編集部がホンキでテスト、ホンネでリポート
ラケットfeelingインプレッション
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連載/第72回

   世界を席巻した名器、バボラ「ピュアドライブ」が、この夏、一斉モデルチェンジを敢行した。ノーマルな『ピュアドライブ』を柱に、0.5インチ長尺の『ピュアドライブ+』、フェイス面積の広い『ピュアドライブ107』が揃ってデビュー。今回の試打は“ピュアドラ特集”と行こう。
 どこが変わったのか。全モデルに「コアテックスシステム」が搭載された。インパクト時の不快な振動だけを取り除き、必要な打球情報は手に伝えるというシステム。前モデルのパワーはそのままに、よりピュアな打球感を実現したとメーカーは胸を張る。
 この3本に加え、4月に先行発売された『ピュアドライブ・ロディック』も試打する。ヘビースペックを採用したロディック専用機で、もちろん「コアテックスシステム」も装備。進化したピュアドラ4本の打ち味を報告しよう。

PURE DRIVE

PURE DRIVE+

PURE DRIVE 107

PURE DRIVE RODDICK

ピュアドライブ

ピュアドライブ・プラス

ピュアドライブ107

ピュアドライブ・
ロディック

●価格/税込み33,600円(本体32,000円)
●フェイス面積/100平方インチ
●全長/27インチ
●平均重量/300g
●フレーム厚/23〜26?
●平均バランス/320?
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイト+アラミドファイバー
●グリップサイズ/1、2、3、4(※4は受注生産)
●推奨テンション/55〜62ポンド(※今回はバボラ『エクセルプレミアム130』を55ポンドで張り上げ)

●価格/税込み33,600円(本体32,000円)
●フェイス面積/100平方インチ
●全長/27.5インチ
●平均重量/300g
●フレーム厚/23〜26?
●平均バランス/320?
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイト+アラミドファイバー
●グリップサイズ/1、2、3、4(※4は受注生産)
●推奨テンション/55〜62ポンド(※今回はバボラ『エクセルプレミアム130』を55ポンドで張り上げ)

●価格/税込み33,600円(本体32,000円)
●フェイス面積/107平方インチ
●全長/27.2インチ
●平均重量/295g
●フレーム厚/23〜26?
●平均バランス/320?
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイト
●グリップサイズ/1、2、3
●推奨テンション/55〜62ポンド(※今回はバボラ『エクセルプレミアム130』を55ポンドで張り上げ)

●価格/税込み35,700円(本体34,000円)
●フェイス面積/100平方インチ
●全長/27インチ
●平均重量/315g
●フレーム厚/23〜26?
●平均バランス/315?
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイト+アラミドファイバー
●グリップサイズ/1、2、3、4
●推奨テンション/55〜62ポンド(※今回はバボラ『エクセルプレミアム130』を55ポンドで張り上げ) ※0.5インチロングのプラスモデルもあり

筋力:★★☆☆☆
技術レベル:★★★★☆
30代中盤女性。テニス歴13年。身長165?。
女性としてはスイングが速いほうで、球質はナチュラルスピン系。ネットにも積極的に出る。コントロール性の高いトップライトモデルが好み。
筋力:★★★★☆
技術レベル:★★☆☆☆
30代中盤男性。テニス歴5年。身長170?。
パワー志向のストローカーで、ボレーは苦手。とにかく振るのを身上にしている。イーブンからトップライトで、しなやかな打感のラケットが好み。
筋力:★★★☆☆
技術レベル:★★★★★
40歳間近の男性。テニス歴26年。身長165?。
トップスピン主体のオールラウンダー。食いつき感があり、トップライト気味で、打感がマイルドなラケットが好み。パワーサポートも少し欲しい。
筋力:★★☆☆☆
技術レベル:★★★☆☆
30代前半女性。テニス歴9年。身長160?。
ストローク主体だが、ボレーも練習中。攻撃的なストロークが打ちやすく、つかむような打感のラケットが好み。重いラケットは疲れるからパス。
筋力:★★★★★
技術レベル:★★★★☆
20代中盤男性。テニス歴10年。身長175?。
編集部随一の筋力を誇るパワーヒッター。大学テニス部出身で、技術も割と高い。飛びが抑えられた、スピン性能の高いツアー系モデルが好み。
筋力:★★★☆☆
技術レベル:★★★☆☆
30代中盤男性。テニス歴15年。身長164?。
厚い握りでフラット系のボールを打つストローカー。ボールが面にのめりこむような打感が好き。重めのラケットのほうがスイングが安定する。
PURE DRIVE

