このコーナーは、本誌と連動する 『スマッシュ調査団』と『テニスフリートーク』で構成されています。
 『スマッシュ調査団』は、テニスに関する素朴な疑問を調査・解決していく、本誌で大好評連載中のコーナー。毎月寄せられる多くの依頼に本誌だけではとても答えていけそうにない。というわけで、インターネット部門を開設することになりました。このコーナーは随時更新していく予定なので、こまめにチェックして下さいね。依頼は、従来通り本誌宛へのお葉書はもちろん、インターネットでも受付けます。インターネット受付分から本誌への展開もあるので、「アレって何かな?」と思ったら、依頼してほしい!
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スマッシュ調査団
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依頼内容551:フェデラーが強すぎます。あのヒューイットがストレート負けでしかもそのうち2セットが1ゲームも取れないなんて01年の全米優勝のヒューイットからは考えられません。
 自分はフェデラーが好きではないので彼がグランドスラムで勝ちすぎるのは悔しいです。男子の層は厚いと思っていたのに彼は敵なしのような気さえします。
 そこで質問なのですが、ヒューイットが周りから研究されてしまって思うように成績を出せなくなったように(最近はそうでもありませんが)フェデラーも来期には研究されて今ほどの活躍はできなくなることも考えられますか。
 あとフェデラーはバックハンドが弱点とか言われてますがとてもそんな気はしません。むしろ強いです。どの辺りが弱点なのですか。よろしくお願いします。

福島県のピストルピートさん

報告551:なんというか、何を聞きたいのだろう? という感じだが……。
納得がいかなかったか、悔しかったかはわからないが、フェデラーが活躍できなくなるか? ということなのだろうか?? そんなことは誰にもわからないぞ。
 研究されても、それを上回っていくのがトッププレーヤー。今のフェデラーだってすでに周囲の猛烈なマークにあっているはずで、彼はその中で実力を上げている。研究されれば落ちる、というほど簡単な世界ではない。また、故障などの要素だってあるだろうし、彼自身がやる気を失うことだってあるだろう。外的要因だけではない。ヒューイットが成績を落としたのだって、何も周囲のマークだけが原因ではない。彼自身の問題も大だ。
 選手の弱点というのは、アマレベルであればともかく、選手レベルでは基本的に存在しないとまず考えられるべきだろう。例えば、ロディックの弱点はバックだ、と言われても、例えば依頼者がコートに立ってロディックと戦うとして、バックを攻めれば有利に運べるというわけではない。
 フェデラーのバックだって同じで、誰が攻めても弱点なのではなく、彼の手に余るボールをバックに集められる選手だけが、彼のバックを弱点にできるのだ。数あるショットの内、彼のバックだけが今のところ崩しやすい、という程度のことと受け止めないと、テニスの見方が狭まって面白く見られなくなる。
 たとえば、先日の全米の準々決勝でスウェーデンのヨアキム・ヨハンソンがロディックのバックにフォアを連打して打ち破ったが、あれはヨハンソンの猛烈なフォアと、他の能力からすれば並のレベルのロディックのバックとのマッチアップに持ち込めたためにヨハンソンが勝ったが、逆にロディックのフォアとヨハンソンのバックのマッチアップという形にロディックが持ち込めていれば、結果は正反対となっていただろう。

依頼内容552:今年の全米オープンで松岡さんが解説で、アガシのボールは音の大きさの割にはそれほど重くないと言っていたような気がするんですが、アガシのボールは軽いんですか。自分のイメージではアガシの打つボールは早くてとても重いというイメージでした。世界でトップクラスのストローカーの打つボールが重くないなんていうことがあるのでしょうか。よろしくお願いします。

 福島県のピストルピートさん

報告552:その松岡さんのコメントを確認できていないので、なんとも答えようがない。また、松岡さんがどういう意味で言われたのかも不明な状態では調査団の見解も出せないし、重い軽いは対戦した選手の主観でもあったりするので、一般論は立てられない。
 可能性があるとすれば、アガシはとてもきれいにラケットにボールを当てて、きれいに打ってくる選手なので、スイングとボールのイメージにギャップが少ないため、対戦相手にすれば、意外性がないということは考えられる。つまり、「お、すごい」→「やっぱりすごい」なので、早くに覚悟して準備ができるから重いボールでも、そんなに重くならない程度で打ち返せるという具合だ。この逆に「なんだかへなちょこだな」→「え、すごいボールが来た」となると準備が遅れてしまいボールは重く感じられるかもしれない。
 これ以上は無理だ。ご了承いただきたい。

依頼内容553:現在の男子テニスはアメリカ勢はハードに強く、スペイン勢や南米勢はクレーに強いといわれていてその理由はアメリカにはハードがスペインにはクレーが多いからだということですが、実際どのくらいの割合を占めているんでしょうかぜひ教えてくださいお願いします。

埼玉県のなっちゃんさん

報告553:コートの割合だけでは強さの秘密は割り出せないぞ。なにしろフェレーロがテニスを始めた町にはハードコートしかなかったというが、彼はクレーで抜群に強い。
 つまり、彼らの国々、そして彼ら自身がどういう意識をもって練習しているか、ということも考えなければならない。
 アメリカ人にとって、最高の目標は全米のタイトル。全米に勝ちたいと思えば、自分のテニスを全米で勝てるスタイルにするはずだ。全仏で勝ちたいならクレーで戦えなければ意味がない。この前提を忘れないで欲しい。
 で、割合だが、申し訳ないが、詳しい数字はわからなかった。
 ただ、イメージとしては、アメリカでテニスがさかんなのは、西海岸と東部の一部地域、あとは南部のフロリダとテキサス周辺だ。カリフォルニアはほとんどハードコート。フロリダに行くとクレー(グリーンセット)が多少増え、東部の一部の高級クラブには芝があるが、レッドクレーはほとんどない。スペインはもうほとんどがクレーで、たまーにハードコートがある程度。南米の場合は基本的にクレー中心だが、ハードコートも少なくない、というのが実情のようだ。南米の選手がスペイン選手ほどクレーオンリーではなかったのは、地理的にマイナー時代をアメリカの下部トーナメントに出場して過ごすからだ。

依頼内容554:全米オープン準々決勝アガシ対フェデラー戦をとても楽しみにしていたのに、あの風でがっかりしました。テレビで観ていてもストロークが風でボールが曲がって飛んでいるのが分かるほどでした。あの強風の中で打ち合える彼らはたしかに凄いとは思いましたけど、気の毒なかんじもしました。バウンドが変わったり、ボールが伸びたりしてなんでもないボールをフレームショットをしたりと、正直つまらなかったです。納得ができない試合でした。あんな状況の試合では負けたアガシが可哀想です。中断して別の日に移動ということがあってもよかったのではないかと思いました。
そこで質問なのですが、テニスは風で試合を中断するというルールは存在しないのでしょうか。よろしくお願いします。

 福島県のピストルピートさん

報告554:テニスの大会を中止するかどうかは、大会主催者の判断になる。別にテニスのルールで決められているわけではない。
 しかし、風で中止になる、というのはあまり聞かない。そりゃ例えば立っていられないほど風が強く、何かモノが飛んできたりして危険があるなら別だが、基本的にどちらか一方だけに有利にならず、不公平な状態にならないなら、「テニスができない」とは判断されないものだ(雨や雷は選手が危険ということで中止、または中断される)。
 以前、日本の海岸沿いの街で開催されたITFレベルの大会で、非常に風が強かったため、選手たちは上からサービスが打てず、ほとんどの選手がアンダーサービスで打っている場面を目撃したことがあるほどだ。いつも快適な状況でテニスができるわけではない。選手たちは様々な状況に対応する能力も求められていると考えられるべきだろう。

依頼内容555:アガシがラリー中にハーフバウンドで捕らえるようなライジングを打つのを 時々見ます。多分バックで打つ機会のほうが多いと思ったのですが、あのショットは 片手バックでもアガシのような威力があるボールを打ち返すことができるでしょう か。やはり両手だから威力があり、なおかつしっかりコントールできて返せるのでし ょうか。よろしくお願いします。

福島県のタカハシダイスケさん

報告555:両手の方がやりやすいのは事実だろうが、片手でもできる人ならやってしまうだろう。テニスとはそういうものだ。今はいなくても、それが勝つために必要ならそれをやる選手は現れる。
 一般プレーヤー向きに言うとすれば、やはり両手の方がやりやすいだろう。片手打ちだとどうしても打点のズレに対する許容範囲が狭い。ライジングでとなれば両手の方が許容範囲が広いのでミスが少なくできるし、コントロールもつけやすいはずだ。

依頼内容556:コリアの使っているEXPERIMENTALと書かれた黒塗りのラケットを手に入れる方法はないでしょうか?あのデザインでスペックは一般人向けで・・・以前スマッシュの試打リポートにも乗っていたのですが・・・・

 千葉県の気持ちだけバックガウディオさん

報告556:こういう依頼はまず、日本でプリンスを扱っているダイワ精工さまか、お近くのテニス専門店にお問合せいただきたい……。

依頼内容557:最近はTV番組などで速読や超高速の暗算ができる人など超人的な人が目に付 きます。専門家の人達は彼らの右脳が普通の人よりも活発に働いているといいます。 そこで質問ですが右脳は運動にも大きく関わっている脳だと聞いたような記憶があり ます。ということは、右脳の働きが普通の人より並外れた彼らがテニスをすれば上達 が早かったり、何か特別な能力が身に付いたりしそうでしょうか。よろしくお願いし ます。

 福島県のピストルピートさん

報告557:可能性はあるが、脳の役割に関しては今もまだ研究者の方々が日夜研究を続けている分野。また、脳だけで全てが決まるわけではなく、日々の練習や試合での経験が必要だ。脳だけ有利でも練習をさぼったり、試合に出なければただの人にすぎない。

依頼内容558:自分はサンプラス対フェレーロの対戦を観たことがありません。そしてコリアとの対戦も観たことがありません。彼らとの対戦は何勝何敗だったのか知りたいです。あとサンプラスはクレーを苦手にしていましたが、全盛期の彼がクレーコートでこのクレーコーターの二人と対戦したとして、切り返しのフォアが絶好調だったとしてもやはり分が悪いでしょうか。
よろしくお願いします。

 福島県のピストルピートさん

報告558:対戦成績はATPのホームページで調べられる。せっかくインターネットにつなげられる環境をお持ちなのだから、まずはご自身で調べられてみて欲しい。
 ちなみに、サンプラスとご依頼の二人との対戦はない。
 実現しなかったものをなんとも言いにくいが、分がいいとは言えないだろう。しかし、全盛期のサンプラスというのは、戦う前から相手に負けを覚悟させる、という感じの威圧感があった。この威圧感は時代の気分にも左右され、実は試合では大きな影響があるもの。スペックを比較するだけではこの部分は分析できない。
 とはいえ、サンプラスの全盛時代というのは実はクレーでも十分に強かったので、その時のお互いの調子次第ではなかろうか。ただし、全仏やアメリカのような固く、速めのクレーで飛ぶボールならよりサンプラスに、スペインなどの重く、遅いクレーで飛ばないボールだとフェレーロやコリアの方が慣れている分強さを発揮しやすいだろう。

依頼内容559:スピンサーブの縦振りと横振り(ラケットヘッドを頭の後のひだりのほうに持ってきてネットと平行ぐらいに動かすスイング)のメリットとデメリットをおしえてください。またプロはどの様な選手が横振りスピンサーブをつかっていますか?

