条件は同じではない。
 一般的に言うと、女子の世界トップクラスでも、そのプレーレベルは、男子の大学生プレーヤー以下であると言われる。
 女子でサービス速度が200キロを超えたという実例は史上でも数名しかいないが、男子だと下手をすれば高校生年代でもこの程度のサービスを打つ選手はゴロゴロしている、という事実が示すとおり、足の速さ、ストロークの回転量など、女子のテニスをただプレーの面だけで比較したら、まだまだ男子の敵とは言えない。女子選手がなんとか相手にできるのは中学生年代までだろう。実際、14歳頃のフェデラーはマリーバに負けたことがあるというし……。
 男女対決で有名なのはビリージーン・キング対ボビー・リッグスと、コナーズ対ナブラチロワの2試合だ。前者はキング夫人が、後者はコナーズが勝っている。
 ただし、前者は全盛期のキング夫人対50代の元トッププロ。後者は現役の二人同士だが、コナーズはサービス1本、ナブラチロワが返すボールはダブルスコート内なら全部イン、というハンデ戦。正面対決での真剣勝負はまだないと言ってもいい。
 ちなみに前者は1973年、「battle of the Sexes」と呼ばれて大いに注目され、テレビの視聴率、一つのイベントでの観客動員の数で長くテニス界の史上最高記録になっていた。当時は女性解放運動の真っ最中であったことも影響したのだろう。
 しかし、男女のどっちが強いか、というのは考えるだけ意味がない、というのが目下の現実だ。


依頼内容943:日本のプロはシングルで優勝できますかね?僕が知っている限り松岡修三のベスト4が最高だと思うんですけど

北海道のモズさん

報告943:うーん、松岡さんの名前は修造と書くし、ウインブルドンでの最高成績はベスト8だし……。彼はATPツアーでの優勝経験もある。できればもう少し、日本人選手について再調査して欲しいと思う。
 さて、優勝できるかどうか、というのがGSで、ということだと、「いつかはできる日がくるんじゃないのかなあ」というのが答えだ。「漠然としたいい加減な答えだ!!」と憤らないでいただきたい。「不可能だ」などとは誰にも言えないし、逆に「絶対できる」とも言い切れないからだ。20年前に「日本人の大リーガーが当たり前の顔をしてオールスターに出場したり、MVPになったりしている」と言っても誰も信じなかっただろうが、今、イチロー選手がそれを現実のものとした。
 日本人選手でGSで大活躍し、優勝する選手が出てくる日を我々だって期待している。皆さんも期待して見守り続けて欲しい。
 ファンの目と希望、そして期待がそういう選手を生み出す下地になる、というのは間違いがないのだ。


依頼内容942:プロのガットのテンションについて知りたいのですが、僕はプロは(とくに男子)みんな60ポンド以上のテンション、つまりすごく固いテンションで張っているのかと思っていました。しかし調べてみると凄く固い選手もいれば、40ポンドちょっとの選手もいました。
どうしてこんなにゆるく張るのですか?あんなに強打するのにアウトしないのですか?とくにルキシロンを使っている選手には50〜55の低めのテンションで張っている人が多いのですがなぜなのですか?