 

以前のピュアドライブにあった金属音と振動がかなり緩和されており、打球感もマイルドになった。スピンのかかり具合はさほど変わらないが、旧モデルが好きな人はボールを持ちすぎると感じるかもしれない。相変わらずコントロールはつけにくい。大きく振ってコートに入れていきたい方にはいいかも。

 

以前のモデルに比べると特有の振動が少なくなったのは確かで、硬質感がなくなった分、軽すぎず重すぎず、飛びすぎないがパワフルというピュアドラの良さはそのままに快適性が上がった。タッチ系のショットより、ボールの威力で押したいタイプに向きそう。全ての男子から、本格派の女子まで対象は広い。

 

重量感はあるが、振りにくさは感じない。ただ意外に反発力が高いので、フラットで普通に打つと飛びすぎが目立ち、かといって力を加減しようとするとコントロールがばらつく。やはりしっかり振って、少しスピンをかけてコートに収めるという使い方がいいようだ。そうすると結構伸びのあるボールが行く。

お気に入り!

少し硬い感じの打球感だけど、それほど違和感はない。ラケットを上に振り抜きやすく、自分の体勢があまり良くないときでも楽に返球できるため、ミスが少なくコートに収まってくれるのがうれしい。ハードヒットもできるけど、つなげるボールを打つほうが合っていそう。かなり幅広い層に受け入れられると思う。

 

いわゆる純正のピュアドライブを打つのは、実は初めて。ラケット界を席巻したピュアドラとは、どういったモデルなのか!? と息巻いて臨んだところ、予想以上のものだった。突出した何かがあるわけではないのだが、全ての点において及第点かそれ以上のレベルで仕上がっているのだ。これは納得の1本。

 

今回の4本の中では最も標準的な位置にあるように感じられた。コアテックシステムが効いて振動が少なく、従来のピュアドライブ系の一群よりもずっと快適な使用感。ただ、他3本と使い比べてみた感想を率直に述べると、案外平凡か。癖のないモデルを求める分にはいいかもしれないが、僕の満足度は、う〜ん60点?

PURE DRIVE+

 

打球感やスピン性能などはノーマル丈とさほど変わらないのだが、操作性で違いが出た。日頃トップライトを使用する私は、重さもそれなりにあって、しかもトップが重ためのスペックは、クセのせいかヒジから先がうまく抜けていかなくて苦手なのだが、このラケットは重さに任せたら遠心力で自然と振れた。

お気に入り!

半インチロング、という程度の違いを感じるほど繊細なテニスをしていないので、長さによる影響は正直わからなかったが、こちらのほうがややしなる感じが強かったように思う。ツアー系のラケットを試してみたいという元厚ラケユーザーの若い初中級者なら長さに違和感なく使えるだろう。これも間口は広い。

 

ピュアドラより長いせいか、ボールも長くなる気がする。余裕を持って大きくスイングできるときは、その長さを生かせる感じだ。反面、ラケットヘッドをシュアに利かせてスピンをかけたいときは、長い分振りにくい。低いボールをショートアングルに落とすとかは難しかった。トータルすると自分向きではない印象。

 

ピュアドライブとあまり違わないけれど、上に振り上げるよりも、後ろから前へボールを叩いていくスイングのほうが合っていると思う。よりパワーのあるボールを打ちたいならこっちかな。でも、私は長めのラケットに慣れていないためか、打ち込むボールをコントロールするのはちょっと難しかった。

 

ピュアドラよりも若干長くなり、ストローカー寄りになった印象。少しの長さの違いだが、しなりを利かせて打てばピュアドラよりも強烈な球を放つことができる。ただし、ボレーはこちらのほうが分が悪い。単純にボレーを重視するならばピュアドラ、ストローク中心ならプラス、と考えてもいいかもしれない。

 

ノーマルレングスよりもストロークでより振りやすいと感じたのがこの+。0.5インチとはいえ、遠心力が働くせいかフィニッシュまで一息で持っていける勢いの強さがスイングに感じられる。逆にボレーの操作はノーマルモデルに分があった。一長一短。わずかの長さの差が案外プレーに影響するのだと、改めて感じた。