 岡山県の全米楽しみさん

報告559:申し訳ないがご依頼の意味がわからない。スピンサービスの縦振り? 横振り? うーん。多分、フィニッシュが前で終わるのを縦振り、身体の横で終わるのが横振りとおっしゃっているのだろうとは思うが、最近のプロで回転重視の横でフィニッシュするような極端なスピンサービスを打つ選手は、何か意図があってやる場合でもなければほとんどいない。

依頼内容560:スマッシュの動画コーナーのニコラスラペンティのグリップはなんですか?また文章では難しいと思うのですが手首はどのようにまげているのですか?

岡山県の全米楽しみさん

報告560:ほぼフルウエスタンだと思われる。
 また、手首をどう曲げている、というより、特に力を入れたり、曲げたりせず、スイングにあわせて自由にさせている、と考えた方がいいだろう。

依頼内容561:イヴァニセヴィッチとロディックのサーブの時のグリップはなんですか?

 岡山県の全米楽しみさん

報告561:イバニセビッチはコンチネンタルよりほんの少し厚めのグリップを使うことが多く、ロディックも同じタイプだ。
 しかし、グリップだけでは参考にはならないと思うが……。

依頼内容562:いつも最高の雑誌を私たちテニスファンに与えていただいて感謝の念でいっぱいです。スマッシュに載っていた情報は私の知識になり、そしてそれは私のコート
上で生きています。これから就職しようがどこに行こうが私はスマッシュを買い続けていこうと思います。
ところで質問ですが、私がテニスをテレビで初めてまともに最初から最後まで観戦したのは2001年のUSオープンの男子決勝です。負けはしましたがサンプラスのプレーに惹かれてそれ以来のファンです。
そこで自分なりに色々探して試合のビデオを貸してくださる人を見つけることができました。その方から何本か借りて過去のサンプラスの試合を観ることもできました。
しかしサンプラスの試合はたくさんありますしアガシの試合も観たいと思っていまして、その方から何回も何回も借りるのは少々迷惑かなと思ったりもします。
というわけで、スマッシュ調査団様が選ぶおすすめのサンプラスの試合とアガシの試合を教えていただきたいです。個人的な質問で恐縮ですがよろしくお願いします。
(既に95年の全米のサンプラス対アガシ。99年の全英のサンプラス対アガシ。00年の全豪のサンプラス対アガシ。01年の全米のサンプラス対アガシ、サフィン、ヒューイット。02年の全豪のサンプラス対サフィン。02年の全米のアガシ対ヒューイット、サンプラス。03年の全米のアガシ戦。04年の全豪のアガシ対サフィン。は持っていますのでそれ以外の彼らの名勝負をよろしくお願いします。) 

福島県のピストルピートさん

報告562:大体、揃っているような気がする……。手に入りやすそうなところで強いて言えば、アガシなら91年全仏のクーリエ戦や94年全米のチャン戦、99年全米のマーチン戦だろうか? サンプラスだと00年ウインブルドンのラフター戦、02年のシャルケン戦かもしれない。ここに挙げた試合は全て二人の凄さが非常にわかりやすく現れている試合だ。
 ただし、この試合を見たいからと言ってインターネットの掲示板などにビデオをダビングしてください、とかいう依頼はしないこと。ビデオのダビングの依頼や売買は著作権法に抵触する行為だからだ。
 どうしても、というなら気長に再放映を待つか、全仏の会場や全米の会場にある博物館を訪れるぐらいの覚悟をして欲しい。スポーツというのはその一瞬に花咲く花火のようなもので、だからこそ美しいのだ。

依頼内容563:現在スピンサーブからファーストボレーにつなげるプレースタイルを開発しているのですが、どうしてもスピンサーブが打てません。
プロの試合のビデオを何回も見てなんとなくではありますが、イメージは自分なりにつかんではいるつもりです。しかし実際打つとなると全くだめです。まずトスを自分の頭よりに上げると自分がどうなっているのか分からなくなってしまします。その時点でボールの後ろとか左側を打つようなスイングは不可能な気がしてきます。そしてよく解説にあるようなベースラインに平行にそして上にこするようなスイングをするとかすれたような当たりになってしまい、そのうえにスピン回転ではなく結局スライス回転になってしまいます。
いくらやってもそこから上達しないし、できるような気もしてきません。キックサーブまでとはいかないまでもせめてスピンサーブくらいは打てるようになりたいです。お願いします。どうしたらスピンサーブが打てるようになるのでしょうか。よろしくお願いします。

 福島県のピストルピートさん

報告563:な、なんとも大胆で、かつ回答しようのない依頼だ。
 一番簡単に答えるとすれば、お金を払ってテニススクールに行き、そこで習うのが一番早いし確実な方法だとしか言えない。近くにそうしたスクールがないのなら、できる人のフォームを間近で見て、参考にして欲しい。身近にそういう人もいないというなら、もうプロのトーナメントを見にいくしかないだろう。
 意外に日本中で国内大会は行なわれている。まずは日本テニス協会のホームページで国内大会を探し、観戦に行くのがいいだろう。レベルが低いと言われがちだが、国内大会の選手たちのレベルも一般プレーヤーから見れば、かなーり高い。参考にできる部分を探し出すことは可能なはずだ。も

依頼内容564:国内、国外で出場費が一番かかる大会はなんですか?
それはいくらぐらいですか?
また選手によってどのくらいちがうのですか?

岡山県の全米楽しみさん

報告564:うーん、出場費、というのはエントリー・フィーのことだろうか? 国際大会の場合、エントリー・フィーは大会の格式によって均一で、一番高いのはGSの500ドルだが、これはATPやWTAの正会員(大体500位以上の人)なら払わなくていいことになっている。国内だと大会によって様々だろうが、せいぜい1万円程度ではなかろうか。

依頼内容565:グラフがUSオープンのエキシビションでテニスをしてました。ラケットはウイルソンツアー nSix-One Tour?(90or95?)に白いアディダスのウェアー。
 質問なんですが、この時グラフが使用していたラケット、ラケットのサイズを知り
たいのですが、調査よろしくお願いします。

東京都のグラフファンさん

報告565:日本だとプロスタッフ・ツアー90と言われているラケットだろう。サイズは90だ。ちなみに、あれはUSオープンのエキジビションというより、正確にはアーサー・アッシュキッズデーというイベントの中の一つだ。毎年、開幕前の土曜日がこのイベントで、色々な催しが行なわれている。

依頼内容566:リキッドメタルとは、結晶状態になっていない特殊な合金で、いろんな種類があるそうですが、ヘッドのラケットに採用されたのは「リキッドメタル社」の製品で、その名も“リキッドメタル”というそうで、液体金属を使用しているわけではないそうです。
 ただ、結晶状態でないということは、そのままでは液状のため使えないので、カーボンシートに含浸させ、そのカーボンをフレームの4すみに配置しているとのことです。リキッドメタルの比重はかなり大きく、鉛の1.5倍程度。それを使うので、フレームの面安定は良くなって当然ですが、最大のメリットは引っ張り剛性がアップしても、ねじり剛性も強いままという、通常のグラファイトではありえない特性が出せること。
 ヘッドのフレームはけっして丈夫なほうではなかったので、これをフレーム4隅に配置して、ヘッドとは思えない、丈夫なフレーム作りができたのがメリットだそうです。

リキッドメタル調査団

報告566:ありがとうございました。
 モニターの前のみんな、わかったかな?(笑)

依頼内容567:セリーナvsジェニファー戦で誤審をして、USオープン今大会の試合から外された主審のマリアナ・アルブスは、シャラポワvsピエルスの主審でもあったと思います。その試合でも、2度ほど誤審がありました。特に2度目は、線審も「アウト」をコールしテレビで見ていても明らかにアウトのピエルスのリターンをインにカウントし、シャラポワがクレームを言いに行きました。
@ああいう場面では、主審は何と反論するのでしょうか。
Aまた、セリーナの場合は、トーナメントディレクターが謝罪しましたが、セリーナが何か申し立てたからそうなったのでしょうか
B何より、あのマリアナはどんな人で、その後どうなったか・どうしたか、とても気になります(もしかして、あの2度目の誤審がなければシャラポワも勝っていたかもしれないと思ってしまいます。)ご回答をお願いします

