編集部がホンキでテスト、ホンネでリポート
ラケットfeelingインプレッション
ヤラセなし企画!
連載/第71回

   「ダイアクラスターリム」の売れ行きが好調だという。ダイアモンドに近い分子構造をカーボン繊維の表面に再現することで、フレームの剛性を高め、パワーとコントロール性の向上を図ったシリーズだ。昨秋デビューした『1.0』『2.0(+)』『4.0』に続き、今春には『3.0』『5.0』『10.0』も発売。さらに秋には『6.0』『8.0』も追加される。数字が大きくなるほど優しくなる設定で、幅広い層をカバーしたことが、シリーズ全体の人気につながったようだ。当連載では昨秋『1.0』『2.0+』を試打したので、今回は春発売の3本を取り上げてみる。ツアー系を少し優しくした『3.0』、アベレージ向けの『5.0』、ハイパワーの『10.0』だ。
 もう1本は『Mフィル200プラス』。プロスペックの『Mフィル200』を軽量化したモデルで、どの程度扱いやすくなったか注目される。

DIACLUSTER RIM 3.0

DIACLUSTER RIM 5.0

DIACLUSTER RIM 10.0

M-FIL 200 plus

ダイアクラスターリム3.0

ダイアクラスターリム5.0

ダイアクラスターリム10.0

エムフィル200プラス

●価格/税込み33,600円(本体32,000円)
●フェイス面積/107平方インチ
●全長/27.25インチ
●平均重量/290g
●フレーム厚/21?均一
●平均バランス/320?
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイト+ダイアモンドカーボン+ナイロン+ダイポルギーエポキシ
●グリップサイズ/1、2、3
●推奨テンション/50〜60ポンド(※今回はバボラ『シントロニックブリオ130』を55ポンドで張り上げ)

●価格/税込み33,600円(本体32,000円)
●フェイス面積/107平方インチ
●全長/27.5インチ
●平均重量/275g
●フレーム厚/24?均一
●平均バランス/340?
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイト+ダイアモンドカーボン+ナイロン+ダイポルギーエポキシ
●グリップサイズ/1、2、3
●推奨テンション/50〜60ポンド(※今回はバボラ『シントロニックブリオ130』を55ポンドで張り上げ)

●価格/税込み36,750円(本体35,000円)
●フェイス面積/115平方インチ
●全長/27.5インチ
●平均重量/250g
●フレーム厚/26〜28?
●平均バランス/360?
●ストリングパターン/16×18
●素材/グラファイト+ダイアモンドカーボン+ナイロン+ダイポルギーエポキシ
●グリップサイズ/1、2
●推奨テンション/45〜55ポンド(※今回はバボラ『シントロニックブリオ130』を50ポンドで張り上げ)

●価格/税込み34,650円(本体33,000円)
●フェイス面積/97平方インチ
●全長/27インチ
●平均重量/307g
●フレーム厚/20?均一
●平均バランス/310?
●ストリングパターン/16×19
●素材/ブレードグラファイト+グラファイト
●グリップサイズ/2、3
●推奨テンション/55〜65ポンド(※今回はバボラ『アトラクション130』を60ポンドで張り上げ)

 

筋力:★★☆☆☆ 技術レベル:★★★★☆
30代中盤女性。テニス歴13年。身長165?。
女性としてはスイングが速いほうで、球質はナチュラルスピン系。ネットにも積極的に出る。コントロール性の高いトップライトモデルが好み。
筋力:★★★★☆ 技術レベル:★★☆☆☆
30代中盤男性。テニス歴5年。身長170?。
パワー志向のストローカーで、ボレーは苦手。とにかく振るのを身上にしている。イーブンからトップライトで、しなやかな打感のラケットが好み。
筋力:★★★☆☆ 技術レベル:★★★★★
40歳間近の男性。テニス歴26年。身長165?。
トップスピン主体のオールラウンダー。食いつき感があり、トップライト気味で、打感がマイルドなラケットが好み。パワーサポートも少し欲しい。
筋力:★★☆☆☆ 技術レベル:★★★☆☆
30代前半女性。テニス歴9年。身長160?。
ストローク主体だが、ボレーも練習中。攻撃的なストロークが打ちやすく、つかむような打感のラケットが好み。重いラケットは疲れるからパス。
筋力:★★★★★ 技術レベル:★★★★☆
20代中盤男性。テニス歴10年。身長175?。
編集部随一の筋力を誇るパワーヒッター。大学テニス部出身で、技術も割と高い。飛びが抑えられた、スピン性能の高いツアー系モデルが好み。
筋力:★★★☆☆ 技術レベル:★★★☆☆
30代中盤男性。テニス歴15年。身長164?。
厚い握りでフラット系のボールを打つストローカー。ボールが面にのめりこむような打感が好き。重めのラケットのほうがスイングが安定する。
DIACLUSTER RIM 3.0

