| 依頼内容201:スマッシュでこれからやる予定の技術特集を教えて下さい。 |
| 兵庫県のなんでもTRYしてみる学生 |
| 報告201: えーと、次は……。ってそんなこと教えられるわけないでしょうが!! 純然たる企業秘密です!! 次号以降をお楽しみに!! |
| 依頼内容202:ダブルスで並行陣のボレー戦になったときなど、反応できず、とっさに手が出ません。スプリットステップをして、重心を低く構えているつもりなのですが、ミスを連発してしまいます。やはり、反射神経や瞬発力が必要なのでしょうか?また、それらはどうやって鍛えれば良いのでしょう? |
| 福岡県のみらくるさん |
報告202: 低く構えているというところがひっかかるが、前に出て行った場合、ラケットはネットより高く上げておかないと、反応が遅れやすくなる。この部分は大丈夫だろうか…。
とっさに手が出ないのは、そういうタイミングでボールを打つことに慣れていないからというのが最大の原因ではなかろうか。これは反射神経や瞬発力というよりも、何度も同じ状況を経験することで、慣れていくしかない。
それから、もう一つ、気になるのがそんなにミスを頻発するなら、無理に平行陣を取る必要はないのではないか、ということだ。雁行陣でしっかりと打ち合えるストローク力があるのなら、リスクを犯して前に出て行く必要を感じないのだがいかがだろうか? スクールなどでは、ストロークをみっちりと教えるよりも手っ取り早く試合に勝てるようになりやすく、体力的にも楽な平行陣を教えたがるところが少なくないと聞くが、しっかりしたストロークを持っていて、ボレーが苦手なら、完全に相手をストロークで崩してから、トドメを刺すためのボレーという手段が有効だ。本誌で解説をお願いしている神尾米さんが現役時代のダブルスなどまさにこの形で、それで全日本でチャンピオンにもなっている。
平行陣で戦う必要が本当にあるのか? など根本的なところから考えてみて欲しい。あとはたくさん練習して「経験」と「場数」を踏むこと。みらくるさんよりずっと年上の運動能力だったら絶対に負けないはず、というレディースの皆様が強いのは、反射神経や瞬発力がみらくるさんより優れているからではない。彼女達の方が、ボールに対する引き出しをたくさん持っているので、状況によっての予測力が高いからなのだ。 |
| 依頼内容203:最近女子テニスはパワーテニスが主流だと言われてますが確かにパワーヒッターが多いですよね。その中で私はモーレスモ選手に注目してるのですが私はテニスファンになって間もないのでどんな人か解りません。どんな人なのですか?初歩的な質問ですいません |
| 北海道のLinaさん |
報告203:初歩的だなんて、そんなことを気にしなくても大丈夫ですよ。そんなアナタのための調査団です。
アメリー・モーレスモ。フランス・レイ出身。1979年7月5日生まれ。175cm/64kg。右利き・片手打ちBH。99年の全豪の準優勝で一躍注目を集めることになった、女子屈指のパワーヒッターで、クレー育ちらしく強烈なトップスピンのかかったストロークを得意とするストローカー。94年にはツアーに出始めているため、すでに8年のキャリアがある。4歳のときにヤニック・ノアのプレーを見て、テニスプレーヤーになる決断をしたというから筋金入りのテニスプレーヤーだ。しかし、サーブ&ボレーヤーの代名詞でもあるエドバーグのファンでもあったというから、案外、かわいらしい少女時代だったのかもしれない。
ジュニア時代には数々のタイトルをモノにして、勇躍ツアーに出てきたが、直後はフィジカル面が弱く苦戦した。彼女が大活躍できるようになったのは、そのフィジカルが完成を見てきた19歳の頃からだった。
プレーはパワフルで、粘り強く、そのバックハンドはサバチーニに譬えられるほど美しい。サービスも持ち前のパワーを生かして強力なものを持つが、ここ数年は上位陣の層が厚くなったこともあってやや苦戦中。コートの上では豪快に映る彼女だが、01年の全仏では地元の期待がヒートアップしすぎてプレッシャーに押しつぶされてしまったりと、繊細な一面もある。記者会見などでは小さな声で、ゆっくりと言葉を選びながら話し、コートの上とは別人のように、とてもおとなしいイメージを与える。と言って暗いというわけではなく、仲間のフランス人選手達といるときは、とても明るく笑いあっている姿も目にすることがある。どうやら、やや照れ屋さんらしい。
02年シーズンは再度の大爆発が期待されている。 |
| 依頼内容204:この前といってもだいぶ前になるのですが技術特集のところで、グリップの握り方にフォアイースタン、バックイースタンとありました。イースタンとの違いを教えて下さい。 |
| 兵庫県の知りたがり!さん |
報告204: グリップを言葉だけで説明するのは難しいので、うまく伝わればいいのたが…。
地面に置いたラケットを上からそのまま拾い上げる形でのグリップがフォアのウエスタングリップで、いわゆる厚いグリップと呼ばれているものだ。それから面の角度を90度回したものがコンチネンタルグリップ。これが薄いグリップと呼ばれるものの代表。その中間がイースタンと呼ばれているもので、さらに厚めの方向回した中間がセミウエスタンと呼ばれている。フォアハンドの解説の中に厚めのセミウエスタンとある場合は、ウエスタングリップに近いグリップで、薄めならコンチネンタル方向へ少しだけ回したイメージになる。右利きの人のフォアのイースタンなら、ラケットを真横に持ったときに地面と打球方向に対して45度くらいかぶせた形になり、バックハンドでも同じように地面と打球方向に対してかぶせた形になる。この両者はほぼ正反対のものになるが面の向きは打球方向と、地面に対しては同じということだ。
ちなみに各語源だが、ウエスタンは、ヨーロッパやアメリカの西部地方で主流だったグリップで、イースタンは東部、コンチネンタルはヨーロッパで主流だったから、という説があるが、はっきりとしない。基本的にウエスタングリップはストロークに適していて、トップスピンがかけやすく、コンチネンタルはグリップチェンジなしで色々と打てて、ボレーに適しているためサーブ&ボレーヤー向き、ストロークではスライスではいいが、スピンはかけにくい。イースタンはその中間で、現在最も主流のグリップ。
そのうち本誌のどこかにも写真付きで掲載されることだろう。こまめにチェックしてみて欲しい。 |
| 依頼内容205:僕はテニス歴7年くらいでフォア・バックともに片手打ちです。フォアハンドは安定感があり、試合でもミスが非常に少ないのですがバックハンド、特にドライブはかなり不安定でとても試合で使えるようなレベルではないです。先日コーチに「バックハンドは拳を突き出すような感じ」と言われて試してみると以前より面が安定した感じでしっかり押せるようになりました。今までフォアハンドは平手打ち、バックハンドは裏拳だとばかり思っていたのでこの正拳突き(?)のような打ち方はまさに革命的でした。そこで質問なんですが、プロで片手打ちを打つ人達もやはりこの「拳を前に突き出す」感覚で打ってるんでしょうか?それともコーチが僕用の打ち方として教えてくれたのでしょうか?以前から僕はアウトサイドインのスイングになっていたようでいつもショットがブレていましたが、この打ち方は強制的に横振りではなく縦振りになるので、ひょっとしたら一つの強制方法なのかなぁと思いまして。お答えいただければ幸いです。 |
| 千葉県のさすけさん |
報告205:プロがみんなそうやっているかどうかは人によりけりだと思うのだが、裏拳のバックハンドといわれると、薄めのグリップでの無理なスイングをイメージしてしまう。正確なイメージかどうかはわからないが、それだと少し打ちにくそうだ。正拳突きといわれると、イースタンかセミウエスタンなどの少し厚めのグリップで、厚くボールに当てているようなイメージを受ける。これまた、こちらのイメージがそれで正確かどうかはわからないが、この打ち方なら、数多くの片手打ちプレーヤーが、フラットからトップスピン系のボールを打つときに使っていると言っていいかもしれない。
コーチの方がそう教えてくれて、かつ、それでうまくいっているのだとすれば、それがさすけさんにとって打ちやすくなりそうだな、とコーチの方が考えてくれたアドバイスだと思う。直接見ているわけではないので、これ以上は何も言えないが、テニスというのはグリップだとか、スイングの軌道だとか細かいところを考えるとどんどん難しくなる。来たボールをどんな風に飛ばしたいのかを考えて、そのために一番力が入りやすかったり、コントロールしやすい形というのが正解なのであって、こまかな形というのは結果として出来上がってくるものだ、とシンプルに考えた方がうまくいくことが多いと思う。連続写真などを見るときにも、1枚1枚バラバラに、コマとして見るよりも、14枚なら14枚の連続写真を動画として頭で再構成しながら見て欲しい。そうやってみることで、それぞれが抱える悩みに対して、人によっては記事には書かれていない新しい発見もあることだろうと思う。 |
依頼内容206:依頼内容
はじめまして。友達にこのサイトを聞いてさっそく来てみました。そこでさっそく今まで疑問に思ってた事を聞いてください。俺はテニスがあまり上手くありません。(というか満足していません)先生や先輩に相談してみると「技術や体力、精神力も大事だけどお前の場合は自分のプレースタイルがまだ見つかっていない。上手い奴ほど自分のプレースタイルをちゃんと知って自分のスタイルを貫き通している」と言われました。自分でもそれはわかっています。俺はパワーヒットするのは好きだけど、実際の試合ではミスしないように続けることが多いし、たまにサーブアンドダッシュをしたりします。相手によってプレースタイルを変えてしまうのはやっぱり中途半端なんでしょうか?自分にあったプレースタイルを探すにはなにか方法はありませんか?ちなみに自分は強く打つのも好きだし、続ければミスも少ない方?かな〜と思います。理想はサーブアンドボレーなんですけどね(笑) |
| 東京都のK.Tさん |
報告206: 自分のプレースタイルという課題に対して、自分だけで見つけ出すことは案外困難なものだ。K.Tさんも友達のプレーを見ながら、「あいつはネットダッシュするより、ステイバックした方がいいのになー」などと思うこともあるのではないだろうか。自分のことほど自分では良くわかっていないということもある。一度じっくり先生や先輩、同級生などとお互いのプレースタイルについて話し合ってみることは決して無駄にはならないだろうと思う。
さて、K.Tさんのプレーを実際には見ていないので、無責任なことは言えないが、ごく一般的に言うと、サーブ&ボレーというのは「熟成」の必要なスタイルと言われ、完成されるまでに時間がかかると言われる。サービスが強ければそれで試合になる、というレベルでの試合ならいいが、相手が強くなり、サービス力だけでは相手を崩せなくなってきた場合、ボレーに持ち込むための正確なアプローチ力と、展開力が必要になる。例えば、5、6年ほど前までのラフターも確かに強かった。しかし、ランキングでは二桁の選手だった。決してグランドスラムで優勝を争うようなポジションの選手ではなかった。そんな彼が一気に強くなった理由は、アプローチ力の正確性が上がったことだったと、後年になって語っている。
一般論を言う。サーブ&ボレーヤーになるための資質は、強力なサービス力(回転系のサービスも自在に使いこなせるという意味も含め)、高い身体能力、そして、身長の高さだといわれる。トッププロの世界では、背の低い選手が前に詰めて行っても逆に穴を広げるだけだ、と言い切る人もいるほど、リーチの長さが問われるためだ。
「自分のスタイルを貫く」ということに関してだが、相手によってスタイルを変幻自在に変えるというのも、一つのスタイルであるようにも思う。ただし、それは全て、自分の良さを生かすために変えるという意味で、自分の良さを捨ててまで相手に合わせるのは考え物だ。例えば、フォアハンドには絶対の自信があるが、相手もそれを知っていて、フォアには返してくれないような場合、回り込んででもフォアで、という考え方と、相手がフォアサイドにしか返球できないようにボールを組み立てるというのとでは形が違う。相手のことを考える前に、自分が一体、どんなプレーヤーで、どこが強く、どこが弱いのか、相手から見てどんなところが脅威で、どこが穴なのか? を考えること。そこを出発点にして、穴があまりにも大きければ、なるべく小さくするように練習すればいいだろうし、穴をカバーできる長所があるのなら、そこを磨くという考え方もある。グラフはフォアは抜群だった。彼女がもし、バックハンドからでも強力なスピードボールを打っていれば、もっと簡単に勝てる試合もあったかもしれない。実際、彼女もバックのトップスピンを必死に練習した時期があったらしいが、最終的には、バックはスライスで通し、フォアでは強打するというスタイルを貫いた。彼女の場合、バックはスライス主体でも非常に低く、そして深くコントロールする技術があったため、相手からチャンスボールを引き出すには十分な威力があったことと、彼女自身の身体能力の高さで、普通の選手では回り込めないようなボールでも素早く回り込んで強打する能力があったからという側面もある。これは彼女が、自分のスライスは相手にとって脅威である、ということと、自分の身体能力があれば、バックの強打を身に付けるより、回り込んでしまった方がよいという自己認識があったからだろう。
ここには、自分の能力に対する「正しい認識」と、ある種の開き直りがあったはずだ。強く叩くのも好きだし、試合になればつなぐ、というのはスタイルとはまだ言えない。ただし、考えるためのキッカケにはなる。自分はこうすれば強い、というのを探し出して、それを貫くことが自分のスタイルを貫くという意味だ。どんな相手とでも、自分のスタイルを変えないで、あくまでも自分のテニスをすること。これをやりたくて、全てのトッププレーヤー達も日夜練習に励んでいるのだ。自分のテニスをじっくりと見極めて、今後のテニスを頑張って欲しい。 |
| 依頼内容207:サービスのリバースはどう打つのですか。またどのような効果があるのですか。 |
| 東京都のアガシさん |
報告207:一般的にリバースサービスというのは、スライスとは逆の回転のサービスのことを指し、右利きの人であれば(以下、左利きの人は左右を全て逆にしていただければそれで良いように書いていく)、飛行するボールは右に曲がっていく。右利きの人の場合、右方向へ打ちやすいのはフラット系になるが、リバースがあればもう一つオプションが増やせるということになる。ちなみに、打ち方は極端なアウトサイドインのスイングになるので、威力だけでエースが取れるという種類のサービスではない(イバニセビッチのリバースの場合、ヒジから先の操作だけで、コースを打ち分けるという意味合いが強く、よりフラットに近い。しかし、これは彼独自の技術と呼べるもので、誰にでも打てるわけではないのは、他にやっている選手がいないことでもご理解いただけると思う)。
さらに言えば、ご自分ではそれと気づかず、リバースを打っていると思しき方も草トーナメントなどでは良く見かけることもある。羽子板系のサービスの人の場合、フィニッシュのときに面をワイパー気味に内側に持っていけば、スライスとは逆の横回転がかかる。右利きの相手のバックサイドへ逃げていくような軌道を描くので、草レベルでは大変な脅威になっている模様だ。 |
| 依頼内容208:バックのトップスピン(片手)を打ったあとには普通にガットは縦糸が横に動く(寄る?)のにフォアのトップスピンを打つと横糸が縦に動いてしまって試合中にカチカチ直すときに「俺って打ち方変なのかなあ?」って考え込んでしまいます。これはヤバイのでしょうか? |
| 静岡県のようすけさん |