広島県のアルゼンチン人さん

報告942:どうして、と言われると個々の選手によって事情は様々だろうが、彼らの戦闘力を最も発揮できるのがそのテンションだという理由があるからで、それ以上の理由はない。
 ただし、一般プレーヤーの多くと、選手では違う点として、選手たちはほぼ常に「張りたて」の状態のラケットを使っている、というのは指摘できる。一般プレーヤーの多くは恐らく、ショップなどで張ってもらった後、一日程度は経った後のラケットで使い始めるだろうし、切れるまではそのまま使い続けるというケースがほとんどだろう。しかし、プロは2006年7月号の本誌コーナーでも紹介してある通り、練習でも張りたての物を使うし、鈴木貴男選手などは3時間程度の練習でも張り替えてしまうという。
 ガットは張った直後から急激にテンションが落ちることで知られている。例えば、60ポンドで張った後、放っておいても翌日には5ポンド程度落ちていることが多いという。そして打てば打つだけ、糸が伸びきってもう落ちない、というところまでは落ちてしまう。つまり、60ポンドで張ってもらったガットも、使い始める段階では実質55ポンドぐらいになっていて、使い終わりには50ポンド前後以下、という可能性もあるわけだ(糸の種類やストリンガーさんの腕、ラケットの使用状況や保管環境により落ち方は変わるので、数字はあくまでもたとえ話として考えておいて欲しい)。
つまり、プロは55ポンドを55ポンドとして使っているが、一般プレーヤーの多くは60のつもりで実は55ということもありうるわけだ。
また、ポリ系の糸は糸の特性として固い。それをガチガチに張れば当然腕にもよくないし、スピンもかけにくくなる。ここはプロでも同じだ。プロの場合、フラットに打ち抜くのはどんなラケットでもできてしまうだろうが、今は回転量のコントロールがうまくできないとラリーを支配できない時代。ある程度スピンのコントロールを求めれば、自ずと固すぎず、やわらかすぎないというテンションが選択されるのだろう。
もう一つ考えられるのは、プロの場合は相手にしているボールのスピードや質が一般プレーヤーとは段違いということも思い出さねばなるまい。一般プレーヤーでも、「年に一度」あるいは「月に一度」ぐらいで打つ会心の当たり、というのがあると思う。「今の俺のボール、ナダルみたいじゃん!」というアレだ。大げさに言うと、プロはあれで普通にラリーしているのだ。飛びを制御する方向でテンションを上げすぎたら、相手のボールが返しにくい、ということもあるだろう。
昔は「うまい人のガットは固い」というのが一般的だったが、マッケンローは時には30ポンド台だったこともあるというし、一概には言えない。その人の感覚や求めるボールの質、やりたいテニスによって様々であると考えて欲しい。


依頼内容926:こんにちは。初めて投稿します。私は出産をし4年ぶりにテニスを再開しました。縁あって数名のテニス仲間と知り合い、テニススクールでも同じクラスでがんばってましたが、その仲間とのテニスに対する目標、気持ちが全く違うことに気づきました。私は学生の時に体育会のテニス部で主将をしたり、なんとか勝ちたい、うまくなるにはどうしたらいいかと考え、コーチのアドバイスは大切に聞いていたのですが、仲間の一人がテニスはストレス解消のためにしているから、コーチの言うことがストレスになってしょうがないというのです。
 彼女はハードヒットするだけでそれが気持ちよく、簡単にミスしてしまうからコーチにもっとスピードをおさえてなどと言われると後で愚痴の嵐です。私もどちらかと言えばハードヒッターなほうで、彼女は私もハードヒットしているのになぜ自分だけ言われるのかと不満なようです。私も私のことをそう思っている彼女と一緒にテニスをするのが苦痛になってきて、スクールのクラスを変え、少し距離をおいた方がいいのかと考えてます。くだらない質問で申し訳ありません。このようにテニスに対する考えが違う彼女と同じクラスでがんばって前向きにテニスをしていけるのでしょうか。

北海道のkumaのブーさん

報告926:基本的な考え方として、社会人や大人のテニスはレジャーだ。それで生活の糧を稼いでいるわけではない人が大多数だろうし、健康維持のためにプレーしている人、ストレス解消が目的、という人が多くても、我々はあまり不思議には思わない。
 社会人や大人のグループの場合、学生時代の部活のように試合に勝つ、あるいはみんなでがんばって何かの目標を成し遂げるということが強いモチベーションとしてベーシックな部分で意思統一されているグループであることは逆に難しい。その前提を思い出して欲しい。
 それぞれが自分の時間を充実したものとするためにお金を払い、テニススクールに通っているわけで、依頼者の言い分ももっともだとは思うが、他の方にも同様に色々な言い分があるはず。視点を一度、自分の上に出し、俯瞰しつつ今の状態を再点検していただいた方がよさそうだ。
 ただ、依頼文を読む限り、依頼者の場合はもっと真剣にテニスで勝とうとしているサークルやクラスを探して移動された方がいいのでは、と思う。そういうグループは社会人や大人のグループでも存在する。ただし、いわゆるテニススクールのレッスンなどとは比べ物にはならないほど、真面目で厳しいと思うが……。


