このコーナーは、本誌と連動する 『スマッシュ調査団』と『テニスフリートーク』で構成されています。
 『スマッシュ調査団』は、テニスに関する素朴な疑問を調査・解決していく、本誌で大好評連載中のコーナー。毎月寄せられる多くの依頼に本誌だけではとても答えていけそうにない。というわけで、インターネット部門を開設することになりました。このコーナーは随時更新していく予定なので、こまめにチェックして下さいね。依頼は、従来通り本誌宛へのお葉書はもちろん、インターネットでも受付けます。インターネット受付分から本誌への展開もあるので、「アレって何かな?」と思ったら、依頼してほしい!
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スマッシュ調査団
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依頼内容601:テニスコートをただで使える仕事はどんなのがありますか。プロになってもただではつかえませんよね。

北海道のかねさん

報告601:テニスコートのオーナー……。というのでは回答にはならないのだろうが、一番間違いないのはこの職種(?)だろう。しかし、オーナーは当然、コートのメンテナンスや固定資産税などを負担しなければならないので、厳密な意味で「ただ」ではない。
 では何が、と言えば、スクール所属のテニスコーチがその次に来るだろう。何しろテニスが職業なのだから、言ってみれば「お金をもらってコートが使える人々」がテニスコーチだ。しかし、もちろん、いつでも自由に、ではない。テニスコーチはテニスをコーチするからコーチなので、ただで自由にコートが使えているわけではない。
 その次がテニスコートのある宿屋のオーナーか従業員だが、お客さんがいれば当然そっちが優先だ。
 最後はテニスコートのある学校の先生、だろうか。テニス部の練習が終わればコートは使えるだろうが、これも時間が自由というわけではない。

依頼内容602:プロはただでテニスコートを使えるのですか?

 北海道のかねさん

報告602:依頼者はどうやらコートがただで使いたいようだが……。
プロ、という言葉も非常に幅が広く、選手によるとしか言えない。そのコートのオーナーとなんらかの交友関係があり、「いつでも使っていいよ」と言われている選手もいなくはないだろう(広義では選手に対するスポンサードと言える)。しかし、もちろん、テニスコートだって維持費はかかるのだから、いつでも好きなときに自由に、というわけにはいかないだろうし、選手だってご厚意だからといって、あつかましく毎日毎日一日中、というわけにもいくまい。この言葉の裏には「空いているときには」という但し書きが付くはずだ。

依頼内容603:年全米オープンを見ていて思うことがあります。それは準決勝の次の日に決勝があるということで、それが選手にはとても大変だと思うのですが。この日程だとどう考えても準決勝1試合目の選手の方が有利すぎると思います。サンプラスがサフィン、ヒューイットに決勝で2年連続でボロ負けし、02年の待ちに待ったサンプラス対アガシの決勝は意外すぎるほどの試合内容でサンプラスがアガシに完勝しました。この二人の決勝だからもっと競った試合になると思っていましたが、アガシはストロークが威力も速さもキレもなくサンプラスから主導権を握れず、得意のリターンは不発でセカンドサーブですら中々まともにリターンできてない状況が多かったです。逆にサンプラスのほうがリターンが上手いなと思ったほどです。この期待はずれの決勝が続くのは準決勝と決勝の間がなく、選手が最初から疲れた状況から始まるという試合日程に問題があると僕は思い込んでいます。主催者側はこの日程を問題視して改正するような動きはいないのでしょうか?宜しくお願いします。

福島県のハゲ鷹さん

報告603:ここ数年の全米はほとんど毎回、雨に祟られてきた。誰か雨男or雨女がいるとしか思えない。いや、冗談ではない。正規の日程から言えば、木曜日が女子準決勝2試合、金曜日に男子準決勝2試合、土曜日に女子決勝があって、日曜日に男子決勝で、つまり、中1日ずつ空いているのだ。ここ最近、どれかが、あるいは全てが連日状態になっているのは雨で日程が押してしまったからで、最初からこの予定だった、というわけではない。
 依頼者のご心痛は察するが、屋根でもつけない限り、この状況は改善されないし、事が天候のことなので、選手たちからも特に目立った不満の声、というのは出ていないようだ(文句を言ったところで雨が止むわけではない)。
 全米の場合、もっと問題視されているのは、明らかにアメリカ人が有利に運ぶような日程の組まれ方で、外国人選手の有力選手で、しかもその選手がアメリカでは人気がなかったりするとそれは露骨になる。1回戦は朝一番だったかと思えば、2回戦はナイター、3回戦はまた朝一番という具合になりやすいのが全米なのだ。しかも、全仏やウインブルドンと違い、ナイター照明をつけて深夜に及ぶまで試合を決行するのも全米の特徴。つまり、深夜1時に試合が終わった選手の翌々日の試合が朝一番、なんてことも実際にありうるのだ(さすがにここまで露骨にやられたのは、過去にもエドバーグとかボルグぐらいだったが……)。一方でアメリカ人選手は常にデイセッションの一番最後かナイトセッションに組まれることが多く、毎日同じ時間に寝て、起きて……というのが可能になりやすい日程の組まれ方なのだ。しかも、センターコートを中心に組まれる分、たとえ雨が降っても真っ先に復旧作業が行なわれるので、試合の消化が順調にいきやすく、03年の大会ではロディックやアガシ、カプリアティにはちゃんと規則正しく中1日の休養日があったが、それ以外の外国人選手は連戦を強いられたし、選手によっては一日でシングルス2試合、なんて日までできてしまっていた。
 ま、テレビにどの試合を入れるかなど、アメリカの都合もあるのでなかなか他所の人間がどうこう言えることではないし、また、アメリカ人選手も他所の国に行けば同じことをされるので、別段不公平というわけでもないせいか、選手たちから実際に文句は滅多に出ないが、第三国の我々から見れば、どーにかできんのかね、とは考えさせられることは少なくない。しかし、選手たちは「それも大会の一部」と割り切っているようで、裏側ではわからないが、表立って批判を口にするようなことはあまりない。

依頼内容604:前の依頼ありがとうございました。
最近よく、「スライスは強い」よか「応用できる」といわれているので、ボクも打ち
たいとおもいました。コンチネンタルだといいらしいのですが、どういうのか分からないし、今のグリップじゃないとしっかり打てないのです(今のグリップは厚くもなく薄くもない中途半端だと先輩にいわれました)そこで、どうかスライスショットの打ち方を教えてください

 北海道のロキさん

報告604:文字のみのこのコーナーでは間違いが怖いが、コンチネンタル・グリップというのは、依頼者の言う「厚くも薄くもないグリップ」のことだ。また、依頼者のいうスライスショットがサービスかなのか、ストロークなのかもわからないが、まあどちらであってもスライス系のショットを打つのならコンチネンタル・グリップで問題はないので、気にしないことにしよう。
 サービスでもストロークでも、スライスを打つ時に気をつけたいのは、スライス回転を意識しすぎない、ということだ。トップスピンがもし今打てているなら思い出して欲しいのだが、トップスピンでも回転を意識しすぎると回転ばかりがかかって前にはひょろーんとしか飛ばない状態になりやすいはずだ。スライスでも同じだ。ある程度はきっちりとボールに厚く当てていかないとボールは前には飛ばないし、思うようなコントロールもできないはず。
 身近に先輩がいらっしゃるというので、具体的なやり方は教わるなり、じっくりと観察するなり、ご自身の目と身体で確かめて欲しいのだが、基本的な考え方として、テイクバックをストロークならいつもより少し上にして普通に打ってみて、サービスならトスを少し右に(左利きなら逆に左)上げていつもと同じように打ってみて欲しい。そこから先はたくさんボールを打って練習あるのみだ。
 で、どうしても難しいとなったら、できる人のフォームを繰り返し観察すること。そこには多くのヒントが隠されているはずだ。

依頼内容605:僕はテニスが好きですが出会うのが遅すぎました。ATPツアーへの出場を目指しもっと幼い頃にテニスと出会っていたらと悔やみます。しかし仕事をしながら趣味で続けていきたいと思っています。そしてJOPポイントを1点でもいいから取得したいと思っています。そこで質問なのですが仕事をしながらでもJOPポイントは取れるのでしょうか。そしてJOPポイントを取得できる大会は少しくらいは賞金が出るのでしょうか。宜しくお願いします。

福島県のハゲ鷹さん

報告605:JOP大会は現在戦略的に一般プレーヤーに裾野を拡大しようとしているようで、かつてのようにJOP=国内トップクラスのトーナメント、というイメージは徐々に薄れつつある。本誌のコーナーにJTA大会に出よう、というコーナーがあるので、そこも参考にして欲しい。1点と言わず、いずれは全日本選手権、という目標を持ってプレーされた方が、やる気の維持の意味でもいい気がする(実は1点なら、運がよければ案外簡単に取れてしまいかねないのだ……)。
 草トーナメントと違っているのは、JOP大会は公式戦ということで、日本テニス協会に選手登録が必要になること。お近くの地域協会で申請用紙をもらえると思うので、一度問い合わせて見て欲しい。詳しくは日本テニス協会のホームページ上にも出ているのでそちらもあわせて参考にされるといいだろう。
 賞金、というのはプロ選手に対して支払われる対価のことで、アマチュアの場合は日当という名目で支払われる。
 ちなみに、今まではプロ登録に関して明確な基準がなく、必要なのは申請のみというのが日本のプロ登録の実情だったが、JTPポイントの導入に伴い、今後はJTPランキングで○位以上、という基準が設けられるようだ(「申請すれば誰でもプロになれる」といわれたのは過去の話となる予定)。これも詳しくは日本テニス協会のホームページで発表されると思うので、詳細はそちらを見て欲しい。
 ちなみに、JOP大会の賞金は少ない大会から色々と種類がある。例えば、賞金総額で20万円の大会だと、優勝しても数万円程度の賞金しか出ない。で、アマの場合の日当もプロの賞金を超えない範囲で支払われる、という規定があるため、確かにいくばくかのお金はもらえるが、それで生活する、となるととにかく勝ちまくっていかねばならないだろうと思う。厳しいがそれが現実だ。