福島県のスマ子さん

報告567:まず1に対して。試合中は主審の下した判定が最大限尊重されなければならない。選手はそれでも納得がいかなければ、ルール上はトーナメントレフェリーという審判の親分に抗議することもできるが、あの日の彼女はそこまではしなかった(というか、滅多にあってはいけないこと)。従って、例えばインと主審がオーバールールした場合、選手が抗議してきても「インだ」と反論しなければ収拾がつかない。ただし、基本的に主審も自分に近いサイドのライン上に関してはためらわずオーバールールするが、遠い場所に関してはそれが明らかに誤審でない場合は線審の判定を尊重することが多い。
 2に関してはテレビモニターではっきりとインが確認されたため、大会側も謝罪をしたと考えられる。また、セレナが記者会見で「試合を盗まれた気分」と語ったり、地元メディアがこれをニュースとして大きく取り上げたことで、大会側もイメージの低下を恐れて謝罪したのだろう。セレナ自身は「ただの1ポイント。試合の勝敗自体には影響はなかった」などとコメントしているし、特別申し立てなどはしていないようだ。
 3に関してはニューヨークの各報道などが伝えているところでは、彼女は本来あの試合の主審を務める予定はなかった。しかし、全米で主審を務める予定だった審判員の数人が、アテネ五輪の開催中に他の競技を見るために自分のクレデンシャル(胸にぶら下げている身分証明書。五輪の場合、競技ごとに発行されるため、テニス関係者はテニスの会場にしか出入りできない)を偽造したために処分を受けており、審判員の数が足りず、彼女は非常に激務となっていた、とのこと。
 彼女はとりあえずあの後は審判台から降ろされたが、仮に何かの処分が下るとしても全てはこの後に発表されるだろう。ただ、情状酌量の余地があるため、恐らく処分があっても軽いものになるだろうが、しばらくは小さめの大会からやり直しになる可能性が高い。

依頼内容568:少し恥ずかしい質問なんですけど、シード選手はどうやって決定してるのですか?教えてください

北海道のチャーリーさん

報告568:恥ずかしいことはない。漠然とは知っていたとしても、ちゃんとご存知の方は意外に多くないかもしれない事項だ。
 ただ、気になるのは、漠然とシード選手とおっしゃられていること。以下は基本的にプロの場合の決定方法なので注意して欲しい。
 プロの場合、サテライトやフューチャーズと言われる最下層のトーナメントでもない限り、出場選手全員にランキングが存在するのが普通だ。選手たちは大会に出場し、勝利することで得られるポイントで序列が付けられているわけだ。
 で、自分が出場したい大会が例えばGSと同じ128ドロー(128人で争われるトーナメント)だったとしよう。128の枠の内、主催者推薦枠や、予選勝者枠があるため、実際には「この大会に出たい」と申し込みをした選手の上位約100名がそのまま出られる選手ということになる。これがいわゆる本戦ストレートイン(もしくはダイレクトイン)の選手ということになる。
 この内、エントリー期限(大会2週間前が普通)の時点で出場すると大会に申し込んでいた選手の内、上位から数えて32番目までのランキングを持っている人をシード選手として(ドロー数によって16、8などシードの数も減っていく)、ドローの各所に振り分けていくわけだ。ただし、大会直前になってシード選手が欠場したりすれば、順に繰り上げられていく形式で、ドローが決定した後に欠場となった場合は、予選決勝まで勝ち残っていた選手の中から、ランキングの順に「ラッキールーザー」として欠場したシード選手の入っていた枠に組み込まれていく。
 元々シード制というのは、強い選手同士が早いラウンドで当たってしまわないように考え出されたものだが(テニスの場合、その導入の初期は同じ国同士の選手が当たらないようにするという配慮だったが)、これはテニスがトーナメント方式という勝ち抜き戦を基本フォーマットに採用しているからだろう。例えば、フェデラーとロディックが1回戦で対戦して、どちらかの選手が大会初日にいなくなってしまったら、大会として、そして観客としては大きな痛手だし、全ての選手に対して公平とはいえないのではなかろうか。

依頼内容569:いつも私のくだらない質問に丁寧に回答して頂きありがとうございます。今回の質問は、少し前に学歴詐称で問題になった民主党の議員についてですが、彼はテニスで名門高の出身だったそうですが、その後、問題の米国大在学中?にプロツアーに出場していたらしいのですが、その当時の成績(ATP&JOPランキング)について調査お願い致します。(私的には学歴詐称は問題じゃないのですが、テニス歴について経歴詐称は気になる問題です。)

神奈川県のあがちっちの父さん

報告569:ご依頼文の一部を書き換えさせていただいたことをまずはお詫びしたい。ご依頼の議員はすでに辞職され、公人ではなくなっている。個人のプライバシーにも関わることなので、基本的には回答不能だ。あしからずご了解いただきたい。
 ただ、プロのツアーに関わることであれば、ITF、ATPなどのホームページ上でサービスされているデータベースを使えば簡単に検索でき、かなり古い時代の選手の記録までさかのぼれることがわかっている。実は当時調査団でも少し調べたことがあるが……。これ以上は言わぬが花であろうと思う。

依頼内容570:自分はフェデラーのようなストローク中心のオールラウンダーではなく、サンプラスのようなネット主体のオールラウンドなテニスにあこがれています。普段から片手で打っていたほうがボレーを打つとき打ちやすいと聞いたことがあるので、そういった理由でバックハンドは片手です。しかしリターンではアガシのようなライジングで強打するリターンにあこがれます。なのでダブルバックハンドもいいなと最近思い始めてきました。しかし片手も捨てがたいし両手も捨てがたいです。そこで質問なのですが、オールラウンドなテニスを目指すのならバックハンドは片手で打つのがやはり無難なのでしょうか。両手ではサンプラスのようなオールラウンドのテニスとは違ってきてしまうでしょうか。よろしくお願いします。

福島県のピストルピートさん

報告570:うーん。まずスタイルから入ろうとすると、片手打ち=オールラウンダー、となるんだろうが、そんな決まりはどこにもない……。
 昔のズベレワなどはオールラウンダーと呼べるスタイルの選手だったが、彼女はバックハンドを固定していなかったように見える選手だった。何しろ状況に応じて両手でも片手でも強打を打ったりしていた。そもそも、どっちかに決めないといけないなどというルールはどこにもないのだ。両手だとボレーのリーチが狭い? その分足を動かせば済むことだし、いつもいつも両手でボレーしなくたっていいではないか。遠くて届かないなら自然と片手でボレーするだろう。人間というのはそういうもので、スタイルに縛られるものではない。
 いいだろうか? テニスをやっていこう、という段階では皆、多くの試行錯誤をしているものだ。サンプラスだって元々は両手打ちだったバックハンドを片手に変えた歴史のある選手だし、セレスの登場でピンチに陥ったグラフは真剣に両手打ちのバックハンドを練習したと言われる。依頼者がサンプラスのような、という部分にこだわっているのは理解できるが、依頼者に最適なスタイルが本当にサンプラス型かどうかを再考してみてもいいのではなかろうか。
 テニスは自分の都合でプレーが決定される、という以外に、「自分がそのプレースタイルで勝てる選手に成れるのか?」という視点が必要だということを忘れないで欲しい。自分が成りたいスタイルをあくまでも目指す、という姿勢を悪いとは言わない。しかし、いま一度、足元からしっかりと「自分はどんなテニスをすれば強いか?」に関しても、ご自身で答えを出してみて欲しいと願う。

依頼内容571:しゃにむにGOという漫画のあるキャラクターが試合の中で自分がブレークポイントなどのピンチに陥ったとき、1球、1球打球のペースを変えて主導権を握って最終的に勝ってしまうという場面を見ました。実際のプロも自分がピンチになった場面では、ペースを変えたりしているものですか。自分にはまだその辺りを見分けるほど力量がないので実際そういいうことをプロの人達が行っているのか分かりません。よろしくお願いします。

福島県のピストルピートさん

報告571:やっている。しかも別に難しいことでも何でもなく、誰でも日常的にやっているものだ。例えばスライス、スライス、トップスピンという球種の打ち分けもリズムの転調のひとつだと考えればいい。
 また、ポジションを前後に上げ下げしてライジング、トップ打ち、ライジングというのもある。アガシは通常のテンポと、ライジング、超ライジングを使い分けるし、時にはわざと遅らせてじっくりと構えてウイナーを狙う場面もある。
 大体、テニスを常に一定のリズムでやれているケースの方が少ないはずだ。相手だってそうさせないようにボールを打ってくるのだから、これはむしろ当たり前と考えられるべきだろう。何もピンチの時だけでなく、ごく日常的に行なわれていると考えたほうがいい。
 ただし、一般プレーヤーがこれをあまり意識し過ぎると、ミスの山を築く原因にもなるので、その辺りはご自身の技量と相談してプレーして欲しいと願う。

依頼内容572:始めまして、ヤチローと申します。僕が編集部の皆さんに聞きたいことは、某テニス漫画『テニスの○子様』のバギーホイップショットやツイストスピンショット、零式ドロップなどは実現可能なのでしょうか?