依頼内容925:はじめまして。
初めて投稿させていただきます。
お聞きしたいのですが・・・。
テニスで致命傷といわれる怪我はどんな怪我があるのでしょうか? 今度演技でテニスプレーヤーの役をやる事になりそうなのですが・・・。
そのテニスプレーヤーが怪我をするという設定になっているのですが。テニスの世界に戻る事のできない怪我というのはどんなのがあるのかお聞きしたくて書かせていた だきました。
もしよろしかったら教えてください。お願いいたします。

愛知県の作蔵さん

報告925:このコーナーは月に1回の更新頻度。間に合えばいいのだが……。
さて、テニスはほぼ全身を使う競技だが、致命傷となりうるのは利き腕か、動きを制限される下半身の故障または病気。あるいは、連続した運動ができなくなる心肺関連の内臓疾患だろう。あるいは、試合で戦ったり、人前に出ること自体が嫌になる精神的な疾患の可能性もあるだろう。
 テニス界に戻れなくなる、と言っても、「選手レベルでのテニスができなくなる」という意味のケースが多いので、日常生活に影響は出ないし、それなりにテニスも楽しめるが、もう選手として戦うのは無理、というケースが多い。この場合、外見からすぐにわからない。選手生活というのは肉体に高い負荷をかけ続ける。その負荷に身体が耐えられない、つまり、身体を維持するためのトレーニングを続けられなくなる、という理由も引退の動機として大きなものがある。これだとケガだけでなく、肝臓などの内臓系の衰えも理由にはなりうる。
 または、目にボールが当たるなどして視力が著しく低下、もしくは失明した場合というのも難しいだろう。 
 テニス選手の起こす故障で致命傷度が高いケガのほとんどは、長い期間のプレーのやりすぎによる「使いすぎ」が原因の故障。代表的なのは肩、ヒジ、手首、股関節、腰のオーバーユーズによる関節の消耗、磨耗、破損だ。手術で日常生活には支障は出なくても、選手レベルのプレーは不能、というケースは多い。お近くのテニススクールのコーチなどでも、シリアスな選手経験のある方だと、故障の影響を持っている人は少なくないはず。一度、取材されてみてはいかがだろうか。


依頼内容914:いつも親切に返答してくださり有難うございます。
今回の質問は、ボールの変化についてです。
テニスでは、フラットは回転がかかっていないためあまり落下しないボールと言うのが常識ですが、でわなぜ野球のフォークボールは無回転なのに落下するのでしょうか?
調査をお願いします。

愛知県の愛知の悪童もりぞーさん

報告914:えーと、流体力学の難しいお話をしても理解が遠くなるだけなので、簡単に言うと、野球のボールは表面がツルツルだが、テニスボールはケバケバという違いが大きな原因であり理由だ。
 全く無回転のボールというのはほとんどありえないのだが、回転しないボールはボールの片側にだけ空気が当たり続けて飛んでいく。野球のボールのように表面がツルツルだと、ボールの周りを流れる空気はボールの表面に沿うように流れて、ボールの裏側で空気がぶつかる。ここに渦ができる。この渦はボールを後ろ方向に引っ張る作用を起こすのだが、このせいで回転するボールよりもより大きくボールは減速させられるので、結果として「落ちる」ように見える。これが野球のフォークボールだ。
 一方でテニスのボールの周囲を流れる空気は表面のケバケバによって当たった瞬間からてんでバラバラの方向に剥がされていく。自然とボールの後ろ側にできる渦も小さくなるため、後ろに引っ張られない。……というか、テニスボールはフラットで打ち出された瞬間から激しく減速する。大げさに言うとバドミントンのシャトルのような状態だ。よって、落ちる、という感覚にはなりにくいのだ。
 しかし、さらに視野を広げるとわかりやすいのが、飛距離だ。野球のボールの場合は遠くまで飛ばしやすいし、投げやすいが、テニスのボールは軽いのに、遠くに飛ばそうと思ったら大変だ。これはテニスコートでボールを投げればすぐに理解されるはず。これはテニスボールの方が軽いうえに空気抵抗が激しいからで、言ってみれば、テニスボールは投げた瞬間から「落ち始めて」いるので、落ちるボールに見えない、と言えるだろう。