依頼内容606:95年の全米オープンの決勝を見ました。1stセットのセットポイントの20本くらいのラリーは本当に凄かったです。
二人とも若くて輝いているようなかんじでした。特にサンプラスはまだ顔になんとな く幼さが残っているような顔で、歳を取るのって怖いなと思いました。
アガシは現在と比べるとフォームが微妙に違う気がしました。そしてサンプラスは自 分がサンプラスの試合を見始めたときほどサーブ&ボレーというスタイルではなかっ た気がしました。2ndサーブでほとんどサーブ&ボレーをしていなかったことに驚き ました。
そこで質問ですが、サンプラスがサーブ&ボレーヤーの如くプレースタイルが変わっ てしまったのはいつ辺りからなのでしょうか。そしてできれば変わってしまった理由 も宜しくお願いします。

 福島県のハゲ鷹さん

報告606:サンプラスがサーブ&ボレーヤーだと声高に言われ始めたのは、90年代も終わりごろ、彼が26、7歳ぐらいからではなかろうか。それ以前の彼のスタイルはオールラウンダーに分類されることの方が多かった。
 ところでスタイルの分類、というのは見ている側にだけ意味があり、実際に試合をする選手からすれば、あまり意味はないかもしれない。例えば、コスタだって時にはサーブ&ボレーをするものだし、ヘンマンだってステイバックをすることもある。なにしろヘンマンなどは最近自分自身で「最近の私は厳密な意味ではサーブ&ボレーヤーとは言えない」と言い始めていめるほどだ。従って、「変わってしまった」という考え方は少しピントがずれているような気もする。別にストローカーだからサーブ&ボレーをしちゃいけない、とか、それができる場面でやらない、というわけではないからだ。別にオールラウンダーからサーブ&ボレーヤーに転向したとか、そんな大げさなものではない。テニスはポイントの取り合いであり、そのポイントの方法は別にストロークでもサーブ&ボレーでもいいわけで、選手たちは「こっちの方がいいな」となれば、どんな方法でも使う。「何が何でもサーブ&ボレーでポイントを取るのだorストロークで勝つのだ」とこだわる選手がいてもいいかもしれないが、勝つためだけを考えれば、あまりベターなこだわりではないのでは、と調査団では考える(ここでプロ意識に溢れた選手なら、観客を楽しませるためには、という視点が入るはず。「勝てばいい」というだけではプロとは言えない。プロはただ勝つだけでは不十分で、「カッコ良く勝つ」からその価値が認められるのだ)。
 さて、テニスは対戦競技であって、本質的に「自分の都合」だけで進められる競技ではない。素振りや壁打ちなどの個人練習でも「うまく」なるかもしれないが、試合に出なければ「強く」はなれないと考えていただければ理解できるのではなかろうか。実力差がよほど離れていれば別だが、同レベル同士の戦いであれば、自分の都合で支配できるゾーンは極めて狭いか、局面によって自分側にあったり、相手側に行ったりするものなのだ。とはいえ、ごくごく単純に気にはなるのもわかる。この辺の建前と本音の使い分けは意外に難しいところだ……。
 さてさて、サンプラスのサーブ&ボレーが目立ち始めたのは、彼とラフター、ヘンマン、せいぜい入れてもクライチェクとイバニセビッチぐらいしかサーブ&ボレーをする選手がトップクラスにいなくなったことで、単に「珍しかった」という理由と、ストローカーたちの能力が上がり、さすがのサンプラスでもステイバックしていてはなかなか勝機が見出しにくくなったことが原因ではなかろうかと思う。
 90年代はビッグサーバーの時代であったのと同時に、その反作用として選手たちのリターンが磨かれた時代だったと言ってもいい。サンプラスもそのキャリアの初期にはそのビッグサービスにものを言わせれば、まともなリターンは返ってきにくかったため、ステイバックしていても十分に主導権が握れたが(そのうえ、彼には当時の並のストローカー以上のストローク力があった)、後期になるとリターンを叩き返してくるのがアガシだけではなくなり、多くの選手たちがしっかりとリターンを返してくるようになった上に、ストロークの能力も高くなったのだ。
 こうなってくると、彼の能力の中で勝っていく方法を考えれば、前に出てしとめる、というものになるのは当然と言えば当然の帰結だろう。彼の身体能力は他の選手たちと比較してもきわめて高いレベルにあるといえたからだ。何しろ全盛期には「マイケル・チャンのように走り、マイケル・ジョーダンのように飛べる」とさえ言われたほどだ。強力なサービスがあり、足も速く、ボレーの能力もアプローチショットの正確性もある、となれば、ネットに出ないほうがおかしい。大体、彼は「ロッド・レーバーのような選手(※オーストラリアのグランドスラマーで、伝説的なオールラウンダー。時代的なこともありサーブ&ボレーを中心とした)」になるのを目標に掲げて両手打ちだったバックハンドを片手打ちにしたぐらいの選手。元々、ネットプレー志向も高かったのだ。「ビッグサービス&ボレーヤー」と言われた彼のスタイルは、言い換えれば攻撃テニスを身上とするアメリカ型のサーブ&ボレーヤーのスタイルだったと言ってもいいだろう。
 つまり、彼のサーブ&ボレーが目立ち始めたのは、時代の要請によって、彼が勝つための選択肢として残った手段だったと考えていただければ、理解しやすいのではなかろうか。

依頼内容607:サーブでネットにかすったりした時、ピッとセンサーが鳴りますが、それ以外にピーと長めの音が鳴るときがある気がするのですが僕の勘違いでしょうか。もし、音が2種類ある場合はその長めの音の意味を教えていただきたいです。宜しくお願いします。

 福島県のハゲ鷹さん

報告607:依頼者がお感じになったのが、どの大会のそれなのかわからないので、以下は正確ではない可能性がある。しかし、一般的な見解を報告しよう。
 現時点(2004年末)でセンサーによる判定機が使われているのはサービスのフォールト関連だけだが、一つはネットに付けられたセンサーが、ボールが触ったかどうかを判断し、もう一つはサービスライン上のきわどい部分(人間の目だけではなかなか判定しきれなそうな部分)に数本にわたってレーザーを飛ばし、フォールトなら鳴らすというシステムになっている(ちなみに、目で見ても明らかなフォールトとわかるような部分にはこのシステムは働かないので、大フォールトの場合は鳴らない。また、審判はこの機械による判定に関してはオーバールールできないことも覚えておくと物知り気分になれる)。ちなみに、ネットに付けられたセンサーは、その設定により、風などで揺れたりした場合に反応したりしないようになっているらしい(どんな風にしてそれを実現しているかは、企業秘密のようだ)。
 で、これらのスイッチを入れっぱなしにしていたら、ラリーの間中ピーピー鳴りかねないが、そうはならない。打たれたボールがサービスなのか、それともストロークなのかなどを自動的にセンサーが判断できるほど、センサーの頭はよくないのにだ。
では、なぜか? それは審判がスイッチの入れ切りをしているからなのだ。基本的にピーという長音はサービスライン用のセンサーが、ピッという単音はネットのセンサーと考えていて間違いはないはず。もし、ネット用なのに長音と単音の2種類があるのだとしたら、審判の手元のスイッチを押しっぱなしにしているがためのヒューマンエラーか、機械の故障、単なる設定の問題ではなかろうかと思う。

依頼内容608:一般的にダブルバックハンドは片手より強くて速い打球が打てると言われますが、フェデラーとかの試合を見てると、ときには両手の人よりボールが速いような・・・と思うときがあります。そこで質問なのですが、プロのレベルで見て実際に両手は片手よりスピードが速いのでしょうか。宜しくお願い致します。

福島県のハゲ鷹さん

報告608:まず指摘しなければならないのは、ストロークは止まっているボールを加速するわけではないので、相手のボールスピードも問題になる。速いボールに対してそのエネルギーに負けることなく、カウンターで弾き返せれば、より速いボールが打ちやすい。
 次はもう簡単な問題だ。実はラケットをただ速く振るだけなら片手の方が有利なのは誰でも体験上知っているはずだからだ。野球のピッチャーで両手投げの選手はいないし、バドミントンで両手打ちバックの選手はいない。テニスのサービスも両手で打つ人はほとんどいないはずだ(実は皆無ではない……)。つまり、止まったボールを速く打とうとする時には、片手の方が有利なのだ。
 逆に両手打ちが有利なのは相手のボールに負けないという点。これも野球のバッターに片手打ちがいない(これも歴史上、皆無ではないが……)のを見れば理解しやすいだろう。両手なら速いボールに対しての許容範囲が広く、片手だとスライスなどでしかうまく返しにくいボールでも、強打にして返しやすい、という利点がある。
 片手打ちの選手のバックがやたらと速いように見える場面というのは、ゆるめ、 かつ浅めに返ってきたチャンスボール相手か、少なくともニュートラルなラリーの中で、ではなかろうか。 あるいは、エナン-Hやガウディオ、フェデラーのような選手たちだと、意を決してライジングで振りぬいた時のバックのウイナーはとても高速に見えるはずだ。これは彼らのスイングスピードのなせる技だ。
 逆に彼らが相手のウイナー級のボールをさらにスピードと角度をつけて叩き返す、という場面は少ない印象があるのではなかろうか。04年のアガシとサフィンの全豪を思い出して欲しい。両手打ち同士の彼らはウイナー級のボールでラリーをしていた。あれは両手打ち同士ならではの試合と言えるかもしれない。どちらかが片手打ちの選手だと、あそこまでのすさまじい打ち合いは難しいだろう。
 つまり、ただ加速するなら片手の方が有利であり、両手の方が速いボール相手でも速いボールで返しやすいという特徴がある。ただ単純にどっちの方が速いか、とは比較しにくい。ご理解いただきたい。
 ただ、言っておきたいのは、これをもってどちらかが優れている、劣っているということではないこと。実際、両手打ちか、片手打ちか、などを固定する必要さえないと調査団では考えている。というのは、どちらかに固定しなければならない、というルールが存在しない以上、テニスが進化していく過程では恐らく、その両方をその場面に応じて使い分ける選手、というのが今後は数多く現れてくるはずで、「どちらがいいか?」という議論はその時には意味のないものとなると思われるからだ。実際、過去にも両方を使い分ける選手は少数ながら存在していたし、今の情勢を鑑みると、恐らく、将来はそういった形になっていくような気がする。

依頼内容609:アガシやヒューイットはサーブ&ボレーやアプローチショットでネットに出てきた相手に対して綺麗にショートクロスにボールを打って横を抜きますが、ネットに出ない相手に対してもリターンやストロークの時にショートクロスに打ってしまえば決まるのではないかと思って試合を見ています。何故しないのでしょうか。実際にはそんなに簡単に決まるものではないのでしょうか。宜しくお願い致します。