| 報告208:ヤバイかどうかはともかく、気にするほどのことではないように思うのだが…。普通に考えられる原因は、ボールに対してタテに面を使ってスピンをかけていれば、そうなるはずだが、それできちんとしたボールが打てているなら、ことさら気にするほどのことはないと思う……。 |
| 依頼内容209:一般的に言われている「テニスセンス」ってどのようなことを指しているのですか? |
| 千葉県のさすけさん |
報告209:これは難しい依頼だ。しかし、確かに我々はこのセンスという言葉あまりにも軽々しく使いすぎている感じがする。そこで色々とリサーチしてみた結果、大きく分けて二通りの答えが導かれてきた。一つはプロに対して使われる「センス」で、もう一つはテニスの上達過程の人に対して使われるセンスは別の意味があるということだ。
ヒンギスやクルニコワには「テニスセンスがある」と言われているが、彼女達に使われるときの意味を言葉で表すとすれば、「ボールをどこへ打てば一番効果的か、どのショットを選択すればいいかの判断に結果として間違いがなく、全てのボールや球種に意味を見出すことができる選手」ということになる。別の言い方をするとすれば、「テニスがうまい」ということになる。
もう一方の、スクール生や部活動プレーヤーに対して使われる「センスがいい」という言葉の多く(全てとは言わないが…)は、「技術の修得が早い」という意味で使われていることが多いようなのだ。これを別の言葉で言うとすれば、「運動神経がいいね」ということになるだろうか。
テニスには特有の動きや感覚がいくつかある。ボールとの距離感の掴み方や、回転のかけ方など、他のスポーツにはなかなかない動きに対しての適応能力が高い人を「彼はセンスがあるね」ということがある。これは前述した「覚えが早い」系の意味で、ヒンギスの試合を見ながら、彼女は体力はないけど、センスが抜群だね、というのとでは、同じ単語でも意味が違う。また、その中間の意味として、かなり上達してきた人にむかって、技術はあってもセンスが今ひとつだ、という言い方もされる。これを翻訳すれば、各ショットについての技術的課題はないが、コースや球種の選択など戦術面がイマイチという意味になる。
総合すると、初期段階で使われるセンスは、「テニスというスポーツに対する飲み込みのよさや、適応能力の高さ、テニスに使う筋力などが備わっている」などの主に技術・体力面に対して使われ、中期段階以降になると、技術・体力ではなく「ボールの選択や配球が巧み」という意味で使われ、さらにプロレベルになると戦術面のうまさという意味だけでなく、「体格・体力はないけど…」という裏の意味を持ったややネガティブな褒め言葉として使用される場合も出てくるようだ。 |
| 依頼内容210:最近気になっているのが昔のテニスの試合のことです。最近はテニスのスピード化がよく言われラケットとかも買う方にもよくわからないようなシステムが採用され驚きます。ところが一時代前いやそれ以上前のテニスラケットやショットのスピードというのは今と比べてどうなんでしょうか?同じ力で同じ人が打ったらどれくらいボールの伸びやスピンが変わっていたでしょうか?もしかしたら・・なんですが20年前男子トップレベルの選手が打っていたようなサーブのスピードはもうすでに女子トップレベルのウィリアムズ姉妹などには抜かれてしまっているのでしょうか? |
| 兵庫県のいいかげん太郎!?さん |
報告210:テニスの歴史を紐解くと、実に興味深い記事に出くわすことがある。現在、世界最速記録として公認されているのは、イギリスのG・ルゼツキーが放った時速239キロだが、実は、記録上は彼より速いサービスを打ったという選手は少なくないのだ。60年代に大活躍したビッグサーバー達の中に「キャノンボーラー」と呼ばれた一群がいて、その中のマイク・サングスターという選手はなんと時速247キロのサービスを打ったという記録がある。もちろんラケットは木の時代だ。近年でもボリス・ベッカーのサービスは全盛期には250キロ近く出ていたという説もある。彼らが当時もし、現代のラケットを手にしていたら…。可能性の域を出ないが、確かにもっともっと高速なサービスを打っていたかもしれない。しかし、逆にまったく使いこなせなかったかもしれない。ちなみに前述した計測速度も当時の機械を用いての数字なので、公認記録ではない。
実は、テニスのスピード化というのは、単にボールの速度のことだけを指して言われていることではない。ボールの速度もその中の重要な要素の一つではあるが、それよりもむしろ、展開の早さの向上のほうがより大きな影響があった。長く続けられるラリーからポイントの糸口を掴み、決定されていたのが古典のテニスなら、バックハンドからでもどんどん攻めていくスタイルになったのが大きいのだ。これを可能にしたのが道具の進化であり、道具に合わせた技術の進化だった。古典時代はバックサイドに来たボールの場合、ほとんどはスライスで返球された。これは、フレームのパワーがなく、そうせざるを得ないという側面があったからだ。これがバックハンドからでもウイナーを狙いにいったコナーズの登場で一変し、バックハンドからでも攻撃しないと勝てないというのは、ボルグの君臨で決定的になった。以後のテニス界は、展開のスピードの向上が加速度的に進み、現在に至っている。
サービスのスピードの向上というのは、主に女子で、しかも近年になって顕著になってきた傾向で、男子の場合、女子ほどではない。男子の場合、その時代時代にそういう選手が数人はかならずいたものの、彼らが主流を成したという時期は、近年の場合、ベッカー時代の一部が特筆すべき時期というぐらいで、ビッグサービスだけが時代の主流を成したとは、調査団では見ていない(人によっては、一時期の男子テニスはサービスだけで勝負が決まっていたという印象を強くお持ちの方も少なくないようだが、これは過去との比較の問題が濃厚で、調査団としては、サービス力だけで勝負を決定できた時代というのは、ごく例外的な選手達を除けば実在していないというスタンスを持っている)。
ラケットの進化は、主に非力な選手に多くの恩恵をもたらしたが、元々筋力のある層にはさほどの効果をもたらしていないのではないか、という状況証拠は数多い。しかし、確実に言えるのは、プレーにおいて、サービスよりはリターンに多大な効果があるという点だ。これは科学的に冷静に考えれば理解されるはずだ。ほぼ静止しているボールを加速するサービスは、現象としてはフレームのパワーよりも筋力がより強調されるからであり、逆に飛んでくるボールを返すために、フレームが力を貸してくれると、大きな効果を生むことができるからだ。
実は、ラケットの進化は「面の大きさ」の歴史と言い換えられる。フレームの性質がパワーに影響があることは事実だが、実はそれ以上に面を大きくするために、木から金属、そして炭素繊維に進化していったと言っていい歴史がラケットにはある。これはラケットに由来するパワーは、フレームの性質よりも、面の大きさと、ガットによって大きな影響を受けるという点から考えれば、すぐに理解されるはずだ。男子には今も85平方インチや、95平方インチのラケットを使う選手が多いが、女子は100から110平方インチのラケットが主流なのだというと、男女のラケットに対する依存度の差が理解されるのではなかろうか。それに、女子のサービスが速くなったというが、ウィリアムズ姉妹は確かにすごいサービス力を持っているが、それ以外の選手はといえば、強調に足るほどの数の選手達が層として存在するほどではない。平均的な速度には確かに上昇傾向は見られるとはいえ、女子で200はおろか190キロ台のサービスを打つ選手でさえ、さほどには存在していない。
正直に言って、テニスはこの数十年間の間に驚くほどの変貌を遂げている。20年前の選手達が非力だったとは言えないし、今、当時の体力を持った彼らを引っ張って来れない以上単純に比較もできない。とにかく、「スピードの向上」というのは、ボールの単純な速度だけを指した言葉ではなく、展開の早さに対して使われている言葉だといったほうが正確だ。もちろん、セレナやビーナスのボールはすごい。しかし、これもボールスピードだけでなく、彼女たちの反応速度や、展開力の速さ、足の速さ、タイミングの速さなど速さと名のつく全ての要素が速くなったということ全てを指して「スピード化」という意味なのだ。 |
依頼内容211:以前から テニス雑誌を見ていて不思議だと思っていたのですがプロ選手の連続写真のほとんどが身長185センチとか190センチの人のものが掲載されていますが、我々一般人に参考になるのかな?と思っていました。日本人の平均身長は、185センチ以下ですし ましてや欧米人の平均的筋力は日本人よりあると思うのです。
確かに回転運動や合理的な体の動かし方は背の大きい、小さい、にはあまり関係ないようですが。話題の選手の写真を載せないと 雑誌自体が売れなくなってしまうということもあると思いますが、毎号までとはいかなくても例えば ランキングも人気もあまりないような(失礼かもしれませんが)プロ選手のなかでも背の低い部類の方々の特集などをやっていただけると体の動かし方や戦術など 参考になると思います。(背が低くてもプロで やっていけてる人の身体能力こそ一般人が真似できない事とは思いますが、体の使い方、フットワーク、戦術等は少なくともイバニセビッチのサ-ビスのフォームを見るよりは参考になる気がします。)ちなみに私の身長は173センチですが サンプラス、アガシ等が好きです。でも ハイメ イサガ、アモス マンスドルフ、ロクス兄弟、セバスチャン グロージャン アルノー クレメン、そしてロッドレーバーももっと好きです。 |
| 東京都のH.Yさん |
報告211:ご指摘ありがとうございます。多くはH.Yさんのおっしゃるとおりで、身体の小さい選手の方が身体能力的に真似できないことが多い、という部分まで含めて、全く付け加える部分はありません。
選手の選定に関しては、本誌の場合、原則として、最新の、現役の選手で構成するということにしています。これは、テレビや、国内外のテニスの大会に行けば、実際に本物を見られる選手のものを使うというのが根本にあるためで、技術的な意味だけでなく、テニス界の発展と普及にも貢献したいと考えているからです。もちろん、「この選手の連続写真が見たい!」という声にも雑誌としてお応えする必要もありますし、連続写真の楽しみの中で、「技術的に参考になる」という部分だけではなく、ごく単純に「ビーナスのサービスってすごいよな、どうやって打ってるんだろう…」という好奇心に対して応えていくための「グラビア的側面」を果すことも、雑誌としての役割ではなかろうかと考えるからです。グロージャンや、クレモン、ロークス兄弟など、身長の低い選手達の特集というのも面白いと思います。今後の課題の一つして、前向きに検討したいと思います。 |
| 依頼内容212:鈴木貴男が好きでいろんな意味で追っかけをしております。そして今回、鈴木選手が使っているラケットを調べていたところ、市販されているものと使用しているものは別物という事実に行き当たりました。どうすれば、鈴木選手が実際使用しているラケットを手に入れることができるか調査していただきたいのです。プロ仕様なので企業秘密的なことが多く、非常に難しい依頼だと思うのですがよろしくお願いいたします。 |
| 兵庫県の鈴木貴男 あ命さん |
報告212:はい。企業秘密に属することと言えます。とても我々の口から申し上げることはできません。ごめんなさい。
……と言ってもそう特別なこととも言えないのですが…。恐らくあ命さんがすでに入手しておられるであろう情報の通りではなかろうかと推察します。 |
依頼内容213:オーストラリアン・オープンも佳境に入りました。男子はシードダウンが相次ぎ、一般のファンには馴染みのない選手が残っています。そんなか、かなりのテニスマニアにも「誰だ?」という名前の人物が準決勝に残っています。それはドイツの「ホス」です。
もちろんこれはトミー・ハース(Tomy Haas)のことです。しかし、全国紙は揃って「ホス」と書いています。どうやら共同通信が配信しているニュースをそのまま掲載しているので、横並びになってしまっているようです。共同通信は、シドニーオリンピックのときにも「ホス」を登場させていました。
外国人選手の名前の呼び方は以前からたびたび論争の種になっていました。ピアース/ピエルス、セレス/セレシュ。このあたりはまだ理解の範囲内ですが、Haasをどう読めば「ホス」になるのかは謎です。例えば、分野は全く違いますが、作曲家ブルックナーの交響曲を編纂したことで有名なHaasは、「交響曲第4番 ハース版」のように「ハース」として知られています。
ということで、なぜ共同通信社は「ホス」などという、日本のテニス関係者が首をかげるような表記を行っているのかを、ぜひ調査していただきたいと思います。 |
| 千葉県のI.Sさん |
報告213:まずは我々の立場をご説明する必要がありそうだ。共同通信社さんがどうしてホスという表記なのかに関しては、共同通信社さんのお考えがあってのことと思われるし、同業他社(ちょっと分野は違うが…)である我々がそれに対して何かを言ったりすることは、この世界では基本的にできないお約束になっている。したがって、ここでご報告できるのは、あくまでも我々の表記方法決定の手順であって、共同さんのではない。ご了承いただきたい。
さて、Tommy Haas選手の名前の表記について、スマッシュでは長く「ハース」と表記してきていた。これは、別にクラシック音楽のハースから来たわけではなく、ドイツ語でaaのスペリングであれば、日本語に表記する場合には音引きになる、と、本誌でドイツ語翻訳をお願いしているプロの翻訳者の方の助言もあってそうしているので、自信を持ってハースと表記している。ちなみに「ハス」だと憎しみを表す意味の発音に近くなるとのことで、これは間違いで、「ホス」という表記に関しては「どうしてそんな表記になるの?」と首を傾げておられた。
それにしても、選手の日本語表記は難しい。実は同じようなテーマについてはこのずっと上の方で一度ご報告してもいるので、そちらも一読いただけるとありがたいのだが、本誌の場合、何と表記していいかわからない選手の場合はとりあえず英語読みを当てることにしている。これはテニス界の共通語と言えるのが概ね英語(または一部フランス語)であり、選手間で名前を呼び合う場合でも、基本的に英語の読み方で行なわれていることが多いという傾向もあり、「間違いが少なく、その選手に話しかけたとして、ちゃんと振り向いてくれるはずの日本語の音」を表記することが親切であろう、という基準に基づいている。しかし、これもまた難しいことに変わりはない。
現在、最も混乱を極めていると思われるトップ選手はKim Clijsters選手ではなかろうか。本誌では当初「クリスターズ」と表記し、その後「クリステルス」に改めた。これは、彼女の出身地の読み方に近い形のものを当てたということと、来日したWTAの広報に問い合わせた時に、その広報の方が発音した音が基になっている。ちなみに、その時点で本誌はすでにクリステルスと表記していたのだが、この点についても聞いてみると、「リ」でも「ライ」でもどっちでも大丈夫とお墨付きをくれた。スマッシュでは再度の変更はかえって読者に不親切ではないか、と考え現在に至っている。
実はこの話には続きがあって、この時に隣で聞いていた別の方は「あー、クライスターズなんですね…」とおっしゃっていたことだった。筆者には「クリステルス」、もしくは「クライシュテルス」に聞こえたのだが、人によっては色々に聞こえるものなのだと痛感した。 ちなみにHenin選手に関しては、本誌は当初へニンと表記した後、エナに改めた歴史がある。彼女の場合は本誌で初出後に「エナと呼んで」と自分で言ったからなのだが、この時同じように聞いていたはずの記者の中に「なるほど、エナンね…」となった人がいたようだ(大体において、Hから始まるスペリングの場合、はひふへほで発音されることの方が少ない傾向がある。ヨーロッパではHONDAはオンダと発音されているようにだ)。