依頼内容913:僕は今、高校の部活でキャプテンをしています。部で必要な物は顧問を通して部費で購入しています。そこでいま悩んでいるのがテニスの永遠の問題(?)ボールについてです。
今、僕達の部では数カ月おきにボールを買い替えているんですが、替える頃には空気も抜けて、使い物にならない状態になっています。だからもう少し頻繁に買い替えたいと思っているんですが、部費のことも考えるとなかなか・・・そこで今考えているのがノンプレッシャーボールです。それだと空気も抜けにくいそうなので、買い替える回数も減ると思うんですが、あまり知識がないのでいろいろ教えてください。
1)ノンプレッシャーボールにしたときのメリット・デメリット
2)ノンプレッシャーボールにも寿命はあるのか?もしあればどれくらいか?
3)普通のボールだと最低でもどのくらいで替えるべきなのか?
いろいろありますがよろしくお願いします。

鹿児島県のパッソさん

報告913:ノンプレッシャーボールというのは、ボールのゴムで反発力を出しているボール。空気が抜けるというか、反発力を出すための圧縮空気は入っていない。極論するとただのゴムまりなのだ。その意味では寿命はゴムの寿命と同じなので非常に長く持つ。最近は良く出来たボールが増えており、打った感覚も昔よく言われていたような固さは減り(なくなった、とまでは言えない)、ブラインドテストをしたとしたら、「いつもよりちょっと固いかな」と感じる人が出るかどうか、というレベルまできている。まずは上級生同士でお金を出し合って、お店で数種類のボールを購入し、部員でテストしてみるのも手だろう。その上で、使える、使えないを判断してはいかがだろうか。
1)メリットはとにかく長く持つ、ということに尽きる。デメリットはプレッシャーボールと比べるとやはり飛びや固さの部分。構造上、ノンプレッシャーの方が固くて飛ばないことが多いので、試合でプレッシャーボールのニューボールを使った時に、「おへ、すんごい飛ぶ」という違和感が出る可能性がある。
2)と3)ノンプレッシャーにも当然、寿命はある。使い方にもよるし、サーフェスにもよるが、ボールのバウンドは変わらなくても、表面のフェルトは禿げて痛むので、それが寿命の目安となる(部活動の使用で、表面のフェルトが禿げるより先に、バウンドしなくなるということはほとんど考えられない)。どこまでを寿命と見るかによっても変わるが、推奨できる寿命の見分け方は、表面にプリントされたボールメーカーの文字などが完全に読めなくなったら寿命、と考えて欲しい。


依頼内容912:僕は今高校2年で、卒業後には進学をして将来はどこかのスポーツメーカーき、ラケット等の製品開発をしたいと思っています。
そこで質問なんですが、そのような仕事に就くためには大学ではどんな学部(学科)でどのようなことを学ぶのがいいんでしょうか?また、ここで載せることができたらでいいので今そのような仕事に就いている人はどんな大学を出ているんでしょうか?

鹿児島県のパッソさん

報告912:以前にも調べたことがあるのだが、携わりたい分野で必要な学問は変化する。実際、ラケットメーカーさんの開発部門にも、材料工学や機械工学、電子工学など様々な学部から色々な人材が来ているとのことで、それぞれのメーカーの、それぞれの時期の事情により求められる人材も変わるのだという。正直、この学部、ということはないらしい。全体のプロデュースや、選手に就いて開発の手伝いをする、という部門だと理系だけではなく、文系の人もいるというし、デザインに携わる人だと芸術系の人もいるようだ。
 ちなみに、素材に深く関わりたいというなら、ラケットメーカーよりも、素材を開発しているメーカーの方がより深くなる。スポーツメーカーが素材から製品まで全部を一から開発しているわけではなく、例えば、炭素繊維なら炭素繊維を開発している会社があり、スポーツメーカーはそこと一緒にラケットを作っている。日本の炭素繊維系企業というのは世界シェアの多くを占めるほど圧倒的であり、それこそロケットや航空機のカーボンから、ラケットまでを手がけている。興味がおありなら、こちらの方面への可能性も探ってみてはいかがだろうか。
 まずは学校の進路指導の先生などとも相談してみて欲しい。学校の先生というのは卒業生の進路などを通じて、非常に数多くの情報をお持ちの場合があるからだ。