東京都のヤチローさん

報告572:漫画の描写全くそのままを再現する、となると、ツイストスピンショットには物理法則を無視した描写が存在するので無理だが(空中で回転しているボールが回転軸を徐々に傾けて変化していくのはあり得てはいけない現象だ)、バギーホイップショットは実際にはそこそこテニスをやっている方なら、割と普通に打っているショットだし(というか、これはトップスピンの打ち方の名前の一つで、必殺技めいて考えるほうがどうかしているのだが……)、零式ドロップショットというのは、ふかふかのレッドクレーや、砂が多目のオムニコートなら遊びの中で打っているという人もいるだろう。実際、筆者は以前スペインに取材にいった時にクレーコートの上でラリーの相手をしていただいたドイツの元デ杯選手に「全く弾まないスライス」を二度、三度と打たれて遊ばれた経験があるし、指導しているジュニアに「すごーい」と言われたいという一心で、ネット越しに、猛烈な回転をかけたドロップショットを打って、自分のコートに戻すボールを必死で練習して遂に身に付けた国内のコーチも知っている(白鯨のミニチュア版か?)。ただし、これらも漫画の中での描写全くそのまま、というのは難しいだろう。全てが実現可能では漫画としてはちょっと面白みに欠けるものだ。「できそうだけど、できない」というギリギリの線がリアリティであり、漫画という媒体の強みでもある。

依頼内容573:19歳の学生です。スピンサーブを習得したいと思い、本などを参考に日々邁進しているのですが、雑誌などに書いてあるスピンサーブの打ち方には二通りあるなと思い始めました。一つ目はボールの左下の部分を右上に一気に擦り上げる方法、二つ目はボールの上の部分を厚く叩く方法です。しかし、前者を推奨する本では後者は弾道が低くなり相手に打ちごろの球になってしまうと書いてあります。逆に後者を薦める本には前者は薄いあたりになってしまい回転はかかるがスピードと回転が両立した球が打てないと書いてあります。どちらが上のレベルに繋がる打ち方なのでしょうか?どちらも試しましたが前者の打ち方では回内の動きがうまくできないのですが。

東京都のナダル!!さん

報告573:うーん、この手の依頼を受ける度に感じるのだが、皆さん、テニスを複雑に考えすぎているのではなかろうか。依頼者がご覧になった本がどの本で、どなたが書かれたものかはわからないが、前者はいわゆる伝統的なスピンサービスで、後者は最近のプロが多用するスライス系の打ち方を応用したトップスライスだと思われる。どちらが優れていて、どちらが劣っているという性質のものではない。
 前提として、今日のプロの世界ではスピンサービスの必要性が薄れ始めているというと意外だろうか。特に女子の世界では、スピンサービス自体を打つ選手が少ないし、男子でもクレーコートで相手を外に出したいという目的以外ではあまり使われなくなっている。
 これは選手たちのバックハンドの技術が非常に向上したため、よほど強烈に跳ねさせでもしなければリターンでカウンターを食いやすくなっているからだ。そこで増えてきたのが後者のトップスライスだ。これはスライス系の打ち方のためにスピンサービスのように「打つ前に球種がバレる」ということがなく、ある程度以上のスピードが確保可能という点が特徴だ。バウンド自体は純スピンサービスほどのは期待できないとしても、スピードでそれを相殺していこう、という考え方が根底にある。
 次に問題なのは、打つ側の身長だ。スピンサービスは基本的に打点が高ければ高いほど有利さを発揮できる。打てる角度が広いからと、落差を確保できるためだ。プロを教えるコーチの方の中には、身長が低い選手にとってはスピンサービスを打つメリットはあまり感じない、という人もいるぐらいだ。
 これらの条件を検討したうえで、どちらのサービスが自分に適しているかを再検討してみて欲しい。
 また、前者の打ち方で回内が、という点に関しては、グリップの問題があるかもしれない。気持ちバックハンド側に厚くグリップして試してみて欲しい。

依頼内容574:先日は大変丁寧な回答をありがとうございました。あれから自分でも調べてみたのですが、英語のサイトが多く、翻訳サイトで訳しても まるでちんぷんかんぷんで…。USTA、ETAのジュニア大会がどこで開催されているのかがよくわからないのです(勉強不足ですいません)。今年のもので構いませんので、日程なども合わせて教えていただければ幸いです。また、前回の質問と被りますが、四大大会のジュニア大会は、何歳から出場資格があるのでしょうか?何卒よろしくお願いいたします。
 それにしてもITFジュニアに年齢のカテゴライズがないとは驚きました。これは本当に極論を言えば、10歳ぐらいで世界ランキングを取れることも出来る可能性があるってことなんでしょうか…。

北海道のRUIさん

報告574:ジュニアの大会の場合、確かに年齢による出場制限に関して、上限はあっても下限はないため、10歳でランキング・ポイントを取得するというのは、理論上は十分にありうる(誤解のないように言っておくと、依頼者は「世界ランキング」と表現されているが、ここでITFの世界ランキングと言っているのは大人のATPやWTAの世界ランキングではなく、ITFのジュニアランキングのこと。大人の世界ランキング・ポイントは14歳以上じゃないと認められないし、大会自体にも出場できないことになっている)。
 実際、ヒンギスが全仏のジュニアで優勝したのは12歳の時で(全仏のジュニアは18歳以下。日本風に言うと、インターハイに小学生が出場して優勝しちゃった、というぐらい凄いことなのだ)、12歳で全仏のジュニアに出るということは、それ以前のITFの大会でそれなり以上の成績を出し、ITFのジュニア世界ランキングを持っていたということでもある。
 大会のスケジュールに関しては、ITFが主催する大会であれば、ITFのホームページの中にあるITFジュニアのホームページの中にカレンダーがまとまっている(日付と大会格式、大会名、会場が書かれているだけなので、どんなに英語力に自信がなくてもさすがに大丈夫だと思います)。USTAの主催のジュニア大会はもう非っ常ぉーに数が多いため、USTAのホームページ上でも検索方式とされていて、いわゆるカレンダーのようなスタイルにはなっていない。希望のグレードや地域、日付などから逆算して検索してみて欲しい。これはヨーロッパの場合も同じで、これまた非っ常ぉーに数が多いが、テニスヨーロッパのホームページ上にカレンダーがあるので参考にして欲しい。ちなみに、http://www.tenniseurope.org/がそのアドレスだ。
 アメリカもヨーロッパも非常に数多くのジュニアトーナメントが各地で開催されていて、そのグレード分けも非常に細かい。英語が苦手で、というのは理解するが、ここは頑張って読み解いていってみて欲しい。

依頼内容575:硬式はまったくの初心者なのですが、グリップのことが分からなくて困っています。相手が打ったら、フォアかバックかとかでグリップをかえるのですか? 9月のスマッシュを読んだときに、グリップのところにフォアの〜向き というようなかんじで、いろいろ書いてあったので、状況にあったグリップにしようと思ってやっていたら友達は反応が遅れると言っていました。どうすればいいですか??

富山県のE ヨさん

報告575:グリップを変えなければいけない、と考えすぎていると反応は遅れるだろうが、選手やいわゆる上級者という人たちは皆、自然にグリップを変えている。フォアで高めの打点で、トップスピンを打ちたいからこのグリップに変えなければ、と頭で判断してプレーしていたら確かに遅れもするだろうが、身体というのは意外に頭がいいので、プレーを続けている間にその状況に対して最も適切な面を作ろうと反応して、自然にグリップは整っていくものなのだ。これは理屈ではない。慣れと感覚の分野の問題なのだ。
 逆に気にした方がいい時というのは、何をやってもどうにもうまくいかないという時に自分がどんなグリップで打っているか、を確認する時だ。もっと簡単に打てるはずなのに、自分で難しい握り方をしていないかチェックする時だと考えて欲しい。これは感覚の狂いを理屈で治すという形式になる。
 記事などではどうしてもその性質上、トップスピンには○○グリップが最適、などという形で書かれはするし、プロの連続写真などと合わせて紹介するものだが、実際にプロの選手たちが意識しながらグリップを調整しているかと言えば、ほとんどのケースでNoだろう。
 選手というのはいつもいつも同じグリップで打っているわけではなく、打つボールや体勢、打ちたい球種、コース、強さなどで常に微調整が繰り返されていると考えて欲しい。例えば、フェレーロのフォアは確かにセミウエスタンが基本かもしれないが、いつもそのグリップではなく、状況に応じて時には厚めに、また時には薄めに自然に調整されているものなのだ。
 また、グリップを変えたほうがいいか、に関しては選手のプレースタイルや個性によっても様々だろう。実は軟式方式の極厚グリップは、そのままの形でラケットの片方の面だけを使う形ならフォアもバックも打てるし、実際、極厚グリップのワングリップでプレーしている選手もいる。本誌で紹介したのも「〜向き」ということであって、それだけが絶対にいい、ということではない。
 何度でも言うが、テニスをプレーするにおいて、「こうすべき」とか、「こうしなければならない」などということは一つもない。プレースタイルによって、また選手の特質によって最適の形は様々で、その答えも一つではないからだ。
 大体、スポーツ界に存在する「理論」などというものは、最強選手が現れるたびに書き換えられてきた。特に球技という世界の多様性は恐ろしく広く、一昔前には非常識とされたことが、今日では基本だ、などと言われていることも少なくないのだ。例えば、アガシが抜群に強かった頃は「パワーテニス時代は両手バックでないと勝てない」などと言われていたが、フェデラーが強くなると「これからはリーチの広い片手打ちバックだ」などと言い出されるものなのだ。しかし、プレースタイルは実際には選手一人ひとりが持つ条件の中で探し出されていくもので、皆がアガシになれるわけでもなければ、フェデラーになれるわけでもない。本来は両手で打った方が素晴らしいパフォーマンスのできる選手が、「片手じゃないと勝てないとみんなが言っている」という理由で片手打ちにしたところで、結果が出せるとは限らない。
 全ての物事はそう考えて欲しい。そうして試行錯誤していく中で、依頼者に最適な形が見つかるはずで、それを自分のスタイルにしていくのが上達への道なのだと考えてみて欲しい。

依頼内容576:大学からテニスを始めた一回生です。ラケットを買い換えようと思うのですが、どのようなものがいいですか?今使っているのは「ハンマー6.5」です。軽くて取り回しが楽なのですが、重いボールにまけてしまいます。重くてある程度しなりのあるラケットがいいです。ちなみにプレースタイルはスピン系ストローカーかと思います。以前、プロスタッフを試打することがあったんですが、これだとちょっとしなりすぎる感じがしました。アドバイスよろしくお願いします。

北海道のIchiroさん

報告576:1回生という言い方からして、関西方面の方なのではと思うが……。ま、いいか。ここまで条件を絞り込まれているのなら、同じ質問をぜひ、テニスの専門店の店員さんにして欲しい。何度か繰り返してきたが、このコーナーは特定のブランドや製品をお勧めできる立場にないコーナーなのだ。このサイトの中にあるフィーリングインプレッションのコーナーなども参考にしていただけるとありがたいが、このコーナーとしては何とも回答がしにくい。スピン系ストローカーというのは現在、もっとも多いスタイルなので、きっとご希望通りのラケットがあるはずだ。
 と、まあ、これだけでは何なので、買い換える前に一度試してみて欲しいのがチューニングだ。現在お使いのラケットでまず試してみて欲しいのだが、バランスをよりトップ寄りにすれば、スイングの力が強くなって重いボールに対しての強さが出るだろうし、原因が振り遅れなのだとすれば、逆に手元寄りにしてスイングしやすくするという手もある。これはテニスショップなどにリードテープという鉛の重りが売られているので、それを購入する際に、店員さんにその使い方に関してより細かなアドバイスをいただくとよかろう。