 

以前打った1.0はトップライトでサービスとボレーの操作性に優れ、2.0はフラット気味に重く叩いていくラケット。この3.0は操作性が良く、スピンもかけやすい。振り抜く気持ち良さが味わえるラケットだ。厳しいボールでもラケットが遅れることはないし、打ち込んでもいける。一般プレーヤーのニーズは多いだろう。

お気に入り!

RIMの名前通り、しなやかな打ち味で球乗りが良く、回転がかけやすい。軽めのウェイトで振りやすく、打ったよりもボールがちょっと伸びるというアシスト具合がウレシイ。しなりで飛ばし、回転を制御するという、ちょっと古風な特性だが、今風のアレンジがしてあるので、若手からベテラン層まで広くお勧め。

 

トータルしてバランスのとれたモデルで、とても扱いやすい。どの球種も快適に打てるし、攻守に力を発揮する。重量も僕ぐらいにはちょうどいい。ただ、Mフィル200+に比べると、自分から強振したときに少し面ブレというか、ボールに負ける感があった。快適さと、強打での頼もしさを両立するのは難しいんだなあ。
4本中、一番最初に打ち、そのときは今日のお気に入りはこれだと思った。打球感はマイルドすぎず、球離れも早すぎずしっくりとくる感じ。強打するときも気持ち良く飛び出してくれて深くに打ちやすい。速いボールに対して、スピンをかけてペースを変えたり、スライスでしのぐこともできて使いやすかった。

 

ライト感覚に使うことができるツアー系ラケットといった印象。振れば勢いのあるボールが飛んでいくが、ツアーモデルの要領で振るとアウトしてしまう。とはいえ合わせるだけだと思うように飛んでいかない。パワー不足ながらも、ツアー系に手を出してみたいプレーヤーに合うのではないだろうか?

 

熱ラケを初めて打ったときの感動が、アリアリとよみがえった。インパクトのフィーリングをダイレクトに手の平に与え、打球情報を的確にプレーヤーに伝達する。当たりの良し悪しがわかりやすいため、スイングの加減、振り幅加減を調子に合わせてチューニングしやすい。そのためにミスが「劇的に」減らせた印象だ。

DIACLUSTER RIM 5.0

お気に入り!

「まだ?」と2回聞くとやっとラケットから離れていくというくらいボールを持つ印象。見た目以上にラクで、スイングもしやすく、ずっとラリーをしていられるような気持ちになる。腕への疲労を気にしながら重いラケットを使うなら、このくらいを無理せず使っていたほうがいいかな? と思わせるラケット。

 

3.0を少し軽くして、味付けをマイルドにしたムード。回転がよくかかり、全体のテイストとしては厚ラケ一歩手前という感じ。しかし、いわゆる厚ラケとは違い、しなやかにボールを飛ばすタイプのラケットで、使い心地は快適。このレベルのラケットでこういう味付けは他社にはまだないのでは?

 

3.0のバランスの良さを継承しつつ、少し軽くなったという印象。より扱いやすい反面、相手の強打や、自分からボールをつぶして叩くときに負けやすいのは、致し方ないか。本格志向の女性などに合いそうだ。ショット的にはボレーが良かった。低いボールで微妙な面操作がしやすく、浮き球に対してはパチンと叩ける。

 

軽いので強打もつなげるボールも打ちやすく、何でも打てる感じがする。スピンもよくかかってくれるので、あまりアウトしないし、スライスのボールをスピンで返球するのも苦にならない。3.0との違いは、強打しても自分で制御できる感じがあることで、自分の腕力に合っているのは5.0のほうだと思った。

 

「ダイアクラスター」シリーズのど真ん中に位置するだけあって、素直な打ちやすさを持っている。フラット、スライス、スピンなどなど全てをソツなくこなすことができ、ボレーやサービスも素直に飛んでいく。スイングするよりも、若干合わせていく方に向いていると思う。中級プレーヤー向きだろう。

 