 福島県のハゲ鷹さん

報告609:……角度がないから、ではなかろうか。
 ショートクロスが成立するのは、ある程度角度のあるボールに対して、前に出て打てた時になる。リターンの打球位置は一般的に言って、ベースラインより後ろ。ここからショートクロスの角度を作れるのはよほど相手のサービスが弱く、ベースライン内に進入して打てた場合か、弱いスライス系サービスに対してぐらいで、センター、もしくはボディに対して打たれたサービスに対しては角度を作りにくい。無理だ、とは言わないが確率は低い。
 しかし、この種のリターンを連発していた選手に関して、一人だけ心当たりがある。絶好調時のセレナ・ウィリアムズだ。彼女は相手のサービスが弱いと、リターンから角度をつけたショットを連発していた。また、クレーの大会だと男子でもたまに見られることがあるし、ハードコートでもサービスが甘いとアメリカ人系の攻撃的なテニスをする選手(例えばアガシやロディック)はやっている場面も全く見ないわけではない。この種のリターンはかなり実力差が開いているか、明らかなミス・サービスが相手でないと、なかなか確率良く成立させにくいのではなかろうか。
 ネットに出てきた相手の横を抜く前のショットは相手のアプローチショットになるはずだが、スライス系のことが多いはず。となれば低い打点から巻き込むように打ちやすいなどの要因もあるだろうし、その状況では確率が低くてもリスクを取っていかないと、ポイントを失うかも、という危機感があるはず。また、きれいにパスを抜かれた、という場面で考えなければいけないのは、アプローチショット自体が甘く、ミスだった、という視点だ。実際にはこれが一番多いのではなかろうか。
 なぜ、と言われれば、こうした回答になるだろう。

依頼内容610:最近、寺地選手の使っているシューズは見る限り人工芝・クレー用だと思うのですが、ハードなど人工芝・クレー以外のサーフェスでも使っています。そこで質問なんですが、もしハードなどで専用のシューズを履けばさらに動きがよくなるのではないんでしょうか?また、なぜ寺地選手はサーフェスによってシューズを履き替えないんでしょうか? 難しいかもしれませんがよろしくお願いします。

鹿児島県のぱそさん

報告610:現在、寺地選手からの返事を待っています。お返事をいただき次第、報告します。

依頼内容6111:最近よく分からないことがあり、モヤモヤしているので質問させてもらいます。ガットというのは強く張ると飛びにくくなって、弱く張ると飛びやすくなるんですよね。
そこで質問なんですが、ガットは張って時間がたつとガットがゆるんで飛びが悪くなりますよね。でもガットの張りが弱くなるってことは飛びがよくならないとおかしく ないですか?
よろしくお願いします。

鹿児島県のぱそさん

報告6111:ガットは糸だ。で、テンションをかけて張られている。例えば50ポンドのテンションで張られたガットというのは、その数字の示す通り、50ポンドの重さで糸を引っ張っている状態だ。キログラムで言い直すと、約22.7キロの重りで引っ張られ続けている状態、と考えて欲しい。小学校低学年の児童が遊んでいるブランコの鎖が、ガットが晒されている状態だと想像できれば、そりゃ伸びるはずだと思ってもらえるはずだ。
 そして途中で摩擦などで切れなければ、いずれ伸びきってこれ以上伸びないという状態になる。ガットがゆるんでくるのは伸びてしまうからで、そうなると糸はもうただの針金と同じで反発性がなくなってしまう。何年も張りっぱなしのままにしたガットをニッパーなどで切ると、そのまま「プチ」という具合に切れることが多いはずだが、もし、張りたてほやほやのガットをニッパーで切ったら「ピーン」と弾けるように切れるだろう。テニスのガットというのは、その程度の差こそあれ、引っ張られたら戻ろうとする性質の糸で作られている。それが反発性を生んでくれているわけだ。だから、ゆるく張れば糸の反発性と面の弾力性、面がたわむ大きさが大きくなることで飛びやすくなり、硬く張るということは糸の反発性を最初からある程度抑制したムードになっているうえ、面としての弾力性も小さくしている状態なので、飛びにくくなる、というわけだ。
 ということは、糸が伸びきった結果、落ちたテンションというのは伸びた糸がただくっついているだけ。ボールが当たったときにたわみはしても、弾き飛ばしてはくれなくなっていると想像するといいだろう。従って、飛びには貢献してくれない、というわけだ。

依頼内容612:はじめまして。テニスウェアについて知りたいことがあります。女子プロが
着用しているかわいいウェアはたいてい日本では市販されていませんよね。もし市販 されたら絶対売れるのに!と思っています。
今年の東レ(?)でシャラポワが着ていたナイキの赤いメッシュやウィンブルドンの 白いドレス等・・・ウィリアムス姉妹はリーボックとナイキで、テニスウェアには見えないとっても 素敵なウェアばかりですよね。これらのウェアがどうしてもほしいのですが入手不可 能なのでしょうか?どうすれば入手できるでしょうか?おしゃれが好きだしそこそこ メジャーな試合にも出ているので華麗なウェアを着て目立ちたいです!!一応できる 限りネットなどで調べたりはしましたがどこにもありませんでした・・。そこで調査 団へどうかお願いします!

北海道のツインクルさん

報告612:勇気のある依頼者だ。しかも寒い地方の方だから、より素晴らしいではないか。依頼者のような女性が多くなってくれれば、いずれ日本でも選手モデルが当たり前のように市販される日もくるだろう。
 あの手のモデルが市販されない最大の理由は、売れない(とメーカーが判断している)からだ。
 モデルによっては全世界のどこにも市販されていない、というものもあるが、日本で売られていなくても、海外では販売されているケースがある。WTAのホームページから通販のサイトに移動できるはずなので、一度のぞいてみて欲しい。
 海外通販は怖い、というのであれば、お近くの大型テニス専門店に問い合わせて見てもいいかもしれない。その時点では入手できなくても、そういった声がある程度の人数分寄せられてくるとショップとしても無視できず、当然、メーカーの耳にも入るからだ。
 あとは、海外にテニス観戦に行く計画を立て、現地で購入する、という手もある。全米ならナイキとフィラ、全豪ならナイキ、全仏ならアディダスがオフィシャル・スポンサーとして出店を出しており、最新モデルも売られている。念願のウェアが入手できるだけでなく、本場のテニスを堪能できて一石二鳥だ。問題は予算と休暇だけだ。
 しかし、欧米諸国ではよほど寒い季節や地方ならともかく、お年寄りのプレーヤーでも意外に選手と同じタイプのウェアに身を包み、楽しげにプレーしてるのを目にするが、日本のテニスコートで、スコートを着用してプレーしている女性は、選手以外ではほとんど見かけない。昔はそうでもなかったが、今では若い人ほどスコート率が下がっている。
 これは男女共に言える話だが、もっとウェアにもこだわっていくと、より楽しめるような気もするのだが……。

依頼内容613:こんにちは
また質問です
テニス雑誌などで「パームアウト」と「ロッキングポジション」とゆう言葉をききますそれはいったいどうゆう動作なのですか?

 沖縄県の二階堂麟さん

報告613:パームアウト、というと何だか新しい響きだが、パームというのは手の平のこと。つまり、スイングした時の手の平が外側に向いている状態でのフィニッシュということ。もっと平たく言うと、打った後に面を維持するようなワイパースイングのことだ。
 ……しかし、これはうまい人なら無意識の内にやっていることで、動作自体は特別新しい何かとは言いにくい。いや、最近のテニスの技術に関してはもう新しい何かというのはほとんどなくなってきつつあるのだが、その解釈の仕方や指導方法は色々とあるため、常に何かしら新しいものが生まれるが、それは以前の何かの言い換えであったり、解釈の方法の違いだけだったりしている。ロッキングポジションというのもその一つで、日本語で言えば「タメ」と言えば適当だろうか。ややあいまいだった「タメ」という言葉に対して、より具体的に表現した言葉と解釈されるのがよろしいのではなかろうか、と思う。
 しかし、テニスは難しく考えれば考えるほど、難しくなるもの。もっと日本の愛好家の皆様にはシンプルに考えたられた方がいいのでは、調査団ではいつも思うのだが……。

依頼内容614:恥ずかしい質問なんですが、最近ボールがスイートスポットに当たりません。ボールはよく見ているつもりなんですが、フレームショットばかりで真ん中に当たるほうが珍しいくらいです。どうすればいいでしょうか?アドバイスを宜しくお願い致します。

福島県のハゲ鷹さん

報告614:どうすればいいでしょうか、と言われてこれ以上に困惑する依頼があるだろうか?
 ボールを良く見て、集中して、しっかりと振り抜いて欲しい。最初は自分で地面に落としたボールを打つ練習からスタートして、球だし、ラリーと順番に練習してみるといいだろう。プロでも打球感覚が狂ってきたときには、手落としのボールを打つところから練習するという。

依頼内容615:アガシのフォアハンドの打ち方はプレストレッチっと聞いたんですけど、一般的な打ち方と何が違うんですか?それは実践できるのでしょうか?

