| 依頼内容251:前はガットはマシンがあれば誰が張ってもいっしょだと思ってましたがストリンガーによって変わるのを最近聞きました。どこが変わるんでしょうか?私の近くにはひとつしか店がないので比べるものもありません。あとマシンは持ってませんが、ストリンギング(?)の技術を習いたいのですがどこに言えばいいんでしょうか? |
| 富山県の畝傍さん |
報告251:どこが変わるか?
といっても意外に難しい。具体的に言うと、腕のいいストリンガーが張った場合によく言われるのは、テンション維持がいいことや、切れにくいこと、ラケットの変形が小さいこと、張り上げが早いなどが挙げられる。しかし、当のストリンガーさんたちの多くは、「お客さんが張って欲しいと言った注文の通りに張り上げられるのがいい腕のストリンガー」ということを語ることが多い。
どこで差が出るのかと言えば、仕事の丁寧さに尽きてしまうらしい。ストリンガーさんによって色々とやり方は違うのだが、ガットのねじれやたわみを丁寧に取って、きちんと張り上げるか、マシンまかせでただ張ったのとでは当然違いが出るらしい。たわみやゆるみを残したままだと、打ったときにその緩みがほどけてテンションが落ちる。ていねいに張ってあれば、これは起きないので、テンション維持が高いということにつながり、ねじれをていねいに取ってあれば、ねじれに起因するガットの弱さが出ないので切れにくいということになる。しかし、最も優秀なストリンガーさんは、プレーヤーとの対話の中で、プレーヤーが求める状態を考え、それにあわせて張れる人のことを指すという。その中で、多少テンション維持を犠牲にしてもやわらかな打感がいいという人も出てくるだろう。そのケース全てに合わせて細やかな心配りのできる人がいいストリンガーさんということになる、らしい。当然、人対人なので相性もあるだろうと思うが、できるだけいい関係を築いておきたいところだ。お近くにそれほど多くのストリンガーさんがいない、という状況下なら、プレーヤーはできるだけストリンガーさんと話をして(忙がしそうな時の無駄話は嫌われるモトなので、社会人としれの常識をわきまえて話かけて欲しい)、自分が求めているのがどんな状態なのかを伝えたり、一度張ってもらった後の感想や、次はどうして欲しいかの要望などを伝えることが第1歩になる。確かなストリンガーさんなら、それに合わせて張るために努力してくれるはずだ。逆に言えば、『一発でバッチリ』というのは極めてレアケ-スと考えてほしい。
さて、どこで学べるか、ということだが、地方によって色々と道はあるので、まずはお近くのお店のストリンガーさんに聞いてみて欲しい。 |
| 依頼内容252:僕はテニス歴二年の高校生です。フォアハンドに関しての質問なんですがいつもゆっくりラリーしているときはしっかりコントロールできるんですが早い展開になるとどうしても振り遅れ気味になってコントロールがつかなくなってしまうんです。だから安定した試合が出来なくていつも結果が不安定なんです。なるべく打点を前に、テイクバックを早く、といつも自分に言い聞かせているんですがどうしても振り遅れてしまうんです。なにかいい解決法はないでしょうか? |
| 千葉県のプリグラさん |
| 報告252:身もふたもない言い方だが、慣れるしかない。早い展開でコントロールがつかないというのは言わば「当たり前」だからだ。テイクバックを早くというのも確かに一つの解決方法だが、それだけが原因かどうか、もう一度ご自分で再確認してみて欲しい。原因は、自分が打った後の準備の遅さや、走ったり、動いたりしたときの身体のバランスの取り方がうまくいっていないのかもしれない。しかし、最も早く、しかも確実な解決方法はその早い展開に慣れること以外ないのだ。練習の段階からできるだけ早い展開のボールを打つようにして、その早い状態が普通の状態になるようにしてみて欲しい。単体のショットの打ち方も大切だが、実は『ショットとショットの間の動き方』のうまい、下手がプレ−のパフォ−マンス上では最も重要なのだ。球出しだと打てても、動かされると打てない、のはそのためだ。調査団が言えるのはここまでだ。 |
| 依頼内容253:再度投稿しますがダブルスには雁行陣、並行陣、オーストラリアンフォーメーションがありますが他にはどんなフォーメーションがあるのか教えてください。 |
| 大阪府のはりねずみさん |
報告253:お待たせしてしまって申し訳ない…。大きく分けるとするとおっしゃられる3種類が主だが、他にも一つここにはないパターンがあるので報告していこう。
その前にまず、オーストラリアン・フォーメーションに関してだが、ご存知ない方のために改めて紹介しておくと、サーバーとボレーヤーが一直線に並ぶ方法で、自分たちのサービスゲームの時に限られたフォーメーションだ。通常、ボレーヤーはネットの真ん中にしゃがむようにして構え、パートナーのサービスが入るやいなやどちらかに動いてポーチを狙うという積極的な攻撃の形だ。しかし、このフォーメーション、実はオーストラリアでは「アメリカン・フォーメーション」と呼ぶことがあるらしいのだ。お互いに「あのフォーメーションはアメリカだ、オーストリアだ」と言い合いをしているらしい。このままでは紛らわしいので一般的には「Iフォーメーション」と呼ぶこともある(さらに、サービス後にバックサイドに飛び出すのがアメリカンで、逆がオーストラリアンとか、その逆とか呼び名に関しては諸説が入り混じっていて、どれが本当なのか不明)。
さて、もう一つというのは後ろ並行陣とでも呼べばいいのだろうか(正式名称不明)、プレーヤー二人が両方ベースライン付近まで下がり、そこから組み立てるというやり方がある。主にストローカー同士のペア(スペイン系に多い)が多用するやり方で、サービスゲームでも、リターンゲームでもどちらでも使われる(1stサービス時に限られるようだが…)。
このフォーメーションの意図は、両者ともにストロークが得意で、それを生かすために、あくまでも後ろから相手を崩した上で、ボレーに出たいという意味あいがある。もちろん、始終後ろに張り付きっぱなしというわけではなく、スキがあれば前に殺到するというやり方で、ストローク力と体力の両方が問われる。「ボレーが苦手」というペアや、「相手にペースが行ってしまっている」という場合のチェンジオブペースとして使うと効果的だろう。 |
依頼内容254:トップスピンについての質問です。
グリップはやはりセミウエスタンが1番良いのですか?
テイクバックのときラケットヘッドをさげフォアはラケット面を下にして手首を使って打つ!で良いのでしょうか?? |
| 神奈川県の越前リョーマ |
報告254:…で良いのでしょうか? と言われても……。調査団としてのスタンスをはっきりさせておこう。テニスには確かに基本と呼ばれるものがあり、それが「正しい打ち方」として日本では流布している以上、それに異を唱えるつもりはないし、多くの良心的な技術指導者の皆様は、それぞれに研究されていて、それぞれの理論において間違いはないと思う。しかし、「コレで正解!」と万人に等しく、全ての人に当てはまる「正しい打ち方」というのは実は存在しないのではないか、と調査団では考えているのだ。
テイクバックでヘッドを下げてラケット面を下にして、手首を使って、というお話からすれば、グリップは恐らくかなり厚めのグリップだと思う。現在、それで威力を持ったトップスピンのボールが打てていて、肩やヒジなどに何の不安もない、というのならそれが恐らく依頼者にとってのトップスピンの打ち方として「正しい」打ち方なのだと思うし、越前リョーマさんを一度も見たことがない我々にとっては、それ以上の回答は無理だ。これを読んでいる指導者の方の中には、テイクバックで面が下という点に違和感を感じる方もおられるとは思うし、色々なご意見もあろう。グリップもセミウエスタンは確かに多くのトッププロたちが選択しているグリップだし、実際回転量の調節はこのグリップが一番やりやすいかもしれない。しかし、ベラサテギや日本のテニス界の先達である故清水善造氏のような軟式打ちでも、それで威力があり、本人に違和感がなく一番やりやすいというのなら、そこからプレー自体を考えるという方向性があってもいいと調査団では考えるのだ。
一つだけ気になるのが、手首を使って、という表現なのだが、越前リョーマさんがよほど強いリストの持ち主ならいいのだが、手首を使うことを意識しすぎていると、手首の故障を起こしやすい。言葉からは手先だけでスピンをかける、というイメージを受けてしまうのだ。ここだけは「全体の動作の中でスピンをかけるイメージの方が故障防止のためにはよい」と言っておきたい。 |
| 依頼内容255:プロの練習の相手ってどういう人がするんですか? |
| 富山県のエルドリッチさん |
報告255:ケースによって色々だが、コーチが勤めることもあるし、ヒッティングパートナーとして学生や、ジュニア選手、専業のテニスコーチや、引退したばかりの元選手などが考えられる。
大抵は試合を意識した練習相手の選択がなされ、次の対戦相手が左利きなら左利きの相手を探して練習したりする。
国内の場合、選手が知り合いや、出場中の大会オフィシャルなどを通じて探してもらったりしているようだ。この場合、元選手や専業のコーチの他に、大学生や高校のトップジュニアなども含まれることがあるし、もちろん、大会に出場中の選手同士で相談してお互いのパートナーになるということもある。
ちなみに、最近のトップの女子選手たちの練習相手のほとんどは男性と聞く。しかも元ATP200〜300位以上いった経歴があるような猛者でないと勤まらないらしい。ヒンギスがビーナスのサービスゲームを簡単にブレークしたり、セレナが信じられないような角度のアングルを打てるのも、普段の練習レベルが高いからだろう。「今の俺ならヒンギスにもいい勝負ができるかも…」と考えたくなる人がいても、その心情自体は察するが、もし、その人が全日本選手権で優勝を争えるぐらいのレベルの選手でないのなら、それはただの勘違いに近いということだけは、言っておきたい。 |
| 依頼内容256:2001年の全米以前にヒューイットが使っていたラケットを教えてください。またどのような球質に適していますか。 |
| 新潟県のタックンさん |
| 報告256:公式にはRDTi50というモデルを使っていたことになっている。その前はRA3000というモデルのはずだ。詳しくはヨネックスさんにお問合せいただいた方がよいと思う。 |
依頼内容257:41歳 男 中級レベルです
ダブルスのゲームでサーブの後のポーチに出るタイミングが分かりませんサーブのコース、ゲームカウント、相手のレベルなどいろいろな要素があると思いますが何かセオリーのようなものがあるのでしょうか(いつもはパートナーが決まっていないのでサインプレーはしていません) |
| 愛知県の堅い体さん |
報告257:そのお気持ちは非常によくわかるのだが、堅い体さんもおっしやられている通り、色々な要素がある。選手たちやコーチたちに聞くと、決まって言われることを報告しておこう。「セオリーはありません」だ。
「テニスには相手がいます。自分たちだけの都合で、こっちがこうしたいと思って打ったボールでも相手がそう返してくるとは限らない。だから決まったセオリーはないんです」。かつてダブルスの名手として知られた雉子牟田直子さんは以前そう言い切った。例えばサービスを相手のバックサイド高くに打てば必ず浮いてくるか、といえば場合によっては叩き返されることもあるだろうし、相手の足元に落とせばチャンスか、と言えばきれいに合わせられてアングルを取られることもある。これら全ての「可能性」を常に留保しながら、全体の流れ、ボールの流れを追いつつ、有機的に進行していくのがテニスのダブルスだ。いいペア同士のプレーを見ていると飽きないのは、その動きにまるで決まった約束事があるかのように見えて、小気味よく感じるからだが、彼ら彼女らも全てを決めて動いているわけではもちろんない。「決められるのは2球目まで」と多くのプロたちは語る。自分たちが打ち、そのボールがどこに返ってきたらこう、ここならこう、と2球目までは決められるそうだが、それ以上はできないそうだ。
ポーチに出るタイミングで一つだけ言えることがあるとすれば、「出ると決めたら届こうが届くまいが出る」ということに尽きる」とのことだ。「あ、出られるかも」と動きはじめて「やっぱダメだった」というのはパートナーにとって一番やりにくい。出るなら出て、届かなければポジションを変えればすむと二人が考えていれば、動きはスムーズになり、次のチャンスも生まれるだろう。
しかし、これだけではなんだかだとも思うので、一つだけセオリーらしきものをご報告するとすれば、「味方のサービスが相手のヒザより下に入ったら出る」というように、何かの約束を決めてしまう、のは有効だそうだ。これは「サービスがヒザより下」の部分を相手の得意不得意に合わせて、バックに行ったら出る、フォアの高めなら出る、足元に沈んだら出る、でもいい。
参考になっただろうか? |
依頼内容258:シングルバックハンドの事で質問があります。
自分は軟式テニスをやっていたのでスピンを打とうとすると同じ面で打ってしまう事があり友達にバカにされます、やはり同じ面で打つのはおかしいですか?