依頼内容577:こんにちわ。
いつも難しい質問に答えて下さってありがとうございます。
とあるプロコーチの話ですが、その方のレッスンは1時間¥4000で一日3時間やったとして、¥4000×3+コート代・・・。たった3時間で・・・。さらに他の諸経費やらで1ヶ月でものすごい額になりそうです。それを払えるプロの経済力もすさまじいですが・・・。しかし、そのコーチはまだまだ安い方だそうで世界トップクラスのコーチはとんでもないことになってると聞きました。そこで調査をお願いしたいのですが、トップで活躍している選手のコーチのレッスン料はどのくらいなのでしょうか? 調査しづらい質問で申し訳ありませんが、是非よろしくおねがいします。

福岡県のswiftさん

報告577:選手とコーチの関係や、契約形態によっても違うだろう。選手がまだ駆け出しで、逆にコーチの方が有名だ、というケースと、超有名選手に無名のコーチというケースでは自ずとその関係性が変わってくるものだからだ。前者だと高くなりそうなイメージがあるが、逆に選手には経済力が足らず、後者だと選手の経済力は十分でも、コーチの側にメリットが大きいため(○○選手のコーチだった、という経歴はそのコーチのその後の生活で大きなキャリアとできる)、頼んででもコーチになりたい、という人もいるかもしれない。
 また、ジュニア時代からずっと同じコーチと二人三脚でやってきた、という場合なら選手とコーチの間に「プレーするのは選手だが、今の実績は二人で築いてきたもの」という具合に賞金を山分けする、といった感覚がある選手&コーチというのも中にはいるかもしれない。
 さて、トップクラスのプロの場合はある種のチームを選手が作ってツアーを回っていると考えて欲しい。テニスは個人スポーツではあるが、コートの上でプレーするのは選手でも、その後ろには多くのメンバーが選手を支え、収入を得て、そしてその家族を養っているわけだ。
 契約の形態としては年棒型、日当型、1大会いくらという短期型などが考えられる。ツアーコーチだけを職業にしている人ならともかく、多くのテニスコーチはどこかのテニスアカデミーやスクールの所属だったりして、そこで基礎的な収入を確保していることがほとんどである、という前提がある。選手に付いてツアーに行っている間はその仕事からは収入が得られない。
 コーチサイドにそうしたバックグラウンドがある以上、1年中ずっと選手に付きっ切りという形式を選手に求められた場合、そのコーチは他の仕事ができないため、選手はコーチの生活全てを面倒見られるだけの対価を支払わなければならないと考えて欲しい。その場合、コーチは本来得られているはずの収入を元に適性なコーチ代を出し、選手と契約を結ぶはずだ。日当式、大会ごとの契約式いずれのスタイルでもこの方式が当てはめられる。これを基準に、その人が住んでいる国の経済事情や、相場などがコーチの収入となる。
 調査団が調べた範囲では、大体日当にして1〜2万円前後が普通のようだ(ただし、もっともらっている人もいるだろうし、少ないコーチも少なくないだろう。また、賞金の○%という出来高契約のコーチもいるらしい)。ツアー中の宿泊費や移動費は基本的に選手持ちなので、悪くはない金額だと思われるがいかがだろうか?

依頼内容578:プロの人の使っているラケットやガットはどうしたら分かりますか??

富山県のE ヨさん

報告578:ATPとWTAのホームページにラケットは出ている。ガットは、意外に同じものを使い続けている選手が多くはないので、ストリング関係のことが出ているホームページを検索しているとどこかで情報が出てくるかもしれない。ただし、それを明日の試合でその選手が使っているかどうか、誰にもわからない。

依頼内容579:ゴンザレスのようなフォアを打ちたいのですがフォームを見てもパワーショットは打てません。どうすればよいのでしょうか?おしえてください

北海道の二階堂麟さん

報告579:な、なんと大胆な依頼だろう。フォームを見ただけでゴンザレスのようなパワーショットが打てるなら、先日のデ杯でも日本チームはチリに勝てたのではなかろうか……。
 ゴンザレスと全く同じ、というフォアは、ゴンザレスと同じ体格や筋肉、テニスの技術がなければ打てない。これは50ccのオートバイに乗っていて、500ccのスーパーバイクと同じ乗り方をしても直線で300キロは出せないのと同じだ。しかし、考え方はフォームから感じることができる。例えば、身体の回転を最大限使い、上半身と下半身で作るひねりと、ひねり戻しを最大限活用して、ラケットを振りぬき、ボールを叩き潰すように打つ、という具合にだ。これを依頼者のできる範囲で実践し、うまくいかなければ練習を積み……、というのが上達というものだ。
 しかし、見ただけではできないが、逆に見ていなくてはできないというのも事実。日本のテニス愛好家のみなさんは我々からすれば、驚くほどテニスを見ていない方が少なくないようだが、この態度はよろしくないと考える。一番いいものを見る、というのはコートでの2時間の練習に勝る効果があると調査団では考えている。
 もし、選手カテゴリーなのであれば、トップクラスがどんなテニスをしていて、どんなボールを打っているのか、目と身体で知っていなければ、それを目指すこともできないし、自分に何が足りないかを判断もできないはず。テニスを見るということは、楽しいだけでなく、選手にとっては練習でもあると我々は考える。

依頼内容580:サンプラスはストローク力が自分より上の選手と戦うときはストローク戦をどのように展開していたのでしょうか。試合では自分よりストロークが上手い人達はごろごろいるので色々参考にしたいです。よろしくお願いします。

福島県のピストルピートさん

報告580:……なんと言えばいいのか。戦い方は一つではない。サンプラスよりストローク力が上の選手はキャリアの後半には確かにゴロゴロいたが、キャリアの前半にはサンプラスよりストローク力が明らかに上、という選手はそれがクレーコートでもなければそれほど多くはなかった。彼はストローク力でもかなりの実力の持ち主で、実際アガシ相手でもラリーを展開して負けないだけの底力は持っていた。
 うーん。様々な異論や反論がありうることも覚悟のうえで、思い切って言ってしまうとすれば、サンプラスはストロークが得意な相手に対しては、ストロークで勝負しようとしたフシがあると言えるのではなかろうか。
 相手が自分のストロークがサンプラスより上だと考えている試合では、サンプラスはわざとネットには出ず、サービスを有効に使って相手のリターンを封じ、自分のリターンゲームではストロークで攻めて相手の自信を奪い取る戦い方を選択していたという印象が強いのだ(もちろん、ネットに出ずにステイバック一辺倒だったわけではないが)。相手が自分よりストロークがいいからといって、ネットプレーを増やす、という戦い方を選択することはあまりしていなかったような印象がある (ただし、クレーでは馬鹿正直にネットに詰めてはミスの山を築くサンプラスの姿が目に付いたが……)。
 これは彼には圧倒的なサービス力があったため、自分のサービスゲームは計算が立つという前提が可能にした戦い方だろう。彼にとって重要だったのは、1セットで1回相手のサービスをブレークすることだった。そうするだけで試合に勝てたからだ。

依頼内容581:ダブルスでよく使われる(?)突き球ってどんな球ですか?

愛知県のニシコさん

報告581: 仕上げのショットを打つために打つアプローチショットのことで、相手の体勢を崩したり、返球の難しいところに打つなどして、次のショットで決めやすくするための準備の一撃を突き球と呼んだりするが、その定義は割りとあいまいで、人によって意味が違う可能性もある。

依頼内容582:デビスカップは残念でしたね。やはりオリンピックメダリスト達は強かったです。疑問に思ったことなんですが、チリはマスーとゴンザレスの2人で5試合全て行いましたよね。一方日本は4人全員出場しました。何人出場しなくてはいけないというルールはないのですか?ありえないし極端な話ですが、シングルス4試合を1人で行うというのもルール上は可能なんでしょうか?(ダブルスはもちろん出来ないので略。)それができるならスイスはフェデラーがたくさん出れば総合力は低くても勝てる可能性は高くなるんじゃないかなあとかいろいろ考えてしまいました。解答をお願いします。

千葉県の監督さん

報告582:フェデラーがシングルス4試合全部に出ることはルール上できない。デ杯はチームには4名までが登録可能だが、どんな事情があったとしても、初日のシングルスで戦った選手同士は3日目のシングルスで再び戦えないルールとなっている。
 ところで、デ杯の仕組みをご存知ない方のために説明しておくと、デ杯は3日間で5試合を行なって、先に3勝した方が勝ちという団体戦。初日はシングルス2試合、二日目がダブルス1試合、最終日がシングルス2試合という形式で、初日は両国のシングルスの?1対?2の戦いで、最終日が?1同士、?2同士の戦いというのが基本となっている。チームには4名までが登録可能で、対戦が始まった後は、どんなことがあってもこの4名以外をチームに加えることはできない。
 例えば二日目のダブルスが終わった時点で、片方のチームがエース以外は全員コートに立てない故障を起こし、もう一方のチームは初日に相手のエースと戦った?2しかコートに立てなかったとする。この場合、この二人が再び戦うことはルール上できないため、二日目までの結果でチームの勝敗が決定されることになるわけだ。
 実はデ杯はその仕組み上、二人の物凄い選手がいれば、優勝できる可能性が高いし(単複共に強かったカフェルニコフとサフィンの組み合わせだったロシアなどがいい例)、一人の最強選手でかなり勝率が高められる。最強選手のシングルス2勝で王手となり、あとはシングルスでもダブルスでもいいから、とにかく1試合勝てばいいからだ。実際、スイスはフェデラーで2勝して、ダブルスにもフェデラーを出して勝つというパターンで去年は準決勝まで勝ち上がっている。オーストラリアと対戦した準決勝で、フェデラーがヒューイットに負けたことで「勝利の方程式」が崩れてスイスは負けたのだ。

依頼内容583:有名なグリップの握り方にはウエスタン、イースタン、コンチネンタルがありますが、私はエクストリームウェスタンというのがあるというのを聞きました。どういうものなんですか?あと、マイナーな?握り方とかあったら教えて下さい。全部でどれくらいあるものなのでしょうか?