神奈川県のジャックさん

報告615:プレストレッチ、というのは別に特別な打ち方ではなく、強打しようとしている場合には程度の差こそあれ、一般プレーヤーでも無意識に行なっている、はずの動作だ。アガシの場合、それが非常によく使われている選手として知られ、他にもスリチャパンもわりと極端に使う選手として知られている。
 プレストレッチ、というのは、何かの動作を行なう場合、その直前に力を出したい方向とは逆方向に一瞬負荷をかける動作のことで、前に走り出そうとするときに一度後ろに体重をかけてから走り出すのと同じ、と考えられるとわかりやすいかもしれない。
 フォアハンドの場合のプレストレッチとは、前へのスイングを開始する直前に一度、腕を外側にひねって(フォアハンドの動作自体は内側にひねる動作なので、逆の動作を直前に入れることになる)、そこからスイングを開始するということ。無闇にやると振り遅れたり、筋力以上の動作をすると筋を痛めかねないが、自分の身体条件に合わせて適度に行なえば、スイングスピードを上げやすくなる。筋肉をゴムと考えれば、より多く引っ張った方が、力が出ると考えるといいだろう。

依頼内容616:ビッグサーバーの時代があり、その影響でリターンの技術が向上したらしいですが、リターンの技術が向上する前はどんなリターンをしていたのですか。とりあえずコートに返すようなリターンをしていたのですか。宜しくお願い致します。

北海道のハゲ鷹さん

報告616:……確かに「ビッグサーバーの時代があり、その影響でリターンの技術が向上した」という文章だけを読めば、依頼者のような理解をする人もいるだろうとは感じるが、もう少し想像力を働かせてくれてもいいのではなかろうか……。
 ま、いいだろう。本筋とは関係がないが、この前提は知っておいて欲しいので、最初に敢えて脱線したい。テニスの世界というのは、人間がプレーしているもので、科学技術のように何かの基礎技術の上に、応用技術が加わって……、と「常に足し算で進化し続ける」わけではない。素晴らしい選手たちが数多く出てきて一気にレベルを上げる時期もあれば、ある時代は停滞、あるいは退化して見える時代も存在する。人間がやっているものだからこれは仕方がない。皆が何かの方向性に向けて努力はしても、それができる選手と、できない選手で分岐点が発生するもので、例えば「ストローカーの時代」であってもストローク中心でない選手は当然存在するものだ。しかし、その中でも大きな流れとしては進化を続ける。これも事実だ。これは全ての選手たちが勝利を目指して戦う以上、当然の流れでもある。矛盾があるように聞こえるかもしれないが、矛盾ではない。
 90年代は、ベッカーによって全てが書き換えられた時代だった、と今の視点からは見てもいいかもしれない。ブンブン・サービスが売り物の彼の登場と、その後、サンプラス、イバニセビッチ、クライチェクなど大型で、強力なサービスを持つ選手が次々と現れて有利に戦った時代だった。
「男子のテニスはサービスだけで決まってつまらない」と言われ始めた時代だったのも思い出して欲しい(未だにこの手の話をする御仁を見かけるが、そうした方は今のテニスに関してご存知ない、興味ない、というより、それだけ当時のベッカーの衝撃が大きかったのだ、と同情的に見ることもできよう)。この原因は何かと探れば、個々の選手別の事情はともかくとして、大きく概論で言うとすれば、「男子テニスがスポーツとして大きな発展をした時期」だったから、と言えるだろう。実はベッカーこそが男子テニス界では本格的に「ツアーコーチ」を付けてツアーを回りだした最初の選手の一人であり、ベッカー以降にフィジカル・トレーニングの重要性がテニス界でも重要視されるようになったのだ。それ以前の選手たちがトレーニングをしていなかったわけではないが、男子テニス界がアスリートとしてプロフェッショナルのレベルのそれになったのは、ベッカー以降と言ってもいいと言われるほど、様変わりしたのだ。
 ベッカー以前のテニス界では、ベッカーのような猛烈なサービスを打つ選手も少なかったし、リターンではまず相手の足元に沈めることが重要視された。それは今も変わりがないが、相手にするサービスがベッカー以前と以後で変わってしまったのだ。
 その結果、まず先に身体の大きな選手たちがサービスに磨きをかけて結果を出し、その時代に対して対抗しようとしたほかの選手たちは、リターンに磨きをかけ、ストロークで勝負しようとしたのだ。それが完成し始めたのが90年代の後半であると考えて欲しい。
 もちろん、90年代初めであってもクーリエやアガシ、チャンやムスターなど背が小さく、サービスはそれほどでもないが、ストロークやフットワークで勝負した選手たちが結果を出してもいる。しかし、これらは個別の選手たちの努力の結果であって、ツアー全体を俯瞰して考えると、大型選手たちによるビッグサーバーの時代を経て、選手たちのリターンが磨かれ、その結果としてサーブ&ボレーヤーが減り、ストローカー全盛時代を迎えたとも言えるだろう。
 また、一人か数人の最強選手(たち)の存在がテニス界に与える影響は極めて大きい。サンプラスが強かった頃にはサンプラスに勝てなければトップになれないし、今ならフェデラーに勝てなければグランドスラムのタイトルも取れないし、?1にもなれない。トップを目指す全ての選手たちの目的は、当然、その時点の打倒?1になるわけで、その目標に向けてそれぞれの条件の中で最も適した形を磨いていくものだ。仮にヒューイットがフェデラーに勝とうと思ったら、今から背を伸ばして、身体を鍛え、ロディックのように250キロのサービスでフェデラーを蹂躙しようにもできないだろうから、フェデラーに対して有利な自分の条件、例えば、そのカウンター能力と守備力、そしてさらなる展開力の強化を目指すのが自然だろうし、ロディックなら持ち前の強力なサービス力を生かせるプレーの構築を考えるだろう。もちろん、フェデラーだって進化は続けるので、お互いの競争となるが、ファンはここを楽しめるわけだ。もちろん、トップ以下の選手たちも、彼らに勝つためには、とその技術に磨きをかけ続ける。今の男子は本当に面白い時代になっている。今のファンはとても幸運ではなかろうか。
 以前の選手たちのリターンがただ返すだけだったとは言わない。ただし、もしかすると今の目で見たら、そう見えるかもしれない。しかし、その当時の時点では相手の足元に沈めたり、時にはエースを狙ったりと駆け引きが行なわれていた。今ほど攻撃的ではなかったにせよ、当時の選手たちも勝つために必死に毎日を過ごしていた、と考えて欲しい。

依頼内容617:僕は相手のサーブが速いとグリップチェンジが間に合わないのですが、ロディックの240km/hのサーブをリターンする選手もあのボールが飛んでくる間にグリップチェンジしているのでしょうか。宜しくお願い致します。

北海道のハゲ鷹さん

報告617:結論から言うと、している場合としていない場合がある。相手がロディックのような超級のビッグサーバーである場合、リターンを構える選手はどちらかにヤマをかけないとリターンできない。どうやってヤマを張るかと言えば、過去のデータからだったり、その時の状況、フォームのクセなどから予想するわけだが、大抵の選手はコンチネンタルか、バックサイドに厚めにグリップしていることが多い。コンチネンタルであればリターンエースになるような強打のリターンはできなくても、スライス系のリターンで相手の足元に沈めることはできるし、バックに厚めにしておくのは、バックでグリップが違うと力負けしてしまうが、フォアはごまかして打つこともできるのでそうしているのだ、と言われる。以上が「していない場合のケース」。
 「グリップチェンジをするケース」というのは、クレーなどの遅いサーフェスの場合、間に合うケースがあるためだ。間に合えば、選手たちは当然最適のグリップで打つ。これに関して疑問はないだろう。
 プロたちというのはグリップチェンジを頭で考えてはしていない。手と身体が勝手にグリップを変えている、と考えて欲しい。ピアニストが鍵盤の位置を目で追わないのと同じだ。もう少し身近に例えるなら、キーボードのブラインドタッチができるのがプロで、キーボードに目を落とさないと打てないのがアマチュアだと考えてもいい。
 彼ら彼女らが日常的にやっているテニスのスピード(ボールスピードだけの話ではない。テンポやリズム、展開のスピードなど全てのスピードのこと)は、一般プレーヤーの世界とはかけ離れている、とまず前提では心得て欲しい。自転車とF1ほどは違わないかもしれないが、同じ種目として考えない方がいい、というほどに違うものなのだ。
 ただし、微妙なタイミングの時に、中途半端に操作してしまったがためにミスをしている場面はプロでも見かける。彼らも人間なので当たり前だが、そういう時にサフィンはラケットを投げるわけだ、と考えて欲しい。

依頼内容618:いつも楽しく愛読しています。さて今年は今まで以上にまじめにテニスに取り組みたいと思い、ビデオで自分のフォームを撮りながら誌面で紹介されているプロのフォームと見比べたいと思っています。新しいビデオを買おうと思っているのですが、誌面で紹介されている連続写真は○分の1秒の写真なのでしょうか。同じように連続写真として自分のフォームをビデオの静止画連続撮影をしたいのですが、どれくらいの速さがいるのでしょうか。パナソニックの静止画連続撮影は0.5秒間隔らしいですがそれくらいで大丈夫でしょうか。

奈良県のやどかりさん

報告618:本誌を始め、各テニス専門誌で使用されている連続写真のコマ数は1秒間に9〜14コマという現時点で35mmカメラの限界の速度で撮影された写真たちだ。本誌が使用しているのは、現時点で世界最速のC社の35mmカメラを使用した秒間14コマか、N社の秒間13コマというカメラで撮影されたものを主に使用している。従って、秒間14コマなら0.071秒に1コマ撮影されていると計算できるので、0.5秒間隔だと、1秒で2コマとなる。随分遅い……。
 しかし、我々は雑誌での使用に耐える画質を追求しているため、どうしても画質にこだわってしまうが、画質にこだわらなければ、デジタルカメラの中には秒間24コマ撮れるカメラなどが存在する。どうしても連続写真を撮りたい、とお考えなら、ビデオの静止画を使用するよりも、こうしたカメラの導入をお勧めする。
 ちなみに、本誌が使用している35mmハイスピード・カメラはすでに絶版であり、メーカー保証期間もとうの昔に過ぎているため、もし、壊れてしまったら修理もきかない状態だ。これは、全世界の全てのハイスピード・カメラが同じ状態なので、ハイエンド・デジタルカメラの速写性能が今以上に上がらなければ、近い将来、連続写真のコマ数が落ちるか、画質が多少落ちる可能性がある、ということだけはお話しておいてもいいだろう。

依頼内容619:ボブ・ブレッドさんが薦めているエッグボールですがこのボールはただ単にトップスピンをコートの深くに打ち込んでいるだけとは違うのでしょうか。普通のトップスピンとエッグボールとの軌道の違いを図で表していましたが実際にそこまで違うものなのでしょうか。あとボブさんはフラットはスピードはあるが相手に対してプレッシャーを与えられる 球種ではない。と言っていましたがサンプラスのストロークはフラットのようだった と思うのですが。宜しくお願い致します。