しかし、これに関してだけは現在国内唯一エナと表記している本誌としては少し言い訳もしておきたい。表記に従えば確かに最後のンを追加したくなるが、最後のnはほとんど発音されない音。ナの発音自体がこの発音されないnの音を少し含んでおり、日本人が律儀に最後のnまでンと発音してしまうとかえって違う音になってしまうのではなかろうか、ということでスマッシュではエナになったのだ。ところが本邦でこの表記を採用しているのは本誌だけという状態は事実。どうしたらいいのだろうか…。実は少し迷っている。また、Heninをフランス語的表記にしたくせにファーストネームのJustineはジャスティンのままでいいのか? という未解決の問題もある。いずれ本誌内での表記が変わることがあったら、「何かあったな」とお楽しみいただければ幸いだ。
話しを元に戻そう。日本語の中には音を表す文字が51文字(その内ゐ、ゑ等はすでに現在は区別されていない音なのでこれを除外すると、46文字)しかない。しゃ、しゅなど半母音による促音を伴う表記方法を加えても20音ほどが増える程度だ。自然、日本人が聞き分けられる音というのも、この中に当てはめられるということになる。人間の音声認識に関する脳の回路は10〜13歳頃までに完成されると言われ、これ以前に日本語以外の音に囲まれた生活をした人だと、様々な音を正確に区別できるが(LとR、THとSの発音などが代表的だろう。例えば、thatという英語をカタカナ表記する場合、多くは「ザット」と書かれることが多いが、外国人に「ザット」とカタカナで発音するよりも、「ダット」と発音した方がむしろ近くなるが、th音はザかサである、という一般認識があるため、ダットと書くよりもザットの方が自然に受け入れられやすいのだろう)、それ以後に身に付けるのは大変難しいとされる。日本語の中にない子音や半母音を多く伴う外国語を覚えるのが苦手な日本人が多いのもこのためだ。日本語の中にも方言にはまだじとぢの発音を区別するなどする繊細な語感の残る地方もあるというが、これらも近年はなくなりつつあり、音としての日本語は単純化されつつあると言われる。
いや、またもや本題から逸れている。この種の話というのはとても知的好奇心を刺激するのでどうしても脱線しやすい…。
ところで、発音の難しい選手の呼び方に関しては、ATPやWTAが発行するメディアガイドに親切にガイドが付けられている。こりゃありがたい、と思っていると問題もある。一般に市販もされているので、お持ちであればご覧いただきたいのだが、これは日本人選手の発音について付けられたガイドを見れば、よくわかっていただけると思う。平木理化選手の横につけられたそれをそのまま読むと「ひぃーいらきぃー」とでも呼べと書かれているのだ。浅越しのぶ選手に至っては「あぁさぁごぉぅえぇ」になってしまう。日本人から見れば「間違いとまでは言えないけど…」とちと複雑だ。従って、これだけをより所にするのも危険だと思われる(このメディアガイドは全世界のテニスメディアにとって唯一に近い公式文書として扱われている大切なものなのだが、数年前のものはある選手の国籍表記が間違っていて、それを見たその選手自身がある年頭の大会の記者会見の最後に「あの、私、○○人じゃなくて●●人ですから」と訂正したことがあった。しかし、翌年版も間違ったままで、今年になってやっと正しくなった。一体何をより所にすれば…と迷わされる事件だった)。以前のドキッチのように、「ドキックではなくドキッチと呼んで」と公式のアナウンスでもあればいいのだが、選手達も気にする選手としない選手がいて、気にする選手は何かの機会に「私はこう呼ばれたい」と言ってくれるが、気にしない選手だと「おぉ、オレの名前はこの国だとそういう風に呼ばれるんだね」と逆に面白がっている雰囲気の選手もいる。
とかく日本人の我々は真面目に考えてしまいがちだが、当の本人は案外気にしていないことの方が多いというのが現状のようなのだ(数年前の東レPPOの場内アナウンスで「マルチナ・ヒンギス選手、USA!!」と間違ってアナウンスしてしまい、その瞬間ヒンギスがずっこけたという事件があった。ずっこけポーズは万国共通なのだと感動した記憶がある。舞台裏でのことまではわからないが、その後彼女がアナウンスを非難したという話は聞いていない)。何しろアルファベットを使用している国の場合、一般のファン達はみな「その国の読み方」で呼んでいることの方がほとんど。日本語の場合のカタカナはその文字の表す以外の発音を許さないが、アルファベットによる表記は地域によって様々な読まれ方をしている。世界中を回る選手達にとって、いちいち気にしていたら面倒くさいというのもあるだろうし、欧米文化の中で育った彼ら彼女らにとってはそういったことは日常の一部と化している可能性もあるだろう。審判員などに「どう発音すればいいのか?」と尋ねられれば何かの答えを言うだろうが(エドバーグが「どっちでもいいけど、僕はエドバーグの方が好き」と言ったように)、ドキッチのように自分から「ドキックではなく、ドキッチと呼んで欲しい」と声明を出すのはむしろ珍しいケースだ。
もう一つの側面。そう、強くなってきた選手だけが正しく読まれるという、少し悲しい法則だ。伊達は英語で書くとDate。これをだてと正しく読める外国人は当初ほとんどいなかったという。世界中のどこへ行っても「でいと」と読まれたそうだ。しかし、彼女が頭角を現してくると、「だぁて」と正しく(?)読んでもらえるようになったという。かように難しい発音と表記の選手にとっては「正しく覚えてもらうこと」もモチベーションになるらしいという話もある。ヒンギスだって最初は「ヒギンスの間違いだろ」と言われたことがあるし、神尾米選手はあろうことか国内の某超有名キャスターに「よね? 今時よねだなんておばあちゃんじゃないんだから、まいに決まってるでしょ?」と全国ネットで誤訂正されたことさえあった。これをバネにしたわけではないだろうが、彼女達はその後の大活躍で正しく自分を呼ばせることに成功したのだ。こうなったらこれからの選手に関しては「正しく読まない方が選手のため」という義侠心さえ芽生えてきてしまう(報道機関として、それでいいのかという議論はここでは横に置いておく…。過去を振り返れば本誌でも、ビランデルの初出時にはウィランダーと表記したことがあるし、クルニコワをコーニコバにしていた時代もある)。
ハースに話を戻して締めくくろう。日本人はHからスタートするはひふへほの発音をしっかりと使い分けるが、欧米の言葉の中には、はひふへほをとても苦手にしている言語が少なくないことはすでにお話した通りだ。したがって、ハースは一部地域ではアースに近い音で呼ばれている可能性が高い。また、ドイツという国自体に近年「英語の方がかっこいい」というどこかの国のような状況が生まれており、彼のTommyというファーストネーム自体に疑惑の目を向けることも可能だ(彼の本名はThomas
mario Haas)。
気にしないでいいことではないが、目くじらを立てすぎるのもいかがかと思う。日本語で完璧に正しい発音を表記することは不可能な場合が多く、それがその人を現していると理解の範疇内であれば、それはそれでいいような気も、調査団としてはしている(恐らくI.Sさんにとってホスは耐え難いほどの誤りだと感じられたので、ご依頼があったのだとは思うが…)。大体において、我々はソーイングマシーンのことをミシンと聞いた先人の末裔なのだから。 |
依頼内容214:優勝者以外の賞金ってどうなっているの?
テニスのトーナメントを観ていると、賞金総額いくら、優勝賞金いくらと言うのは公表されますが、優勝者以外の賞金はどうなっているのでしょうか?1回戦負けの選手にも出るのですか? |
| 福井県の秀GONさん |
報告214:もちろん出ている。大会の賞金総額によって大体の計算式も導き出せるが、若干違うケースもあるので、ここでは先日の全豪でのものを紹介しよう。男女共に賞金総額は10,644,058オーストラリアドルで、日本円にして約7億4千5百万円ほどということになる。うち、優勝賞金は100万オーストラリアドルなので、約7000千万円。準優勝者が半分の50万オーストラリアドル(約3500万円)、以下ベスト4で25万オーストラリアドル(約1750万円)、ベスト8で12万5千オーストラリアドル(約875万円)で、ベスト16だと6万2500オーストラリアドル(約437万5千円)、3回戦で3万8400オーストラリアドル(約268万8千円)、2回戦で2万3400オーストラリアドル(約163万8千円)、1回戦敗退でも1万4980オーストラリアドル(約104万8千6百円)の賞金が出る。予選でもプロの出場者であれば、当然賞金は出る。あまり馴染みがないと思うので、説明しておくと、GSの場合は、予選で3回勝てば本戦に入れるというスタイルになっている。予選の決勝で敗退した選手には9509オーストラリアドル(約66万5千円)、2回戦で敗退した選手には4754オーストラリアドル(約33万円)、予選に出場できたというだけでも2377オーストラリアドル(約17万円)の賞金が貰える。
ちなみに01年の東レPPOの場合、優勝が17万5千ドル(約2275万円)、準優勝が9万4千ドル(約1222万円)、ベスト4で5万ドル(約650万円)、ベスト8で2万7千ドル(約351万円)、以下2回戦進出で14400ドル(約1,872,000円)、1回戦敗退でも7700ドル(約1,001,000円)の賞金が出る。 |
| 依頼内容215:部活の練習メニューがラリー、サーブレシーブしかありません。何か大勢(16人ほど)で出来るいい練習はないですか? |
| 兵庫県の手羽先さん |
| 報告215:コートは何面あるのだろうか? 全員のレベルは? 目指している目標は? それによっても違うが、基本的な技術を習得するためには球出しのドリルを考えて実行して欲しいところだ。こうしたドリルを考える場合、なるべく実戦の状況を想定して、ただ打つだけの練習にならないように心がけるというのがコツだ。それぞれのプレースタイルに合わせ、フォアが得意なプレーヤーであれば、最後がフォアで決める形のものを、サーブ&ボレーのプレーヤーであれば、アプローチから前に出て行ってボレー、後ろに下がりながらスマッシュして、最後はまたボレーでという具合だ。短いサイクルで繰り返して、球出し役も交代制でやれば、案外多くの人数でできると思う。部員達の現状を考えながら色々とメニューを考えてみて欲しい。近々、ドリルのレッスンの特集を組む予定もある。そのときにはぜひともチェックして欲しい。 |
依頼内容216:はじめまして、いつも楽しく拝見しています。
私は友人からもらい受けた ProStaff MID を使用しています。それまでは初心者用の Wilson Lady Flair や Tour を使用していたのですが、MID の打球感は格別でした。 なんとかしてスぺアのラケットを入手したくてオークションや中古ラケット売場をチェックするのですが、ProStaff って色んなバージョンがあって、素人の私には見分けがつきません。友人からもらい受けたのは ProStaff MID (85) の台湾製(or 中国製)だそうです。ラケット側面の MIDSIZE と書いてある場所に近い溝の部分の形が違うんだとか色んな意見を聞きますが、はっきりしません。教えていただければ嬉しいです。よろしくお願いします。 |
| 島根県の けいこさん |
| 報告216:特にそれと全く同じものを、ということでなければ、ウイルソン社からまだ新品が販売されているはずだ。小売店で「ウイルソンのプロスタッフの6.0のミッドサイズを下さい」と言えば、すぐに理解してもらえるはずだ。仮に在庫がなくても取り寄せてくれるだろう。 |
| 依頼内容217:僕はヨネックスのRDti70を使っているのですが、もうちょっと飛びの良いラケットに変えたくなりました。フォルクルでなにかいいラケットはないですか? プレースタイルは、軽いハードヒッターです。 |
| 兵庫県の 手羽先さん |
| 報告217:困った依頼だ。こういう質問は、ぜひテニスショップさんの方にお願いしたい。なぜなら、手羽先さんがどんな人か、どんな打球感がいいのかわからないし、フォルクルで、と言われても、我々はフォルクルの代理店ではないので、どれかをお勧めするというわけにもいかない。お近くのテニスショップさんで同様の質問をすれば、丁寧に答えてくれるのではなかろうか。 |
| 依頼内容218:今月号をさっそく買いツイストサーブの簡単なやり方を見ました。それをすぐにやってみたところ、ネットギリギリにあたりますが入りました。それはいいのですが、本のとうり、かなり左にトスしていますがそれをすると、そのあとの体せいが立てなおせません。(というか倒れます)どうすればいいですか? |
| 東京都のロビンさん |
報告218:最も簡単に報告するとすれば、腹筋や背筋、足の筋肉など、全身のパワーアップをして体のバランスの維持力自体を上げなければ反った体を立て直すことはできない。スピン系の反って打つサービスは全てこの特性を持ち、「タテ系の回転をかけること自体は、テニスがある程度以上できる人ならすぐにできるようになるが、威力や安定を求めると年単位の期間がかかる場合もある」と言われるのはこのためだ。女子の選手にこの種のサービスを打つ選手が少ないのも、両手打ちの選手が多く、バックの高めの打点を苦にしない選手がほとんどで、甘くなれば逆にチャンスボールになってしまうから、という理由と、身体能力面で、威力を持ったスピン系のサービスを打てる選手が少ないというのが理由だといわれる。
ロビンさんはまだ15歳。この年齢で筋力トレーニングはまだ危険なのでお勧めしないが、日常の基礎体力トレーニングをしっかりやって、全身のパワーとバランスの向上を心がけてみてほしい。 |
| 依頼内容219:こんにちわ、雑誌の方は毎月読ませていただいています。毎回載っている、打ち方の写真や説明はとても分かりやすく自分の参考にしてます。そこで、一つお聞きしたい事があります。先日友人と「最先端テニス」について話していました。何年か前まではフラットが主流でスピンをある意味最先端だったと思いますがすが今もやはりスピンが最先端?なのでしょうか?何か新しい技術的なものがあれば知りたいのですが。 |
| 東京都の未来のコーチさん |
報告219:今の最先端…。プレースタイルや、人によって様々な意見があると思われる分野だが、調査団としては、現在のキーワードは「回転量の調節」ではなかろうかと考えている。
フラットだけでも、スピンだけでもなく、その場面に応じて最適な威力を出すために、回転量を調節してボールを打ち分ける能力が問われているのが現在の最先端のテニスであるような印象を受けている。
これはアガシが先陣を切り、クエルテンやフェレーロ、ヒューイットなどが洗練させ、よりパワー系に振ったのがサフィン、テクニック系に振れているのがグロージャンという感じがする。まだ調査段階なので、これ以上の報告は避けたいが、以上は現在の調査団の調査テーマでもある。 |
| 依頼内容220:私はテニス歴2年目ぐらいで、握りがウエスタンです。普通に打ってっても上に上がってアウトしてしまうことがよくあります。それはどーすれば直るんでしょうか?握りを変えた方がいいんでしょうか?あとよく開くのが早いっていわれるんですけどそれと関係がありますか?それもどんなことに気をつけた方がいいんですか? |
| 北海道のバルバンさん |
報告220:ボールが上がる原因は最終的には一つだけ。面が上を向いているからだ。特に何も書かれていないが、ウエスタンでとのことなので、フォアハンドでと判断したのだが、ウエスタンでのフォアの場合、身体の開きが早ければ、面は上に向きやすくなるのではなかろうかと思う。これは試しにシャドースイング(素振り)をすればすぐに理解されると思う。ウエスタンの場合、オープン系のスタンスの方が打ちやすいので、こういう症状も珍しくはない。ただし、ここで誤解して欲しくないのは、問題はインパクトの瞬間にだけあるのではないという点だ。