千葉県のひささん

報告583:まずはご依頼のエクストリームウエスタンだが、バックハンドイースタンか、バックハンドセミウエスタンでフォアを打っている(もしくはこの正反対)場合、「あの選手はエクストリームウエスタンで打っている」という表現がなされると考えて欲しい。エクストリームというのは程度を表していて、日本語で言うと、「すんごく厚いグリップで、逆に薄いんじゃねぇのアレ」と考えていただくとちょうどだろう。
 マイナーな握り方、という表現が面白いが、基本的にはご指摘の3種類にその中間がある程度で、どれがメジャーで、マイナーだという種別はない、と思う。

依頼内容584:テニスを始めて五ヶ月位なんですが、今自分のプレイスタイルについて悩んでいます。自分は163cmくらいなんですが、どのようなプレイスタイルが合うのでしょうか?また、どんなラケットを使えばよいのか教えて下さい?

新潟県のビギナー・カクさん

報告584:依頼者を全く見たことがないので、正直何ともいえない。また、どのレベルを目指しているのかもわからないので、下手なことは申し上げられないが、とにかくたくさん試合に出てみて自分のスタイルを構築して欲しい。自分が一番心地よく戦えて、しかも勝てるというスタイルが依頼者のスタイルになるはずだ。また、ラケットに関しても同様で、今使っているラケットでは自分の思うようなプレーができないというのなら、どうできないのかを自分で分析して、どんなラケットが欲しいのかに関して自分の中である程度明確にした上で、専門店を訪ね、店員さんと相談してみて欲しい。
 身長が低いからサーブ&ボレーでは不利、というのは実力の差が小さくなるトッププロの世界での話だし、身長だけでプレースタイルが決定されるわけではない。今言えるのは、とにかく試合に出て(もし、部活などで試合に出られるメンバーに入れていないというのなら、草トーナメントでもいいし、マッチ練習を友達と繰り返してもいい)、自分に合うスタイルを見つけて欲しい。

依頼内容585:男子の場合自分のサービスゲームではボールを2〜3個もらって使うボールを選んでるのに対して、女子の場合はそれほど使うボールにこだわりがあるようには見えません。時にはフォールトしたボールをレシーバーが返した場合そのままそのボールを使うときもあります。なぜ女子はボールに対してのこだわりがないのでしょうか。よろしくお願いします。

福島県のハゲ鷹さん

報告585:男子でもボールに特別のこだわりを見せていたのはイバニセビッチが目立っていたぐらいのものだが……。
 いや、確かに男子の場合、プレー上でサービスの占める比重が男子より大きいため、サービス時に結構ボールを選んでいるのは事実だし、特にニューボールに変わる直前のゲームなどでは、少しでも速いサービスが打てるように特定のボールを探したりしている、という話は聞いたことがある。女子の場合はサービスの比重が低いため、そこまでしていない、と考えることもできる。
 しかし、男子の中にもまったくこだわっていない感じの選手もいるし、逆に女子でも何度もボールを選ぶ選手もいる。実はこのボールを選ぶという行為自体に意味はない、という選手もいて、単に間を取りたいからという理由でやっているだけと話す選手もいる。
 つまりは選手によりけりであって、一般論は立てにくい。また、大会が採用しているボールが精度の低いボールだったりする場合と、そうでない場合でも大きく分かれるだろう。日本のボールはどの缶を開けてもほとんど同じ質のボール、というのが当たり前だが、世界的に見るとこれは凄いことで、ボールごとに質がバラバラ、というケースが世界では少なくない。選手の出身地域や、育ってきた環境が「恵まれたボールが供給される地域」ならボールチェックの習慣はないまま大人になるかもしれないが、「ボールに当たり外れがあるのが当たり前」の地域や環境で育った選手だと、打つ前にボールを選ぶ癖がつく可能性はある。

依頼内容586:先日 AIG-OPEN 観戦してきました。かねてから気になっていた佐伯 美穂選手に偶然会うことが出来、またツーショット写真を撮らせて貰いました。 そこで質問ですが、佐伯美穂さんへのファンレターの宛先、メルアドもしくは住所について教えて下さい。高木工業所属と有りますが、HP検索しても具体的に宛先が見つかりません。是非調査お願い致します。

神奈川県のJimmyさん

報告586:女子選手へのファンレターはWTAが一括しているので、WTAにお送りいただけば、いずれ本人の手元に届くと思われる(国内にいるのに外国に手紙を送るのは奇異な感じがするかもしれないが、テニスの世界は国境という考え方がないワールドツアー形式なので、これは納得していただきたい)。あるいは、日本テニス協会気付けでお送りいただいてもいいだろう。どちらもそれぞれのホームページにアドレスが記載されているのでご確認いただきたい(WTA宛の場合/Ms.ОО(自分が出したい選手の名前)c/oWTA TOUR-Corporate Headquarters 133 First Street N.E.St.Petersburg,Florida33701 USA。日本テニス協会の場合/〒150-8050東京都渋谷区神南1-1-1岸記念体育館内(財)日本テニス協会ОО様気付)
 選手本人のメルアドや住所は、広く公開されているものがあれば別だが、たとえ知っていたとしてもお教えできない。プライバシーにも関わることなので、ご了承いただきたい。

依頼内容587:すみません。いくら調べてもわからないので教えてください。日本で行われるチャレンジャーの大会は、大阪チャレンジャーと横浜チャレンジャーだとどこかに書いてあったのですが、この大会の詳細な開催日時と場所を教えてください。観戦したいんです。

東京都のひのさん

報告587:残念ながら現在では両大会ともになくなってしまった。
 日本国内で開催されるATPチャレンジャー大会は、現在では京都で行なわれる全日本室内選手権(男子はATPのチャレンジャーで、国際大会)の他は、05年度は西日本地域で一つ新設されるという話を聞いている。詳しくは日本テニス協会のホームページを見て欲しい。

依頼内容588:ストリングのテンションのことで質問です。ショップのウィンザで張るときは55〜60の間で張っていたのですが、スクールで張るときは40〜45が普通ですといわれました。
どうしてこんなに差が出るのでしょうか?ちなみに、私のラケットサイズは110で、スクールでは『機械張り』だそうです。できれば、『手張り』と『機械張り』の違いも教えてください。お願いします。

東京都のruneさん

報告588:……手張り、というのは畳屋さんのように手で張るという意味だろうか? いや、冗談です。
 依頼者を全く存じ上げない状態では、何一つ断言はできないし、ショップで張ってもらっていた時にどうして55〜60にされていたのかなど、わからないことは多いが、一般的に女性としてはやや高めであるという意味で、スクールの方は「女性なら普通は40〜45ポンドあたりですよ。55とか60じゃ硬いんじゃないですか?」という意味で言われたのではなかろうかと予想する。
 また、「手張り」というのが文字通り、手だけで張る、のだとすれば、軟式やバドミントンの世界でならありえるとしても、硬式テニスではほとんどありえない、はずだ。
 恐らく、手張りというのは、電動の機械ではない機械式のストリングマシンを使用して張る方法をおっしゃられていると思われる。ちなみに、現在、ほとんどの専門店では電動のマシンを導入しているのが普通で、特に何かのこだわりをもっているストリンガーさんのいらっしゃるショップか、電動のマシンでは張りにくい古いラケットを張る機会が多いショップさんでもなければ、お金を出して、普通にショップに張替えに出すと電動式のマシンで張っているのではなかろうかと思われる。
 ストリングマシンには大きく分けて3種類ある。ひとつは「電動式」で、これは内蔵されたモーターとコンピューターで糸の引っ張りを調整し、張り上げていくタイプのもので、誰が張っても張りあがりに比較的バラつきが出にくいのが特徴だ(もちろん、ストリンガーさんの技術や、仕事のていねいさなどによって多少のバラつきは出るものだが、電動式はその要素を極力排除できるように各種の工夫がなされたマシン。機械側から話をすると張り手を選ばないと言える。無論、機械に対する理解が深く、糸やラケットに対しても知識や経験の豊富なベテランと、そうでないルーキー・ストリンガーが同じという意味ではない)。機種によっては張っている間にゆるんだりすると、機械が自動的に修正してくれる機能なども搭載されている。もうひとつは「バネ式」だ。バネ計りを思い出してもらうといいのだが、バネの張力と復元力を利用してテンションをかけるタイプの機械だ。比較的安価で、仕組みも素朴なので、学校の部活動の部室などで使われているケースが多いようだ。長所としてはまず「機械が安価」であるという点になるのだが、張り手が経験を積んだ人であれば、電動式に負けない正確性を出せるマシンでもある。欠点はバネを利用しているために定期的なメンテナンスが欠かせないということと、張り手に経験が少ないと張りあがりにバラつきが出やすいこと、同じ理由で正確なテンションで張り上げにくいことなどが挙げられる。
 最後が「分銅式」だ。これもまた機械が単純で素朴なため、安いというのが最大のとりえだが、分銅の重さとテコの原理でテンションを出すために、バネ式のようなメンテナンスが比較的必要ない点でもコストパフォーマンスに優れている。ただし、糸の先をテコに固定して、引っ張り、分銅でテンションをかけるというスタイルのため、張り手が常に一定したリズムでテコを使っていかないと糸に余計なストレスをかけたり、逆に引っ張り足りなくなったりしやすいという欠点を抱えている。また、張り上げの正確性を維持する、あるいはいつも同じ状態で張り上げるには張り手の熟練が必要で、さらに、ある程度熟練した張り手であっても、その日の体調によって張りあがりにバラつきが出やすいと言われる実に人間臭いマシンだ。安定度の順で電動、バネ、分銅とすることは可能で、張りあがりの正確性(50ポンドと指定して50で正しく張りあがりやすいか、ということ)でも同じ順番になる。ただし、電動式でもちゃんと定期的なメンテナンスがなされていないような状態では意味がない。安心なのはプロショップのプロのストリンガーさんに張ってもらうということになる。
 しかし、ストリンガーさんの中には「うちの50ポンドは他所の店のより硬いから、45以下で十分だ」と張りあがりの硬さを自慢するケースがある。これは「いい加減に張っている店では50と言われても50で張れていないんだ。うちはちゃんと張るから硬くなるんだぜベイビー」という自負が言わせているのだろうと察する。依頼者の挙げたお店は立派なお店なので、依頼内容の話に関しては、これが原因ではないと思うが、スクールのストリンガーさんにも同じことを尋ねてみて欲しい。

依頼内容589:「サルウデ」だとスイングが少し違うと聞いたのですが、どうなのでしょうか?