北海道のハゲ鷹さん

報告619:恐らく、依頼者が読んだのは本誌のライバル誌の内容ではなかろうか、と思うのだが、なぜに本誌のコーナーに質問してしまうのだろう……。いや、別に構わないのだが、恐らく、お読みになった記事が掲載された雑誌の編集部の方が的確なボブ・ブレットさんの見解を教えてくれるのではなかろうか、と思う。
 さて、サンプラスのフォアがフラットだったか、という話に関してだが、確かに大きな分類としてはフラットで間違いはないだろうが、それでもトップスピン系の回転はかかるもの。ここで問題にしたいのは、回転量が少なくても、速度が速ければ空気による影響は大きいために十分に効果が出る可能性があるという点だ。
 ボールが回転して飛行すると、ボールの表面を流れる空気に圧力の差が出て、トップスピンなら下向きの力がボールに対してかかる。回転量が多ければ確かにこの力も大きくはなるのだが、空気抵抗というのは速度の2乗に比例して大きくなるため、回転量の多い遅いボールと、回転量の少ない速いボールとでは計算上、下向きの力が同じになるか、場合によっては逆転する可能性さえある。アマチュアプレーヤーが一番陥りがちなのはこの部分で、やたらとスピンをかけようとする余り、逆に威力のないボールを打ってしまっているケースが少なくないのだ。鋭いトップスピンのボールはむしろ、フラット気味に打たれたボールであることの方が多いという点は忘れないで欲しい。
 プロのトップスピンの軌道というのは、上に向かってすっ飛んで行くように見えた後に地面に突き刺さるのではと思う勢いで急降下し、地面から発射されたのではないかと思うほど伸びてくるもの。ブレット氏がおっしゃっているのは、こうしたボールを打てるように練習するべきでは、という意味ではなかろうかと思う。
 また、トップスピンのボールというのは確率よくコート内に収まるので、相手にとっては非常にプレッシャーになるが(たとえそれがウイナーにならなくても、ボールが必ず返ってくると感じさせられる、というのは、試合を通して見ると非常に厄介だ)、フラット系のボールは一般的に言って確率がトップスピンほど高くできない(打点を高く取れないと成立させにくいからだ)こと、打てるコースが限定され、特に角度をつけたショートアングルなどが打ちにくいことなどのデメリットもある。
 サンプラスのフォアは素晴らしい威力があった。しかし、当時でさえ「サンプラスが打っているからいいと言えるショット」と言われたのも思い出して欲しい。彼はグリップが今の選手たちと比べるとやや薄めだったが、そのグリップで厚めのグリップを使う選手のスイングをして打つという特殊な打ち方の選手だったし、彼はフォアでウイナーにならなくても、それをアプローチとして、その後で仕留める手段を豊富に持っている選手でもあった。それらも含めて「サンプラスが打つから……」と言われたのだ。
 その攻撃力だけではなく、試合全体を通じた安定感による相手に対するプレッシャーの構築、という意味でトップスピンの効用は非常に多くプレーヤーに恩恵があると考えるといいだろう。もちろん、当てはまらない選手がいてもいいが……。

依頼内容620:G・コリアが使っているラケットはフェレーロが使っているのと違うのですか?
コリアの使っているラケットを教えてください。

静岡県のフレンチオープンさん

報告620:現在はフェレーロとコリアではメーカーも違っている。フェレーロはヘッド社と契約し、コリアはプリンス社。当然、二人のラケットが同じであるはずはない。
 05年1月段階で発表されているフェレーロの使用ラケットは、「市販を前提とした試作品」で、コリアも同じく「次期販売予定モデルの試作品」を使用している。それぞれのメーカーから近く正式発表もあるだろうから、こまめに両社のホームページなどをチェックし続けることをお勧めする。

依頼内容621:プロのダブルバックハンドを見ると男子は肘を伸ばして打っていて、女子は肘を曲げて打っているような気がします。何故なのか。理由を教えてください。それと、男子で肘を曲げて打っている選手や、女子で肘を伸ばして打っている選手はいるのですか。教えてください。

愛媛県のニョン様さん

報告621:男女で両手打ちバックの打ち方が違う、という見方を基本的には調査団ではしていなかったのだが、調べて見たら、確かにおっしゃるような差異が認められた。いや、よく観察されていらっしゃる。
 で、色々と考えて見た結果、その差異の原因として考えられるのは、両者が相手にするボールのスピードの違いと、打ちたいボールの質の違い。そして、男女のアスリートとしての完成度の違いからくる打ち方の違いではないか、という推論に達した。
 男子の場合、ボディローテーションを生かして全身でスイングを成立させようとする選手が多い。これは彼らが相手にしているボールが速く、また、自分からも速いボール、回転のしっかりかかったボールを打ち返したいという意識、そして、彼らの身体がそうしたスイングを繰り返せるだけの能力を有していることなどが想像出来る。女子の場合、男子よりも絶対的なパワーが小さいのが普通だが、腕が曲がるのもそのためではなかろうか。女子の両手打ちバックハンドは、男子のそれよりもやや手打ちに近い傾向がある。腕の力で打とうとした場合、腕は伸ばすよりも少し曲げておいた方が力が入りやすいのが普通。男子は身体の回転の中で腕も使って打っているため、腕を伸ばすことによる遠心力の増大や、リーチの広がりなどまで生かして打とうとするが、女子はそういうスイングを試合中ずっと続けられるだけの身体能力がないか、必要としていないと考えられるべきではなかろうか。
 ま、選手それぞれに技術の構築過程や思想は違うはずで、これらも絶対の話ではないが、今後の研究課題として継続して調査したいと考えます、はい。

依頼内容622:自分はよくコースがよみやすいと言われます。
プロはよく懐が深くコース読みにくいと聞きます
何をすればコースが読みにくくなるんですかおしえてください

北海道のさすさん

報告622:ひじょーに大雑把に言うとすれば、スイングスピードの差という点に言及できる。想像して欲しい。あるボールに対して準備を早くし、しっかりと体勢を作って打ちたいコースに対して身体を向けて打てばミスは少なくできるが、相手から見れば「どちらに打ってくるか速い段階で判断できる」となるのではなかろうか。テニス専門誌などの技術企画は基本的に初心者や初級者、あるいは技術的に壁に当たって悩んでいる人に対して書かれることが多いので、早く、しっかり準備しましょう、という趣旨の書かれ方になることが多いが、相手に対してコースを隠そうとか、欺こうとなった場合は、早く準備しすぎるとそれだけ相手にコースを悟られやすくなる。
 では、どうやって、となった場合の方策はコーチや実際にプレーする選手の個性により様々だろうが、よりボールを引き付けて打たなければならないというのはどんな場合でも共通しているはず。引き付ける分だけスイングも速くなければ帳尻が合わないので、結果としてスイングスピードを速くしましょう、あるいはコンパクトなスイングにして最短距離でボールを叩けるようにしましょう、ということになる。
 プロたちもスイングスピードを速くして、さらにその状態が普通になるように日々の練習を積んでいる。依頼者も毎日のトレーニングに手を抜かず、しっかりと身体を鍛えてスイングスピードを速くするように心がけて、それが普通の状態になるように頑張って欲しい。

依頼内容623:サンプラスは試合中にコーラを飲んでいたこともあるという記事を読んだことがあるのですが本当なのでしょうか。
あと最近アミノ酸やイオンや電解質とか色々出てますが一番いい飲み物はどのような種類の物がいいのでしょうか。宜しくお願い致します。

北海道のハゲ鷹さん

報告623:サンプラスとコーラの関係はよくわからなかったが(もしかするとアガシの間違いでは?)、コーラを飲んでいるという選手は少なくない。先日の全仏で痙攣を起こしたコリアもコーラを飲んでいた。というのは、意外かもしれないが欧米では痙攣を起こしかけた選手にはコーラを飲ませる、という手段が割と一般的に使われるためだ。従って、どこかのタイミングではサンプラスが試合でコーラを飲んでいたとしても、全く不思議ではない。
  日本では機能性飲料が山のように発売されているが、欧米では数種類のスポーツドリンクがある程度で、日本のようにあるコーナーが機能性飲料で占められる、なんていう状態は、そこが薬局でもない限り存在しない。コーラを飲んで「スカッとさわやか」というのは、冗談ではなく欧米ではありえる話なのだ。
 さて、機能性飲料で何が一番か、というと、それぞれの状態とどう対処させたいかによって違うはずだ。どれがいいかと、調査団で推薦することはできないが、張ってあるラベルの説明書きをよく読み、飲んでおいしいと感じるものを選べば、ほとんど間違いはないはずだ。試合中の飲み物というのは、その機能性ももちろん大切だが、基本的には水分補給であり、リラックスしたり、気分転換したりというのが重要。いくら「これはキクよー」という飲み物でも、「マズー!」というものでは効果も半減だからだ。

依頼内容624:草テニスでは何キロ以上出せればビッグサーバーといえるのでしょうか。宜しくお願い致します。

北海道のハゲ鷹さん

報告624:一口に草トーナメントと言ってもレベルによって様々だが、男子であればコンスタントに150キロ前後出るサービスが、フォールトにならずに50%前後の確率で入っていれば、相手には十分に脅威ではなかろうか。一番、まずいのは、180キロ近い1stサービスを持っていても30%以下の確率でしか入らず、2ndサービスで100キロ以下の入れてけサーバーだ。まっすぐだけ速いがコーナーで遅いF1カーに戦闘力がないのと同じで、どんなに最高速が速くても相手にはプレッシャーにはならないし、こーゆー人はビッグサーバーとは周囲から呼んでもらえないだろう。恐らく、「自称」が頭についてしまうはずだ。

依頼内容625:ナブラチロワの経歴で疑問を持ったことがあります。シングルスでは1978年7月10日付で初の1位に輝いているのに対し、ダブルスは、1984年9月10日付で初めて1位になったように記録されています。しかし、1994年にシングルスからの引退を表明するまでのツアー生活22年間で165勝もあげた彼女が、1位になるのがこんなに遅いというのは不思議です。もしかして'84年までは、コンピューターによるダブルスランキング制度は存在しなかったのでしょうか?そうだとすると、シード順位は2人のシングルスランキングの合計で決まっていたのでしょうか?その辺りをぜひ教えてください。

北海道のR-22さん

報告625:この調査は実はかなり手間取った。というのは、古い時代のダブルスのランキングの規定が我々にも調べきれなかったからだ。
 我々が調査した結果、ナブラチロワが初めてダブルスの?1になったのは81年のことだったのだが、WTAの公式ページでは依頼者のおっしゃる84年が最初となっている。なぜなのだろうか?_ WTAの広報に問い合わせているので、返事が届き次第報告したい。
 WTAの設立は1974年(正確に言うと73年のシーズン中)。コンピューター・ランキングの導入は75年のことだ。女子のツアーの草創期は1年を通して同じツアーではなく、いくつかのツアーが連結されて1つのシーズンとなっていた時代があり、実はランキングも複数存在していた。しかも、シングルスがあくまでも中心という考え方は今と同じなため、当時のダブルスの記録が、その勝敗以外はほとんど残っていないのだ。
 結論から言うと、少し時間が欲しい。継続調査とさせていただけると幸いだ。

依頼内容626:テニスを始めて2年のみっちです。
最近になってプロの試合を見始めたのですが
マッケンローやボルグ、サンプラスの試合などはDVDやビデオになって販売はされていないのでしょうか?テニス関連のものはほとんど見られないのですが。

北海道のみっちさん

報告626:本誌の広告などに時折、掲載されることがあるので注意して見ておいて欲しいのだが、海外製のものがビデオ化されている。国内のものもいくつか存在するが、今もまだ売られているか、正直判然としない。一度、大手の書店や大手テニスショップなどに問い合わせるか、アマゾンなどのインターネット・モール、その他の検索サイトなどで検索してみてはいかがだろうか?
 調査団が把握しているのは、ウインブルドンの総集編や、伊達公子選手絡みで数本が国内の販売元で発売されているはずだが、今もまだ現行品としてあるかどうかは断言できない。中古でもよければ、引っかかるかもしれないので、根気良く探してみてほしい。

依頼内容627:最近ダンロップの田中直樹プロの講習を受けました。そのとき意識してプロネーシ ョンを使うと肘が壊れるからやめたほうがいいといわれました。しかし僕の学校はイ ンターハイに出ているんですがその顧問は「おまえはしっかりトレーニングを積んで いるからそういうやつは大丈夫だ」みたいなことを言われました。どうなんでし ょうか?