本誌あてによく届くご意見として、「インパクトの写っている写真を!」というのがある。お気持ちは非常によくわかるのだが、問題をインパクトの瞬間や、コマ送りのひとコマひとコマの形にばかりとらわれてしまうと、かえって全体が見えにくくなることが少なくない。すでにそれなりに自分の形を持っている人ならいいのだが、これから上達していこうという導入期のプレーヤーの場合は特に、インパクトだとか、テイクバックだとか、グリップだとかの「部品」ではなく、全体の動作の中での調節ということを意識したほうがいいと思われる。面が上を向きやすいと一口に言っても、問題はグリップだけではなく、身体の開き、打点のタイミング、腕やひじの使い方など、実に多種多様な原因が予測できるし、実際にはそれらの複合であるというケースがほとんどなのだ。だからある人はグリップを少し修正して直るということもあれば、全ての動作においての見直しが必要という場合もあるし、数を打っている間に自分なりの解決方法を見つけて、個性的なフォームを構築していくという方向だってある。再度言おう。インパクトの瞬間はわずか1/250から1/500秒。この部分だけで調節などできないと考えた方がむしろ自然なのだ。大切なのは、全体の動作での調節だということを念頭において練習に励んで欲しい。
結論としては、飛んできたボールの種類や勢いにもよるが、面が上を向きすぎないように注意しながら、スイングしていくより他にはないと思う。グリップを変えたほうが? とのことだが、今のグリップで他に特別不自由していないなら、無理に変更する必要はないとも思う。が、少しセミウエスタン気味にするのも、とりあえず対症療法としては効果的かもしれない。あとは、自分の打ち方や、どんなボールが打ちたいか、などの自分のスタイルなども考慮しながら判断して欲しい。
バルバンさんがどんな打ち方をしているか見ていないので、これ以上は言えない。ご理解いただきたい。 |
| 依頼内容221:マスターズシリーズを見に行きたいと思っています。自分の周囲にはテニス観戦好きがいないので一人で行かなければなりません。治安のよさそうな開催地と(自分ではモンテカルロあたりが安全かと思っています。)チケットの入手のしかたを教えてください。 |
| 高知県の練りせんべいさん |
報告221:マスターズシリーズ(以下MS)の開催地の中で、外務省の渡航情報などで何の注意も出されていないのは、練りせんべいさんのおっしゃるようにモンテカルロのみのようだ。
まず、ご理解いただきたいのは、海外に限らず、旅行には危険がつき物であり、特に海外において意識しておいて欲しいのは、日本人にとって比較的安全だとどうにか言えるのは、日本以外にないという厳然たる事実だ。旅行に関しては自分で全責任を負うという覚悟と、何か起きてしまった場合は、泣き寝入りせず、被害などをしかるべき当局に必ず届け出ることが大切だ。旅行者が狙われ続けるのは、泣き寝入りしてくれて、事件が表面化しないからというのが、犯罪者達の偽らざる本音だからだ。
さて、先ほど安全度が高いかもと言ったそばからなんだが、モンテカルロの近くにあるエクス・アン・プロバンスでは数年前に日本人旅行者が襲われて殺されるという事件が起きている。マドリッドは全ヨーロッパの内で日本人が最も多く犯罪被害に遭う町であり、アメリカは同時多発テロ以来、世界中に敵を作りまくっているし、イタリアではスリ、置き引きの被害が報告され、ドイツでも同様の犯罪は絶えない。モントリオールも…。つまりはどこも危険はあるということだ(ヨーロッパでは特に最近は日本旅券を狙った被害が多く報告されているとのこと。外務省や、関係各所の注意情報などにも目を通してみて欲しい。全てウェブ上で公開されている)。
しかし、こんなネガティブな情報ばかり集めていたのではどこにも行けない。海外とはいえ、「普通」にしていれば(日本国内における「普通」ではなく、国際標準の意味である。大金を持ち歩かない、夜道を一人で歩かない、スリや置き引きには遭わないよう十二分に注意する、危険とされる地域に出入りしないナドナド、よく言われる海外旅行の注意一般は、全て日本以外では常識とされていることばかりなのだ)、どんな国に行っても普通にやっていけるはずだ。
チケットは事前に入手しておきたいところだろう。恐らく、当日券も出るとは思われるが、知らない国で、いきなり当日券を入手するというのは慣れた人でもなかなか難しい。大会のホームページで直接事前購入できる場合もあるので、まずはマスターズシリーズのホームページ(http://www.masters-series.com/)で自分の行きたい大会のホームページにあるインフォメーションから当たってみることをお勧めする(当然全て英語&支払いはクレジットカードか、該当する国の通貨かドルになる)。それ以外の場合、旅行会社と相談するに限る。スポーツ観戦ツアーなどを扱っている会社であれば、支社などを現地に持っている場合もあり、それなりの手数料を支払えば、手配に応じてくれる場合もあるだろうし、チケットの代行購入を扱っている会社をあっせんしてくれるかもしれない。
とにかく、素晴らしい思い出になるようお祈りしている。どうか気を付けて行ってきて欲しい。 |
| 依頼内容222:テニス歴23年位です。ボレーについてなのですが、バックボレー は、まず問題ないのですが(ボール出しの球ならほぼコントロールできる)フォアボレーで胸位の高さで緩いボールを、ネットにつめてボレーする時にミスが多いのです。 ネットやオーバー、時にはフレームショットする時もあります。ローボレーやハイボ レー、腰位の高さなら、自分なりに自信があるのですが・・・何か良い解決方法は、ないでしょうか?コーチには 「フォアボレーは、広げた新聞 を閉じるイメージで」と言われてますが本当に、これでいいのでしょうか? |
| 神奈川県の悩めるおやじさん |
報告222:技術企画を作るときには特にだが、多くのコーチ達に、色々なお話しを聞かされている我々も様々な状況を想定して、専門家の皆さんに質問をしてはご指導を仰ぐ。しかし、この過程でよく言われてしまうのは、「まずは苦手なところで打たないで済むように足を動かして打点に入ることです」ということだ。高い打点が、低い打点がという前にまず、自分で動きなさいと言われてしまうのだ。身も蓋もないご意見だが、いやごもっともという感じで、言い返すこともできないことが多い。
また、読者の皆様からいただく「これが苦手」というご意見の中には、「それはプロでも難しい」というような非常に高度なことを「できない」と悩んでおられる方も多いという事実も報告しておきたい。
ゆっくりとしたボールの高めの打点のフォアボレー。
実はゆっくりしたボールというのはボレーに限らず、プロでも難しいと語ることが多いというと意外だろうか。ある程度以上は自分で振っていかなければ、当てるだけでは飛んでいかないし、時間がある分、あれこれとやりたくなってしまうからだという。
ボレーに関して言えば、広げた新聞をとじるというのは、現在我々が知っている指導方法の中でも、ある種素晴らしい喩えだと思う。先日神尾米さんは、身体の前でXの字を書くとおっしゃっていたが、両者が示している動きは同じものだ。
ボレーの場合は、基本的にスライスのインパクトになる。ラケットは上から下だというのは23年のキャリアの持ち主の方であれば、すでによくご存知かと思う。まずはこの基本に立ち返って、落ち着いて処理することからスタートしてみて欲しい。また、チャンスだ、と思って焦ると失敗するというのは、技術の問題ではなく、性格の問題だ(これを「メンタルの問題」という言葉で括ろうとする人が非常に多いようだが、メンタルなどという、実に多くの意味を含みつつ、肝心な部分にはフィルターのかかった格好いい言葉よりも、「性格」と日本語で書いた方が適当ではなかろうか、という人が多いような印象を受けているのだが…)。
また、高くてゆっくりとしたボールならいっそドライブボレーで叩いてしまうという手もある。これも視野に入れて、一度ご自分の苦手なショットを打っている姿をビデオか何かにおさめ、客観的に見てみるというのも、悩めるおじさんさんほどのキャリアの方なら色々と発見があることと思う。 |
| 依頼内容223:プロの選手の身体能力はどれほどのものなのですか? 握力や背筋力など、プロ全般で最低これくらいはあるだろうという程度でいいので教えてください。 |
| 愛知県の YOSHIさん |
| 報告223:選手達の身体能力のデータというのは現状ではない。日本の選手達のであれば直接聞けば出てくるかもしれないので、近いうちに調査してみたいと思う。しばらくお待ちいただきたい。 |
| 依頼内容224:先日東レのテニスに、行って来ました。今回はコートサイドの真中6列目と大変いいポジションで、もちろんカメラを持ってお目当てのクルニコワ選手の写真を、とるために望遠210ミリを持って、沢山とりました。ところがやっぱり、意外と室内は暗いのですね。シャッタースピードが遅くて、ブレの多い失敗作品になってしまった。プロのカメラマンは、フィルム感度、シャッタースピードはいくつなのでしょうか?また、秋に有明行きます。失敗しないテックニックを教えて! |
| 神奈川県のエドバーグさん |
報告224:室内は暗い。これは我々雑誌媒体の人間がいつも苦労させられる分野だ。テレビでは鮮やかに写るので、「なんでこんなに暗いんだ?」と読者の皆様には思われてしまっているのではなかろうかと、いつも悲しくなっている。実は東レに限らず、インドアの大会の撮影は、プロでも嫌がる最も難しい撮影の一つだ(テレビがきれいに写るのは、テレビカメラが要求する画質がフィルムや印刷媒体が要求する画質とは比べ物にならないほど低いためだ。テレビカメラが切り取る映像は、動いているために鮮やかにも見えるが、ビデオの静止画を見ていただければわかる通り、1コマ1コマは非常に荒いものでしかない。わかり易い数字にたとえて言えば、印刷原稿では実寸で最低355dpi以上の解像度が要求されるのに対し、パソコンのモニターなどで要求されるのは、実寸でわずか72dpiなのだ)。失敗しないコツの中で、誰でも簡単にというのは非常に少ない。以下が参考になるかどうかも正直不安だ。
さて、通常、晴天の屋外の大会で我々がスチル写真用に使用しているフィルムは感度で言えば50のフィルムになる。非常にきれいな仕上がりが期待できるが、晴天時にしか使えないという欠点がある。次が100。これは主に連続写真に使用するハイスピードカメラ用に使われる。少しでもシャッタースピードを稼ぐためだ(シャッタースピードが遅いと巻き上げの速度に影響がでるため。時には+2までは増感もする)。曇天時などにはスチル用としても使われているが、50のフィルムを増感するか、100のフィルムにするかは、その次点での雲の具合や、撮影対象によってカメラマンが現場で決定している。他にも状況に応じて200や400のフィルムも使用する。本誌の場合、GS大会の2週間でカメラマンが消費するフィルムの本数は、連続写真分も含めると約500〜600本。1日あたり40本以上という計算になる(スゴイな…)。
言い忘れたが、印刷に使用する前提があるので、以上は全てポジフィルム(リバーサルフィルム)での撮影だ(印刷原稿として使用する場合は、一般的に広く使用されているネガフィルムよりも、ポジフィルムの方が適しているので、出版業界で「フィルム」と言えば、通常ポジフィルムのことを指す場合がほとんどだ)。
しかし、インドアでは主にネガだ。これはフィルムの特性上、コントラストと露出に敏感なポジフィルムより、全体的にフラットなネガの方が仕上がりがきれいだからだ。感度は国内のインドアの場合、800がベースになっている。
最近ではデジタルカメラも使用されている。交換レンズなど、装備面の関係でC社かN社のハイエンドデジカメがほとんどだが、2002年初頭時点のデジタルカメラでは、インドアのテニスを撮影する条件において言えば、雑誌の要求する商業印刷が要求するレベルの明るさと解像度の写真はまだ得られていない(晴天時の屋外ではかなりいい物も出てきたのだが…)。ただし、画質よりも速報性が重視される新聞社や通信社などの場合、現在ではデジカメが主流になりつつある。我々のような月刊の雑誌媒体の場合、画質に対する要求のレベルが高いため、今のところまだほとんどがフィルムに依存しているというのが現状だ。
さて、エドバーグさんがお持ちの機材が、プロの持っている機材と同じでなければ、プロ達の撮影データが役に立つかどうかはわからないが、インドアの場合、開放1.8の200ミリに×1.4のテレコンバーターを装着した300ミリ(開放f値は2.5程度になる。もちろん、1.8の200ミリのレンズとしても使用する)と400ミリの2.8のレンズを装着したカメラに、ネガの800のフィルムを使って撮影しているケースがほとんどだ(場合によっては増感する)。絞りはほぼ開放か、それに近い状態なので、シャッタースピードは最低でも1/250以上は確保されている(プロのテニスの場合、概ね1/500以上でないと、ブレたりしてなかなかいい写真は撮れないとのこと)。体育館などの場合、定期的に電球が交換されるので、この前と後では見かけ以上に明るさがずいぶんと変わる場合もあるので、とりあえず初日にデータを取って、すかさず現像。上がりを見て修正というのがプロの手順なので、1日勝負では厳しいと思う。最低でも2日は欲しいところだ。
絞りを開ければボケが出やすく、ピントがシビアになるので、フォーカスの精度が要求される(プロと呼ばれる人の中にも、カメラのAFまかせの人と、手でも調節する人、その両方を使い分ける人がいる。もちろん現在では少数だがマニュアルの人もいる)。彼らがAFの性能のいい最上級のカメラを使っているのもそのせいだ。
ついでだからというわけではないが、連続写真に関しても一度ここではっきりと言っておいた方がいいだろう。毎月のように、「連続のコマ数をもっと細かく」というご意見をちょうだいしているが、フィルムを使用して、現状の画質を維持したままコマ数を増やすことは不可能なのだ。これは本誌に限ったことではなく、全世界の全メディアで不可能だと言い切っていい。現在、日本のテニス雑誌各誌のカメラマン達が使用しているカメラは1秒で14コマという巻上げ速度を誇る世界最速の35ミリカメラで、こんなカメラでテニスを撮っているのは、世界でも日本のカメラマンだけと言っていいほどの装備なのだ(何でも他にはドイツ人に一人見かけるぐらいだとか…)。
しかし、このカメラは昭和59年に初めて発売された後、現在ではすでに生産が中止。つい先ごろメーカーによるサポートも終了した(これは修理や修理用の部品に関して、メーカーでは請け負わないということを意味し、事実上、「壊れたらおしまい」ということになるわけだ。カメラの場合、自動車などと違い、町の修理屋さんなどで直してくれるというところはほとんどない)。現在発売されているどんなカメラもこの機種以上の性能はないため、いまだ現役を続行しているが、さすがに老朽化が激しく、現在では各カメラマン達もだましだまし使用しているというのが現状だ。しかも、代替の機種が新規に発売される望みはゼロ(作っても需要がないため)。ようするに、フィルムを使用した撮影方法では現在が頂点の時代なのだ。