良かったら返事下さい |
| 茨城県のスケアクロウさん |
報告258:おかしいかどうかは横に置いておくとして、馬鹿にされるような言われはないということだけははっきりさせておきたい。打ち方には人それぞれに個性があってよいし、ましてや軟式の経験者であれば、よくあることで、日本人で唯一ウインブルドンでベスト4 という実績を(戦前の話だが…)残した故清水善造氏は軟式出身の軟式打ちだったと言われる。グリップの厚い選手の場合、現在でもプロの世界で全く存在しない打ち方ではないし、確かに低い打点の場合に苦労することになるが、そんな打点で取らなければすむように足で動いていけば何の問題もない。
今だにクエルテンやベラサテギ、ブルゲラなどのクレー系の選手たちのフォームを指して「変な打ち方」と言って馬鹿にする人が時折いるが、変な打ち方だろうが、なんだろうが彼らは全仏で優勝、準優勝のタイトルを合わせて7つも持っているのだ。日本人は全仏はおろかどのグランドスラムでも勝てていないばかりか、ツアー優勝だって近年はほとんどない。彼らを生んだ国々でもし、彼らのフォームを馬鹿にするようなテニス専門家がいたとしたら、彼らは生まれなかっただろうということまで考えると、日本のテニス界全体で、一度頭の中身を完全に再点検した方がいいかもしれないとさえ思う。彼らのフォームは確かにユニークではあった。誰にでも勧められる打ち方ではないのは確かだ。しかし、彼ら自身にとってはあれが最も「合理的」だったに違いない。そう考えていけなければ、これからのテニス界では生き残れないような気配が、世界各国のテニスを調査していると出てきているのは事実なのだ。
全く恥じることはない。ただし、もし、スケアクロウさんが今のフォームに違和感を覚えていて、変えたいと望んでいるのであれば、一度テニススクールの門を叩くことも意味のないことではないと思う。 |
| 依頼内容259:今までで1番身長の小さかった選手って何cmですか??1番背が大きかった選手は・・・巨人のマックス・マーニーですか?? |
| 東京都のオダさん |
報告259:な、なんという素朴かつ、グレートな依頼だろうか!! 調査団ではアナタのような依頼を待っていたのだ。多くの人と共有できる面白い、かつ素朴な疑問を解決することが調査団発足時の使命だったのだ。
……と、言ったまではいいのだが、正直途方に暮れている。時代をどこまで遡ればいいのだろうか。少し時間が欲しい。 |
依頼内容260:片手バックハンドで悩んでます。
知り合いにバックはコンチネンタルで握るものと教わり、スライスは打てるのですがスピンが安定しません。 |
| 茨城県のえらひげさん |
報告260:片手打ちで、でいいのだろうか? バックはコンチネンタル、もし、えらひげさんの年齢で初心者の時にそう言われたのなら、すごいことを教えられたと思う。最近では初心者に対してはあまり聞かない指導方法だ。
スライスはいい。問題ない。ということであれば、スピンでは少し厚めにしてはいかがだろうか? 確かにコンチネンタルでも打てなくはないのだが、どうしてもパワーにロスが出やすくなるので、気持ちバックハンド側に厚くグリップチェンジして打ってみることをお勧めする。
ただし、スライスは大きな武器にもなるので、もう一つの方向性として「スライスを極める」という手段もあることを提案したい。ステフィ・グラフのバックハンドのほとんどはスライスだったのを思い出して欲しい。もちろん、男性の方なのでバックからでもドカンと行きたい気持ちもおありだろうが、90%をスライスで組み立て、残りの10%をスピンやフラットの強打にするというのでもいいと思う。
せっかく覚えたスライスを生かせるようにテニス自体の組み立てを考えられれば、また違った世界が開けてくるような気もするのだがいかがだろうか? |
| 依頼内容261:プリンスが「画期的なモア構造」ラケットを出してから、半年以上経ちましたが、ニューモデルは出ないのでしょうか? |
| 東京都の JUNさん |
報告261:せっかくインターネットに繋げる環境をお持ちなのだから、こうした疑問に関してはご自身で調査された方がいいし、その過程は意外に面白いと思うのだが……。
検索サイトなどで検索ワードをprinceとか、tennisなど思いつく単語を入力して検索してみると、意外に多くのサイトや情報などが引っかかると思う。もちろん、日本語でもOKだ。
結論から言うと、海外で発表になったからと言って、国内で売られるかどうかわからないことも多いので、我々がお知らせできるのもメーカー発表の後になる(業界のルールなのです)。つまり、プリンスさんのホームページを参照されていた方が、ここに依頼されるよりもずっと早く、かつ正確な情報を得ることができるはず、ということ。あしからずご了承いただきたい。 |
| 依頼内容262:ぼくは高校のテニス部に入ったばかりで、親父のラケットを使っているのですが、先日先輩から「そのラケットは打つ面が大きすぎるから変えたほうがいいよ」と言われ、買い換えようと思っているのですが、具体的にはどのようなラケットを買ったらよいのですか? |
| 北海道のポリンキーさん |
| 報告262:ポリンキーさんはどんな人で、どんなテニスをしていて、どんな選手になりたいと望み、どうして先輩がそうアドバイスしたのか、……ナドナド、我々が何か責任を持ってアドバイスできるだけの材料が何もない中言えることがあるとすれば、とりあえずその先輩と専門店に行き、ショップの人とも相談した上で決めて欲しいということだけだ。 |
| 依頼内容263:暑い暑い夏ですね〜しかもこの季節、学生は夏休みなので試合も多いんです。そこで質問なんですが試合前に食べたら力が普通よりも発揮できる!!・・ ・というものはありませんか?特にプロの人たちの間ではやってるものとかあれば知りたいです、お願いします。 |
| 神奈川県の パピヨンさん |
報告263:間に合えばよいのだが……。普通の生活をしている学生さんには難しく、しかも専門の栄養士さんなどの指導の下で実施しないとなかなかうまくいきにくいことだが、プロの多くの選手たちは「カーボローディング」という食事法を実践していることが多い。これは体内の炭水化物(最もエネルギーに変換されやすい栄養素)をコントロールして、最も燃焼効率が良くなるように炭水化物中心の食事にするというやり方だ。もし、近くに栄養士さんやそういった分野に詳しそうな医師の方がいれば、一度相談してみるのもいいだろう。「明日が試合だから」とかいった具合の即効性は期待できないが、長く続けていると練習や試合でのスタミナの持ち方が断然変わってくる、のではないかと思う。
昔は「敵に勝つという意味でとんかつを食べる」などというのが流行ったことがあったし、数年前に日本のあるトップ選手がジャパン・オープンの前日に『とんかつを食べました』と言っていたことがあったが、これは科学的には根拠のない食事だ。ただし、食事というのは精神的にリラックスするという意味も強くあるので、科学的に正しくなくても、意外に効果を発揮してしまうこともなくはないらしい。2年前にジャパン・オープンで準優勝したラペンティは初日の試合前にチキンを食べたら勝てたから、毎日チキンを食べてたと語ったことがあったし(決勝で負けたあと、「これでやっと違うものが食べられるよ」と笑っていた)、イバニセビッチも似たような意味のことを語っていたことがある。これは意外に効果のあるやり方で、「前にいい試合ができた時のゲンを担ぐ」というのは、食事の栄養素の効果はともかく、精神面の安心感という意味で、効果を出す可能性を示唆している。
とはいえ、基本的には暑い夏の場合、消化がよく、すぐにエネルギーになりやすい炭水化物(お米やパスタ、うどんなどの穀物系の主食類がメイン)と、糖質を中心に高脂肪になりすぎないように注意しながらバランスよくたんぱく質も摂っていくというのが基本だろう(ちなみに前述したとんかつを食べた日本選手は試合当日は「なんかおなかの調子が悪くて…」と本調子では戦えなかったらしい。とんかつが悪いとは言わないが、きっと緊張で消化が悪くなっているところに、とんかつという高脂肪の食べ物を食べたので消化不良を起こしていたのかもしれない。でも、これでうまくいっていれば、彼は次もとんかつを食べただろう)。プロたちの場合は連戦に次ぐ連戦を1年間繰り返す。「ご飯に100%のオレンジジュースをかけて食べている」(炭水化物の吸収を助けるクエン酸との組み合わせ)、とか「具なしパスタをひたすら食べている」(パスタの炭水化物はとくにエネルギーに変わりやすいので、選手たちに人気。ただしソースによっては脂肪過多となるため、具なし)とか、色々な逸話はある。しかし、これはその一食のみを取り上げた書き方で、彼ら彼女らのある一定期間の総合的なメニュー構成は、時期によって考えられたバランスのよいもののはずだ。試合が続く間は炭水化物を中心にするが、トレーニング期間は身体の細胞を作るためのたんぱく質を多目にするとか……。
結論として、これを食べておけば、というものは、恐らくパピヨンさんの方が知っているはずだ。前に試合前に食べて調子がよかった食べ物、それがパピヨンさんのための試合前メニューの基本になると思う。もっと詳しいことが知りたければ、一度栄養学の先生の門を叩くと面白い話が聞ける、かもしれない。 |
| 依頼内容264:今のレイトン・ヒューイットに弱点はあるのですか? |
| 滋賀県の壱さん |
報告264:まず、想像して欲しい。弱点には、弱点だとわかっていても、そこを攻められなければ弱点とは言えないという側面があるのだ。わかりやすく言えば、イバニセビッチがサービス後の足元に弱点を抱えているとしよう。「そうか、そこが弱点か」と気づいたところで、時速200キロ近い、しかもサービスのモーションからコースもタイミングもつかみ難い彼のサービスをそこにコントロールしなければならないのだ。それは多くの対戦相手にとって非常に難しい技だ。つまり、これは彼の弱点ではないということになる。
ヒンギスはバックハンドの遠めの打点が苦手、というのも有名な話だが、ヒンギスのバックサイドは彼女のゾーンでもある。少しでも甘くなればダウンザラインに挽回不能の一撃をお見舞いされてしまうはずだ。これも弱点でありながら全ての対戦相手にとって弱点とは言えないということになる。
だから、対戦相手のレベルによってその選手の弱点というのも変化する。ましてヒューイットのような世界のトップ選手ならなおさらだ。一般プレーヤーのレベルで考えてしまうと、例えば「以前のヒューイットはバックハンドが弱点だった」と聞かされると、「そうか、彼はバックが苦手だったんだな、そこを攻めれば有利だったんだ」と考えてしまいがちだが、彼はほとんどの対戦相手に対しては、大きく回り込んでフォアのウイナーを叩き込み、それで勝っていた。彼のバックを攻めれば誰でも勝てた、というわけでは決してない。ここを間違えると、テニスの見方そのものが小さくなってしまう。ヒューイットのバックサイドを攻めて、彼を窮地に追い込むことができた選手はほんの一握りだっただろう。
「ヒンギスはスピードボールに弱い」といわれるが、彼女が嫌だと思うほどのスピードボールを打てる選手などほんの数えるほどだ。
弱点というのは、複合的な要素が絡み合う。特にトッププロともなればなおさらだ。どこかに致命的な欠陥を抱えたままの選手は、少なくともテレビで世界中継のあるレベルの大会には出場していないと考えてもらった方がいい。アガシから見たらヒューイットのサービスは弱点かもしれないが、サンプラスからは違うかもしれないし、サフィンはヒューイットの頭上に弱点を見ているかもしれない。テニスは対戦競技であり、一つの要素だけでは語られない複雑性を持っている。単純化して見ることの意味は非常に大きなものがあるが、細部に入っての単純化は返って全体像を見誤る原因ともなる。
ヒューイットで現在考えられる唯一の「一般的に指摘できる」弱点は180cmという彼の身長だけだろう。彼はたぐいまれな運動能力で、身長のなさから来るリーチの短さをカバーしているが、彼の運動能力がいつまで今の水準を維持できるかどうかに関しては、多くの専門家が疑問を投げかけている。「彼の天下は長くない」と語った人もいるほどだ。しかし、これとて可能性を示唆しているだけで絶対的な理論に裏打ちされている話ではない。 |
| 依頼内容265:素朴な質問ですが TV深夜のテニス番組を見ていて 世界ランキング○位と言う言葉がありました。この第何位は どのような方法で計算しているのでしょうか? よろしくお願いいたします。 |
| 群馬県のJK1SUFさん |
報告265:意外な盲点だった。意外に知らないという人も少なくないのではなかろうか? 男女で違うのだが、まず男子から説明していこう。
男子の場合、選手を統括する団体はATPというので、通称ATPランキングとも言う。ATPのランキングは00年から大きな変更があり、毎年1月1日の時点で全員が0点になって、年間のポイントを争うスタイルになった。これをATPチャンピオンレースと言って、現在メインとして用いられているランキングだ。4大大会と、年間9大会あるマスターズ・シリーズの13大会を核にして、他のレベルの大会で成績上位の5大会分のポイントを計算して争われる。F1レースに近い形態を想像してもらえるとわかりやすい。