東京都のバガボンドさん

報告627:まず申し上げたいのは、身近にいるコーチの方の助言を最大限尊重していただきたい、ということだ。身近にいるコーチの方で、しかも、依頼者が信頼できると感じているのなら、その方の助言が一番依頼者にとって間違いではない可能性が高いからだ。
 で、調査団として言えることは、サービスにおいて、プロネーションの動作は意識して行なうものではないという点だ。恐らく、プロもそういう意味で言われたのではなかろうかと想像する。
 サービスの動作に限らず、ストロークでも何でもそうなのだが、目的はボールを打つことで、リストを効かせたり、プロネーションをしたりというのは、その手段であり、速くスイングしようとした結果にすぎない。サービスで言えば、速くラケットを振ろうとした結果として、腕のプロネーションが起きているフォームになるわけで、プロネーションをするためにサービスをするわけではない。
 考えれば理解できると思うが、サービスのスイング動作というのは、腕のプロネーションのみで全てが完結するわけではなく、下半身から連続的にパワーが伝えられ、最後に強くボールを叩くためにラケットを加速する動作。腕のプロネーションはその中の部品のひとつにすぎないとさえ言ってもいい。従って、そこだけを意識しすぎれば、確かにフォームのバランスが崩れ、どこかに負担がくる可能性はある。田中プロは恐らく、そういう意味で、アドバイスされたのだろうと思う。
 目的はボールを打つこと。あらゆる技術的なアドバイスは、その目的に向かって全てが集約されているもので、それが目的に代わるものではない、とアドバイスを受ける側は考えておいて欲しい。

依頼内容628:お久しぶりです3回目ぐらいの投稿です。最近マッケンローのテンションが30ぐ らいだったというのを聞いたのとプロの金子選手が「ラケットのテンションを下げた ほうが守備力が高くなる。」といっていたのに影響を受けて今の僕のラケットのテン ションは48ぐらいです。そこで質問なんですが現在の男子のプロでテンションが4 0台の人はどのぐらいいるんでしょうか?さらにそんなにいなかったとしたらその理 由はなぜですか?あと現在の世界100位いないにいたとしたらそのひとの名前も教えてください。難しい依頼ですがお願いします。返信楽しみにしています

東京都のバガボンドさん

報告628:意外かもしれないが、テンションが低め、という選手は数多い。しかも、男女を比べると男子の選手の方が概して低めの傾向にあるのが今のテニス界の現状だ。確かに男子の中にはフィリポーシスのように75ポンド、という鉄板なみのテンションの選手もいるが、平均して50台の後半から行っても60台の後半というのが主なゾーンであることが知られている。過去に得たデータでは逆に女子の方が高めでは、という傾向さえあった。ただし、男子では最高でも90〜100平方インチというフェイスサイズなのに対し、女子は100以上も少なくないことを差し引く必要はあるが……。
 ただし、現在は数年前と比べてもストリングの種類が増えていて、選手たちも様々なストリングを試してはまた変える、という時代なこともあり、テンションのデータというのも「ある時点ではこうだった」という感じになりつつあるが、現在、テンションが低めなことで知られるのは、イギリスのルゼツキー。彼はかつてサービスの世界最速記録を持っていたほどのビッグサーバーだが、40ポンド台の後半で張っていたことで知られている。

依頼内容629:貴誌の今月号の今年のベストマッチの集計の結果発表で全豪のアガシ対サフ ィン戦が意外にもトップ10位にも入っていなかったのですが一体何位だったのでしょ うか。宜しくお願い致します。
あと素人考えで恐縮ですが、全豪の試合は忘れられやすいと思うので集計する頃は読 者の記憶をよみがえらせるような企画をお願い致します。

福島県のハゲ鷹さん

報告629:11位だそうです。我々にも意外な結果でした。
 企画のアイデアに関しては、来年まで忘れないよう、担当者に伝えておきます。

依頼内容630:松岡修造さんは明石家さんまさんとのテニス対決のときのように、現役時代 も自分自身に向かって叫んだり、試合中にお客さんに話し掛けたり、ポイントを取る と走り回ったりしていたのですか。宜しくお願い致します。

福島県のハゲ鷹さん

報告630:お客さんに話しかける、ということはしていなかったが、自分自身に対して叫んだり、ポイントを取るとガッツポーズをしたり、勝つと走り回っていたりした。試合中にサンプラスに真似をされたこともあった。

依頼内容631:以前より思っていた素朴な疑問を晴らして下さい。
フォアもバックも両手打ちのプレーヤーはいますが、いわゆるスイッチヒッター(フ ォアもバックも片手)が出てこないのはなぜでしょうか?多少グリップチェンジに問 題が残りそうですが、例えばグリップが二又になった様なラケットが出現すれば出来 そうな気がするのですが・・・。宜しくお願い致します。

北海道のはりぶたさん

報告631:両サイドフォア、という意味だろうか? それならいる。数年前の全米のダブルスで活躍したロシアのクリコフツカヤという選手が、両サイドフォアハンドだった。基本的には左利きの様子で、サービスは左で打っていた。グリップチェンジは明確な形ではなく、両手で握っていたラケットから、左手で打つ時は長く、右手で打つ時は短く持って打っていた。
 テニス界には左利きなのに、テニスだけ右、という選手が少なくない。実はシャラポワはピンポンをやる時にはどうやら左手でやるようだし、フランスのエスクデ、クレモンなどはテニス以外は全部左なのだとか(数年前、クレモンが手首を傷めていたときに、左腕でプレーするから、と言ってアマチュアのトーナメントに出て、優勝してしまった、なんてニュースも入っていた)。かつての金子英樹選手は左手でサービスを打ち、両サイド両手打ちで、とっさのスマッシュは右手で打っていた。ダブルスで有名だったジャンセン兄弟のルーク・ジャンセンは、「デュアルハンド・ルーク」というあだ名で呼ばれた人で、試合中に腕を痛めたため、反対の腕でプレーしてその試合を勝った、という逸話のある人物だ。
 なぜ出てこないか、と言えば、やはり、そんな適性のある人は少ないからではなかろうか……。

依頼内容632:最近シャラポワを初め胸や肩が広く開いたセクシーなウェアーをよく見ますがテニスウェアーには規定があるのですか教えて下さい。
サッカーではカメルーン代表がノースリーブのユニホームを着用して試合をしたところFIFAから規定違反と指摘され、その後試合での使用は許可されませんでした。

茨城県のヨシタカさん

報告632:規定はある。今はOKされたが、数年前の全米でハースがノースリーブのウェアを着ようとして止められ、結局着用が許可されなかったというケースがあった(その後、全豪でOKになり、今ではOKのようだ)。
 しかし、テニス界のドレスコードは「それがテニスウェアとして適当であるかどうか」というのが判断基準とされていて、実はひざ上何センチとか、フィギュア・スケートのように肌の露出度が何%以上大きすぎないようにとかいった形の明確な規定はなく、それはそのときの社会情勢や、ムードによって左右されるようだ。特に明確な基準がないのは、その都度の情勢に合わせて弾力的な運用が可能になるように、なのであろう。実に大人の対応であると思う。
 明確な基準があるのは、スポンサーのバッチの大きさで、これは大きすぎるとハサミで切るか、着替えなければならなくなる。
 ちなみに、ウインブルドンだけは今も白基調が原則とされ、このドレスコードは厳格に適用されている。疑わしいデザインのものは、あらかじめ大会側のチェックを受けるのだという。そのためか、各社ともにウインブルドン・スペシャルとでもいうべきホワイト・モデルを用意している。

依頼内容633:初投稿です
ぼくは「マッケンロー」選手のすごいファンで是非あのサーブを打ってみたいのです が(サウスポーではない)そこでバックナンバーにマッケンロー選手のサーブがのった ものはないでしょうか?また、打つコツがあったら教えてください。

愛知県の愛知の悪童もりぞーさん

報告633:バックナンバーにはなんぼでもあるが、今では入手不能です。あしからずご容赦ください。
 マッケンローのサービスの中毒性は強かった。もし、身近に今、40代以上のベテランテニス・プレーヤーがいたら、たずねてみて欲しい。恐らく、一度は真似しようとして、挫折した経験があるはずだ。
 何しろ、極端なクローズドスタンスから、身体を上に向かってひねりこんでいくのが彼のサービスだったのだ。ひねりもどすのではない、自分でひねりこんでいっていたのだ。当然、バランスの維持は困難で、普通の文法の打ち方ではない。しかし、彼はそれで見事に打っていたのだ。
 正直、お勧めはできないし、彼のサービスはサウスポーならではの利点(スライスサービスが右利きの相手のバックサイドに向かって切れて逃げていく)とセットなので、右利きのままではあまり利点はなかろうかと思われる。
 彼は当時最強の選手の一人だったのに、彼のテニスの後継者はいなかった。「彼は自分の時代は築いたが、テニス界には何も残さなかった」とまで言われるのは、彼が天才だったから、という簡単な一言で片付けるより仕方がないと思われているほどだ。実際、彼のフォームを真似したがために、スランプに陥った、という経験のある40代以上のプレーヤーは多いはずだ。まずは身近にいるベテラン・プレーヤーに話を聞いてみて欲しい。その人がサウスポーなら、きっと多くの話が聞けるだろう。

依頼内容634:マッケンローのフォアハンドについて解説してください。コンチネンタルのワングリップでトップスピン、フラットを打ち分けていることが信じられない。

神奈川県のMAX2005さん

報告634:天才のやることに解説など無粋だ。……では納得していただけないだろうか? 彼の時代にはさほどに特殊ではなかったが、今では絶無のスタイルだけに、報告するサイドがどのスタンスを取ればいいかが問題だが、彼がコンチネンタル・グリップを多用したのは、ボレーのためで、ストロークで遮二無二ウイナー狙いをしなければならない、という選手ではなかったことにその原因があるだろうと思われる。彼の目的はフォアでウイナーを取るのではなく、相手が返しにくいところにコントロールするアプローチが目的。次のボレーで仕留めればよい、というスタンスなので、ストロークもボレーの感覚で打っていたのではなかろうか。
 いや、天才の考えていることは我々凡人には及びも付かない。

依頼内容635:テニスのレベルを上げるには技術練習も必要ですがコート外で行うトレーニングも大切だと思います。筋トレや走り込み、どの様なメニューでやればいいでしょうか?