PURE DRIVE 107

 

落ち着くラケット…という言い方が正しいかはわからないが、多くの人に、違和感なく受け入れられるラケットだと感じた。振り抜きの良さもあるが、追い込まれたとき当てるだけでもボールが伸びてくれる。パワーヒッターは飛びすぎると思うかもしれないが、女性や初心者でも入りやすいピュアドライブだと思う。

 

以前のOSは振動が大きかったが、これは正常に面だけ大きくなったというムード。やや弾きが早く、より飛ぶ印象が強いが、スピンをかけていけば収まりがつく範囲。多少振動も感じるが不快というほどではないし、軽い分だけ操作性も低くはないから、それらの要素で帳尻は合う。面が大きいほうが安心という方に。

お気に入り!

面が広い分、回転系がいい。ワイパーでしっかりスピンをかけていけるし、スライスもボールを捕まえる感触があって思い切り振れる。重さのストレスも一番少なく、ボレーも楽にこなせたので、今回のお気に入りだ。中級以上、競技者未満のトップスピナーにお勧め。競技者だと球質の軽さに物足りなさを感じるかも。

 

ダブルスのストローク好きにはうれしいラケットだと思う。普通に打っているつもりでもしっかりとスピンがかかり、ネット際に沈めようと思ってスピンをかけると、低空飛行からぐっと沈んでくれる。ネットしないのが不思議なぐらい。フラットで強打しようとすると制御が難しいので、スピン派にいいと思う。

 

面の大きさから来る安心感と、反発力の高さが魅力で、まさに当てるだけで飛ぶという感覚。ストローク、ボレーともに気持ち良く打てる。パワーがなくてピュアドラを使うのはツライけど、それでもピュアドラを使いたい! という、ピュアドラのコスメに憧れるプレーヤーにとっては待望の1本ではないだろうか。

お気に入り!

自分の使用感を語る前に、これを使う(辺)のスライスが厳しく滑ってきたのにまず参った。また(あ)の際どくベースラインに刻んでくる深いスピンにも手こずった。僕の使用感も2人に似通う。広いストリング面を利用してボールをジョリジョリこすれ、大雑把に振ってもミスしにくい。とにかく振り回している分には快適!

PURE DRIVE RODDICK

お気に入り!

ドライブ兄弟の中でも、全く違う性格を持つラケットだった。トップヘビーでもないし、打球感もホールドして持っていく、というより密なストリングパターンで弾くという感触。315gというスペックも、思ったより厳しくなく、パワーヒットしていないのに重たいボールが飛んでくれるのは素晴らしい!

 

恐らくプロモデルの中では最も多くの人が使えるラケットだろう。重さも適度で、飛びとコントロールのバランスが良く、使いやすいラケットという印象。ロディックはこれを目にも止まらぬスイングスピードで振り回しているが、あのイメージで使うにはもっと筋力がないと無理。でも、普通に出来のいい1本。

 

一番ヘビーなラケットにしては、それほど重いと感じずに打てた。ロディックモデルなので、フラットでドカンと打つのに合っているのかと思ったら、スピンがかけやすく安定していた。面ブレがあまりなく、いざとなったらラケットを出しただけで返球はできるという使いやすさもある。打球感は結構マイルドだった。

 

打点で違和感がなく打てる打球感がいい。グリップに程よい重みがあり、グリップがリードしてスイングができる感じなので安定する。これだと押し込まれても振り遅れのミスにならず、ぐっと手に力を入れると返球できた。コントロール性も良く、強打しても思い通りに入り、以前のMフィルから進化している。

お気に入り!

ロディックモデルということで思い切り振ったら、これが予想以上に飛んでいく! ある程度のパワーさえあれば、ラケットの反発性で、鋭い球が生み出される。簡単に攻撃できる楽しさが、このラケットにはある。また、サービスとストロークが打ちやすいのは、さすがロディックモデルといったところ。

 

ロディックのスペックを再現するべく焼き直したという彼の専用機。相当手強いだろうと用心して臨んだが、全くの取り越し苦労。ズッシリとしていて安定感が得られる割に、それでいて重くて振りにくいということはない。いやむしろ振りやすい。だからコントロールとスピードの両立が、満足いくレベルで達せられた。