ならデジカメがあるだろう、とおっしゃるかもしれない。ところが、デジタルカメラの場合、速写性能はさほど重視されておらず(画質を問わなければ秒間20コマ近く撮れるものもあるにはあるが、我々が要求するレベルの画質はまだ得られていないし、シャッターラグ、膨大になることが予想されるメモリーの問題など、課題が山積みなのだ)、速写性能を求める需要もほとんどないため、今後もその方向への性能のアップは後回しになるだろう(カメラの巻上げ速度争いは、カメラ本体の性能では差をつけられないほど進化した末に、各メーカーが自らの技術力のアピールのために争う、というような分野の問題で、デジカメのようにまだまだ進化の過程にある機材では、画質争いがとりあえず終了するまでは手がつけられないだろう。第一、テニスとゴルフのプロカメラマン以外に、国内でそんな秒間10コマ以上などという常識外れの速度を要求するカメラマンはいないのだ。それもテニスに限って言えば、日本だけの特異現象と言ってもよく、メーカーに言わせれば「せっかく作ったって、世界で10台ぐらいしか売れないもの(笑)」ということらしい…)。
全世界で稼動中のハイスピードカメラが全て息絶えた時、連続写真はコマ数が現在よりも落ちる可能性が高いのは、今の内に知っておいていただいた方がいいかもしれない。もちろん、それまでにデジカメなどで代替の機材が見つかれば別の話なのだが…。
話をインドアできれいな写真を撮るには、という部分に戻そう。以前、本誌のこのコーナーで同じような依頼に答えたことがあるが、すでにバックナンバーはないので、再録する。当時、本誌の写真部のカメラマンはこう言い切った。
「スポーツでいい写真を撮りたいと思ったら、最高の機材を揃えること。最高の場所を取ること。つまり、惜しみなく投資できる人がプロと呼ばれる。プロだからと言っても、コンパクトカメラでいい写真は撮れないのがスポーツ」。
参考までに、本誌の写真部のカメラマンがGS大会に持参する機材一式の販売価格での合計は約500〜600万円ほどになる。
これでは「失敗しないテクニック」にならないと食い下がったところ、得られた回答は、「最低でも200ミリのレンズ(できる限り明るいやつ)と、インドアならネガで800以上のフィルム。あとはいい席のチケット。観客席からでもいい写真が撮れるポジションはあるから、それを探すのもテクニックの一つ。プロでも失敗するんだから、一般の人は失敗して当たり前。できるだけ数を撮ることかな」とのこと。予算の許す範囲で明るいレンズを揃え、AF性能のいいカメラを買い、感度のいいフィルムを使うこと、というやや身も蓋もない結論だが、プロが「インドアでいい写真を撮りたかったらお金がかかるの!」と言い切る以上、それ以外の方法はないのだろう。これが何かの参考になればいいのだが…。
ちなみに調査団のデジタル部門担当によれば、「印刷したりとかにこだわらないなら、デジカメで十分ですよ」、とのこと。「問題はフォトレタッチのソフトを持っているかどうかと、そのソフトを使いこなすためのセンスの問題ですね。同じソフトを使っても人によってずいぶん違うから」とも言っている。
デジカメの場合、光学ズームでよれる以上のズームはきれいにならない。よって、なるべく近くから撮りたいのでいい席のチケットを手に入れる。あとは感度を調節して、高感度よりにした後に、最低でも1/250以上のシャッタースピードを確保できる撮影ポジション(体育館は全ての場所が同じ明るさではないので、選手がどの位置にいるときが一番明るいのかを見極めること)を探す。あとは撮るべし。とのこと。フィルムと違い、ホワイトバランスはその場の色温度に調節されるので、見た目上はフィルム以上にきれいに撮れる可能性があるという(ただし、印刷原稿としては使えませんけどね、と付け足されてしまった…)。
以上、参考になればいいのだが…。 |
依頼内容225:初めて投稿いたします。毎月、貴誌を楽しく読ませて頂いております。さて、今日はテニスコートについてお聞きいたします。テニスコートには幾つか種類
が有りますネ。代表的なものとして私が思いつくのは、ハード、クレー、グラス、オム二、それとカーペット辺りでしょうか。それぞれには、どのような特徴が有りますか?球足についてはよく言われますが、他に何の狙いを持って、それぞれのコートサーフェスが採用されるのでしょうか?また、プロの試合でオムニコートが使われているのを見たことがありません。実際はどうなのですか?もし使われていないとしたら、その理由は何故でしょうか?最後に、先日オムニコートで練習をした時に気付いたのですが、雨に濡れたオムニコートをブラシ掛けしないように、との看板が有りました。これは本当ですか?
長くなりましたが、どうか教えて下さい。 |
| 兵庫県の風泉さん |
報告225:まず最初にお断りしておきたいのは、オムニコートは住友ゴムの製品に関して呼ばれる言い方で、日本語的に正しく言うと、砂入り人工芝のコート、外国語だと色々だが、サンドフィルと呼ばれることが多い。とまぁ、堅苦しいことを言っても仕方ないし、現状では一般名詞化しているので、ここでもオムニでいこう。
オムニはプロでも使用されている。と、言ってもATPとWTAではまだ公認されていないので、ITF管轄のいわゆるサテライトやフューチャーズといったレベルでの国際試合だ。男子ではチャレンジャー・レベル以上になると、ATPの管轄になるので使用されていない。その理由はさだかではないが、日本以外ではまだまだ「普通にある」というレベルまで普及していないことや、砂などの関係で大会に参加する全ての選手に公平な条件が提供されない、という点が大きいのではなかろうか(両者とも調査団の推測だが、恐らく決定的なのは前者の理由)。したがって、オムニコートが全世界に普及していけば、今後はどうなるかはわからない(雨の多い日本の気候風土に適したコートなので、年間降水量の低い地域では普及が難しいかもしれない。アメリカでハードが主流なのは、施工の問題もあるが雨が少ないこと、ヨーロッパにはクレーや芝などがあるのは降水量が多いことも原因の一つではなかろうか。大体、レッドクレーの別名はアンツーカというが、これには「全天候」という意味があるのだ)。
球足以外だと、ハードコートは何しろ基本的にはコンクリートなので整備が簡単かつ安価。レッドクレーは日本ではともかく、欧州では非常に一般的なので整備が簡単かつ安価。グラスコートの場合、整備も大変、お金もかかるが、ウインブルドンをはじめとしたイギリス系の流れを組む諸国では今も「テニスは芝で」という意識が強く、いわゆる「正統派」としての存在感と、かの国々では芝生の平らな土地がいーっぱい存在するという事実。カーペットは常設でない体育館などにクレーを敷き詰めることや、コンクリートのハードを作るより、カーペットを敷き詰めて擬似的な芝のコートを作り出すことの方が簡単にできるから、といったところではなかろうか。
雨のオムニでのブラシかけ禁止条項はおそらく、砂の偏りを防ぐためだろうと思われる。 |
依頼内容226:いつも楽しく読ませて頂いています。
最近、プロ・アマ共に怪我をする選手が続出していますが、その怪我のことでお聞きします。私たちのような一般プレイヤーはテニスでの怪我というと真っ先に「テニスエルボー」を思い浮かべますが、プロの選手で肘を痛めたという話はあまり聞きません。むしろ足の怪我の方が多いように思います。この違いはどのような点から来ているのでしょうか?肘の痛みは無理なフォームから来ていることが多いと言われますが、プロのフォームを見ると個性的だったり、テニスをはじめたばかりの時にはフォームが固まってなかったりで肘に負担きそうですけど…。ちなみに私はコーチにはフォームには何の問題もないと言われているのに時々ちょっと痛む事があるんですよね。道具にちゃんと神経を使ってるし、ストレッチ等のケアをちゃんとやってるのでひどくはなっていませんが他に気をつけるべき点って何かありますか??? |
| 千葉県の テニス大好きさん |
報告226:誤解のないようにあらかじめ申し上げたいのだが、ヒジや肩に故障を抱えたプロというのは少なくないどころか、非常に多い。プロ達に足の故障が目立つように感じるのはそちらの方が重症になっていて、手術をしたりしているからだと思う。プロ達はヒジや肩の痛みだと、痛み止めなどを打ってプレーを続けてしまうが、足はさすがに治療しないことにはプレーできないため、報道されるときには足の故障が多いように感じられているのではなかろうか。
「プロ」にとって、テニスは仕事だ。テニスができなければ失業なのだ。だから身体には人一倍気も使うが、逆に無理もする。それに、肩やヒジの故障はほとんど職業病と呼べるもので、彼らは痛みと上手に付き合っていく術も身に付けている。
もう一つ考えられるのは、肩やヒジの障害の原因となる「ミスヒット」がプロの場合は少ないことも挙げられるだろう。彼らはジュニア時代からの長い経験で、特別意識しなくても、ごく自然な感覚でいわゆるスイートエリアで打っている。ボコボコと色々なところで打ってしまいがちなアマチュアとはそこが決定的に違う(彼らのガットが良く切れるのは、スピンをかけるからだけでも、固く張っているからだけでもない。糸の同じところを使い続けているからなのだ)。また、テニスエルボーの原因の一つとされる「筋力の不足」もテニスのためにジムに通って、テニスに必要な筋肉を鍛え抜いている彼らにはその要素が少ないともいえる。さらに一度、関節を痛めると、その周囲の筋肉を鍛えておかないと、故障が再発しやすくなるため、一度でも故障を起こしたことのあるプロ達は特に重点的に、自分の故障箇所に最適なトレーニングを積んでいることも指摘しておきたい。
最後に言っておきたいのだが、故障のないプロ選手はほとんどいないと思う。選手が10人集まれば、ケガの博覧会とでもいった雰囲気になるだろう(程度の差はあるだろうが…)。また、選手達のケガはかなり重症になるまでは、滅多なことで公表されることはない。それは彼らにとって企業秘密であり、相当重症であっても痛くなさそうにプレーを続けるというのも、彼らの作戦の内に入っているのだ。だから、一度戦線を離脱するような故障を発生させると、復帰まで長引くこともあるし、時には治りかけでも出てきてしまう。それは、自分のケガが重症ではない、と周囲にアピールするという意味もあるのだ。
テニスにケガはつき物だと考えていただきたい。人間の手足というのは、本来はラケットでボールを打ったりするために作られてはいない。どんなに「正しい」とされるフォームで正しくボールを捕らえていたとしても、手足には必ず負担がかかっている(具体的に言うと、投球動作などは腕の重量がそのまま肩に負担をかけているといっていい。日常にない動作を行なう場合は全て各関節にストレスがかかり、毛細血管や筋肉の繊維が切れているのだ。そのために起きる軽度の炎症を抑えるために、アイシングが必要なのだ)。ケガなくプレーを続け、かつ、質を上昇させたいなら、オンコートだけでなく、専門家の指導の下でのフィジカルトレーニングが必要なのだ。
そこまでは…、という方の場合は、テニス大好きさんのように用具に常に気を使い、ストレッチやアイシングなどのケアをしっかりとやって、痛みが出たらプレーを休むなどの「常識的な対応」が求められる。人間の筋肉というのは、どんな人でも最低24時間〜48時間の休養がないと疲労からは回復しないといわれる。大リーグの先発ピッチャーの中4日というのも、疲労回復と補強運動などに必要な時間から割り出された非常に科学的な時間の空け方なのだ。テニスはある意味で野球のピッチャー以上に肩やヒジを酷使する。テニスの大会の状態というのは、これまたある意味で非常に非科学的な日程で行なわれているといっていい。プロにケガが絶えないのはそのせいではなかろうか。
とにかく、くれぐれも無理をせず、楽しくプレーを続けてほしい。 |
| 依頼内容227:こんにちわ、私は身長160cmしかありません。この身長ではサーブ&ボレーは無理なのでしょうか。また、サーブ&ボレーの注意点など教えてください。 |
| 北海道の Mr.Summerさん |
報告227:「身長が高いこと」は、サーブ&ボレーヤーの条件の一つであるという点は、客観的な事実であるが、絶対条件ではない。つまり、身長が低くても全く不可能だというわけではない。
サーブ&ボレーに必要な能力というのは、スピードだけでなく、回転系のサービスなども自在にコントロールして、サービスで主導権を握ることができるだけのサービス力がまず第一。次に正確なアプローチ力。最近は一発叩き込んでいくアプローチも増加している傾向があるが、ゆっくりめの低いボールをコートの端っこ深くにコントロールして前に出て行くというのが「伝統的」なサーブ&ボレーのスタイルだ。この能力(プレースメント)を上げること。そして、ダッシュに次ぐダッシュに耐えられる体力だ。
実は、サーブ&ボレーというスタイルは、ストローカーよりもずっと完成するのに時間がかかると言われている。これは技術面で正確なアプローチ力が問われるということもあるが、何よりも「相手がどういう体勢になった時がチャンスなのか?」に対する見極めをするために、多く経験を必要とするからだろう。相手を崩してから前に出て行かないことには、パッシングの餌食となってしまう。そのためには、どういう時が決め時かを知るというのが大切なのだ。イバニセビッチのように猛烈なサービスを持ち、かつ2m近い大きな身体と長い手足を持っていれば、どかんと打って、どかどかと前に詰めていっても、相手にとってはあのでかい身体の選手が前に出てくるだけで脅威だが、身長の低い選手がちょーんと当てて前に出て行っても、相手から見たらスキだらけということが少なくないだろう。
問題は相手をしっかりと崩していかなければいけないということ。ただ当てるだけで前に出て行ったのでは、特に身長の低い選手にとってはつらい。背の低い選手がサーブ&ボレーでやっていくためには、背の高い選手よりも多くのハードルを越えていかなければならない。Mr.Summerさんの場合もそれなりの覚悟を持って挑んで欲しい。 |
| 依頼内容228:コンニチハ。初めての投稿となるしゃんぴんといいます。最近良く 試合に出るのですが、最近いつも二回戦止まりなんです。最近出る試合のレベルは intermediateとopenなんですが、レベルを変えても勝てません。今週末に大きい大会があったのですが、一回戦で負けてしまいました。一回戦の相手は相手が第一シードだったから落ち込みはあまり激しくなかったのですが、バックドロー一回戦では、いつも練習では余裕で勝ってる相手に負けてしまいました。ものすごくショックでした。試合では具体的にフォアハンドが乱れまくっていました。挙句の果てに四連続ダブルフォールト・・・。そこで質問です。フォアハンドとサーブを安定させる方法なんかあるんでしょうか?また、いつもトーナメントで勝ち上がる人と負けてしまう人は何が違うんでしょうか?難しい質問をすいません。 |
| アメリカのしゃんぴんさん |
報告228:いきなりでなんだが、この依頼文を読んでいて感じるのは、技術的な問題よりも精神的な乱れ、崩れという点だ。恐らく、しゃんぴんさんは、「自分の実力があれば、もっと勝てるはずなのに」という思いがあり、それが試合結果に出ないことに焦っているのではなかろうか、ということだ。こうしたケースで、フォアとサービスを安定させる方法が何かあるのか? と聞かれた場合、「とりあえず落ち着いて打て」というアドバイスぐらいしかできない。
問題が技術的な側面に原因があるのか、それとも精神面かということ関しては、練習でできているかどうか? 普段なら入るボールが試合で入るか? でチェックできる。
どんなに卓越した技術の持ち主でも、精神的な落ち着きを持っていなければ、実力を発揮することはできない。これはどんな競技でも同じで、若くして活躍する選手というのはたいてい、精神的にも独特の落ち着きを持っているものだ。テニスであれば、かつてヒューイットやサフィンも試合中にキレだすと止まらず、実力で相手に勝っても、試合で負けていた時期が長い。自分の感情をコントロールできるようになってはじめて彼らも実績が伴ってきた。試合中に落ち着きを失えば、どんなに高い技術を持っていても、また、恵まれた体格を誇ろうとも崩れてしまう。
試合中にどこか投げやりになっていたり、集中力を欠いたりしていなかっただろうか?