ただし、全員を一度0点にしてしまうのでは、どうやってシードを付けたり、出場のカットオフを決めるのか、という疑問もあろう。実はATPは二重ランキング制を取っていて、もう一つ、エントリーランキングというのが存在する。これは過去52週間(1年間)の成績を元に算出されるランキングだ(成績上位18大会分の成績を抽出して、総ポイントを算出する方法)。このランキングでトップカテゴリーの大会に出られる概ね100位以内の選手(正確に言うと、4大大会とマスターズシリーズに出られる選手は全てになるが・・・)は、4大大会とマスターズシリーズには出場が義務付けられ、出場しなければ、その大会の分のATPレースのポイントは0点として計算しなければならないなどとなっている。ATP曰く、F1レースで出場しなければポイントは付かないのと同じ、だそうだ…。この後の女子でも説明するが、男子の場合、対戦相手のランキングに応じて付いていた「ボーナス・ポイント」は00年をもって廃止された。これは男子ツアーが拮抗してきたため、上位と下位の選手の差がなくなってきたためとのことだ。従って、男子の場合は純粋に大会の成績のみでしかポイントが獲得できないシステムになっている。
女子の場合はWTAが統括するので、通常WTAランキングと呼ばれる。4大大会と最終戦を頂点に、大会の賞金総額によってポイントが割り振られていて、選手たちはそれを争うスタイルだ。男子と違い過去52週間で成績上位17大会分の成績を計算し、ランキング上位500位の対戦相手までに勝った場合に付くクオリティポイントを足して総得点を出し、それによってランキングが付けられる。男子と違い、核になる大会はなく、ある大会に出なかったら0点で計算しなければならない、ということはなく、あくまでも出場した大会の成績上位17大会分で計算される。
男子の場合、年度初めにはポイント差が小さくなるため、多くの無名選手たちが上位に名を連ねることも少なくないが、その時期の勢いが反映されやすく、女子の場合は過去52週間有効なポイント制を導入しているため、勢いはわかりにくいがその選手が過去1年間でどの程度勝ってきたかを反映しやすいシステムになっていると言えるのではなかろうか。ただし、両者ともに多くの問題点が指摘され続けていて、ほぼ毎年微修正が続けられている(特に女子)。 |
| 依頼内容266:九月号のプレゼント(volklのラケット)は、もし当たっていたとしたら何ヵ月後ぐらいに届きますか? |
| 兵庫県の手羽先さん |
| 報告266:9月号の発売日は7月21日。応募の締切は8月21日だったと思う。いただいたおハガキを集計し、抽選するのはその後。サイズのある物の場合、当選者が決定した後にメーカーに○サイズと○サイズのものを下さいとお願いして、編集部に届けていただいて、その後発送という運びになる。この間がどれほどかかるかで発送のタイミングがズレるが、概ね月末から翌月の初旬から中旬には発送されている、はずだ(場合によって遅れることもあります)。ご依頼のフォルクルの賞品だが、すでに当選者に発送されている。これに懲りず、またご応募いただけると幸いです。 |
依頼内容267:テニスグッズについてちょっとお尋ねしたいのですが、リストウォッチ型のスコアカウンターで、「テニスコンピューター TC1」というものはそちらではご存知ないでしょうか。
確か6〜7年前にテニス雑誌に広告があったように記憶しています。
使用していたものが壊れてしまったので、同じものでなくとも、似たようなものがあれば教えてください。使い慣れると、スコアカウントとか忘れずに結構便利なんです(^_^;) |
| 東京都のテニスのおやじ様さん |
| 報告267:以前紹介した発売元はすでに商品の取り扱いをしていない。違う発売元で売られている可能性がないわけではないが……。大手のテニスショップさんにお問合せいただいた方がいいだろうと思う。 |
依頼内容268:こんにちわ。いつも楽しく拝見させてもらっています。
質問ですが、サンプラスは良く、肩の筋肉が柔らかい、肩の筋肉がすごいからサーブが強いなど聞きました。どうしたら肩の筋肉を鍛える事ができますか?
それと肩の筋肉のどうやったら柔らかく出来ますか?調査お願いします。 |
| 大阪府のS・Mさん |
報告268:いつもご覧いただいてありがとうございます。
さて、ご依頼の件だが、サンプラスの場合に限らず、肩だけでサービスの強さが決まるわけではないということをまずは認識しておいて欲しい。サンプラスの場合によく言われるのは、彼の肩の可動域の広さだが、これは鍛えてどうこうという面ももちろんあるが、半分は天性のものに近いと考えて欲しい。冷静になって考えてもらえれば理解できると思うが、彼のサービスがいい、それは肩の可動域が広いからだ、よし、俺も、となってみんなができる種類のものなら、男子のトップクラスに多くのサンプラスがいてもおかしくないが、そうではない。人にはそれぞれに生まれ持った性質というのがあり、彼は自分の肩のそれをうまく生かしていると考えてもらった方がいい。
また、肩の筋肉がすごいから、というのもやや誤解に近い。彼は全身で作ってきたスイングを大きな肩の可動域を生かしてさらにしなやかに全身を使い、ラケットを加速できていると考えてほしい。釣りの投げ竿を想像していただいて、根元からのしなりが実に無駄なく最後まで伝えられ、かつしなやかで強い竿、というのがサンプラスのようなタイプの選手なのだ(肩のしなやかさでスイング半径が大きくできる分、加速時間を長く取れるという利点がある)。
肩の筋肉を鍛えること自体は悪くはないが、テニスの場合、全身のバランスを考えて鍛えていかないと、竿の途中だけが異様に太いといういびつな竿になりかねない。15歳という年齢から考えると、自分で独学でトレーニングする、というのはあまりにも危険が大きいので、専門家のいるジムで相談しながらトレーニングして欲しいと強く願う。もしかしたらすでにS.Mさんの肩は十分な状態で、むしろ下半身の強化が必要、ということもあるかもしれない。とにかく、一度専門家の下に相談に行ってみて欲しい。 |
依頼内容269:テニスの4大大会のテーマソングを教えて下さい。
昨年ぐらいからでお願いします。 |
| 東京都のバルさん |
| 報告269:ご依頼の趣旨が今ひとつわからない。テレビで使われていたテーマソングのことだろうか? 基本的に大会の公式ソング、などというものは少なくとも4大大会には存在しない。テレビの場合は各放送局にお問合せいただいた方がよいと思う。全豪と全仏はWOWOWとテレビ東京系、ウインブルドンはNHK、全米はWOWOWとTBS系だ。 |
依頼内容270:スマッシュ調査団の記事をいつも参考にさせて頂いています。テニスで効果的な呼吸法といったものはあるのでしょうか。
例えば、ストロークを打つ時に力の入りやすい呼吸法とか、バテてきた時の呼吸の調整法とか。教えてください。よろしくお願いします。 |
| 愛知県のゴンザレスさん |
報告270:うーん。なんとも研究心旺盛な依頼者とお見受けする。よく言われているのは、打つ時に息を吐くという方法だ。多くの選手たちが打球時に「アウッ」(セレスら)とか「おぅれい」(クエルテン)とか「ぎゃっ」(ウィリアムズ姉妹など)とか声を出しているが、あれらは全て「打球時に息を吐く」という状態を示している。
なぜ息を吐くかと言えば、速いスイングをするためには、実はうまく力を抜く必要があり、息を吐くことで全身のリラックスをうながす効果が期待できるからだと言える。
おそらく専門に研究されている方もいらっしゃるとは思うのだが、残念ながら調査団では把握していない。継続して調査してみたいので、しばしお時間をいただきたい。 |
| 依頼内容271:どこを捜してもウィリアムズ姉妹のプロフィールが見当たりません。生い立ちから詳しく知りたいんですが・・・。 |
| 埼玉県のpopoさん |
| 報告271:生い立ちから、となるとなかなかまとまって載っている資料がないとは思うが、WTAのホームページにはある程度まとまった資料があるはずだ。www.sanexwta.comだ。ただし、英語なので、popoさんも覚悟して読んでほしい。 |
| 依頼内容272:高校一年でテニスを始めてまだ半年ですが最近ラケットを買い換えようと思っています。ロシアの美少女マリア・シャラポワに一目惚れ(笑)そこで彼女の使っているラケットのメーカー、モデル、カラーなど細かいところも知りたいので教えて下さい。 |
| 群馬県のXIGさん |
報告272:日本のプリンスはダイワ精工さんが扱っている。早速問い合わせたところ、今、この時点で(02年9月初旬)は何だかははっきりしないものの、「TTハーネット」を使っていたのは間違いないはず、というご解答をいただいた。
現在発売中のものはTTハーネット・タングステンだが、その一つ前のモデルで、黒が基調で赤いさし色の入ったモデルだ。以前、本誌の「フィーリングインプレッション」のコーナーで、試打した時には、非常にパワフルにボールが飛ばせる割にコントロール性が犠牲になっていない、ということで評価の高かった1本だった。現在では新機種の登場に伴い、残念ながらカタログ落ちしているので、入手方法は店頭在庫を根気良く捜すのみということになるだろう。しかし、彼女が新しいモデルの使用を開始する可能性もあるので、動向をこの後も追いかけてみて欲しい。 |
| 依頼内容273:初めて投稿させていただきます!!僕はテニスを始めて軟式1年・硬式半年ぐらいの中3の男です。僕は技術的にもまだまだ初中級ぐらいで週1回テニススクールのコーチに集団で教えてもらっています!!ところで自分はレベルも低くその週1回の練習以外の練習に困っています。コート以外の練習でなにかいい方法はありませんか??ちなみに自分は筋力もあまりなく、足は速いほうです! |
| 山口県のグゥさん |
報告273:グゥさんは15歳。やる気溢れる様が伝わってくるようだ。さて、コート以外での練習方法だが、色々と考えられる。まずは基礎体力系のトレーニングだ。と言っても難しいことではない。200〜400mのダッシュだったり、腹筋や背筋、腕立て伏せなどの運動やハシゴやコーンなどを使っておこなうコーディネーション系のドリルなどがある。土台となる身体を作っておくと、オンコートでの練習で吸収できる量がまるで違ってくる。週に一度来てもらっているというコーチに、練習後にお願いしてコート以外でのトレーニングメニュー案を出していただけるなら、恐らくその方がグゥさんたちに合ったメニューを考えてくれることと思う。
もう一つは、意外かもしれないがテニスを観るということが非常に大きな勉強になると思う。テレビで放映されていればもちろん見て、さらに録画したビデオなどがあれば、それを擦り切れるほど見ることが意外に勉強になる。野球を見ていて「何でここでフォークを投げなかったんだろう」とか、「ここはバントだ」とか、采配やプレーに関して、市場のおじさんでも語れるのは我々が幼い頃から見続けた野球というスポーツに対する蓄積が言わせているのだ。日本の場合、やるテニスが先行しすぎて、見るテニスが遅れがちだったが、この分野も進めていかないとショットの打ち方や理論にはやたらと詳しくなっても、それをどう使っていいのかまで教わらなければわからない、という状況になりかねない(現になっているのかも…)。
海外のテニス強国の場合、まずテニスを幼い頃から見ていたり、また、世界トップレベルのプレーヤーを間近に見る機会に恵まれているというアドバンテージがある。つまり、ショットに関して打ち方を覚えれば、その使い方は今まで見てきたテニスの蓄積で、無意識のうちにいくらでも引き出しがすでにある、というのがテニス強国の選手たちの強さの秘密ではないか、というのが調査団の推測だ。もちろん、ああいうプレーがしたいから、という理由でショットの練習もするので、明確な目的意識が働いているという面も見逃せない。
とかく部活動などでテニスを始めると、プロのテニスを観なくなるという傾向が出やすいが、これは決していいことではないと思う。多くのテニスを見ることで蓄積される知識というのは、決して馬鹿にできないと思うのだがどうだろうか? |
| 依頼内容274:ヒューイットのフットワークは、世界最速だと言われてますが 僕がプロの試合を見てて「グロージャンやクレメンの方がはやいじゃん」と思う 時が結構あります。いったいヒューイットと 彼らのフットワークでは何がちがうのでしょうか |
| 大阪府の takumaさん |
報告274:ただ足が速いというだけなら、ヒューイットやグロージャン以上の選手も数多くいることだろう。問題は足の速さだけではない。takumaさんの言う「世界最速のフットワーク」というのも実はイマイチ正確に意味がわからないのだが、何となく言いたいことはわかる。いや、言葉の使い方の問題だけなのだが、フットワークというのは文字通り「足の使い方」であり、速さはもちろん、使い方の方も大きな問題だという点に着目して欲しいのだ。
何が違うのかと言われれば、細かいところで色々違いを指摘もできるだろうが、そういう細かな点はここでは大きな問題とは考えないで進めたい。
両者の違いの中で、最も大きなものを指摘するとすれば、バランスの維持の問題だろう。まず言っておかねばならないのは、グロージャンもクレモンも素晴らしいバランスの持ち主であり、彼ら以上の存在などほとんどいないのだが、ヒューイットは彼らを超える中の一人に数えられるという点だ。
思い出してみてほしい。
ヒューイットはオフバランスで打たされている場面が極めて少ないはずだ。そして、しっかりと構えて打ち切っている場面の方が多くイメージできるはずだ。一方のグロージャンとクレモンの場合、オフバランスでも返していける技術があるため、あまり目立たないが、相手がアガシクラスの選手になると、よく身体のバランスを崩されている場面も目にすることと思う。別にアガシと特定しなくても、彼等が負けた、あるいは劣勢だった試合では、十分な体勢からあまりボールを打てていないという場面を多く目にしてはいないだろうか?