京都府のストローカーさん

報告635:想定される「上げたいレベル」や、現在のレベルによっていくらでも解答が出てくる。筋力トレーニングに関しては、まずはご自身の状態を専門家の下でチェックを受け、下半身が足りないのか、上半身が足りないのか、前側の筋肉が強いのか、後ろ側の筋力が強いのかなど、まずはスタート地点でのご自身のポジションを確かめて欲しい。全てはそれからで、その上で専門家の指導の下で、メニューを作ってもらって欲しい。筋力トレーニングというものは、そうやって細心の注意を持って行なわないと思わぬ故障や、バランスが崩れることによる競技力の低下、故障がしやすい状態になってしまったりしかねないという諸刃の剣でもあるからだ。
 そこまでは……、とおっしゃられるのなら、下半身は200m前後のダッシュや中距離のジョギングのミックス、上半身は腕立て伏せや腹筋運動、背筋運動などで十分ではなかろうか。運動前後のストレッチを入念にやるだけでも、一般レベルなら実は十分なトレーニングになったりする。
 一度、専門家の下を訪ねてみて欲しい。

依頼内容636:全豪オープンで鈴木貴男さんが見事1回戦突破で2回戦はなんとフェデラーと対戦とのことで貴男さんのベストテニスを出して勝利を握ってほしいと願っています。
ところで質問なのですが、アガシが今回の全豪で新しいラケットを使っているとネッ トで言われていますが本当でしょうか。画像を見てもよく分からないので宜しくお願 い致します。

福島県のハゲ鷹さん

報告636:確かに見たことのないデザインのラケットを使用中に見える。実は本誌で
次号(2005年4月号)で発表される予定だ。楽しみに待っていて欲しい。

依頼内容637:トッププロはテニス以外の活動もたくさん行っているそうですが、どれ位の 雑誌にインタビューされテレビに出演しているのでしょうか。(フェデラーやロディ ック、シャラポワクラスだと)またどのようなボランティア活動をどの位行っている のでしょうか。教えて下さい。

千葉県の監督さん

報告637:それこそ選手次第だが、フェデラーやロディック、シャラポワクラスだと、毎日のように依頼は飛び込んできているはずだが、間に入ったマネージメント会社などが本人の活動に支障が出ないようにうまく調整しているはずだ。
 いわゆるプロモーション活動で、選手にとって断れないのはスポンサーとなっているメーカーなどの行事で、主に大会期間中に行なわれているので、大会ごとに数時間はそのために時間を割かれていると見たほうがいいだろう(特にスポンサー企業が、大会のスポンサーも兼ねているような場合)。また、彼らのようなスタープレーヤーだと、ATPやWTAといった協会サイドからの要請もあるはずで、大きな大会の時には写真撮影などが設けられたりしている。
 それ以外の、例えば雑誌の撮影やインタビューなどは、年間何日(あるいは、ある大会には1メディアのみで、15分までなどという具合)まで、という具合に決められていることが多く、大会中に個別のインタビューの要請をしても、彼らには断られる可能性が極めて高い。本誌の場合も随分前から選手や関係者などに対して打診し、OKとなった時点で応じてもらうことがほとんどだ。実際、世界中を転戦している彼らへのインタビューは、世界のあらゆるプロスポーツのインタビューの中でも、最も難しい部類に数えられるのではなかろうか?(特に個別の独占形式では)
 ボランティア活動に関しては、選手それぞれに様々なスタンスを持っているが、アガシやクエルテンのように自分で基金や財団のようなものを設立しているケースや、ヒンギスのように国連機関の親善大使などになるケースもある。基本的にヨーロッパ・アメリカという文化圏では、成功者は社会に還元するのが常識、とされているため、その活動も積極的で、年末年始のオフ期間はチャリティ・イベントや、エキジビション・マッチなどで活動していると考えていただいて間違いはない。

依頼内容638:いつも楽しくこのHPを閲覧させていただいてます。
さて、今日は「スマッシュ調査団」に伺いたいことがありまして投稿しました。僕は学生なのですが、学校でプロ選手の引退後を体育の授業で調べています。そこ で、テニス部員であり、テニスをこよなく愛する僕はプロテニス選手の引退後の生活を調べることにしました。しかし、調べていく中である二つの項目だけは、よく分か らないのです。それは
・日本のプロテニス選手と欧米選手の引退後の生活の違い。
・プロテニス選手の引退後の生活の実態。です
(二つ目の項目は以前にも似たようなものが書かれていたのですが、少し主旨が違う
ものであったので・・・)
自分で調べてはみたのですが、あまり取り上げられない題材なので限界があるもので・・・。よろしくおねがいします。

東京都の筑波のハードヒッターさん

報告638:選手個別の条件によって、引退後の進路も様々で、なんらかの傾向というのは見出しにくいはずだ。テニスをやめた後はテニス界から縁を切ってしまい、全く別の人生を歩む人もいるし、コーチになったり、自らアカデミーを開いたりして後進の指導に当たる人もいる。あるいはテレビ解説などの仕事に精を出したりする人もいる。トップ選手の場合は、ほとんど何もせず悠々自適な生活を基本として、請われればチャリティ・イベントに顔を出す程度という人もいるし、大学に戻り、勉強をして何かの専門家になるという人も少なくない。
 日本の場合、どのレベルで引退したかにもよるが、基本的な進路は、テニス界に残り、後進の指導に当たる人、家庭に入るなどして表舞台からは去る人、テレビを始め、テニスに限らない各種の活動に当たる人、大学に戻り、勉強をして講師などの指導職に就く人が主だった進路だろう(家業を継ぐというケースもあるようだ)。
 海外の場合も意外に似たり寄ったりで、日本と違うのは、世そこそこ名のあったプレーヤーなら、シニア・ツアーが男子には存在し、現在はクーリエやイバニセビッチ、ブルゲラなども参加し始めて活況を呈してきているらしいことぐらいだろうか。
 また、海外と言っても比較的経済的に恵まれない地域の出身の選手などは、特に地元にテニス・アカデミーや財団などを作り、そこで協会と一緒になって後進の指導と支援に精を出す人も少なくない。

依頼内容639:テニスにはシニアツアーがありますが、
1.年齢制限とか現役時の実績の条件とかはどのようなものがあるんですか?
2.彼らはどのくらいの賞金をもらっているんでしょうか?
3.ランキングは存在しますか?(ちなみに1位は・・・。)
4.試合はどこで行われているんでしょうか?シニアツアーのスケジュールが分かるサイトなどを教えていただきたいです。

埼玉県のテニス歴まだ1年さん

報告639:シニアツアーの年齢制限に関しては、一時期「35歳以上じゃないとダメだ」とマッケンローとコナーズが「ソンナコトヲシタラ、ワレワレガカテナクナルデハナイカ!!」とばかりに、ごねた時期があったようだが、今は引退していれば特に制限はないようで、イバニセビッチやクライチェク、ブルゲラやクーリエなども参戦している。賞金額に関してはGSのように優勝したら100万ドル、とはいわないまでも、先日のシニア・マスターズで勝ったクーリエは10万ドルの賞金をゲットしたそうだ。
 ランキングも存在する。ちなみに2004年は1位から、クーリエ、ムスター、ブルゲラ、クライチェク、ビランデル、ベッカー、フォルジェ、イバニセビッチ、シュティッヒ、キャッシュがトップ10だ。なんだかとっても面白そうだ。
 シニアツアーに関しては公式サイトがATPのサイト内からリンクされている。探す楽しみもあろうかと思うので、敢えてお教えしないが、航空会社のデルタ航空がスポンサーで、デルタ・ツアーという名称になっているのがヒントだ。
 日本でも開催してくれる、というスポンサーが現れないだろうか……。

依頼内容640:@ 今日ジャンクスポーツを見ましたが、ゴルフと野球は条件があえば年金が出るらしいですね!テニス界にはないんですか?
AゴルフPGAツアーは普通の大会でも優勝賞金が5000万とかあるのにテニスはナショナルシリーズクラスなら数百万ですよね。この差はどこから出るのですか?テニスよりゴルフの方がメジャーなんでしょうか?また実際、世界各国でのテニスの地位 (人気度や報道の取り扱いの大きさ)ってどのくらいなんですか?変なたとえかもしれませんがベッカムとタイガーとマイケル・ジョーダンとアガシやサンプラスだったら誰が一番世界的な知名度がある(または人気がある)んでしょうか?
長くなりましたが回答をお願いします。