北海道のジャックさん

報告589:サルウデというのは「猿腕(または手)」と書く。猿のように腕や肩などの可動域が広い人の事を言う場合もあるし、ヒジの状態を指す場合もある。これは両腕を広げて腕をひねり、手の平を真上に向けられるような人や、ヒジの関節が外側に反っているタイプの腕の人のことを言う。一般的には手の平を上に向けた状態で腕を伸ばして挙げ、両手の小指をくっつけてみた時、両ヒジがぴったりとくっついちゃうようなら、猿腕という診断方法もあるという。
昔は好投手の条件の一つと言われた。これはヒジが最初から外側に反っているためにスイング中に自然に投球動作に必要な内旋や、ヒジのしなりなどが自然に出やすいためで、沢村英二や金田正一など、日本の伝説上の投手たちの多くはこの猿腕の特徴がある。テニス界でもサンプラスが猿腕のタイプだったように見受けられ、他にはイバニセビッチやロディックなどもそれっぽい感じがする。テニスでも野球と同じで、普通の人だと意識しないとなかなか練習だけでは身につけにくいプロネーションの動作が、猿腕の人だと自然にやりやすいということはあるはずだ。
しかし、これはもう生まれつきのことなので、「いいなぁ、俺も猿腕になりたいなぁ」といってなれるものではない。普通の腕の人はあきらめて地道に練習を積んで欲しい。また、依頼者に猿腕の傾向が見られるなら、比較的サービスでは恵まれた資質の持ち主と言えなくもない。ただ、可動域が広い分、一度痛めてしまうと重症例につながりやすいので(よく誤解されているようだが、身体の硬い人は軽症の故障を頻発しやすいが、関節が大きく動かない分だけ重症例にはなりにくく、逆に身体のやわらかい人の方がなまじ動いてしまう分だけ重症例につながりやすいのだ)、肩やヒジの故障に注意して練習に励んで欲しい。

依頼内容590:くだらない質問なんですが、ボブ・サップのような見るからにもの凄い筋肉
の人がサーブを打ったら300キロくらい出ますか。よろしくお願いします。

福島県のハゲ鷹さん

報告590:ボールのスピードは、特に静止したボールを加速するサービスのスピードは必ずしも筋力で出すのではない。筋肉が出すスピードで出すものなので、ボブ・サップさんが300キロまでボールを加速させられるスイングスピードを出せる瞬発力を持った筋肉の持ち主なら可能だろうが……。
筋肉と一口にいっても、重いものをゆっくりと持ち上げる筋力と、静止したものをできるだけ加速するのでは使われる力の質が異なる。150キロや160キロのスピードボールを投げるピッチャーたちがボブ・サップさんのようではないのを見れば理解されるのではなかろうか。マッチョなら速いボールが投げられるのだとすれば、西武ライオンズのエースは松坂ではなく、カブレラだ。ライトからサードに向かって矢のような返球でランナーを刺し、メジャー屈指の強肩で知られるイチローは、ボンズのようなムキムキマンではない。ようするに腕をどれだけ加速できるかが重要なのであって、筋肉の量だけの問題ではない(全く関係ないとは言わないが……)。
しかし、もし、トレーニング法の開発などで、腕を速く振るためだけに筋力を特化させていけるとすると、人間は一体どれほどのボールを投げられ、または打てるようになるのだろうか。多くの球技では投げてお終いではないので、著しくバランスを欠いた選手にはなるだろうし、恐らく、その選手は日常生活でも不自由さを感じるほどアンバランスになる可能性はあるが、興味のある課題だ。

依頼内容591:伊達公子さんはライジングでトップまで昇り詰めたと何かで読んだような記憶があります。そこまでのライジングなら全部ハーフバウンドで取るようなストロークしか思い浮かびません。自分は伊達さんの試合を観たことが無いので彼女がどんなプレーをしていたのか分かりません。そこで質問ですが、伊達さんのライジングはアガシより早かったのですか。よろしくお願いします。

福島県のハゲ鷹さん

報告591:うーん、男女の違いを無視して比較はできないが、平均化して考えるとすれば、伊達のライジングはアガシのレベルか、条件付きでアガシ以上と言ってしまってもいいのかもしれないとは思う。しかし、それを「良し」とする最大の理由は我々が日本人だからであり、第二の理由はそう考えた方が面白いからで、科学的な根拠からのものではないということは、はっきりさせておきたい。男女の違い、対戦相手の違いを無視してライジングの程度など語れはしないからだ。
 伊達がライジングでトップに上り詰めたというのは間違いではないが、より正確を期すならば、ライジングを「普通のプレーとして使った女子では最初の選手」という方が適当で、彼女はライジングによるラリーを中心に、トップスピンをかけたショートアングルからネットへの展開や、世界トップクラスと言われた足の速さ、予測力などで当時のトップクラスたちと戦い、世界4位までになったのだ。
 伊達のプレーを端的に示すとすれば、相手は「1,2,3」で打ってくるところを「1,2」で打っていたと言える。ラリーの基点はベースライン上か、それより前であることが多く、「バウンド地点に向かって走りこんだ」と言われる特殊なフットワーク(予測力がなければ彼女ほど極端なフットワークはできない、と当時よく言われていたし、また当時女子テニス界では世界一「足が速い」と言われたグラフにも、足の速さでひけを取らなかった)でショートバウンド気味にボールを捕らえて左右に展開したのがいわゆる「伊達のライジング」だった。
 アガシと単純に比較しようすると、さすがの伊達でもサフィンが全力で打ってきたボール相手にライジングで打てるとは思えないので(もし伊達が今も現役だったら、ムッとして負けん気を出して、「できますよ」と言いだしそうなムードはあるが……)、アガシとの直接の比較は無理としても、彼女があの体格で全仏とウインブルドンの両方でベスト4に残った選手であると考え直していただくと、その凄味が理解されるのではなかろうか。

依頼内容592:ウィリアムス姉妹は女性なのに200キロ級のサーブを打ちますが、シャルケンやアガシのサーブはそれほど速くないです。シャルケンはなんとなく見た目は細いのであの姉妹に負けるのは納得しますが、アガシはかなり胸板が厚くて見るからに力がありそうなのにサーブは180〜190キロ位が多くて200キロはめったに無いと思います。この辺りの理由は一体どういったことが考えられるのでしょうか。よろしくお願いします。

福島県のハゲ鷹さん

報告592:サービスをスピードだけで比較してしまえば確かに依頼者のおっしゃる通りかもしれない。しかし、ロディックの240キロのサービスをリターンしてしまう選手がザラにいるのが男子の世界だ。ただ速ければそれでいいというものでもない。
 依頼者が引き合いに出しているシャルケンだって筆者は190キロ台以上のサービスを打ったのを何度も見たことがあるし、アガシだって200キロオーバーのサービスを連発していた時期もある。ウィリアムズ姉妹のサービスは確かに速いが、男子の世界にくれば「並」のサービスを打つ選手でしかないとさえ言える。
 テニスはサービスのスピード競争ではない。サービスを打った後にどういうプレーができるかが勝負の分かれ目だ。無理しないと200キロ出ない選手が無理をして打てば、そのツケがサービス後に出てしまう。うまいことエースになればいいが、しっかりリターンされてしまえばいきなりピンチだ。
 男子の多くは1stであってもフルパワーのサービスは滅多に使わないものだ。むしろ、その後のプレーに影響が出ないようにパワーはある程度セーブして打っていると考えて欲しい。それでコンスタントに180キロ前後が出ているのだ。十分すごい。
 また、男子の場合は1stでも何らかの回転をかけて、跳ねさせたり、滑らせたりしようとしていることがほとんどで、ロディックのように240キロ台の高速サービスが打てるなら別だが、マックスでも220キロ前後が精一杯なら、回転をかける方にスイングスピードを使ったほうが効果を期待できるため、いわゆるどフラットのサービスを打つのはよほどエースが欲しい時にセンターに打つ時ぐらいのものだろう。通常のサービスでは速度は回転にかなり食われているはずで、球速だけを見れば、遅くても実質はかなり打ちにくくなっているはずだ(猛烈なスピンのかかった200キロのサービスと、素直な軌道の200キロのサービスのどちらが打ち返しにくいかを想像して欲しい)。
 ウィリアムズ姉妹のサービスの球速も最近はかなり落ちているが、これは彼女たちのサービスも回転系が増えてきているからで、彼女たちでさえ、こうしなければ簡単にリターンエースを抜かれかねなくなった、という女子の世界のレベルアップを物語っていると考えてもいいだろう。

依頼内容593:依頼内容573にあったトップスライスサーブの打ち方を教えてください。あと、このサーブはサーバー側から見て右と左どちらに跳ねるのでしょうか。よろしくお願いします。

福島県のハゲ鷹さん

報告593:トップスライスは通常のスライスよりも打点を身体に近づけた上で、ボールの右上(右利きの場合。以下同じ)を叩くイメージのスライスサービスを打てば打てるはず。最初はゆっくりと打ってみてボールの回転を確認しながら、徐々にスイングを加えていってマスターして欲しい。
 タテ回転系のスライスになるため、基本的には右方向に跳ねる。ただし、純スピンサービスよりは極端ではないのが普通だ。

依頼内容594:こんにちは
前はありがとうございました
質問です
フォアハンドストロークを打つときは手首を固定したままでインパクトしないといけないのですか?