依頼内容909:こんにちは。初めて投稿させていただきます。
ペンネームyukieと申します。30になったばかりの兼業主婦です。その昔、テニスをやっていたことがあるのですが、最近某少年マンガを読んだこともきっかけで、運動不足解消のためにもまた始めてみようかと思っています。
そこで質問なのですが、昔(私が中学1年の時ですので、ざっと17年ほど前になるかと…ウワワ)使っていたラケットがまだ家にあるのですが、ガットを張り替えればまだ使える物なのでしょうか?先日ちょろっとスポーツ用品店で見た限りでは、最近のは全体にずいぶん軽くなっているような気がしました。元々使っていた物は当時同じクラブの他の人の誰よりも軽いラケットでしたが(ちなみにHEADのです)…。どのみちしばらくしたら買い換えるつもりではおりますが、大丈夫なようなら最初は手持ちのもので。あまりに性能が違うようでしたら、出すのがちょっと恥ずかしいので先に買ってしまおうと思っています。17年前のラケットという一般論で結構ですので、お教えいただけると嬉しいです。
それから、もう1つ。これはお悩み相談のようで、ちょっとこちらの主旨と外れてしまう気がしますが。
社会人で趣味として初心者レベルから始める場合、どんな目標があるものなのか教えて下さい。
ちなみに当時は中高6年間部活ではなく週2回テニスクラブのジュニアに通っていまして(と言うと大抵結構頑張ってたと誤解されるのですが、私の通っていた所はそれなりに人数がいたので、上のクラスの人はテニスで高校推薦もらうような人たちでしたが、私は下のクラスで試合にも出たことが無く、ただ楽しくのんびりやっていました)。社会人向けのスクールという物には行ったことが無くてちょっと不安です。若い時は少々下手でもコーチも真剣に教えてくれたような気がします。いえ、もちろん実際、今、当時と同じ練習なんてとても無理ですし、そういうことを求めているわけではないんですが…。上手く言えませんが、せっかくまた始めようと思ったのですから、一生の趣味として行く方向で考えているので、そういう場合何を目標に頑張れば良いのかと思っています。変にコーチに「接客」だけされても楽しくないんじゃないかなぁ…なんて思ってしまって…。学生時代は逆に目標なんて考えたことも無かったのに不思議と言えば不思議なんですが(苦笑)
何だか過去ログ拝見すると皆さんバリバリやってらっしゃる方ばかりのようで、ちょっと場違いな感じの質問で恐縮ですが、これから楽しんでやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