テニスはバランスの崩しあいという側面が強い。特にトップ同士の戦いでは、いかにして相手のバランスを崩していけるかが勝敗の分かれ目になっている。逆に言えば、トップ同士で相手にしっかりと構えられて打たれたら、アガシだってサンプラスだってお手上げなのだ。
足が速いというだけでは実現できないこのバランスは、上半身と下半身がバランスよく鍛えられ、かつ、体重の移動に関する感性(難しい言い方だが、要は身体の使い方)、テニスという競技に関しての鋭い洞察力を基本とする予測、ショット選択のセンスなど、数多くの要素が絡み合って構成されているものだ。上下のバランスがよくなければ、そもそも身体のバランスが取れないし、予測が悪ければどんなに足が早くてもラリーの展開に追いつけない(ボールより早く人間は走れないと考えられれば理解できるはず)、予測できてもショットの選択に間違いがあれば予測が悪いのと同じ結果になる……、という具合だ。ヒューイットの場合、鍛え上げてきた身体は非常にバランスがよかったという土台があり、ショットの選択に間違いが少なくなってきて、今の好成績に繋がってきたと見た方がいい。また、彼は5セットマッチの終盤でも運動量が落ちないというのも驚異的だ。グロージャンは多彩なショットのバラエティさでヒューイットの上をいくし、クレモンは逆を突かれた時の切り返しが実に巧みだ。三人ともトップクラスの能力の持ち主で、正直甲乙はつけられない。試合の勝敗のほとんどもその日その日の充実度に左右されているのではなかろうか。
単純に足の速さで見るのも悪くはないが、もう少し深くテニスを見てみよう。テニスはボールを打ち合うだけの競技ではなく、もっと格闘技的な見方のできる球技だと思って見直すと、きっともっと多くの戦いがコートの上ではなされていることに気づくはずだ。 |
| 依頼内容275:毎月楽しく読ませて頂いております。テニスボールについての質問ですが、一般的にノンプレッシャーボール=練習球!?と思ってますが・・・プロの試合でノンプレを使用する試合はあるのですか? |
| 神奈川県のあがちっち父さん |
報告275:国内における一般的認識としては間違いではない。ほとんどのケースではノンプレッシャーボール=練習球で間違ってはいないし、そう言ったとしても恥をかくこともないと思われる。ただし、正確ではない。
プロの試合で使うか、という話になった時に参考にできるのは、ITF公認球かどうか、ということだ。プロアマ問わず、公式戦である場合は、公認球でなければ使用できないのだが、ITFが公認するボールの中には当然、ノンプレッシャーも存在する。従って、どの大会、と特定するのはその大会の毎年のボール・スポンサーなどにも左右されるので確たることは言いにくいのだが、これらのボールを使用する大会も存在すると考えるのが自然だ(一時はウインブルドンや全豪などが男子のサービスのスピードダウンのために導入を検討したとも言われる)。公認球についてはITFのホームページに一覧が出ているので探してみて欲しい。
現在、この種のボールを使用しているのは、恐らく、西ヨーロッパや南米、アフリカなどで開催されるツアー以下の大会などだろう。 |
| 依頼内容276:「スピンサーブを打つには回内を使う」という話を聞いたのですが、そのとおりにすると回転がかからなくてフラットサーブのようになり、下から上に振ると大アウトしてしまいます。どうしたら回内を聞かせてスピンサーブを打てるのでしょうか? |
| 東京都のS,Suzukiさん |
| 報告276:2002年10月21日発売の12月号に詳しく載っているはずなので、詳しくはそちらを参考にして欲しいのだが、同じく回内を用いるが、要はボールを捕らえる位置がフラットとは違うという点と使い方の違いだ。さあ、今すぐ書店にダッシュだ。 |
| 依頼内容277:プリンスのTTウォーリアーTG(MP)かバボラのピュアドライブ・チーム、今どちらを買おうか迷っています。それぞれのラケットについて教えてください。スマッシュ調査団のオススメラケットはありますか?(プリンスかバボラで) よろしくお願いします。 |
| 愛知県のユウキさん |
報告277:とても困った依頼だ。公正中立を旨とし、客観的な調査を命題とする調査団にはお勧めラケットはないし、ご依頼のラケットに関してメーカー発表以上のことを報告することはできない。両者とも、コンペティションモデルとしては比較的軽量で(あくまでも比較の上でのお話です)、フレームにも比較的パワーのあるラケットだが、いわゆる初心者向けのラケットではない。
まずは両ブランドのホームページや、ラケットショップさんなどのホームページで情報を入手して、可能ならお近くのショップの試打ラケットなどで試打をしてから決めて欲しい。身近に持っている人がいたら、お願いして打たせてもらってもいいだろう。
ラケットというのは道具だ。人がいいと言っても、自分には合わないかもしれないし、ガットの種類や張り方でも印象が変わる。とにかく、一度自分自身で体験してみるのが一番だ。 |
依頼内容278:こんにちは。
僕はサーブ&ボレーヤーなんですが、
壁当てでのサーブ&ボレーの練習方法はありますか?
あと鍛えるといい場所はありますか?
(やっぱり足の速さと動体視力でしょうか?) |
| 愛知県のサンプラスさん |
報告278:サーブ&ボレーを壁打ちで練習……。まずサービスを打つ、どーんと跳ね返ってくるボールをファーストボレーして、ボレー・ボレーを壁とやる……。これ以上の方法は思いつかない。ファーストボレー(足元に返ってきたリターンをショートバウンド気味に打つことが多くなるはず)というのは非常に大切な技術なので、これを壁と練習できるのは大きいと思う。
足の速さと動体視力も大切だが、サーブ&ボレーヤーで重要なのは経験と勇気だ。どんな状態ならチャンスかという見極めと、どんなにパスを抜かれても出て行く勇気、そして意外かもしれないが、確実にコントロールするストローク力も大切だ。サーブ&ボレーヤーは熟成に時間がかかると言われるのはこのためで、サーブとボレーだけうまくてもアプローチショットがでたらめではダメだし、決め時を見誤ってしまうと相手のパスの格好の餌食になる。
サーブ&ボレーヤーを目指すなら、それなりの覚悟と勇気を持って頑張ってほしい。最初はコテコテのストローカーを相手にしたら、思うように勝てないかもしれないが、いつか勝てるようになる。勝つときは最高にカッコいいのだが、負けるときはカッコ悪いのもサーブ&ボレーの宿命。しかし、みんなそういう時代を経てサーブ&ボレーヤーになったのだ。頑張って欲しい。 |
| 依頼内容279:グロメットって何ですか? |
| 広島県のダンロップ好きさん |
| 報告279:グロメットというのは、一般的にはフレームの外側にある糸を通す穴のところに付けられている樹脂製のパーツのことで、元々は糸がフレームとこすれて切れたりしないようにするためのパーツだった。だった、というのは、今のラケットの多くはこの部分に着目して、様々な工夫がされてきているためだ。糸の振動を止めたり、逆に糸自体の動きをさまたげないようにしてみたりして実効フェイス面積を大きくしようと試みたり、メーカーにより、ラケットにより実に様々だ。糸の張り替えなどで傷むことがあり、フレームの寿命よりも早く寿命が来ることが多く、多くのメーカーではグロメットのみの交換にも応じていると思う。割れやヒビなどが出ていたらストリンガーさんに相談して交換してもらってもいいだろう。もうダメかな、と思っていたラケットでもそれで生き返ることがないわけではない。 |
| 依頼内容280:僕は、スライスサーブの逆回転のやつが出来るんですが、なんと言う名前なんですか? |
| 茨城県のウッキーさん |
報告280:一般的にはリバースと呼ばれる。右利きなら右投手のシュートのような軌道を描いて空中を飛び、バウンド後は右へ滑るはず。プロではあまり使われない種類のサービスだが、一般レベルのプレーヤーだとフラットを打っているつもりで知らず知らずに多用してしまっている場合もある。
自分で意識して打てているなら、曲がり具合や滑らせ具合などをコントロールしていけば右方向へのサービスのオプションにできるはずだ。 |
| 依頼内容281:四大大会が終わり、あとは最終戦、というように思っているのですが、マスターズカップについて疑問があります。去年はウインブルドン王者のイワニセビッチがワイルドカードで出場しましたが、今年は上位8名の中に四大大会王者のサンプラス、ヨハンソンが入っていません。このようなばあい最終戦に出場する選手はどうなるのですか? |
| 埼玉県の南太郎さん |
報告281:2002年10月21日発売の12月号のプレビューの中でも触れているのだが、この依頼はそれ以前にいただいたものなので、答えておこうと思う。
その前に男子の最終戦について、簡単に説明しておくと、その年の最後を飾るツアー最終戦は、ATPレースの上位8名によって争われる戦いで、まず、4名ずつの組に分かれて総当りの予選リーグを行ない、上位2名ずつ計4名が決勝トーナメントに進出。各組の1位と2位が準決勝を戦って、決勝という運びになる。決勝以外は3セットマッチで、決勝のみ5セットマッチ(全てタイブレ−ク制)だ。会場は2年前から毎年世界各地を転戦するというスタイルになって、2年前はポルトガルのリスボンでクエルテンが、昨年はオーストラリアのシドニーでヒューイットが勝った。今年は上海での開催だ。仮に予選から決勝まで全て無敗で優勝すると、ATPレースポイントで150ポイントが付くため、ATPレースでの最終順位が逆転する可能性もあるいわば「ボーナスステージ」ということもできる。また、全勝優勝と1敗以上している場合の優勝では賞金額にも差が付けられていて、普通の優勝だと70万ドル(約8400万円)が賞金だが、全勝優勝だとなんと152万ドル(約1億8240万円)の賞金になる。これはもちろんツアー最高額の賞金だ。昨年はヒューイットが全勝で優勝したため、150ポイントと最高賞金額をゲットして、年間チャンピオンに輝いている。
さて、本題に入る。 この大会の参加資格条件は実はいくつかある。まず、ATPレースの上位8位までであるということ。次にその年のグランドスラム大会の勝者であることだ。ただし、その年のグランドスラムの勝者であってもATPレースで21位以下だと出場権はない。つまり、まずATPレースで上位7位までに入っていれば確定で、8位〜20位までの間にグランドスラムの勝者がいる場合、その選手が入ることになる。今年の場合、8〜21位にサンプラスとヨハンソンの二人がいるが、複数居る場合はランキングの上位の選手に出場権がある、というわけだ。昨年のイバニセビッチは、上位8位ではなかったがウインブルドンの勝者で20位以内にいたため、出場選手中、ATPレースで上位8番目だったハースは補欠でシドニー入りしていたものの、イバニセビッチが出場したので大会を戦うことなくシドニーを後にしている(ちなみに、補欠でシドニー入りしていたハースにも応分の賞金は出る)。
大体において、グランドスラムの勝者が上位8位に入っていない、ということを想定していないので、やや複雑な感があるが、グランドスラムに勝っていればそれだけで200ポイント持っていることになり、他の大会には全く勝てていなくても、今年で言えば概ね30位前後には付けられる。出場大会数が1大会のみで、それがグランドスラムの優勝、ということはほとんど考えられないので、年間16〜18大会程度に出場していたとすれば、よほどのことがない限り20位以内には入れるはず。というわけで、8番目の枠は上位7位までに入れなかったグランドスラム勝者のための枠、と考えれば間違いではないだろう。
仮に、全てのグランドスラム勝者が7位までに入っている場合は素直に上位8位までの選手に出場権があるということになる。 ご理解いただけただろうか? |
| 依頼内容282:えー僕は、今ラケットを買い換えようとしているのですが、ヒュ−イットモデルのマッスルパワー1を買おうとしています。ですが、「重くて使いにくい」などあまり評価がよろしくないようで・・・。やはり使いにくいのでしょうか?ちなみに僕はまだ硬式テニスを始めてあまり時間がたっていなくコートで打ったことも2回くらいしかありません。練習はほぼ壁打ちです。 |
| 広島県のヒュ−イットになりたいさん |