ネットでの取り回しが快適で、ボレーの打ちやすさは最近だと出色。さすがはリムシリーズの流れをくむモデルだと、納得がいった。特にスライスっぽく振ったスイングボレーで安定させやすく、ミスが抑えられたのが○。反面ストロークの使用感は、僕には×。飛びすぎが恐くて振り切れなかったのが心残りです。

DIACLUSTER RIM 10.0

 

軽くて飛ぶ印象。球離れが早いので小細工はしにくいが、中途半端に手だけで合わせて当てて返すよりも、しっかりスイングしていくほうが感触としてはいい。スピン、スライスともに振ればかかるので、フラット系のハードヒットではなく、最初から回転を意識して振っていったほうがいいラケット。

 

いわゆる厚ラケ。ただし、当てて飛ばすよりも、ある程度振ったほうがボールの制御がしやすいという性質。不快な振動はなく、安心して使えるのだが、とにかく振りにくい。重さのバランスゆえか、空気抵抗が大きいのかスイング時の抵抗が大きいのが難点。面の角度だけでボールを運べるベテラン向きだと思う。

 

年配の方にお勧めの高反発力。普通に振ると飛びすぎるので、面を作って当てるだけにすると、ストロークもボレーも楽にラリーが続けられる。それがメインの使い方だが、驚いたのは、逆にヘビースピンでグリグリ振っていくと、引っかかりが良く、意外にコントロールが利く点。若い男性ならそんな使い方もありだ。

 

当てて押す、これで返るラケット。もっとパワーを出したいときは、踏み込みながら打つとフラットで威力のあるボールが打てた。当てるだけだとコントロールが少々不安なときもあるけど、スピンをかけてしっかりと入れていくこともできる。ボレーではさすがにどんなボールでも返球しやすく役立った。

 

面白いぐらいよく飛ぶ。思い切り打とうものなら、ラケット10本分ぐらいアウトしてしまいそう。これはボレーでも同じなので、振らないことが大前提。楽にテニスができるのは事実で、お手軽にできるという点で初心者には頼もしいだろう。ただ、「バスッ」という打球感、打球音が気に入らなかった。

 

「これは凄い」と、打ち始めて数球で実感。ド初心者用かと思いきや、スピンパフォーマンスがびっくりするほど高く、強力なフレームパワーと相まって、エッグボール系の球が飛び出す。自分で言うのもどうかと思うが、「目の覚めるようなボール」である。無論この手のデカ厚ラケだから、ネットプレーも申し分ない。

M-FIL 200 plus

 

300gオーバーとは思えない振り抜きやすさ。自然とラケットが前に振り出されていくし、面の大きさ以上にスイートエリアが大きく感じる。面ブレも少ないし、厳しいところに来たときのスイングが、苦しくない。打球感もマイルドだった。ヘビースペック好きだがもう少しラクをしたいという人にお勧め。

 

第一印象はすごく良かった。軽いのにしっかりしたフレームで思い通りにいいボールが打てた。しかし、使い込んでいくうちに徐々に物足りなさが……。しまいには「自分なら重りを張って調節するかなあ」などと考え出した。軽くなったことがメリットとして出きれていない印象。素性がいいのは間違いないが……。

お気に入り!

したいことが何でもできる! トップライトだから重量を感じない振りやすさで、楽に振っても実に攻撃的なボールが行く。スピンのかかり、スライスのキレ、ボレーの弾きと、どれをとっても完璧。さらに、押し込まれたときはスイングせず、グッと合わせるだけでいいボールが返球可能と、助けてもくれる。凄い完成度だ。

お気に入り!

打点で違和感がなく打てる打球感がいい。グリップに程よい重みがあり、グリップがリードしてスイングができる感じなので安定する。これだと押し込まれても振り遅れのミスにならず、ぐっと手に力を入れると返球できた。コントロール性も良く、強打しても思い通りに入り、以前のMフィルから進化している。

お気に入り!

手頃な重さで振り抜きやすく、ツアーモデルデビューにはもってこい。従来機のいいところは残しつつ、間口を広げた設計はありがたいところ。回転のかかりも良く、ボレーも扱いやすい。個人的には重いラケットのほうが好みなので従来機に軍配は上がるが、これは人それぞれ。いずれにしろ使いやすいツアーモデルだ。

お気に入り!

打球音が凄く良く、打っていて幸せな気分になれる、といったら言い過ぎだろうか。ストリングの影響もあろうが、パコーンと響き渡るそのサウンドは格別だった。前作よりかなり振りやすくなっていて、まさか300gオーバーの重量級とは思えないほど。あと、グリップが変なグルグル巻きじゃなくなったのも好材料!?