大阪府のyukieさん

報告909:いやいや、遠慮も躊躇もなく、何か疑問があったら依頼してきていただいて全然問題ない。
 17年前というと、1989年か。ウイルソンがプロファイルという厚ラケをリリースし、厚ラケのブームが到来し始めていた時代。一方で、ヨネックスのRQシリーズなどでは「しなり」をコントロールすることでボールを飛ばす、ということを前面に出していた。ヤマハや、プロケネックスなども健在だった。
 正直、新製品の購入をお勧めするのが良心的だろう。ただし、当時のラケットが今では全く使えないかと言えば、そうとも言い切れない。全ては依頼者の状態と、お手元のラケットの状態次第だが、今も当時のラケットをしようしている一般プレーヤーは少なくない。確かに今の製品よりは重めで、飛びもよくはないだろうが、逆に今のラケットにはない良さもある。まずはガットを張り替えて使ってみて、その上で判断されるのがよろしかろうと思う。テニスはしゃかりきに競技として突き詰めるだけでなく、楽しいレジャーとしての側面も強いので、持っていて恥ずかしいなあ、と感じるラケットだったりすると、プレーにも集中できないし、かつてご自身の相棒だったラケットにもかわいそうだ。
 しかし、とにかく一度は昔のラケットを張替えに出して、プレーしてみて欲しい。というのは、新製品を購入するにせよ、まずはご自身の状態を把握する必要があるからだ。お手持ちのラケットのガットを張替え、一度プレーしてみて、重いのか、軽いのか、もっと飛んで欲しいのか、逆に飛びすぎるのか、打感はやわらかい方がいいのか、硬くてもいいのかなど、ご自身のベンチマークをそれで出しておいて欲しいのだ。その上でないと、今のどのラケットを買えばイメージに合うのかが把握できないし、ショップで店員さんと相談もできない。
 社会人にとっての目標はいくつもある。剣道や柔道だと学生競技を終えた後の「草大会」はほぼ存在せず、剣友会などの所属として市民大会などの公式戦に出場するのが目標となってしまうものだが、幸いなことにテニスは草大会が各地で非常に多く開催されていて、それなりに賑わっている。個人単位で参加できるので、野球やサッカーなどと比べてもテニスは恵まれている。
 また、公式戦であるJOP大会も近年は一般プレーヤーにその裾野を広げようと努力しているので、最終的な目標設定として、公式戦の全日本選手権や、全日本ベテラン(35歳以上の全日本選手権)への出場なども持とうと思えば持てる。
 まずはお近くのテニススクールなどの無料体験レッスンなどを受講し(最近はたいていのスクールで体験無料レッスンを実施している。受講したからといって、必ず入会しなければならない、という決まりはない、はずなので、気軽に申し込んでみられてはいかがだろうか。そこでスクールとご自身の相性を確かめてみて欲しい)、そこでコーチの方や、スクールの担当の方などにご自身の希望を話し、相談してみてはいかがだろうか。
 テニススクールの業務形態として、社会人のスクール生は大事な顧客。親身になって相談に乗ってくれると思う。逆にこの段階でそのスクールで大丈夫かどうかという判断もできるわけだ。まずは行ってみないことには何の判断もできない。虎穴にいらずんば虎児を得ず、見る前に飛べ、というやつだ。
 一生の趣味となさるなら、お一人でというより、同好の仲間がいた方がいい。スクールなどに行けば、依頼者と同じ希望を持った方もいるかもしれない。まずは動いてみる、というのがこの場合、最善の選択肢だと思われる。


依頼内容908:こんにちは!大学生になりました。これからいろいろな経験を増やしていきたいです。さて、ぼくはサークルに入ったのですが、やっぱり練習時間が高校の部活とくらべると少ないと思います。でもテニスは強くなりたいです。そこで、一般の大会にたくさん出ようと思っているのですがどうでしょう。大会と大会の間はどのくらい空けるものなのでしょうか。あと、練習があまりできないので、試合経験をつむというのはいい決断なのでしょうか。そのへんのところ、詳しくよろしくお願いします。

東京都のオーノーさん

報告908:依頼者の体力と気力が続く限りにおいて、たくさん試合に出るというのはいい方法だ。どのくらい空けるかも、ご自身の身体と相談の上で決めればよく、調子がいいなら毎週出ていてもいいだろうし、何か課題が見つかったり、どこかに痛みなどが出れば、それが解決するまで試合間隔を空ければいい。
 目的が強くなること、というのなら、それは試合で勝つことが目的となる。練習も勝つために練習しているはずで、上達するために練習しているわけではなかろう。つまり、明確に試合のために練習しているわけだから、試合を増やすのはいい選択だと思われる。
 どうにも日本の場合は、「ある程度の実力がついてからじゃないと試合に出るなんておこがましい」という意識が強いようだが、これは割と日本特有の考え方に属する。周囲には色々と言われるかもしれないが、自分は試合に出るためにテニスをしているのだ、という目的を見失わず、頑張ってみて欲しい。


依頼内容907:元プロの方からのちょっとしたご依頼もあってテニスについて現在様々に物理計算を試みている者です。
ただ、色々調べていても案外具体的な数値は見付からず苦労しております。。
現在調べているのは「プロの方々のスイングスピードが大体どの位のものなのだろう。」ということです。
単純に見積もると、『ラケットで、2mの距離を等加速度で0.2秒でスイングすると考えた場合なら、最終的なスイングスピードは 72km/h(20m/s)程。』
また、軟式テニスの場合なら約80km/h程度という数値は見つけたのですが・・・硬式プロ選手の場合、実際どれ位のスイングスピードなのでしょうか。
更にここで問題があって、ロディック等のサーブスピードは240km/h出ていますが、スイングスピードが80km/h程なのに何故240km/hが出るのか・・ということです。運動量保存則絡みの話と+αがどうもある様なのですがこの辺りも解析に悪戦苦闘しています。。(とりあえずプロのスイングスピードを教えて頂きたく、宜しくお願い致します。m(__)m)