沖縄県の二階堂麟さん

報告594:手首を固定したままインパクト、という意識が強すぎると、最初から最後まで手首が固まったぎこちないスイングになりやすくなると思う。基本的に手首はフリーにしているという前提の上で、インパクト時にはボールをラケットでしっかり支えられるだけの力は必要、とだけ考えて欲しい。
ストロークにおいて、手首を固定する、というイメージは逆に悪影響につながりやすいので、手首にイメージを置かず、むしろ「ボールをしっかりと叩く」というイメージにシフトした方がいいかもしれない。
ストロークの目的はボールをしっかりと叩き、そしてコントロールすることなので、その目的から全てを逆算していって欲しいのだ。その過程で何かが狂っていたり、足りなければ結果としてボールを叩けない。その段階で、なにが足りず、なにが狂っているのかの各論に入っていくようしていれば、正しい解決策を見つけやすくなるはずだ。どうも日本のテニスフリークの皆さんは各論での議論で白熱しがちだが、目的はボールを打つことであって、目的はヒジの形でもグリップでもなければ、腰の使い方などでもないことを思い出して欲しい。

依頼内容595:プリンスのNEWラケット・Experimental?はどうなったのでしょうか…?2003年の USオープンでフェレーロやカプリアティがテストラケットとして使っていて、素晴しい成績を残したことが印象的でした。プリンスのホームページには次期発売と書いてありましたが、なかなか発売されないようです。ぜひともExperimental?について教えてほしいです。

福井県のジャッキー晴矢さん

報告595:申し訳ないが、こうした依頼はぜひ、日本のプリンスの正規代理店であるダイワ精工さまにお問い合わせいただきたい。我々は代理店の頭越しに何かを報告できる立場にないし、それが宣伝につながりかねない場合は、より慎重にならざるをえない。御理解いただけると幸いです。

依頼内容596:今、僕はウインブルドンについて調べています。それでどうしても分からない事があるので質問します。なぜ、ウインブルドンは開催されるようになったのでしょうか?また、なぜ六月に開催されるようになったのでしょうか?よろしければ教えてください。その他、ウインブルドンの歴史や豆知識についての情報もありましたら是非教えてください。よろしくお願いします。

香川県のアガシ2さん

報告596:遠い昔に本誌でテニスの歴史を調べた時、一度は紹介したが、何しろ随分前のことだ。そろそろ改めてご紹介してもいいだろう。
ウインブルドンが近代テニスの発祥の地であることはすでにご存知のことと思う。近代テニスのルールを最初に作ったのは、イギリス人のウォルター・クロプトン・ウイングフィールドという人物で、彼が考案した新しいスポーツは瞬く間に人気スポーツとなった。この人気に目をつけたのが、当時のボールを開発していたジョン・モイヤー・ヒースコートという人物で、彼は「フィールド」という雑誌の発行人であるJ.W.ウォルシュという人物とそのパートナーであったヘンリー・ジョーンズと共にウイングフィールド氏の考案したテニスのルールを応用した今日の「テニス」の直接の始祖となるスポーツの世界選手権をウインブルドンの地で行なったのだ。なぜウインブルドンだったかと言えば、ウォルシュ氏がウインブルドンにクロケットのクラブを所有していたからであり、なぜ芝生だったかと言えば、そこが芝生だったからで、テニスのためにわざわざ芝生を敷き詰めたわけではなかった。
この大会は成功を収めるが、ウイングフィールド氏が自分の考案したスポーツを彼らが考案者である自分の許可なく興行にしたとして争われた (ウイングフィールド氏は自分の作ったルールに関して特許を申請していた)。しかし、ウォルシュ氏やジョーンズ氏らはルールを応用しただけではなく、自分だちが考案した新しいルールに基づいており、ウイニグフィールド氏のテニスとは別とし、さらにこのスポーツは古くからヨーロッパで広く行なわれていたスポーツの改良版だと主張して突っぱね(実際、彼らはウイングフィールド氏の考案したルールとはコートの大きさや形状、ボール、ネットの高さやポイントの数え方などを違うものとしてルールブックを出している)、1877年に「オールイングランド・クローケー・アンド・ローンテニスクラブ」を創設して第1回大会を開催。1883年にはヒースコート、ジョーンズ、そしてジュリアン・マーシャル氏らによるルールが採用されて、今日のテニスの始祖となったのだ。
うーん、ウイングフィールド氏のアイデアをお金持ちが横取りしたような形のちょっとばかり、きな臭いスタートだが、どんなスポーツも黎明期には同じようなきな臭さを抱えているものだから仕方あるまい。
なぜ、あの時期なのかに関してだが、一説にはウインブルドン地方で、気温が安定していて、芝生の生育状態がよく、しかもまとまって長い時期晴天が続くのがあの時期だから、と言われる。あれで「晴天が続く」というのが驚きだが、さらに言えば、あの時期のイギリスは緯度の関係で日が長く、そして暑くも寒くもなく、夜10時頃まで明るいことなども理由として挙げられるだろう。
豆知識か……。大したものは思いつかないが、4大大会のうち、ウインブルドンだけが国の協会主催ではなく、私立のクラブ主催でいわば「草大会」が発祥であるという点(何しろイギリスのテニス協会の発足より、ウインブルドンの歴史の方が古いのだ)が特殊であること。
予選の会場が、本戦とは別の会場で行なわれる唯一のグランドスラム大会であること。サービスのフォールトを判定するために、機械による判定機を最初に採用したのが実はウインブルドンであるということ。
2週目の第1日曜日は「ミドルサンデー」と称され、試合がない休日であること。ベスト8に残ると「ラスト8クラブ」と呼ばれる仲間に加えられ、毎年、席が用意されること(ただし、「今年は来る気があるかい? もし、来るのなら席を用意してあげてもいいよ」という案内状が届くだけらしいが……)。優勝者はクラブの名誉会員として迎えられること。記者証の発行に関して一番渋ちんであるだけでなく、選手に対しても家族パスの発行が渋ちんで知られること(これは記者席が狭く、選手関係者席も少ないことかららしいのだが……)。また、イギリス人の記者であれば割とすんなりと通る記者証も、外国人記者だととたんに渋ちんになること(これはサッカーなども含め、イギリスのスポーツ界は全て同じ傾向)。
テニスだと上品なイメージだが、ウインブルドンという地域自体は意外にブルーカラーの強い町で、実はサッカーチームのウインブルドンというチームのサポーターはその荒っぽさで知られていること。ぐらいだろうか?

依頼内容597:先日は、質問に答えていただきありがとうございました。
 また質問なのですが、コリアのプレイスタイルはなんですか? 試合をみたことがないので、教えてください。

新潟県のビギナー・カクさん

報告597:依頼者の地元の様子はいかがだろうか? 早い復興と、何より日常が一日も早く回復されることを心よりお祈り申し上げます。
さて、コリアのプレースタイルに関しては、機会があればぜひご自身の目でも見てみて欲しいのだが、一般的にはストローカーに分類されるはずだ。しかし、最近のクレーコートスペシャリストたちの場合、昔のクレーコーターのイメージであった「ベースラインの後ろにキャンプを張っているかのようにとにかく粘ってミスを待ち、あるいはミスを誘う」、というスタイルではなく、むしろ「ストローカー系オールラウンダー」とでも言った方が適当だと思われる。彼らは何でもできるが、その中で一番自分たちが心地よく、勝ちやすい方法を選択した結果、ストロークによる展開のテニスになっていると考えた方がよかろう。基本的にベースラインで粘るがあくまでも攻撃的な「打ち粘り」であり、決定機にはネットに出たりもするというスタイルだ。
とにかく、「うまいなぁ」と感じさせられるのが彼らのテニスで、よく言われる退屈なテニスではない。一度、ご自身でも見てみてほしいと思う。

依頼内容598:初投稿です。どうかよろしくお願いします。ボクは今度試合のダブルスの選抜に選ばれたのですが、サーブが入らない欠点が異常に目立っています。丸2日使い、スピンサーブができるようになったのですが、浅いチャンスボールになってしまいます。そこで、どうすればいいか調べた結果、スピンスライスというサーブがあることが分かりました。どういう打ち方なのか是非教えてください

北海道のlokiさん

報告598:うーん、丸2日で覚えたスピンサービスを試合で使えるとは、凄い度胸の持ち主だ。プロの皆さんたちは、練習で100%できると思ったショットなら使うが、90%なら使えないとまで言うことが多いが……。試合直前ならそうも言ってられないのかもしれないが……。
スピンスライスに関してはこのいくつか上の方に書いてあるので、参考にしてみて欲しい。スライスサービスというのは、実に多くのバリエーションが考えられるし、人により打ちやすい打ち方なども出てくるはずなので、練習しながら調節してみて欲しい。
しかし、よく「練習ではうまくいくのに、試合では実力が発揮できない」という話を聞くが、これは「試合で出るのが実力。練習ではできるのに、なんて全く意味がないこと」と考えて欲しいと願う。実は、練習では……という考え方自体が選手の成長を妨げている可能性さえあるからだ。

依頼内容599:最近よく血液型の番組をよく見かけますね。そこで血液型についての依頼なんですが、プロテニス選手の血液型を調査しては頂けないでしょうか??
依頼内容は…
?テニス選手に一番多く見られる血液型は何か?
?プレースタイルと血液型に関係はあるのか。
後者については答えが出ないかも知れませんが、
お願いします。

北海道のARISTOさん

報告599:ABO方式による血液型が日本ほど広く知れ渡っている国はほとんどあるまい。海外において、自分の血液型を意識するのは輸血の必要にせまられた時や、兵役に取られた時(怪我をした際などにどの血を輸血すればいいかがわかるように、名札に自分の血液型を刻印することがあるため)などのみで、一般の人で、入院や輸血もしたことがない人だと知らないという人だって珍しくない。従って、残念ながら選手のデータもなく、1も2も現時点では調査不能だ(日本人選手ならあるが……)。
また、調査団では血液型による違いは、まだ研究中であって有効と言える段階にあるとは考えていない。確かに人間のタイプは大別すれば4タイプぐらいには抽象化できそうだ、と感じるこ