千葉県のいとうさんさん

報告640:ATPとWTAのツアー経験により、テニス選手にも年金制度がある。しかし、選手といえども、この制度に関して熟知している選手はほとんどいないらしい。以前はATPのルールブックに記載されていたが、今年度版には詳しい情報がなくなってしまっている。詳細は追って報告とさせて欲しいのだが、間違いなく存在はする。しかし、年金という以上は掛け金が必要で、それなりの条件はあった。
 ちなみに、往年のスターであるロスコ・タナーが破産したときに受け取っていたのは月々わずか750ドルだったというから、基本的には大した額ではないのかもしれない。だが、最近は選手の引退後に関してケアしよう、というムードが出ているので、もう少しマシになっている可能性はある……。とにかく、もうしばらくお待ちください。
 まず、ゴルフは基本的に国内ツアー形式であり、国際ツアー形式のテニスとは並列に比較できないことが挙げられる。日本国内でもちゃんと興行として成立し、テレビやメディアなどへの露出も激しく、数多くのスポンサーを抱えるゴルフの賞金は確かに素晴らしい。しかし、反面、国境の壁に守られているのがゴルフであり、国内でトップであるステイタスがとても高い競技として維持されている。一方、テニスはそのツアーの成り立ち自体が国境のないものなので、ファンも世界で1番を争えるほどの選手でなければ、夢を見にくい、という要素もあるのかもしれないと思う。日本のテニスのレベルが極めて高く、国内でのトップは世界でもトップクラスだ、という具合のプロ野球のような状態ならいいが、テニスでは、少なくとも現時点では日本でトップでも世界では男子で100〜200前後、女子でもトップ10が精一杯では、少し分が悪い。しかし、これも考えようで、杉山愛が例えば世界20位として、他のプロスポーツで世界20位以内に入れる選手が、しかも10年以上の長きにわたってその座を維持した選手がどれだけいるかに関しても評価されるべきではなかろうか。イチローは確かに素晴らしい。しかし、彼とてメジャーの外野手の中では?1ではなく、野茂も素晴らしかったが波が激しかった。丸山茂樹も頑張っているがまだここ数年の話であり、松井は日本中のファンに夢を見せてくれているが、彼は果たしてメジャーで何番目のバッターだろう? 中村俊介や中田英は世界で一つの選抜チームを作る時に一体何番目の選手になるだろう……。そう考えていけば、杉山の実績の凄味は徐々に理解されるが、いかんせん、なかなかそう感じられないのも事実だろう。これはツライところだ。
 さて、賞金に関してだが、テニスのGSの優勝賞金は100万ドル(1億円以上)を突破しており、実は単独の大会の賞金総額でテニスのGSを上回るプロスポーツはほとんどないのはご存知だろうか? 単独の大会の賞金総額としては、あのアメリカでさえ、全米を上回る大会はほとんど存在しない。
 人気面においてのテニスはほぼ世界共通で、上から3〜5番目で、ヨーロッパではサッカーが?1で、国や時期によって、?2はF1だったり、ラグビーだったり、バスケだったり、自転車競技だったりアイスホッケーだったりした後に、テニスが来る、というのが普通のようだ。その時期に活躍選手がいれば、一躍トップになる国もあるらしい。報道の取り扱いも常に大きく、新聞などでは実はGS以外でも主な大会は写真付きできっちりとしたレポートが載っていることが多い。これは日本で売られている英字新聞も同じ状況なので、機会があれば英字新聞などを購入されてみることをお勧めする(駅のキオスクなどにも置かれているが、日本の新聞の英語版より、英字新聞として独立している新聞の方がより海外事情に即したムードになっていることが多い)。
 選手の知名度は各国様々だし、年齢層やその人の興味の対象などによっても様々だろうが、ベッカムとタイガー・ウッズとマイケル・ジョーダンとアガシ、サンプラスなら知名度においてはほぼ同列ではなかろうか。ただし、サンプラスよりはアガシの方が知名度は高いし、人気もあるようだ。テニスは基本的にはホワイトカラーの人気が高い競技で、「オレッチは大昔っからトッテナムのファンなんだよ」というコックニー丸出しのイギリスのおじさんだと、トッテナムの選手以外は知らない可能性も高いが、「スポーツと言えば何でも楽しみますね。ムシュウ」というパリの青年なら、アガシはエクセレントだと言うかもしれない。マイケル・ジョーダンを知らないシカゴの黒人少年はいないだろうが、サンプラスだと知らないかもしれない。しかし、国際的に見て、テニスは上位5指には必ず入る人気スポーツであるのは間違いない。日本においても、野球、サッカー、相撲、ゴルフなどに次いでテニスはほぼ5番目に数えてもいいのではなかろうか?

依頼内容641:アガシは昔から強くてズーっとトップ10に入っていますがアガシの全盛期は
いつ頃なのでしょうか。宜しくお願い致します。

福島県のハゲ鷹さん

報告641:彼ほどその全盛期を特定しにくい選手はいないが、調査団では彼は引退するまで全盛期ではないか、というスタンスで見ている。彼は毎年薄紙を貼り付けるようにレベルアップを続けているからだ。成績上で一番よかったのは、年間7勝して73勝9敗の95年シーズンがそれだったと言えるだろうが、現役の選手というのは「選手は引退するその瞬間まで上達し続けていると信じたいもの。10年前の自分より、今のほうが強いと思いたい」と語るもの。アガシに関してはこの話を適用したい。ちなみに、上記の言葉は引退間際のグラフの言葉だ。

依頼内容642:いつも質問に答えていただきありがとうございます。
ところで、最近になって自分はストロークの組み立てを全く意識していないことに気 付きました。そこで質問なのですが、ストロークはどのようにして組み立てるものな のでしょうか。例えばアガシなど。 宜しくお願い致します。

福島県のハゲ鷹さん

報告642:最終的に自分が一番得意なショットを、心地よい体勢で打てるようにすることを「組み立て」と呼ぶ。出発点はここだ。全てはここから逆算される。これは相手にもよるし、その日の自分の調子などにもよるが、例えば、相手を左右に振り回してボールが浮いてくるように仕向け、最後のトドメを刺せるように持っていくのが組み立てだ。
 相手がいるのがテニスなので、いつも同じやり方ができるわけではないが、基本的なパターンは練習の中で持っておきたいものだ。
 アガシは基本的にフォアのストレートかアングル、バックのダウンザラインかアングルにウイナーを抜きたい人なので(彼ほど決め手をたくさん持っている選手は、ツアーでもほとんどいない)、自分はあまりポジションを動かさず、相手を左右に振っておいて、ライジングで叩き込むのを自分のパターンにしている。意外なロングラリーを我慢強く戦えている時の方がアガシは強い傾向があり、彼の負けパターンはウイナー狙いを繰り返して、ミスかエースかになってしまっている時だ。テンポよくラリーを支配している時のアガシはフェデラーでさえ未熟に見せられるだけの能力を持っていると、調査団では考えている。

依頼内容643:こんにちは!!
僕は今部活でバリバリ打っている青春まっさかりな中学生です。身長にあまり恵まれなく、154cmしかなくサーブが苦手です。もちろん練習しているんですが・・。ですがその分ストロークで補うようにしています。
今回質問したのは、ストロークのスタンスについてです。
スタンスは主にオープン・クローズド・スクウェアの3つがありますが、その長所、短所や球種による使い分けが分かりません。
聞く人によっても意見が違うし、もっともっとストロークを伸ばしていくためにもハ ッキリさせておきたいのです。
またこの質問か・・と思うかもしれませんが僕にとってはかなりの問題です。どう か宜しくお願いします。ちなみに僕はスクウェアスタンスばっかで打っています。

沖縄県のテニス歴2年!○○さん

報告643:使い分けよう、と思うからわからなくなるかもしれないが、基本的にはボールに追いついた時点で、一番力が入り、打ちやすい打ち方をしていれば自然と最適なスタンスになっているはず。使い分けようと思いすぎると、オープンにしなくてもいい場面でオープンスタンスにしてしまったり、スクエアでは力が入りにくい場面で、無理にスクエアにしてしまったりと、打った後に「あー、くそぉ」という具合になってやしないだろうか? 難しく考える必要はないのだ。繰り返すが、ボールに追いついた時点で一番力が入れやすい形で打てばいい。
 それぞれの長所と短所だが、まずオープンだが、どの方向にもボールを捌きやすく、打点が多少遅れたりしても融通が利くし、一番横着に打ちやすいが、反面、回転運動で打たなければならないのに、楽な分だけ手打ちになりやすく、ボールに力を乗せようとするとしっかりと身体のひねりとひねり戻しなどを使わなければならない。また、厚めのグリップの選手がトップスピンを打つのには適しているが、薄めのグリップでスライスは打ちにくい。
 逆にクローズドは、しっかりと構えて打てる分だけ、後ろから前の体重移動が使えて、よりパワフルに打ちやすい。ただし、打点に関してはやや許容範囲が狭く、バウンドがイレギュラーなどで急に変わってしまった場合には、その時点で窮地に陥ってしまいやすい。
 スクエアは両者の中間で、後ろから前の体重移動も使えれば、回転運動でのスイングにも移行しやすく、しっかりと構えて打てれば相手からコースも隠しやすいが、それなりに早い段階でボールに追いつく必要があるので、相手のボールが速かったり、テンポが早かったりした時にスクエアで打とうとしすぎると、窮屈な打ち方ばかりを強いられることも多いだろう。
 どれが一番、ということはない。最初のボールはオープンで、次はスクエア、最後はオープンで打てればよかったね、という感じのもので、いつもいつも同じ体勢から相手だって打たせてくれないのがテニスだ。もし、依頼者がスクエアで打つ時が一番力の乗ったいいボールが打てる、というのなら、そうやって打てる場面をたくさん作れるように練習を繰り返すしかない。近道はないのだと心得て欲しい。

依頼内容644:はじめまして、初投稿です。僕は友達によく「もっと手首をやわらかく使え」と言われます。そもそも手首がやわらかいとはどうゆうことなんですか?どうか教えてください。

宮城県のM.Mさん

報告644:手首をやわらかく、というアドバイスはごくごく一般的に使われるが、じゃあ一体どうしたらいいのか、と言われると、実際にアドバイスを受けた側は困るのではなかろうか。実際、そのアドバイスの言葉だけで、手首をやわらかく使えた、という人はあまり多くないという印象もある。
 というのは、手首をやわらかく使おうとすると、本来入れなければいけない力まで抜いてしまい、うまくスイングもできなければ、ボールをラケットに当てることまでできなくなってしまう人が少なくないからだ。
 ここで重要なのは、観察だ。プロの試合をテレビで見てもいいし、お近くの上級者のプレーでもいい。「手首がやわらかく使えている人のプレー」をじっくりと見て、そのイメージを頭に入れた上で、ボールを打ってみて欲しいのだ。そんなことで、と思うかもしれないが、見てからプレーするのと、そうでないのとではまるで効果が違う、