兵庫県のにせさん

報告907:実は、随分前に我々も似たような調査を試みたことがある。試行錯誤を繰り返した結果、最終的に逆算方式を思いついたのだが、結局うまくいかず、半ばさじを投げた状態で今日に至っている。逆算方式というのは、例えばロディックのサービスであれば、スイングスピードから計算するのではなく、現に出ている時速240キロのサービスを打つのにはどれだけの条件が必要かを割り出していく方式だ。
 しかし、ここで各数値の規定が極めて難しく、しかも、それがわかっていないといい加減な推定値しか出せない複数の項目が出てきてしまったのだ。それがラケットの反発係数と、ガットによる補正値だ。
 これはロディックのラケットを入手の上、精査しないと測定不可能。仮の数値をどれだけ与えるかで、結果を大きく左右してしまうため、いい加減な数字を与えることもできない。
 サービスはほぼ静止状態と考えられるボールを加速させる運動であり、ボールサイドから見れば、ラケット面が猛烈な勢いで衝突してくる現象とも言い換えられる。ボールが時速240キロで吹っ飛ばされるために影響するのは、その面のスピードはもちろん、ボールがどの程度変形し、かつ、復元するときの反発力も関係してくる。幸いこれはルール上定められた数値はあるとはいえ、これが0-240キロという加速時では一体どうなっているのか、ボールの変形でどの程度力が吸収され、また逆に反発力となって推進力に変換されるのか? ガットやラケットの変形による損失と、復元による加速度は? など、計算を厳密化させようすればするほど、結局、大学の専門の研究室などの全ての機材を備えた施設で、全てを再現した上で調査しなければならないことが山積みになっていってしまったのだ。
 また、加速による反作用はラケットの重量や体重、腕の重量で相殺するとして、どの程度のエネルギーの伝達と損失があるかを考えるにはロディックの正確な体重を知る必要もある。
 そしてそして、時速240キロというスピードがどの部分で測定されたものなのかも正確に知る必要がある。テニスボールの空気抵抗による減速というのは凄まじく、どこで240キロが測定されたのかによって、計算上の数値が激しく変わってしまう。
 我々には専門の研究機関のような設備もなければ、予算もない。といって予測値に基くいい加減な数字を報告もできない。さじを投げた、というのはこのためだ。
 それに、最終的には「(仮に予算をかけて)それがわかったとして、一体何の役に立つ?」という根本的な問題に突き当たってしまった。知的好奇心を満足させる、というだけではないのか、と予算を握っている方に言われてしまえば、二の句が継げないし……。
 プロのスイングスピードというのは、ゴルフの世界ではかなり詳細に知られているようだが、テニスでそれを正確に測定したというデータは今のところない(海外のテニス研究家のサイトなどで見かけることがあるが、どこまで正確なものなのかの追試をできないと、ただ引用してきて発表する、というわけには我々の立場ではできない)。いや、メーカーのラボにはあるはずだが(メーカーさんが時々ショップのディーラーさんや、マスコミ向けに発表会をする際に、高速度カメラで撮影された実験映像などを見せていただくことがあるし、彼らは開発上どうしても必要なデータだけにちゃんと把握しているはず)、そんな貴重なデータをあっさり教えてくれるはずもなく、我々もデータを持っていない。つい先日、本誌では付録のDVDを作成した。その際、鈴木貴男選手のサービスを1秒で2000コマ回る高速度カメラで撮影した。あのデータを使えば、鈴木貴男選手のサービスに関してある程度以上のデータが取れそうだが、これはまだ着手していない。あしからずご了承いただきたい。
 お役に立てず心苦しいが、我々も調査は継続したいという意志はある。いずれ、調査が再開されるのにOKが出た時に、追加報告とさせていただきたい。

過去の依頼と報告            
 
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