意外に技術以外のこの精神面の問題が大なのではなかろうか、という雰囲気が、依頼の文章からは漂っているのだが…。
いつも勝ち上がる人と、そうでない人の違いに関しては、ケースによっても違うだろうが(アマチュアレベルの場合、明らかにレベルの違う選手が混じっている場合もある)、プロの場合、トップ選手たちに共通しているのは、試合で起きたことに関して、細かい状況に至るまで実に細かく覚えているということだ。それだけ彼らは試合中に冷静に自分と相手のことを分析し、観察しているのだ。それも実にしっかりと記憶している。傍で見ていると、完全にエキサイトしていたような場面のことでも、「あのときは少し興奮していて、腕が少し縮こまっていた。だから次のゲームでは…」という具合に、詳細を語れるのだ。
ある程度のレベルになってくると、フォアもサービスも特に意識することなく打っているショットになるだろう。しかし、自然にやっている分だけ、少しの狂いが、大きな狂いになる。精神面が大きく影響しやすいのもそのせいだ。例えばバックに苦手意識がある段階なら、バックはどんなときでも意識して打つが、フォアやサービスは、適当になりやすい。
こういう事態はプロでも少なくない。今度、プロの試合を見ることがあったら、彼らがどんな対応をしているのか、と注意して見ていて欲しい。トップクラスの選手は一度キレても、2ゲームでニュートラルな状態に戻している。一方、ロディックのように若い選手はキレた後に3〜4ゲームかけてしまうことがある(アガシ・クラスになると、後ろを振り返って、クソっとやっただけで、元に戻れる)。それもまた、観戦の楽しみでもあり、しゃんぴんさんのようなジュニアの選手にとっては参考にできる部分だと思う。 |
| 依頼内容229:グロージャンのラケットのグリップとガットのポンドを教えてください。 |
| 大阪府の takumaさん |
| 報告229:昨年の全米の時点では、グロージャンのガットはバボラ社製ナチュラルガットの「VS Thermo Power」の16ゲージ。テンションは48.4/50.2というデータがある。しかし、グリップのデータはない。あしからずご容赦いただきたい……。 |
| 依頼内容230:私はプロを目指しています。でも、私が今使っているラケットは、「ヒューイットモデルMP1」なのですが、プロになったらやはり、ラケットを変えなければならないのですか。 |
| 北海道のMr.Summerさん |
報告230:質問の意図が今一つ伝わってこないのだが、プロになるからと言って、好きなラケットが使えなくなるという意味がわからない。例えば、ミズノと所属契約をするから、ヨネックスが使えなくなるかもしれない、というのなら、まだ意味はわかるのだが、ただプロになるから好きなラケットが使えないなどということは本来ありえないからだ。プロ選手の中には、ラケットだけは契約から外して、自分の好きなラケットを使い続けた選手も少なくない。シューズだけは自分の好きなのをと契約メーカーの物ではないものを履き続けている選手もいる。
要はその用具に対して、自分がどれだけ愛着を持ち、それでなければプレーできないと契約先を納得させられれば、何も禁止ということにはならないかもしれないし、それを強要してくる相手とは契約しないという選択肢だってある。プロになるならラケットを変えなければいけないなどという話は正直聞いたことがないのだが……。 |
| 依頼内容231:私はフォアがウエスタンなんですが、フラットを打とうとしても、トップスピンがかかってしまいます |
| 北海道のバルさん |
報告231:バルさんは大きな悩みを抱えているようだ。若い男性であることから想像すれば、スタンスはオープン系だろう。これは元々、トップスピンを打ちやすい形だ。
しかし、見落としてはいけないのは、フラットで打ちたければ、ボールを「押す」要素をスイングの中に作らなければならないという点。このグリップ、打ち方でもそれは十分可能だ。意識してボールに対して厚めに当てていくスイングをしてみて欲しい。 |
依頼内容232:こんにちわ♪日々テニスをがんばっている高2です。
私は試合などダブルスの方が得意で団体戦でもよくダブルスにされます。なので、プロの試合もダブルスに興味がすごくあります。そこで気になったのですが・・・ダブルスのランキングについてです。あれはシングルスと決め方が同じですか?私が気になったのがもしAさんとBさんが必ず2人で組んでたらランキングは同じなのかということです。でも上位とかにはそういうのないじゃないですか。あれはみんないろんな人と組んでるからなのか2人で組んでてもほかになにか決める条件があって順位が違うのか教えてください。 |
| 神奈川県の 組分け帽子さん |
報告232:組み分け帽子さんがおっしゃっているのは、恐らく女子のダブルスのことではなかろうか。男子の場合、現在は「チーム・ランキング」という形で、二人でのランキングが採用されているので、おっしゃるような事実が起きていないからだ。
さて、女子の場合、ダブルスもシングルスと同じで、勝った試合で得られるポイントと、倒した相手が500位以上であれば得られる「クオリティ・ポイント」の合算で総合点が出され、さらに出場した大会のうち、上位11大会までの成績で計算される。つまり20大会に出場している選手の場合、成績のよかった方から11大会分が有効成績として計算されるという仕組みだ。
ところで、1年間ずーっと同じ相手と組み続けると確かに 二人のランキングは同じになるはずなのだが、女子の場合は男子と違って、多くの選手はシングルスにも出ている。男子にはダブルススペシャリストと言われる選手たちもいて、シングルスのポイントは限りなく0に近くても、ダブルスで生きているという選手がいる。しかし、女子の場合はそういう選手の数はごくごく少数だ。ここが大きな違いを生み出している要因だ。
つまり、Aという選手はシングルスに出場できるランキングを持っているのでAというティアTに出たいと言っている。しかし、Aという選手といつも組んでいるBという選手はその大会のシングルスには出られないランキングしか持っていないとなると、この二人は同じ大会にエントリーできない。そこで、二人は別々の大会にエントリーして、別々の人と組んでダブルスに出場し、それぞれ違った成績を出せば、得られるポイントが変わってしまうというわけだ。もしくは、二人で同じ大会にエントリーしていたものの、どちらかの調子が悪く、「私は今回はダブルスには出ないわ」となった時、相方の選手が違う選手と組んで出てもポイントが変わる。
とまあ、こういうわけだ。実際、たいていのケースでシーズン初めに相方を決める選手が多いのだが、シーズン途中でもくるくる変える選手もいる。お互いの都合にどちらかが合わせ続けるというケースはとてもレアケース。片方の選手が現在ではコーチ兼業だったりでもしなければ、お互いの都合を優先させるのだ。
それがプロの世界なのだ。 |
| 依頼内容233:実は、1980年代にアメリカ人だと思うのですが、両利き(サーブなどすべて)プレイヤーのプロがいたと記憶しているのですが、詳しいプロフィールなどわかりませんか?多分、テニス王子様のモデルになったんじゃないかと思うのですが。 |
| 神奈川県のスタープラチナさん |
報告233:もう少し詳しいヒントが我々にも欲しいところだが、心当たりがあるとすれば、この選手だ。
ルーク・ジャンセン。有名な「ジャンセン兄弟」のお兄さんの方だ。活躍年代はおよそ80年代後半から90年代まで。当時、付けられた異名は「デュアル・ハンド・ルーク」。両手を自在に使ってプレーし、テニスとロック・ミュージックの融合を試みた名物プレーヤーだった。
1966年6月18日、アメリカ・ミシガン州に生まれた彼は、84年に18歳以下のアメリカクレーコートとハードコート選手権に優勝、南カリフォルニア大に進み、86年と87年にはオール・アメリカンにも選出された。
89年には松岡修造選手とメンフィスの大会の予選で戦い、第1セットの途中で右腕を骨折。そのとき、彼はラケットを左手に持ちかえると、プレーを続行。6-7、7-6、6-4で勝ってしまったのだ。93年には弟のマーフィーとのペアでチームランキング5位を記録するなど、ダブルスのスペシャリストとして、一時代を築いた。
だが、彼の実績は選手としてというより、その存在感にあったと言った方がいいだろう。派手なウェアと、強烈な存在感。「テニスはロックだ」とエレキギターをかき鳴らし、キッズテニスなどのイベントでは八面六臂の大活躍を見せた(今もこの活動は続けているようだ)。一時期低迷していたアメリカのテニス人気回復のために果した功績はもっと評価されるべきだろうと、正直思う。
ところで、彼が「テニスの王子様」のリョーマ君のモデルかどうかは正直疑わしい感じもする。彼は身長190cmの偉丈夫だし、両手利きという点を除けば共通点がない。テニス界には面白い選手が数多くいて、ドイツには両手でサービスを打つ男子選手がいるし、ロシアのクリコフツカヤと読める選手は両サイドフォアハンドというスタイルだし(本来は左利き)、日本の金子英樹選手はサービスは左手で打つが、本人は右利きだと言っている。
実は以前作者の許斐剛さんに「モデルは?」と聞いたことがあるのだが、「特にいません」という回答を得ている。よく噂されている金子英樹選手では? ということも聞いたのだが、当時の許斐さんは金子選手について、よく言われるけど、金子選手のことはあまりよく知らないということだった。 |
依頼内容234:私、まだ日が浅いホームストリンガーなのですが、ひとつご質問させて頂きたいのです。1本張りと2本張りの用途の違いとメリット、デメリットは何なのでしょうか?