報告282:いくつか申し上げておきたいのだが、「重い」、「使いにくい」というのは主観だ。ある人は重いと感じても、ある人には軽くなるかもしれない。例えば、横綱の貴乃花には50kgは軽いかもしれないが、タレントの坂本ちゃんに50kgは持てないかもしれない。「使いやすい」かどうかも、当然、人によるということ。ラケットは高価な買い物だけに評判は気になるとは思うが、できるだけ自分で試打する機会を作ったり、そういう機会があれば進んで参加するようにして、自分の感覚や判断を信用して欲しい。まだあまり経験がなくて、どれがよくて、どれがよくないかがわからない、ということもあるかもしれないが、それも自分の感覚を信頼してみて欲しい。
依頼者は若い男性。この時代だと「好きな選手が使っているから」という理由はラケットの選び方として、十分通用するやり方だと思う。もう少し年齢が行ってからの初心者の方だと、人によってはもう少し要素が増えるが、この年代だとその気になれば毎日でもプレーできるはず。練習によって身につく量も30代以上とは大違いだ。自分の好きな選手が使っているラケットで、一生懸命練習する。何の問題もない。
ただし、最終的には自分で打ってみて、その感触を確かめ、自分で判断してみてほしい。なんと言っても、ラケットを使うのは依頼者自身なのだから。 |
| 依頼内容283:バイブレーションストッパーっていつ作られたんですか。それとたいがい2つついているのですがかえたりする必要はあるんですか。教えて下さい。あまり意味の無い事を聞いてすみません。 |
| 広島県のヒュ-イットになりたいさん |
報告283:一見、意味がないことを調べるのが調査団の使命でもあるので、気にしなくていい。いや、意外な所に素朴な疑問があったと驚いている。実はこれは難しい課題だった。
バイブレーションストッパー。いわゆる振動止めだが、これの元祖はバボラ説やフィッシャー説、クナイスル説などがあって、実はハッキリしなかったのだが、この用具自体はラケットが木からグラファイト(炭素繊維)になってから登場したのは間違いないらしい。木製時代はラケットがしなやかで、面も小さかったため糸を起因とする振動を止める必要性は低かったのだが(この時代はグリップテープなどでフレームに起因する振動を止める用具などがあって、これらの元祖はバボラらしい)、ラケットが金属や炭素繊維になって硬くなって、面が大きくなると糸の振動が無視できなくなってきた。80年代の初め頃からラケットに振動止めの機能をうたったモデルが出始めてきている。その後、プロたちも使用をし始めると一気に普及し、一時はスポンジタイプが流行したこともあったが、現在の主流はラバー系素材のものが多いようだ。
2つ付いているのはプレー中に外れやすく、なくしてしまいやすいからだと思う。
交換する必要があるのかと言えば、ひびが入ったりしてうまくはまらなくなったりしたら、交換すればいいのだが、振動止めの目的は糸の振動を止めることで、糸にくっついていられる間は効果が出るし、輪ゴムタイプのものだと、切れるまで、結べなくなるまで使えるはずだ。 |
| 依頼内容284:はじめまして。選手のストリングスについてですが、結構ちょくちょくテンションを変えている選手が多いと聞きました。そういう情報は当然大会のストリンガーなどが詳しいと思うのですが、公開されているものなどはあるのでしょうか? 全米ストリンガー協会や、またはATPやWTAなどの公式サイトでは見ることが出来るのでしょうか? 参考にしたいと思っているのですが… |
| 海外のTennisFanさん |
報告284:選手によっても違うのだが、その日の体調や天候、気温、湿度などによって微調整するというケースは少なくないというし、複数のテンションで張り上げたラケットをコートに持ち込んで、試合の序盤と最後で替えるという話も聞いたことがある(最初は固めに張って飛ばないセッティングだが、疲れてくる終盤はゆるめの飛ぶセッティングの物を使うなど)。一方であくまでも常に一定を好むというタイプもいる。この辺りの情報は日々変わっているものなのだが、おっしゃるように大会のストリンガーさんや、選手の契約メーカーさんなどが最も情報を持っている。しかし、それも「○年の○○○大会の時点では…」というものだ。
したがって、データとしてまとまってサイトなどでアップされる例は少ないし、その情報も最新のものと同じかどうかも選手次第という側面が強い。全米ストリンガーズ協会の機関誌である「RACKET TECH」という雑誌にまとまって出たことが過去にはあったが、毎年恒例かは不明だし、サイトで閲覧できるかどうか…。しかし、最初に立ち返ってもう一度考えてみて欲しいのだが、参考にしたいというのは何を参考にしたいのだろうか? もし、ある選手のラケットの状態を再現したいというなら、テンションだけでなく、糸の種類と太さ、ラケットの種類や面の大きさ、グロメットの加工の有無、バランスウェイトの有無などなど、条件は多い。こうしたまとまったデータは稀に選手個人の公式ホームページなどでアップされることもなくはないので、根気良く探すか、近くで大会がある時にはストリンガーブースを訪ねて、ストリンガーさんたちが忙しくなさそうな時を見つけて話しかけるという手もある(くれぐれも仕事中に話しかけたりしないこと)。 |
| 依頼内容285:初めて、質問させて頂きます。毎月、楽しみにSMASHを購読させて頂いております。ところで、この前にテニスの本を買ったのですが、困ったことが起こってしまいました。それは、大体どのような技術解説でもトップスピンはインサイドアウトでスイングする。とあるのですが、なんとその本にはセミウエスタン以上の厚いグリップではトップスピンはアウトサイドインだ。(打点の高低に関わらず)とありました。そこで、プロの選手について調べてみたのですが、ジェームズ・ブレーク選手やスリシャパン選手等はアウトサイドイン気味なのですが、その他の選手(特に女子選手)でインサイドアウト気味にスイングしている選手が多いように思えます。一体、どうすれば良いのでしょうか。因みに、僕のグリップにセミウエスタン位です。御教授して頂ければ、幸甚です。宜しく御願い致します。 |
| 千葉県のどっちのスイング |
報告285:うーん、技術的な問題だと諸説があるのがむしろ正しいのだが……。内容からして恐らくフォアハンドでのことだと思うので、フォアとして説明していく。
まず想像して欲しい。テニスという競技は、野球などと違って色んな姿勢や体勢で、色んな位置のボールを、これまた色んな種類の球種にして返すという競技だ。ある場面ではインサイドアウトでも、ある場面ではアウトサイドイン、またまたある場面ではアウトサイドアウトというケースもあるだろう。
もちろんベースとなる打ち方はあるにせよ、出発点は「どういうボールを打ちたいか?」ということを忘れないで欲しい。セミウエスタン気味のグリップでトップスピンとなると、確かに現在のクレーコーター系の選手たちはアウトサイドインで外から一気に回してきてボールを点で捕らえつつ、ボールに回転を与える打ち方をする選手が多いのだが、一般プレーヤーだとこのやり方は筋力的に難しいので、インサイドアウトにしてしっかりとスイングに方向性を作ってコントロールしましょう、というケースもあるだろう。
どちらが正しいという性質のものではない。野球文化の浸透したわが国の場合、テニスでも「フォームを固める」などという言い方をしている人もいるが、テニスの場合、固めていいフォームはサービスだけだという説が強い。様々な状況の考えられるストローク系でフォームを固めてしまうと柔軟性が失われるだけでなく、ヒューイット並の足の速さがあって、毎回ボールに対して追いついてしっかり構えられないと同じ形で常に打ち切ることなどできないからだ。
このコーナーで技術的な問題に関する依頼を受けた時には繰り返し言っているのだが、とにかく難しく考えないこと。テニスの技術というものは本来、飛んでくるボールを打ち返すという非常に単純なものの合成でしかなく、複雑に考えようと思えばいくらでも複雑化できるが、それが実際のプレーにどれだけ役立つかと言えば、正直疑問なことの方が多いのだ。研究家として理論を極めたいというなら別だが、自分でプレーする上で、というのならできるだけ単純化して考えた方がいい。また、個人差も少なくないものなので、自分が打っていて一番やりやすく、しかもボールに威力もコントロールもつくというのが、その人にとってのベースの打ち方になるはずだ。オープン系のスタンスで厚めのグリップを使い、身体の軸を意識した回転系のスイングをしているなら自然とアウトサイドインの方が打ちやすいだろうし、スクエアからクローズド気味で薄めのグリップの人なら後ろから前の動作が強調されたインサイドアウトに自然となっているはずだ。この逆をやろうとすれば打ちにくくなるはずだし、今、その打ち方でいい感じに打てているのなら何の問題もない。逆に「こういうボールの時には、足はこうして、スイングはこうで……」などと考えながら打っていてはボールに間に合わない。そのときは「テイクバックが遅いといわれます」などと悩むかもしれないが、原因となるのは技術ではなく、「考えすぎ」ということの方が実際多いのではないかと思う。まず、飛んでくるボールを思い切り叩くこと。かのビル・チルデンは「フォームなどというものはボールに集中していれば、自然とその形になっているものだ」と言い残している。至言だと思う。 |
| 依頼内容286:ぼくは中2のテニス部なんですけれど、スマッシュをいつも参考にしながら練習に励んでいます。部活は50人という大人数でコートが一面、たまに市営コートが二面使えるという状況なのですが人数が多すぎて練習という練習ができません。大人数でも効果のある練習方法があれば教えてください。 |
| 東京都の虎鉄さん |
報告286:難しい問題だ。基本的には球出しを中心にするしかないとは思うが、この「効果のある」というのが難しい。ボールがどこに行くかわからないという人と、選手レベルの人とが一緒では両方の人が「効果のある」練習というのはオンコートではとても難しいはずだ。
まず、仕切る部長さんが全体の様子をしっかりと把握して、適切にグループを入れ替えたり、練習メニューを考えていく必要があるだろう。
最も簡単なのは50人の部員をレベル別に何クラスかに分けて、分割してコートを使用するという方法だが、時間的にはどうしてもオンコートが短くなってしまう。しかし、コートに上がれない間は基礎体力系の練習をしていれば、予想以上の効果はあると思う。ただコートが空くのを待っていないで、持ち時間以外は走ったり、腕立てをしたり、素振りでもいいだろうし、ボレーボレーをしていてもいい。とにかく、「遊んでいる時間」を作らないことだ。
だが、しっかりしている選手というのは、人から言われなくても無駄に時間を使うようなことはしていないものだ。
例えば、月曜日はコート使用時間を分割したメニューにして、火曜日はコートそのものを小さく分割して小技系の練習に、水曜日は体力系の球出し練習を、木曜日はまた小技に戻し、金曜日に時間分割して試合系でもいい。剣道部などの格技系の運動部の場合、勝ち抜きの試合練習をひたすら続ける場合もある。勝っている間はずっとコートに立てるが、負けたら交代という制度で、緊張感も保てるし、悪い方法ではないと思う。
虎鉄さんの部活動の全体のレベルと目指している目標、そして、部員たちのレベル構成などを十分に考えて、顧問の先生とも相談してみて欲しい。公営コートの場合は学校の部活動には優先的に貸してくれるなどの制度がある場合もある。試合が近くなったら、レギュラー組は特にオンコートで練習したいだろうから、工場や役所関係の建物など、平日の昼間だと意外なところに空いたコートがあるものなので、顧問の先生とそういった場所の使用も視野に入れながら相談してみて欲しい。または、いっそ他校との練習試合を毎週組むという手もある。 |
| 依頼内容287:先日のタイガー・ウッズのアピアランスフィーが2億円を超えるという記事を読み、プロテニスはどうなのかなと気になりました。男子プロの国際大会(グランドスラム、マスターズシリーズなど)では選手には移動、宿泊、出場などにアピアランスフィーは支払われているのでしょうか。PGAなどと比べて試合賞金の額が低いので、プロテニスの場合はアピアランスフィーも低いのかなと気になりました。どのくらいのランクの選手におよそいくら位支払われているのか、解りましたら教えて下さい。 |
| 大阪府のグリーンヒルさん |
報告287:グリーンヒルさんは依頼以外にも感想など色々と書いていただいた。我々がこれからも頑張って調査を続けていくためには、大変励みになるお言葉をたくさんいただいた。本当にありがとうございます。
さて、男子の場合、制度としてのアピアランスフィーはないことになっている。女子の場合はゴールドエグザンプト・プレーヤー(毎年の全米終了時点で上位16位までと、世界のトーナメントディレクターが選ぶスター選手4名で構成されるツアーお墨付きの「スター選手」。以下GE)とシルバー・エグザンプトプレーヤー(21〜50位までの選手)などの場合、過去2年出場していなかった大会にはなるべく出ることや、年初に自分のスケジュールを提出しなければならないなどの義務はあるものの、大会に出場するだけで貰えるフィーが制度化されている(02年の場合、例えばティア1では賞金総額の内、14万5千ドルをGE選手用に確保しておかねばならず、実際に出場したGE選手で頭割りにされる)。
テニスの場合、移動や宿泊などの世話を大会がする、というのはホスピタリティと呼ばれる役割になり、チャレンジャーレベル(ツアーの一歩手前のクラス)だと、賞金の中に含まれて、例えば賞金総額が2万5千ドル+Hと書かれていたら、このHはホスピタリティの略でホテル代は無料という意味。賞金と同じように考えられて、普通の2万5千ドルの大会より少し格が高くなる。
シード選手だと優遇されたり(有名なのはウインブルドンの「シード選手用控え室」の存在。ここにはノーシード選手は入れない。また、他の大会でも会場とホテルの行き帰りの送迎がバスか、ハイヤーか、ぐらいの差として表面化する)はするが、表立って「アピアランスマネー」は存在しないことになっている。もちろん宿泊代の割引はあっても無料にはなっていないはずだし、飛行機代だって航空会社と何らかの契約でもしていなければきちんと料金を支払っているはずだ。
そもそも、ゴルフと違ってトーナメント方式のテニスの場合、せっかく大金を支払って「来ていただいても」、1回戦で負けてしまったら、あまり意味がないお金の使い方になってしまうという面も大きいのだろう。 |
| 依頼内容288:はじめまして。さっそく質問なんですが一月号のスマッシュの64ページで小野田倫久プロが使ってるラケットが何か知りたいんです。色々調べたんですが分からなかったので教えてくださいい。お願いします。 |
| 東京都のテニスマンさん |
報告288:ヨネックスのRDTi50というモデル、のはずだ。
これ以上のことは調査団からは言えない。どうかヨネックスさんに聞いてみて欲しい。 |
| 依頼内容289:フラットサーブを早くしたいんですけどどうすればはやくなるでしょうか? あとスライスサーブで回転をおおくするにはどうすればいいんでしょうか? |
| 東京都の虎鉄さん |
報告289:フラットサービスを速くするのも、スライスの回転を多くするのも、どちらも答えは同じだ。スイングスピードを上げることだ。
できる限りスイングスピードを速くしてボールを打つために、全ての選手が日々努力している。ここで課題になるのは速くしたスイングが「目一杯」で、安定しないのでは意味がないので、速い状態が「普通」になることになる。そしてさらに上を目指すということになる。正直に言って終わりのない道だ。
いや、もし、技術ページ的なアドバイスを期待しているのだとすれば、フラットなら打点を前にしてみるとか(体重が乗せやすくなる分、スピードは上がるはず。ただし、闇雲に前にしすぎると、ネットミスや、フットフォールトの原因になるので注意)、スライスならトスをより右に上げて打つなどがあるのだろうが、ここでは根本的なことを話題にしたい。プロと一般プレーヤーの最大の違いはこのスイングスピードの差であり、この差はほとんど別の競技と言った方が適当なほどかけ離れている。
虎鉄さんがもし、「もっと手っ取り早く何か方法はないのかな?」と考えてしまったとしたら、これはいけない。虎鉄さんはまだ若い。いい年をしたプレーヤーなら「時間も体力もない」と言えるかもしれないが、虎鉄さんはまだまだ根本的な解決を図れる年齢だ。今は小手先のコツのようなものではなく、根本的な解決方法で事に当たって欲しい。そうやって練習を繰り返す内に、きっと自分なりのコツらしきものも見つかるはずだと思うからだ。 |
依頼内容290:初投稿です。1)前から疑問に思っていたのですが、ミックスダブルスの成績っていうのはランキングに影響あるのでしょうか?
2)僕は将来テニスに関わる仕事がしたいと考えていて、テニスの専門誌の記者または編集者になるために何を勉強しとくべきなのか、またテニス雑誌の仕事をやっていてのメリット、デメリットetcを調査団の方々の経験等から教えていただけないでしょうか? |
| 群馬県の群馬のフィリポーシスさん |
報告290:まず1)に関して。
まず、プロで、ミックスダブルスの存在するトーナメントというのはGS以外にほとんど存在しないし、実際には男女同時開催の大会というのも、それほど多いわけではなく、さらに言えば、男女のテニスはATPとWTAという組織が統括する別の競技だ。……という事実が物語るように、ランキングには一切関係ない。選手からすれば、ほとんどエキジビション感覚と言った方がいい。
2)に関して。
将来テニスに関わる仕事に就きたいとお考えなら、テニス専門誌の記者または編集者はあまりお勧めできない……。いや、依頼者がどうしてもとおっしゃるなら止めはしないが…。
メリットは…。自分の担当する大会であれば平日でも朝から晩まで試合を見ることはできるし、記者として選手に話を聞いたりする必要があるので、直接会えもすれば話もできる。これらはファンの立場からはすべて「メリット」に感じることかもしれない。確かに駆け出しの頃はこの世界に入ってきた誰もがそう感じているものだと思う。実際、それを楽しいと思えなければこの仕事は持たない。
だが、ただ楽しいだけでなく、この仕事には「会場に見に来られなかったファンに、その大会の模様をお伝えし、楽しさを共有化する」という大事な使命があることに気づき始めると、ただ楽しいだけではなくなる。中堅どころになって来ると、大会の会場で「たまには仕事以外で、心底楽しいだけでテニスが見てみたい」とかつぶやくようになるものだ(ベテランだとそういうのを超越して、元に戻る傾向があるようで、実に楽しそうな人も中にはいる)。
いや、ただで一日中テニスが見られて、選手とも話ができて、という自体を心底喜んでいる人もいる。「なんて幸せなんでしょうね」と調査団にも目を輝かせて語るメンバーはいる。しかし、どうしても考えてしまう。我々がお届けする記事で、場合によっては選手の将来を左右しかねないこともある。それを自覚しはじめると「楽しい」だけでは済まなくなるのだ。
また、選手と会えるからと言って、サインや一緒に写真を撮るなどは暗黙の了解としてできないものだし、メディアと選手というのは、近そうに見えて実はキチッと一線を引かれているものだ。そうでなければ「ジャーナリスト」とは言えない(ちなみに、退職時や担当を離れる時にだけは暗黙の了解として許されるというムードもある)。選手もファンにはニコニコしていても、記者には冷たいことも多いし、見たくもない場面や噂を耳にすることだって少なくはない。ファンだった方が楽しかった、と感じる瞬間は結構多いと思う。
依頼者が将来テニス記者になる頃の状況がどうなっているかはわからないが、現状では、専門誌のテニス記者の仕事は大会取材だけではない。技術物や、グッズ紹介、タイアップ広告の取材から作成に至るまで、実に数多くの仕事が、一人ひとりに課せられている。出版界でもちょっと異常ではなかろうか、という仕事量だ。そのため、「自分の担当ではない大会だと、意外に見にいけない」というのも事実だ。
また、これはテニス限らず、マスコミ一般に言えることだが、土日にはイベント取材が入りやすいため、土日がまるまる潰れて丸1カ月以上休日がないなんていうのはザラだし、スマッシュ編集部の場合、夏に夏休みを取ったのは1人だけで、後は10月とか11月、中には師走を迎えても尚、夏休みを取っていないのまでいる。仕事の性質上、自分が抱えた仕事の場合、誰かに手伝ってもらえるわけではないので、終わるまでが仕事。定時などというものはなく、アフター5だとか、そういったものにも縁がなくなると思っていただきたい。しかも、大手でなければ、決して給料がいいわけではないし、将来の保障もなければ、潰しも案外効かないのがこの職種だ。好きでなければできないが、好きなだけでは絶対に続けられない。そういう覚悟があるなら、いつでもウェルカムだ。
勉強しておいて欲しいのは、最低限以上の日本語ができることと(敬語の使い方や、社会常識は当たり前なので敢えて書かない)、できれば外国語(会話と読解)。大学は出ていた方が履歴書上有利だが、別に大学卒でなければできないなどということは何もない。後はチャンスと運とめぐり合わせだ。(現状では新卒の採用はありません)
頑張ってみて欲しい。いつか一緒に働けたらいいね。
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| 依頼内容291:テニスのカウントを、0,15,30,40と数えるのはなんでですか? |
| 広島県のヒューイットになりたいさん |
| 報告291:はるか昔に一度答えているが、改めてお答えしておこう。実に様々な説があるが、確たる定説はなく、諸説ぷんぷんとしている。とはいえ、時計の一回りというのが最も有力らしい。確かに、昔は0,15,30,45と数えていたらしいのだが、45(フォーティー・ファイブ)はどうにも語呂がよろしくないとのことで(数え方自体には諸説あっても、これは全ての説で共通しているのが不思議だが…)、40になったとされている。 |
| 依頼内容292:先月号のスマッシュの中でインパクトはプロ・アマ問わず1000分の4秒と書いてありました。いったいそんな短い時間の中で何が起こっているのですか?たとえばスピンやスライスなどの回転がかかるのはその短い時間にラケットがどれくらい動いたからなのですか? |
| 千葉県のモニカ・グラフさん |
報告292:ラケットだと思うから悩むが、回転をかけるのは面の上でボールを転がすからではない。例えば公式野球の打撃では、固いバットとボールの衝突現象で、打撃面はイメージ上も点に近いが、バットとボールの衝突で場合によっては大変な回転がかかる。これと同じだ。飛んでくるボール自体がすでにエネルギーを持っていて、スイングしていくラケットもエネルギーをもっているということをまずイメージして欲しい。物同士の衝突では、衝突角度が0度同士で一致しない限り、どちらかの方向へのエネルギーが生まれて分散し、球技の場合にはそれが主に回転に変換されると考えて欲しい(音と熱にも変換される)。つまり、インパクト時ではなく、当たるまでのボールとラケットのスイング軌道で回転は決定されてしまうのだ。この辺は高校の物理レベルの話なので、もう一度本棚から物理の教科書を持ち出すなり、高校時代は文系クラスで物理を取っていなかったのなら、本屋さんで物理の教科書を買ってきて読んでみると、高校時代には気づかなかった色々なことが、テニスに置き換えられてきっと面白く物理が勉強できるような気がする。つまり、インパクトの瞬間という短い時間に何かが起きているのではなく、ほとんど全てはそれ以前に終わっていると考えて欲しい。よくテニスコーチが「インパクトで調節できるなんて思わないで、大事なのはスイング全体だよ」と言うのは、彼らはこれを理論と体験で知っているからで、上級者でも、決してあの短時間に何かを操作できているというわけではないのだ。