また同条件(ラケット、テンション)で張った場合、打球感などは変わるのでしょうか? |
| 三重県の じじさん |
報告234:調査団にはプロのストリンガーがいないので、一般によく言われていることぐらいしか答えようがないのだが、せっかくのご依頼なので、できるだけお答えしたい。
実はストリンガーさんによって微妙におっしゃることが違うことが多く、しかも、こっちは「微妙」だと思っていてもストリンガーさんにとっては大事なことというのも多くあり、この問題に関してなるべく波風を立てたくはないというのも本音なのだが…。
まず、1本張りと2本張りの用途の違いは、1本で張りにくいラケットや、持っている道具などによって使い分けられるということが挙げられる。1本張りの場合は結ぶ箇所が少ない分、使用した後に緩みにくいが、技術が必要で、2本張りの場合は結ぶ箇所は多いが、比較的簡単で、時間もかからないなどが知られる。張り方にも色々とあり、ストリンガーさんによっては2本張りで1本張りのような仕上がりを作る人もいれば、1本張りでも2本張りより時間がかからないという人もいるだろう。
打球感のよしあしについては触れない。打球感というのは、人それぞれに違い、同じラケットを使っても、ある人がいいと言っても、ある人はよくないという場合もあるというほどのもので、絶対的なものは実は存在しないのではないかと調査団では考えるからだ。
1本張り、2本張りで、同じ条件と言っても張り方によって大きな差が出る。仮に同じストリンガーさんにお願いしたとしても、そのストリンガーさんが使う張り方がある(張り方にもゴーセンさんや、バボラさん、その他、ラケット特有の張り方や、色々なストリンガーさんが工夫した張り方など、実に多くの張り方がある)ので、単純な比較はできないが(これだけの前提条件を書いておかないと、プロのストリンガーさんに後でお叱りを受けてしまうのが怖い、ということで、日本のストリンガーさんたちの誇り高さを理解していただけると幸いだ)、ごくごく一般的に言うと打感は変わる。どっちがいいかは、その人の好み次第だが、調節するなら1本張りよりも2本張りの方が技術の要求度は低いそうだ。
以上でご勘弁いただきたい。
もし、お近くに専門店がおありなら、そこのストリンガーさんがお暇そうなときを見計らって、お尋ねいただく方がよいのではないかと思う。ただ、お一人の方ばかりではなく、色々なストリンガーさんに、色々な質問をしてみていただいた方が、色々と深いお話しが聞けるような印象を、調査団では持っている。 |
| 依頼内容235:ぼくは部活でテニスをしている中2生です。部活を始めて1年ほど経ちますが、毎日まじめに練習しているにもかかわらず、あまり上達しません。どこが悪いのでしょうか?練習法がわるいのでしょうか。それともセンスの問題なのでしょうか。またはラケットが合っていないのでしょうか。教えてください。 |
| 愛媛県のH.Tさん |
報告235:何をもって「まじめに練習している」とするか、また、何をもって「上達した」と感じるかによって、この依頼に対する回答が変わってくると考える。練習法が悪いのかどうかはどんな練習をしているのか、あるいはH.Tさんがどんなプレーヤーか知らない我々には何も言うことはできないし、センスやラケットにしても同様だ。
とにかく、今の自分に満足していないという点に関してお答えしていくとすれば、H.Tさんが入部する前に思い描いていた1年後の自分をどんな風に描いていたかが問題だ。もし、テニス歴そのものも1年だとして、1年後にはどんなショットも不自由なく打てると考えていたとしたら、その見込みが正しかったかどうかも考えてみて欲しい。1年間やってみて、テニスはそんなに簡単な種目だっただろうか? 4大大会で13勝もしているサンプラスでさえ、クレーコートでの戦い方に悩み、新しいコーチにクレーコートでのテニスの戦い方を教えてもらっているのだ。1年のテニス歴で何でもできるようになるはず、というのは少し目標が高すぎたのではなかったか、とも考えてみて欲しいのだ。
また、周囲の仲間たちと比べて自分が上達していないように感じているのだとすれば、H.Tさんの年齢ではまだまだ成長の仕方に差がある段階ということも考慮に入れて欲しい。H.Tさんぐらいの年齢だと、特別なトレーニングをしていなくても、成長するということ自体が身体能力の向上に繋がっていく時期なのだ(特別、トレーニングをしたわけでもないのに、例えば50m走のタイムが上がったりするのは、身体が成長しているからだ)。テニスは技術だけですべてが左右される競技ではなく、間違いなく運動能力が問われる競技だ。足が速かったり、背が高かったりといった成長差はそのまま強さとして現れるものだ。
センスというお話しも出てきているが、これも何をもって「センス」とするかが問題だ。確かに世の中には、どんな競技でも短期間である程度上達する人が実在する。お互いに1年のキャリアだったとすれば、大きな差に感じるかもしれないが、その先は各人が磨きをかけていかなければならない分野だ。中学時代にはまるで勝てなかったけど、高校に入ったら負けなくなったとか、あいつ最初はすごかったけど意外に伸びなかった、などというケースはいくらでもある。
目標を高く持つことは大切だし、それに関して悩むのもいいことだと思う。おおいに悩んで欲しい。身近にいるコーチ、友達や先輩、時には後輩とそれについて語らってもいい。恐らく、色んな人が色々なアドバイスをくれると思う。ラケットの話しも出てくるだろう。しかし、最後は自分の頭で考えて、自分なりの解決方法を見つけて欲しいと思う。最も優秀な選手というのは、「忠実な再現者」ではなく、「優秀な表現者」だということを忘れないで欲しい。 |
| 依頼内容236:サーブを打つときにプロネーションとありますが、良く分かりません。意識するとサーブの面が安定しなくなってしまいます。雑誌を見てもコマが送られてしまっていて良く分かりません。やる意義と、具体的なやり方、練習方法を教えていただければ嬉しいです。 |
| 愛知県の シングルBHさん |
報告236:勘違いしないで欲しいのは、サービスの目的はプロネーションすることではないということだ。多くの方が陥りやすいのも実はここなので改めて言っておきたいのだが、プロのように強くボールを叩き、しなやかに腕を使ったサービスが打ちたいというケースで使われる「手段」が腕のプロネーションであって、プロネーションすること自体は「目的」ではないという部分だ。腕やヒジ、肩の可動域によって、ある人はサンプラスのような大きなプロネーションになるかもしれないが(彼の場合はテニス界でもほとんど例外に属するほど腕肩の可動域が広く、最も大きく、わかりやすくプロネーションが起こっているケースとして、非常にわかり易いので、技術モノでプロネーションの例としてしばしば用いられるが、みながあのように打てるというわけでは決してないし、あれが全ての人の目標でもなければ、全ての人に100点満点の正解でもない)、彼の腕の動きの目的はあくまでも「速く腕を振ってラケットを加速させて、強くボールを叩くこと」であって、プロネーション自体が目的ではないということを念頭に置いて欲しい(コマが送られるというのも、彼らがそれだけ速いスピードで腕を振っているということに他ならない)。
つまり、プロネーションというのも、速くスイングしていこうとすれば、自然に起きていることなのだ。しかし、現実には色々なところに意識が散ってしまい、一般プレーヤーの場合、無駄な部分に多くのロスが生じることが多く、自然なプロネーションの発生の妨げになる場合があるということだ。
最もいいのは、何も考えず、とにかくラケットの先端を一番速く加速できるのはどんなスイングかを自分で試してみるやり方だ。それを見つけたら、その途中にボールをトスすればいい。これで、最も速いスイングでボールをヒットする感覚がつかめる。もちろん、これだけではコントロールがままならないと思うので、その後、スイングスピードを落とさずコントロールできる場所を探すこと。それが完成する頃にはプロネーションを使ったサービスが自然とできているはずだ。
言い忘れたが、プロネーションを使ったサービス動作の場合の前提になるのは、グリップがコンチネンタルか、限りなくそれに近い薄いグリップということ。なぜなら、このグリップでないと、プロネーションを使ったスイングの場合、面が打球方向に向かないからだ。
とにかく、難しく考えず、速いスイングでボールを叩くことに集中してみて欲しい。テニスという競技は、複雑に考えようとすればするほど難しくなるが、動作としては、飛んでいるボールをラケットで叩くという実に単純な動きの組み合わせでしかないのだ。 |
| 依頼内容237:こんばんは。ぼくはスピン系なんですが、ガット張り替えてから2週間で切れてしまいました。これはまずいですか?あとものすごくスピンをかけるため、もしかしたら耐久性のスピンのほうがいいですか?できたらスピン性のほうがいいのですが・・・ |
| 東京都のロビンさん |
| 報告237:まずいですか?
という相談は、スポンサーであろう親御さんなどの保護者の方としていただくとして、切れて切れてお小遣いがなくなって困っているというのなら耐久性を重視したガットをお勧めする。しかし、経済的な理由で困らず、プレーの上でも不自由していないというなら、別に今のままでもいいと思う。 |
| 依頼内容238:ぼくはグロ−ジャンのファンなんですが、今、彼の足の怪我が 完全に完治しているのか心配です。 そのことについて何か知っていたら教えてください。 |
| 大阪府のtakumaさん |
報告238:ちと堅苦しい話をする。まず、全ての前提条件として、プロと呼ばれる選手のほとんどは常に何かの故障を抱えながら戦っていると考えてもらった方が適当だと思う。もちろん、時期によって良悪はあるだろうが、最低限度のプレーさえできない場合において、大会に出てくることはないと思うし、調査団ではそれがプロだと考えている。
グロージャンのいつの足のケガかわからないが、彼は今現在(2002年5月初旬)も大会に出場し、それなりの成績を残している以上、プレーヤーとして支障を感じていないから出場していると考えるべきで、プロ選手である以上、それが観客に対しての義務であるように調査団では考えているし、ファンとしても、そう考えることが彼の努力に報いる態度だと思う。
故障を抱えたままプレーし続ける選手は多い。しかし、プレーにそれを感じさせるほど悪いのであれば、休んで治してから出てきて欲しいと思うし、観客は「彼が出てきている以上、完全な状態で、完全な彼のプレーを見られる」と思っていいと思う。実際、多くの選手は「出場している以上、自分は100%」と言い切るものだし、そのために日々の努力をしている。それができず全豪の1回戦で敗退したクエルテンは「そういう自分の態度も含めて最悪の試合をしてしまった」と素直に語って、その後手術に踏み切った。プロの選手と観客との信頼感はそういう絆で結ばれていると信じたいし、それは観客に対してだけでなく、対戦相手へ尽くす礼節の大切な一部だとも思う。
いつ、どんなときでも、出場している以上は自分の持つ最高のプレーを披露できる(ように準備しておく)のが、真のプロフェッショナルだと思いたい。だから、グロージャンも大会に出ている以上、最低限度以上、「彼のプレー」が披露できると感じているからこそだろうと思う。 |
依頼内容239:以前このページで、サンプラスのフォアのグリップは一般に言われているほど薄くはなく、実際はセミウェスタンを少し薄くしたくらいだと書いてあるのを見せていただき、大変参考になりました。そこで教えていただきたいのですが、彼はバックやサーブやボレーはそれぞれどんなグリップで握っているのでしょうか?僕は彼と同じプロスタッフ6.0を使っているので、参考にしたいと思っています。
どうぞよろしくお願いします。 |
| 北海道のピートマニアさん |
報告239:うーん。これは意外に難しい依頼だ。というのも、サービスはともかく、バックは相手のボールに合わせたり、トップスピン、スライスによっても微調整があるので、「コレ」と特定しにくいのだ。詳しくはとにかくご自身で彼の試合を見て観察していただくのが最もお勧めの方法だが、近年の彼は来日していないし、仮に来たとしても北海道にお住まいでは、東京の大会においそれとは出ては来にくいだろう。テレビではそこまで細かい部分はわかりにくいし…。
状況を細かく設定せず、ごく一般的に言うとすれば、サンプラスの場合、バックも強打していく時にはそれほど薄いグリップで打っているわけではない(スライスでは別だが…)。
基本的に彼の場合、ストロークでウイナーを狙うというスタイルではなく、あくまでもネットで仕留める前のアプローチという側面が強いので、前に出て行ってボレーに移行しやすい薄めのグリップを多用するというのは事実だが、それらの場合の返球はスライス系になることが多い。強打で1発叩き込んでから決めに行く場合は、それなりに余裕もあるので、しっかりと強打できる厚めのグリップで打ち、前に出て行きながらグリップチェンジをする。その場合も、相手の返球に合わせて叩き込むボレーならやや厚めになるし、合わせるボレーならほぼコンチネンタルで打つことが多いようだ。
サービスの場合、ほぼコンチネンタルの中立な状態から全てを打ち分けることもあれば、わざと少し厚めにしたり薄くしたりして相手に「スライス? スピン?」と思わせながらドカンとフラットを打つこともできるのがサンプラスという選手だ。彼のサービスがスゴイと言われるのは、200キロを超える速度からくる威力はもちろんだが、それ以上にトスアップやグリップ、前後の状況などからは全く予測できない変幻自在さなのだ。彼の場合、場合によってはダブルフォールトさえフェイントに使う。例えば、0-30のセカンドサービスからセンターにフラット系のダブルフォールトを見せて、相手に対して「こんな場面で…」と思わせることさえやってのけるのだ。主に使用されるのはコンチネンタルだが、それ以外からも全ての球種を全てのコースに打ち分ける。いや、改めて思うが、彼のサービスは「奇跡のサービス」(by福井烈さん)だ。
解答になっているだろうか…。 |
依頼内容240:「スマッシュ」いつも楽しく読ませていただいています。
私の疑問はテンションの表示についてです。テンションは一般的にポンドで表示され、50lbsというように表記されますが、lbがポンドの略字で、複数形がlbsというところまでは調べがついたのですが、なぜ、ポンドを略すとlbになるのかがわかりません。キログラムならkgというようにスペルからきているのでわかるのですが。気になって気になって仕方ありません。
ぜひ教えてください。よろしくお願いします。ちなみに、ポンドとキログラム、日本ではなぜポンド表示のほうが一般的なのでしょうか?これもわかればついでにお願いします。 |
| 愛知県のsupersmashさん |
報告240:単位の略に関してか……。少々依頼される方面が異なるような気がするのだが、まぁ、気にしないで調べていこう。ポンドはpoundだからpではと考えるのは当然だが、ここで使われているのは実はラテン語。ラテン語で「天秤」を表す「libra(リブラ)」の略がlb.というわけなのだ(それが何で使われているかまでは、どうかそういう専門の機関の方に依頼して欲しい…)。元々重さを天秤で量っていたことから由来するのだろうが、これはちとわかりにくいのも仕方がないところだ。ヨーロッパ系言語の場合、ラテン語に語源を持つ単語が少なくないがこれを日本人にもわかりやすく言うと、漢字の故郷が中国大陸だったり、江戸時代にやってきた古い外来語など(カルタなど)に喩えると理解の範疇に入ってくるかもしれない。
日本ではなぜポンド表示が…、に関してだが、残念ながらこれは推測の域を出ないのだが、数人の関係者に聞いてみた話をご紹介すると、ストリングマシンがポンド表示だったからとか、アメリカのテニスラケットメーカーが中心だから(アメリカはポンド・ヤードの世界)とか、いった説が出てきている。これも医者の世界がドイツ語なのは、明治時代の医学系のお雇い外国人はドイツから呼んだからそのままそうなったとか、そういう理由と同じようなものかもしれない。