もちろん、テニスの場合にはボールもやわらかく、ガットもたわむので、野球のバットとボールよりは厳密性が下がるにせよ、理屈は同じなのだ。ガットをやわらかくしていると、スピンがかかりやすいように感じたり、ラケット面でボールを転がしたようなイメージが持てるのは事実だが、これは1.やわらかいガット面によってボールが減速されることで接触時間が伸びる、2.スイングが前に向かっている場合、伸びた接触時間分だけ回転させたい方向 (トップスピンなら下から上) へラケットとボールを余計に操れるような感覚が伴うため、3.人間の感覚というのは、実際にはそれほど長い時間でなくも意外に敏感に反応して、0.01秒の違いでも場合によっては長く感じられるため。といった原因などが考えられる。ま、確かに、サンプラス・レベルになると、あの瞬間でも何かできてそうなムードはあるが、実際はどうなのだろう? これは彼に聞いてもわからないだろうし、解析方法とその解釈でいくらでも学説を導き出せそうな気がする。
いや、知恵熱が出そうなので、これ以上はやめておくが、テニスは難しく考えようとすれば、このようにいくらでも難しくできる。しかしもう少しシンプルに考えた方がやるにせよ、見るにせよきっと楽しいと思うのだが……。 |
依頼内容293:こんにちは。テニス好きの新婚夫婦よりお願いです。
2003年2月7-16日の間にフランス&イタリアへ新婚旅行を計画中です。この期間中にフランスかイタリアで行われるテニスの大会があったら現地で観戦したいと思っています。どうか情報を提供してください。自力で調べたところでは今年はマルセイユで2月に大会があったようなのですが.....よろしくお願いします! |
| 北海道のtommyさん |
報告293:なんともうらやましい……。少しうらやましすぎるので本当は教えたくないのだが、調べてみた。
その時期でフランスとイタリアだと、男子のATPツアーだと「OPEN13」という大会がマルセイユで2/10から開催される予定が発表されていて、女子だと2/3からの1週間にパリでフランス・ガスオープンという大会がやっているはずだ。
WTAとATPのホームページ(ATPはwww.atptennis.com、WTAはwww.wtatour.com)に詳しい情報が出ているはずなので合わせてチェックして欲しい(もちろん、きっちり探せば、この2つの大会のオフィシャルホームページまで辿り着けるはずだ)。
ちなみにチケットは出発前に旅行会社さんと相談して事前に入手方法を確定しておかれることを、新婚旅行であれば特に強くお勧めする。恐らく当日券も出てはいると思うが、慣れない国で、当日券を購入するのは極めて難しいと思われるからだ。Tommyさんか旦那さんがフランス語に堪能であればまだいいのだが、フランスの国情を考えると、恐らくチケットの窓口レベルでは英語はほとんど通じないはずだ。「何よ、頼りにならないわね」、「なんだよ君が当日券があるって言ったんじゃないか」などと、喧嘩になってしまったのでは最悪だ。それに、この時期のパリはまだひじょーに寒い。そんな寒空で喧嘩になんかなったらそれこそ一大事だ。
また、現地へのアクセス方法なども最新情報をきちっと調べておいて欲しい(会場などが前年とは変更される場合もあるため)。フランスのテニスの観客のプレーに対する要求度は高く、日本では体験できないテニス観戦になると思う(何しろつまんないと思ったら黙ってないでつまんないと騒ぐし、とにかく長く続くラリーが大好きでサンプラスやヘンマンのようなタイプは人気が薄めなのだ)とにかく、楽しい思い出になることをお祈りいたします。 |
| 依頼内容294:私は大阪在住の16歳の女です。私は草トーナメントに出て1回戦を勝てるぐらいのレベルになりたいんです。そこでお聞きしたいのは、どれくらいの力をつけたら、草トーナメントの1回戦に勝てるのでしょうか? 私のレベルはまだ初中級です。週2回の今のスクールでは物足りなくなってきたのです。最初は、趣味でやっていたんですけどだんだん夢中になっていき、今では物足りなくなってしまいました。現在通っているところは、トレーナーにジーパンという格好でテニスをしてる子もいるんですよ。やっぱりテニスをやっているからには、もっと強くなりたいという気持ちがだんだん強くなっていって。試合にも出たくなってきたのですがまだ自分には無理かと・・。どれくらいの力をつけたら試合に勝てるようになるのでしょうか? |
| 大阪府のみかんさん |
報告294:とてもやる気に溢れた依頼者とお見受けした。依頼文の中に一部、みかんさんの今後や、周囲の方々にとってやや具体的で、後で差し障りがありそうな部分があったので、少し書き換えたことをまずはお断りしたい。
さて、なんともお答えしにくいことがいくつかある。というのは、「草トーナメント」と一口に言っても、実に多くのレベルが存在し、参加者の方々のバラエティも様々だからだ。特に種目を指定されていないが、依頼文から察してシングルスのような感じを受ける。キャリアは10ヶ月で、今までは週2回ということだと、現状ではほぼ一通りのショットが「打てるようになった」という頃かな、と想像している。
さて、試合に勝てるにはどれぐらいの実力が必要なのか? という依頼だが、実に日本的な考え方がベースにあると思われる。日本だと、傍から見ているとかなり上手な人でも、練習には熱心でも、試合には出たがらないという人がいる。「いや、私なんてまだまだ」ということかもしれないし、「勝負ごとでテニスをしたくない」ということなのかもしれない。実際、試合会場ではサービスが下からでないと入らないような人はほぼいないし、もし、いたとすれば「何、あの人? せめて上からサービスを打てるようになってから試合に出て欲しいわよね」などというムードに支配されるだろう。
しかし、コートや大会が少ない日本と外国では事情が違うと言われてしまうかもしれないが、アメリカやヨーロッパでは、「まず試合が先」だ。まず試合に出る。そこそこ打てるようになったらどんどん試合に出ることが最優先されている。練習は練習でしかなく、試合については試合でしか学べないことがある、というスタンスが、むしろ世界標準なのだ。試合に出て、腕が足りなければ負ける。そして、自分にどこが足りなかったのかは試合でしかわからない、そして練習してまた試合に出るの繰り返しでみんな強くなる、というのが考え方のベースにはある。テニスに関してあくまでも「ゲーム」という意識が根底にあるからだろう。日本の場合、テニスを「習う」、そこそこできるようになる、そしてその発表会が試合、で、そこで実力が出せないと悩む。そんなムードではなかろうか? もし、みかんさんにその覚悟があり、周囲の目に負けない、という気持ちがあれば、どんどん試合に出てみるのも手ではある。正直、最初は勝てないかもしれない。しかし、どうすれば勝てるのか? というのは試合の中でしか実感できないとも思う。どうすれば、と悩むより、一度出てみることをお勧めしたい。 |
| 依頼内容295:最近気になっているのですがテニスに役に立つスポーツはあるんですか?自分は1年ちょい野球をやっていました。それでよく聞くのがピッチャーの投げるときの動作がサーブのときに役立つと聞いたことがあります。そのほかテニスに役立つことはありますか?(野球において) |
| 山口県のグゥさん |
報告295:テニスに役立つスポーツ? うーん、全てのスポーツがそうだと言えるのではなかろうか。実際、スポーツで世界一流と呼ばれる選手たちの場合、小さな頃から一つのスポーツしかしていなかった、という方が少ないといわれるほどだ。
テニスにおいても元々サッカー選手を目指していたというクエルテンやフェレーロ、マリッセ、オージーボールの選手になりたかったヒューイット、バスケが好きなサンプラス、ボクサーの父親に滅茶苦茶な英才教育をされていたと言われるアガシ、スキーでも有望視されていた過去のあるハンチュコワや、乗馬が趣味のヒンギスなど、数え上げればキリがない。要は本人の感性がどう働くか、プレースタイルや体格、筋力の特徴などで様々なスポーツに有効成分が含まれていると考えた方がいいだろう。
さて、野球の場合、投手の投球動作とサービスが似ているという説もあるが、テニス界ではむしろ遠投とサービスの方が近いと言われている。野球の投球動作というのは厳密に言うと違うのだが、動作としては上から下に投げ下ろす、ボールを押さえ込む投げ方なので、そのままやっていてもサービスに結び付けにくいからだ。
他に野球とテニスとなると、スプリットステップがあげられるだろう。内野手の場合、鋭いゴロに反応するために、テニスで言うところのスプリットステップを必ずやっているはずだ。
他には体幹をひねって戻す動作はバッティングに限らず、投球動作の中でかならず行なっていたはずだし、下半身からスタートして、肩、ヒジ、手首と力を伝達させてボールにパワーを加えるという運動連鎖は、野球の方が道具を使わない分だけシビアに問われていたはず。グゥさんがどんな野球の選手で、どのポジションだったかはわからないが、他にも色々とあるだろう。グゥさんの日常の中で、「おっ、これは?」というものがあったすれば、それだ、というのが調査団の回答だ。 |
| 依頼内容296:今晩は。テニス暦7年の♂・30歳です。テニスを始めた時からバックは両手で打っていたのですが、なかなかバックが安定しません。対外試合に出ると(特にシングルス)バックに球を集められて自滅してしまいます。で新境地開拓ということで、片手バックも打てるようになりたいのですが何か効果的な練習方法などはないものでしょうか?ちなみにリターンや追い込まれた時はインチキスライスで逃げています・・ |
| 山梨県のたかちゃんさん |
報告296:バックの片手打ちか……。我流で身に付けてしまう人もいないわけではないのだが、両手打ちに比べてヒジなどへの負担が大きいものなので、可能であれば、スクールに通われて一通り教わった方がいいと思う。常識的なラインとしてまずはそこからお勧めしなければなるまい。
まず、片手バックの特徴を押さえておくと、1)両手打ちより自在性は高いが、強打できるゾーンは狭い。2)両手打ちより打点が前であり、これより食い込まれたり、逆に遠すぎたりしてもごまかしはきかない。これはフィリポーシスでも同じこと。
片手打ちにし始めた当初に一番間違いやすいのは「当てることに一生懸命になりすぎて、振り切れないこと」というのが多いという。最初はアウトでもホームランでもいいので、とにかく最後までラケットを思い切って振り切ることが意外にもコツと言われる。案外簡単なことだが、最後まで振り切れている人というのは実はそう多くはない。とにかく一度振り切ってボールを叩く感覚を味わってみて欲しい。
また、これは両手打ちでも同じだが、スイングにリラクゼーションがないと、スイングそのものがガチガチで不自然になりやすい。プロの連続写真などを見てもらうとわかるのだが、テイクバック時にはラケットを軽くしか握っていないと思う。これは、あの時点ではまだ下半身かせいぜい肩にパワーが必要なので、必要のない手には力が入っていないという意味だ。そしてスイングが前に向かうに従って力がヒジ、手首と順に伝わって、インパクト時に一瞬だけラケットを握って面を作る、そしてその後はもう脱力で自然とフォロースルーが抜かれるというイメージなのだ。目的はボールを叩くということという原点に一度帰ってみて欲しい。コントロールしようと思うとどこかに無理な力が入って不安定になるが、ただ叩く、それこそフトンでも叩くようにただ叩くという原点に戻ってみて欲しいのだ。ショットが不安定になる原因は、「余分な力」であって、これさえなくなれば両手で打っても十分にいいボールが打てるようになると思うのだが……。
最後に付け足すが、複数のコーチや元選手たちが「ミニテニス」の効用について語っている。曰く、「ミニテニスでできない球種はできない球種と考えていい」とのこと。サービスライン付近に立ってたくさんミニテニスをしてみて欲しい。意外に多くのショットに難しいのがあるのではなかろうか? ゆっくり打って短い距離でコントロールする。実は、全てのトーナメントプロが、必ず試合前にやっているのはこのミニテニスなのだ。どんな選手でも、そうヒューイットでも、何か自分に疑問点がある時には、このミニテニスでその日の状態を把握してからコートに入ってくるという。何かの参考になれば幸いだ。
くれぐれも無茶だけはしないよう、ヒジを大切に考えて欲しい。やっぱり一度スクールで教わるのが結局一番早いという気もする。 |
依頼内容297:私はロディックの大ファンです。かっこいいし、性格もよさそうだし…。
でも、なんといってもあのプレイが一番好きです!強いストロークにとっても早いサーブ!見ててとてもおもしろいです。質問なんですが
1 ロディックのポスターってどこのサイトで売ってますか?
2 ロディックの公式サイトは英語でなかなか訳せません><どこか日本語でいっぱい情報の載っているサイトありませんか? |
| 神奈川県のタイさん |
報告297:ロディックはアメリカで非常に人気がある。日本で「彼は人気があるよ」と聞かされて想像した場合の150倍は人気があると思って欲しい。
ポスターだが、国内で販売用のポスタ−を発行している会社はないので、まずはamazon.comなどの書籍販売系のホームページで検索してみると、場合によっては何かがヒットするかもしれない。もしくは、バボラのラケット用のポスターには登場しているので、近くのテニスショップに行って『販売促進用のポスターを使わなくなったら分けてください』、とお願いしてみるのも手ではある。ちなみに本誌でも以前ポスターを付録に付けたこともあるし、今後も予定がないわけではないので、本誌を中心に(一応、あくまでもこのスタンスでいきたい)各テニス誌の付録をチェックし続けるというのも手だ。
2.日本語でいっぱい…。現役の学生・生徒の皆様には英語のサイトで見ることも勉強になっていいと思うのだが、日本語でいっぱいの情報というのは難しいと思う。一番カンタンなのは日本のバボラのサイトだが、これでは満足できないというのなら、日本語でロディックと入力して検索エンジンで探す方法しかないだろう。
しかし、彼の公式サイト以上の情報はないと思う。ここは頑張って英語に磨きをかけるのも手だと思う。はっきり言っておくと、将来、英語が得意で損をするということはまずあり得ない。学校時代にもっと真面目に勉強しとけばよかったなぁ、と大人になってから強く思うのは英語と国語だと思う。 |
| 依頼内容298:メンタル面はどうやったら鍛えることができるのですか? |
| 広島県の試合に勝てない高1さん |
報告298:ペンネームからお察しすると、メンタルが原因で試合に勝てないと思っておられるようだが、実際はどうだろう?
本当にメンタルを鍛えたいというのなら、専門家の指導の下で、個人個人にあった方法で鍛えないと効果は少ない。メンタルほど個人差のあるものはなく、最も効果的にというのを期待するのなら、専門家の指導が欠かせない。
とはいえ一般論はもちろんある。時折雑誌の特集などでも掲載しているし、現在スマッシュ本誌でも連載中なので、参考にしてみて欲しい。
試合におけるメンタルを鍛えたいなら、練習よりも試合に出るのが早いと思う。場数を踏んで、経験を積む。勝敗はともかく、試合でしか経験できないことは実に多いのだ。チャンスがあればどんどん試合に出てみて欲しい。そして、「自分がどんな選手なのか」について深く自覚することが全てのスタートになる。技術でもメンタルでもまず、自分を知らなければどんな対策も立てようがないからだ。 |
| 依頼内容299:こんにちは。いつもスマッシュを楽しく読ませてもっらています。フォアハンドで質問なんですが、部活の先輩に速いけど球が軽いとか球が伸びないとよく言われます。よく雑誌とかに書いてある重い球、伸びのある球とはどういう打ち方をすればそういう球が打てるのでしょうか?教えてください。ちなみに私は、フラットドライブ系の球を打ちます。 |
| 東京都の万札さん |
報告299:依頼者のボールを見たことがないので何とも言えないのだが、フラットドライブを打っているつもりで、「速いけど伸びがない」と言われるのだとすれば問題だ。正直に言って原因がわからないからだ。スピンがかかっていれば、フラット系でもバウンド後に伸びる挙動を示すはずだし、物理的には速いのにボールが軽い感覚になるというのは考えにくい。通常、スピンをかけすぎてスピ−ドがなく、伸びがないというのが普通で、もっとフラット気味にしてスピ−ドとのバランスを上げる、というのが伸びを出すための対策とされるからだ。
ボールの重さというのは物理的にはスピードに全ての原因を求めることができる。スピードが速ければボールが持つ運動エネルギーが大きくなるので、その分が重さとして現れるからだ。野球の世界でもボールの重い軽いは言われるが、この場合、手元で変化することが原因ではないかと言われている。つまり、打つ人が認識した軌道とは微妙に違う軌道を描くボールが原因で、プロ野球の場合、打者は自分から5〜6m前ほどでスイングを開始するため、それ以後に予測と違う変化をする場合、打者は芯を外されやすくなるために「重い」と感じるという意味だ。しかし、野球の世界では「天性」に近いものと言われ、軽いボールの投手は引退するまでそのままということが少なくない。今ではバラエティで競馬の予想に忙しいE投手の現役時代は150キロを超える剛速球を投げていたが、球質は軽いといわれていたし、今の松坂も同じだ。
テニスの場合も「速くても素直なボール」だと軽いと思われる可能性は高い。ある程度以上のスピードを持ち、スピンがかかっていれば、着地後に上に伸びるような挙動をボールは示すはず。この程度が相手の予測を上回っていれば、ボールは相手にとって打ちにくくなる分「重く」なるはずだし、ボールも「伸びて」いくはずだ。依頼者のボールはまだその段階ではないのかもしれない。最大の問題は自分のボールは自分で打てないのでなかなか実感できないということだが、もう一度、白紙の状態から自分自身の状態を再点検してみて欲しい。 |
| 依頼内容300:初めまして、僕は前までソフトテニス部に入っていました。その経験を生かして硬式テニスをこれから始めようと思いますそこで質問です。ソフトテニスのバックハンドはウエスタンですが、硬式のバックハンドは別のグリップでやるとききました。でも硬式やるときにウエスタンでやったらすごいいい球が打てました。なぜ硬式のバックハンドでウエスタンがあまり使われないのですか? |
| 東京都のY.Hさん |
報告300:まず、硬式のバックは別のグリップで……というところから言っておきたいのだが、そんな決まりはない。ウエスタンでもその選手がそれで一番いいボールが打てて、威力もあり、身体に無理も感じないというのなら、全然OKなのだ。大体において、テニスには「こうしなければいけない」ということはほとんどない。極論だが、しっかりと足を使って打点に入っていけるという前提があれば、軟式と同じく、片面打ちのフォア・バックでも問題はない。それを否定したい人も数多くいるだろうが、いきなり「ダメ、直して」というのはいただけない考え方だ。グリップや打ち方というのは、プレーしながら自分で変だ、打ちにくいとなれば、自然と直っていくもので、最初から「やり直し」という形にしたのでは逆に時間もかかるし、せっかくの経験が生かせない。クエルテンを見て欲しい。彼はウエスタンというほど厚くはないが、かなり厚いグリップでバックを打っている。彼のフォームは独特という側面が強いのは事実だが、現実として彼が存在し、しかも全仏を3回も勝ち、ハードコートで戦われた00年の最終戦でサンプラスやアガシも破って世界一になっている。「厚いグリップだと低い打点が……」と言う人もいるだろうが、低くならないように足で動けばいいことでもあるし、低いボールの時にはグリップチェンジをして打てばすむこと。ベースがウエスタンでいけないなどという合理的な理由はどこにもない。大体、一般プレ−ヤ−がそんなことに血道を上げて議論の対象にしているのは、世界でも日本ぐらいのものだ。周りからは「何か変な打ち方」と言われるかもしれないが、言わせておけばいいのだ。Y.Hさんがそれで強いボールを打てて、試合に勝てるのならそれがY.Hさんにとっては「正しい」のだ。
テニスの目的について、日本では長い間、世界とズレがある部分として、「勝敗」がある。世界標準の考え方として、建前はともかく、テニスの最終目的は「勝つこと」以外にはない。あくまでも「勝負事」なのだ。「習い事」意識の先行した日本では「試合での強さ」よりも「形の美しさ」、「精神の清らかさ」が最重視される傾向が強い(後者はある意味大切なことなので、否定はしない)。「初級クラスから中級クラスに上がったんです!」と喜ぶのはいいが、問題は「じゃあ、もう初級クラスの人には100%勝てる」ということにはなっていないはず。世界標準の常識の中で生きている外国人が聞いたら、「初級から中級に上ったというのはランキングでのこと?」と考えるだろう。世界標準におけるテニスの尺度は、うまさではなく、あくまでも強さだからだ。
伝統的な問題もあるが、こうした「うまさ、美しさ至上主義」は特に武道系に顕著で、「試合で弱くても形がきれい」という選手の方が、昇段試験では有利であり、「形はきたないが、試合では強い」という選手はどんなに勝っても評価されない、という傾向が現実として存在する(近年は国際競技となった柔道においては薄くなってきたが、剣道では逆にこの傾向が強まっているという)。この考え方をテニスはもちろん、サッカー、その他全てのスポーツの世界にも同様に持ち込むと世界標準からどんどんズレていく結果になる。日本の選手はとかく「きれいに勝ちたがる」と言われているのはこの傾向の果てにあることだ。勝負の世界では「勝った者が正しい」というのは現実であり、テニスの世界も同様だ。趣味として、習い事としてのテニスだ、というのなら、ひたすら美しさを追及することも否定はしない。しかし、世界を相手に戦うテニスに、同じ論理を持ち込んで勝つ、というのは非常に高度な才能に恵まれていなければ難しいだろう。何しろ日本人よりずっと体格に恵まれている世界の皆さんは、そんなことを考えてテニスをしてくれてはいないのだ。これはテニスを観戦する時にも気にしつつ見てほしい点だ。 |
| 依頼内容301:最近テニスを始めたビギナーです。練習の前後に自己流のストレッチをしていますが、もっと効率よくできたら、と思っています。お勧めのストレッチのビデオや、本などありましたら、教えて下さい。よろしくお願いします。 |
| 沖縄県のユキータさん |
報告301:困った……。ラケットやシューズと同じく、数多く出版されている本やビデオについて、調査団がお墨付きを与えるようなことは、公明正大、公平無私を旨とする調査団はポリシーとしてしていない。ご依頼の趣旨は理解できるし、お役に立ちたいのだが、我々にはできない。
ユキータさんのために何か申し上げるとすれば、「ストレッチの目的や方法が明確に書かれていて」、「症状別、目的別のストレッチ方法が書かれていて」、「用具などが必要でない」のがいいストレッチ紹介本&ビデオだと言えよう。
練習の前後に忘れてはいけないのは、アップとダウンという意識だ。アップの際には身体の血液を温めて、血の巡りをよくすることで、関節の動きをなめらかにすることに主眼を置き、ダウンの際には使用した関節や筋肉をゆっくりとほぐしてやるという意識が大切だ。 |
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