ちなみにメートル法の国の選手の場合、キロ表示でテンションを指示してくる場合もあるとのこと。マシンもメートル法の国のものだとキログラム表示になっている。それを使っているストリンガーさんに「56ポンド」でと指定した場合、ストリンガーさんがキロに変換してマシンを使っているというわけだ。
どっちかに統一すれば…、というのはメートル法が導入&普及して以来、この半世紀近く世界中の人々がアメリカ人に言い続けてきたことだが、未だ現実とならないので、言うだけ無駄かもしれない。何が標準になるかは、数と声の大きさが決めてしまうというのは、意外に真実なのだ。 |
| 依頼内容241:外国のテニス選手にファンレターを送る方法ってないんですか? |
| 東京都のスパン★コールさん |
報告241:本誌読者コーナー下に男女の各ファンレターのあて先が出ているので、まずはそこを参照いただきたいのだが、テニス選手の場合、男子ならATPが、女子ならWTAが一括して受け付けている形になっている。国内の選手の場合、選手の所属先や、各専門誌で連載を持っている場合はその編集部などが窓口として機能しているケースもある。
……というのは、全て書面によるお手紙の場合の話。スパン★コールさんはここに依頼できているので、少なくともネットにつなぐ環境があるとすれば、各選手の「オフィシャル・サイト」がある場合があり、そこにアドレスがある場合もあるので、検索してみて欲しい。もちろん、所属や契約メーカーなどにも窓口があるケースもあるので、選手名だけでなく、契約先なども探索範囲に加えて欲しい。
さらに、大会期間中などには、その大会のオフィシャルサイト内で「○○選手がチャットに登場」などの告知が出ることもあり、実際にその選手とチャットできる、という場合もある。
相手が外国選手の場合、必須なのは英語。テニス選手の共通語は英語なのだ。ファンサイトも英語と、その選手の母国語の両方が用意されているケースも少なくない |
| 依頼内容242:よく「ラケットにボールが当たる所まで見ろ」といいますが、実際、ボールがラケットに当たる所まで常に見てるのでしょうか?スマッシュ調査団の皆さんはどうですか?プロにも質問した統計を発表して下さい。ちなみに私は見てる時で、30CM手前くらいです。 |
| 北海道のたべちゃんさん |
報告242:プロに統計を取れとのご指示をいただいたのだが……。どの程度の数の統計を取れば勘弁していただけるのだろうか…。調査団は皆さんの想像を大きく下回る低予算で細々と運営され、テニス界の皆様のご理解とご協力でなんとかやってきているので、どこまでできるか正直不安だ。努力してみるので、その統計とやらだけは追加報告のスタイルにして、今現在でわかっていることを報告したい。
「ボールの当たるところまでを見ていろ」というのは、テニスだけでなく、野球でも「格言」として通用しているが、我々の過去の調査では、本当に見ている人はあまりいないという結論に達している。
というのも、我々は実に数多くの連続写真を撮影しているのだが、ボールのインパクト時にボールを見ているとおぼしき選手の姿が非常に少ないのだ。
しかし、これも単純に「見ていない」とも言えない事情もある。相手のボールが遅いときや、しっかりと最後まで振り切った場合などではその限りではないこともわかっている。
一体どうなっているのか?「今のプロのテニス界では、最後までボールを見て、頭を残していたんでは、間に合わない場合があるんですねぇ」と福井烈さんが解説していたことがあるのだが、これをわかりやすく言うと、今のテニスのテンポは早く、頭を残して振り切りすぎると、返って来るボールに対応できない場合があるということなのだ。確実にエース、ウイナーになりそうな場合はともかく、ニュートラルな場面のラリーでは、常に相手を視線の端に捉えていないと、対応できないという意味なのだ。
ちなみに、「ボールを最後まで…」という言葉の本当の意味は、何も「最後までちゃんとボールを見る」ということだけなく、それ以上に「頭を軸の上に残す」という意味合いが強い。前述の福井さんも「一般プレーヤーには絶対に勧めませんけど、今のプロはボールを最後まで見ている選手は少なくなってますね」と語っていた。つまり、ボールを最後まで見ているようにすることで、頭は横向きになりやすい。この形だと、自然と身体の開きが抑制できるので、一般プレーヤーはミスを減らすことができるというわけなのだ(もちろん、ボールもよく見ているし…)。プロたちが最後まで見なくても大丈夫なのは、まずは彼らは「感覚でボールを打てる人たち」だということ、目と身体が直結して脳みそを介さず動いているような感じでプレーできる人たちだからということと、身体能力が高いので、軸の維持の仕方が一般プレーヤーほどシビアではないことなどが考えられる。
ちなみに、プロの中でも、ボレーやスローボールのアタック時には最後まで見ていることが多く、ベテランの選手たちほど最後まで見ていて、若手の選手(フェデラー除く)ほど途中で目線を切る傾向があるこれは、いい、悪いではなく、テニスのスタイルの差、覚えた年代の差と捉えた方がベタ−。
最後に調査団の面々は、正直あまり意識していなかった者がほとんどだったが、総合すると、「意外に見ているけど、やっぱり見ていたときの方がミスしてないかも…」という結論に達した。また、フォアだと結構見ているが、バックだと早めに切ってしまう、という者や(ちなみにバックにはミスが多い)、目では見ているが身体と頭は正面向いてる(ブルゲラもどき)という者もいた。 |
| 依頼内容243:フェデラーのフォアって、何グリップですか?教えてください。 |
| 北海道のべっちゃんさん |
| 報告243:場面によっても違うが、セミウエスタン系の中厚のグリップを多用しているようだ。 |
| 依頼内容244:壁打ちでの効果的な練習方法はありますか? |
| 東京都のp.ラフターさん |
報告244:壁打ちの効果的な、と言われても、何をどう効果的と評価するかで違ってくるが、どんな練習でも、「常に実戦を想定する」というのが効果的だ。逆に意味がない練習というのは「実戦を想定しない練習のための練習」と言い換えることができる。
常に狙った場所に当てるように練習すればコントロールが、常に同じ打点で打てるように足を使えばボールとの距離感が磨けるだろうし、壁の向こうに相手をイメージしながら数多くの球種を試していく、という手もある。壁にうんと近づいて、早いタイミングで打つのも手だし、近づいたところから壁に思い切り当てておいて、下がって打つなど、厳しいボールの処理の練習をするという手もある。とにかく、実戦を想定して、自分のプレーを磨くためには何がいいか? と考えてみて欲しい。ある程度以上の技量になると壁打ち練習を馬鹿にしがちだが、練習のやり方によっては様々な効果があることが知られる。実は、プロでさえ壁打ちの練習をしていることがあるぐらいなのだ。
大切なのは、考えること。実戦を想定して頭を使うというのもすでに練習なのだ。 |
| 依頼内容245:フランスのニック.ボロテリー.アカデミーへの入学の方法を教えてください。 |
| 北海道のtttさん |
報告245:まず、ボロテリー・キャンプはフランスではなく、アメリカだということを訂正しておきたい。日本の旅行代理店や、留学生に関連する代理店などで受け付けている場合もあるので、ネットにつなぐ環境をお持ちのようなので、まずはそこから調べてみて欲しい。
ちなみに、調査団で数社の料金を調べてみたが、それなりのお値段なので、ご両親としっかりと相談して欲しい。
また、ボロテリーに限らず、海外のテニスキャンプの場合、日本のテニススクールのように、あれこれと世話を焼いたり、練習メニューを考えてくれたりはしないことが多いし、日本語の話せるスタッフを常駐させていることも多くない。
全ては参加者の自主性に委ねられているのが世界標準だ。もし、「海外のテニスキャンプは、日本のスクールよりも、あれこれと色々たくさんテニスのことを教えてくれる」と考えているなら、それは間違いだと言っておいた方がちょうどいいぐらいかもしれない。確かに自分から、こうして欲しい、ああしたいと言えれば、それなりに答えてくれるし、世界で一流と呼ばれるコーチたちもいれば、身近にたくさんの試合もあるし、強い練習相手にも事欠くことはない。しかし、コートもコーチもいても、自分から「今日はこの練習がしたくて、何日後にはこういう試合に出たい」など、具体的に自分から主張していけなければならない。また、欧米の大型テニスアカデミー一般に言われることは、「有望な選手には手厚く、そうでない選手はそれなり」ということ。テニスの社会は競争社会であり、不平等な社会だということをまず強く認識しておいて欲しい。強い者は優遇され、そうでない者はそれなりの扱いしか受けない。強ければ全てが思い通りだが、そうなるまでは多くの努力をしなければならないし、時には屈辱的な扱いを受けることも覚悟した方がいい。これが世界標準の考え方であり、今、トップで活躍している選手たちもみな、そういう社会で生きているのだ。
「私たちが金持ちになりたければ、テニスで強くなるか、犯罪者になるしかない」とロシアのある女子選手が語っていたことがあるが、最近、ロシアや旧東欧出身の選手たちが海を渡り、欧米のテニスキャンプに数多く来ているという。彼ら彼女らの特徴は、とにかくハングリーだということだそうだ。他の西欧諸国から来た子供たちとは比べ物にならないほど、テニスのために生活をし、試合では反則も辞さないという。いい、悪いは別としよう。テニスの世界というのは「強くて、勝った者が偉い」という世界なのは現実なのだ。日本なら仮に中途半端な状態で帰国しても、テニスコーチになるという手もあるし、周囲の支えがあれば普通の暮らしができる可能性も低くはない。しかし、彼らの母国、旧東側諸国ではそうはいかない場合もある。そんな人々と競争するにはよほど強い自意識が必要だ。実際、海外のテニスキャンプで強くなったと言われる日本人選手は、まだ松岡修造ただ一人だけなのだ。
もちろん、最後は個人の資質がモノを言う。それなりの覚悟を持って挑んで欲しい。 |
| 依頼内容246:グロージャンはフォアハンドショットの時、いつもジャンプしてます。見ていて楽しいんですが、あれは何か意味があってなのですか。それともただのくせなのでしょうか。 |
| 大阪府の takumaさん |
報告246:意味があるとも言えるし、ただの癖とも言える。意味は彼のように体格の大きくない選手が、高めの打点を叩いて次に備えるためには、ジャンプして打った方が色々と便利なことが多いということが考えられる。また、彼はジャンプして打っていくことでプレーのリズムを作っているということもあるだろう。ただの癖かもしれない、というのは選手のフォームというのはジュニア時代からの絶え間ざる練習によって磨かれていったもので、ほとんど無意識の動作の範疇に入るからだ。彼が何かを特別に意識して飛んでいるとは考えにくい。
なお、真似したい人がいる場合、止めはしないが、ジャンプを1試合で何回しなければいけないかを冷静に考えてから実行に移してほしい。あなたはどれだけの回数のジャンプを日常生活や、これまでのスポーツ経験の中でしてきただろうか? なわとびを1000回できて、平気な体力の持ち主だろうか? それらを冷静に考えてから実行に移して欲しい。翌日、翌々日の筋肉痛や、運動不足の人の場合に考えられる着地時のケガに関して、調査団では一切責任が持てないので悪しからず。大変体力が必要なのだ。 |
| 依頼内容247:ウィルソンのPROSTAFFにセントビンセント製のラケットがあると聞いたことがあるのですが、どのように違うのでしょうか?また、それはどこで見分けられるんですか? |
| 兵庫県の手羽先さん |
報告247:同じことに一度答えているので、できれば上の方も探してみて欲しいのだが、このコーナーは大変見にくいので、改めて答えておこう。
ウイルソンのプロスタッフが生産され始めた当時の工場の中の一つが、セントビンセント島というところにあり、その後、台湾、中国へと工場が移って行ったのだが、その当時の生産品をセントビンセント製と呼んでいることがある。誤解のないように言っておくと、セントビンセントというのは地名で、何かのブランド名ではない。
さて、何かが違うか? ということに関して、巷では色々といわれているようなのだが、多少重量が重めの設定のものがあった、というのを除けば、製法その他でウイルソン社では、何の違いもないと言っている。確かにサンプラスが使っているのは全てこのセントビンセント製なのだが、彼は異常なほど物に対するこだわりの大きい選手。「いいものだから使っているのだろう」かと言えば、そうとも言い切れない。サンプラスの場合、一度使い始めるとなかなか変えたがらないのだ。シューズもそうなのだが、一度気に入ると新しい製品が出ても履き替えないタイプの選手なのだ。つまり、かなり保守的ということ。ラケットもフェイスの横にべったりと鉛のバランサーを貼り付けていて、別につるしで使っているわけではない。
中古市場ではびっくりするような価格で流通していることもあるようだが、生産地や時期に特別な意味を見出さず、実用品として求めるのであれば、現在もまだ生産されているラケットなので、新品を購入されることを勧めたい。
見分け方は特にない。唯一の手がかりは何も書いていないということだ。中国製などにはmade in chinaと書かれていることがあるが、セントビンセントにはない。発売当初はシールが張られていたのだが、古いものなので剥がれているものの方が多いはず。つまり、何も書いてないということになる。あとはデザイン上の細かな話になるので、中古ラケットを扱っているお店などで聞いてみて欲しい。 |
| 依頼内容248:週1回スクールに行き、日曜の午後には仲間内でテニスを続けて20年位ですが、近頃テニスをやった次の日に腰が痛いのです。腰廻りの筋肉を鍛えるのが腰痛の予防になると、聞いたことがあるのですが、どのような器具を使って鍛えればよいのでしょう?(できれば自宅で、できるなら方法を教えて下さい。) |
| 神奈川県の腰、イテテさん |
| 報告248:痛みが出ているのなら、どうか専門の医師の診断を受けて欲しい。特に腰に関して自己流でのトレーニングは、医師と専門家の指導の下でトレーニングしなければ危険だ。まずは専門医の診断を受診し、その上でトレーニングメニューなどの指導を仰がれた方がいいと思われる。特に腰痛の場合、様々な原因が考えられるので、できるだけ早期の受診をお勧めする。 |
| 依頼内容249:テニスボールのプレッシャーとノンプレッシャーの違いを教えて下さい。どちらのほうが良いのですか?普段はダンロップのFORTを使用しています |
| 富山県の(^^)さん |
報告249:長いのでここではプレッシャーとノンプレという書き方でいきたい。両者の違いはプレッシャーはその名の通り、内部に入った空気の圧力でボールの弾力性を出しているボールで、ようするに風船玉のようなボールのことだ。ノンプレは中の空気の圧力ではなく、ボールのゴム自体の弾性力でボールが弾む構造になったもの。違いは何かと言われれば、この違いが決定的な違いで、他にはとりたててない、というのが現状だ。
というのも、一昔前のノンプレは、ゴムが厚い分だけ重かったり、回転維持性能などでプレッシャーに遅れを取っていたが、最近のよくできたノンプレはその性能面で以前ほどプレッシャーと差がなくなってきているからだ。
とはいえ、少しの違いでも、違いには変わりがない。人によっては、まだまだダメという方もいるだろう。どちらが『良い』かはユ−ザ−が決めることだと思う。
実はもう一つの大きな違いに、寿命がある。プレッシャーの場合、缶から出してしまったら、全く使用しなくてもせいぜい3ヶ月で内部の圧力が抜けて、ボールとしてはほとんど初期の性能を失ってしまうが、ノンプレの場合は表面のフェルトが健在な間は十分に使える。寿命面で見れば、ノンプレの方が長いと一般には言えるだろう。
ここで問題になってくるのが、使用する人のテニスの頻度と、経済面の状況、そしてボールに求める性能だ。テニスの頻度が多く、経済的にもプレッシャーボールを毎回買って大丈夫で、軽やかなプレッシャーの打感がいい、というのであれば、フォートで全然構わないだろう。しかし、テニスはせいぜい月に一度、毎回ボールを買うのはもったいないと考え、ボールの打感にはそれほど頓着 | |