編集部がホンキでテスト、ホンネでリポート
ラケットfeelingインプレッション
ヤラセなし企画!
連載/第66回

  06年度最初のインプレッションは、プリンスの「O3 XF」シリーズを中心に試打を行なった。フェイス上部に、面安定性と振り抜きやすさを生む「Oポート」構造を、シャフトより下部には、ソフトな打球感を醸し出すノーマル構造を採用。双方の長所を両立できるというのが、このシリーズのコンセプトだ。『O3 XFシルバーOS+』『同ブルーOS』『同レッドMP+』の3機種があり、順に競技志向が高まっていく構成だ。もう1本、『ディアブロXP MP』も試打。従来の『ツアーディアブロ』より厚さを3ミリ増し、さらなるパワーヒットを追求した競技者向けモデルである。

オースリーXFシルバーOS+

オースリーXFブルーOS
オースリーXFレッドMP+
ディアブロXP MP

●価格/税込み40,950円(本体39,000円)
●フェイス面積/120平方インチ
●全長/27.5インチ
●平均重量/245g
●フレーム厚/24〜30?
●平均バランス/370?
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイテキストリーム+カーボン+タングステン+チタン
●グリップサイズ/1、2
●推奨テンション/50〜60ポンド(※今回はプリンス『プレミアソフトフレックス16』を55ポンドで張り上げ)

●価格/税込み37,800円(本体36,000円)
●フェイス面積/110平方インチ
●全長/27.5インチ
●平均重量/265g
●フレーム厚/23.5〜27?
●平均バランス/340?
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイテキストリーム+カーボン+タングステン+チタン
●グリップサイズ/1、2、3
●推奨テンション/47〜57ポンド(※今回はプリンス『プレミアソフトフレックス16』を52ポンドで張り上げ)

●価格/税込み35,700円(本体34,000円)
●フェイス面積/103平方インチ
●全長/27インチ
●平均重量/290g
●フレーム厚/22〜25.5?
●平均バランス/330?
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイテキストリーム+カーボン+タングステン+チタン
●グリップサイズ/1、2、3
●推奨テンション/45〜55ポンド(※今回はプリンス『ライトニングプロ16』を50ポンドで張り上げ)

●価格/税込み33,600円(本体32,000円)
●フェイス面積/97平方インチ
●全長/27インチ
●平均重量/310g
●フレーム厚/22?均一
●平均バランス/315?
●ストリングパターン/16×20
●素材/グラファイテキストリーム+カーボン+タングステン+チタン+ナイロン
●グリップサイズ/1、2、3、4
●推奨テンション/48〜58ポンド(※今回はプリンス『ライトニングプロ16』を53ポンドで張り上げ)

テニス歴13年。身長165?。30代中盤女性。ラケットを振り抜くタイプで、スイングも女性の中では速いほう。ポーチが好きで、コントロール性の高いトップライトのラケットを好む。290g前後のラケットにソフトガットを張って使用中。
30代中盤の男性。イーブンからトップライトで、しなやかな打感を持っているフレームのラケットが好み。パワー志向で、とにかく振って、飛びすぎるんならスピンをかけるというタイプ。高めの打点でつぶして叩くのが大好き。
30代後半の男性。テニス歴26年。トップスピン主体のプレースタイルで、食いつき感のあるラケットが好み。なおかつ、バランスはトップライト気味、打球感はマイルドで、パワーサポートが少しあるラケットというのが究極の理想。
30代前半の女性。中学は軟式、高校から硬式を始めた。ラケット選びは、ストロークでラケットの威力をもらえて攻撃的なショットが打ちやすいかが重要。つかむような打球感が好きで、重すぎるラケットは長時間使えないからパス。
社会人3年目、25歳の男性。見た目は老けているがテニスは若い。体格(体重?)を生かして、どんなボールも厚く叩いていく編集部随一のパワーヒッター。飛びが抑えられ、スピン性能の高いツアー系モデルが好み。テニス歴10年。
30代中盤の男性。厚い握りでフラット系のボールを打つストローカー。面にボールがのめり込むような打球感を大変好む。300g以下のラケットだとスイングをとっ散らかせやすく、ズッシリとした安心感の持てるラケットが好み。
ラクできるのがいい。打ち込まれたボールでも面を合わせれば返る。球離れが早いので、しっかりラケットに乗せて回転をかける感覚ではないが、スピンもスライスも自然なスイングでかかってくれる。ボレーでの操作性がいいので女性も使いやすいし、ラケットにパワーを貸してほしいと思い始めた男性などにはいいかも。
小さなスイングを大きなパワーに変換する、という厚ラケ本来の魅力を追求すると、こんなラケットになるのだろうという印象。しゃかりきにテニスをするより、コントロールと駆け引きでテニスを楽しみたいという大人の方に特にオススメ。打感はしっかり系で、個人的には好きだが、人によっては硬さを感じるかも。
自分の筋力で言えば、8割程度の力でスイングすると、スピンもスライスもフラットも、程よくコートに収まり、楽に延々とラリーを続けられた。フルスイングだとさすがに制御が利かなくなるが……。また、注目の打球感については、前作のシルバーよりも手でつかむ感じが増しており、進歩を感じた。
以前のO3同様に、見た目とは違って、当てるだけではそれほど飛んでいかず、振って使えるラケットだった。すごく軽いため振り抜きやすく、自分の思っている以上に速く振れる。打ちづらいショットはないけれど、相手のボールが強いと打ち負ける感がある。パワーを追求せず、楽にテニスを楽しみたい人にお勧め。
スピンやスライスなどはそれなりに打てる。そして何よりも反発力が高く、どこまでも飛んでいく印象を受けた。ただし、既存の厚ラケに見られるような、当てたら飛ぶというものではなく、振ったぶんの2倍、3倍飛んでいくといった感じ。スイングはできるけれども、力がないプレーヤーに向いているのではないだろうか。
軽いから振れるし、振り切ったらスピンもかかるというちゃんとしたラケット。軽い割には打ち負けないし、オフセンターヒット時の面ブレも少なめのように感じた。メーカーの言い分とは違うかもしれないが、ボレーよりもストロークで、より多くの恩恵に授かれそう。非力〜並程度の体力のプレーヤーにマッチする。

ボレー、ストロークともに、スイートスポットに当たったときのマイルドさは味わえた。ただ、ボールの包み込み感としては、前作のO3ブルーのほうがしっかり包む感じ。ストリングを少し緩めにしたほうが、自分の好みに合っている気がする。粘ることも、叩くこともでき、フラットの弾道のシャープさはO3ならではだ。

お気に入り!

ウェイトとバランス、そしてパワーアシストの具合が実にしっくりとハマったラケットで、思ったよりちょい伸びるというのがウレシイ。フルスイングしても微調節が利く重さで、弾き飛ばされるほど軽くないというのもまたいい。すべてのプレーヤーにオススメ。ただし、超パワー系の人だと持て余すだろう。

お気に入り!

ひと通りのショットがソツなくこなせ、トータルでよくまとまっている。中でもスピン系のスイングのしやすさが一番の長所。ワイパーの動きをしやすいので、しっかりボールをこすれるし、相手のボールが速くても振り遅れない。O-Portの効能と言えよう。ただし、打球感はしっかりした感じで、特別ソフトとは思わなかった。

お気に入り!

スピンが気持ちよく打てて、ボールの伸びも良かった。特に低いボールに対して、打球後にリストを使って返球するボールが打ちやすかった。ただ、前作のO3ブルーは、かなりのお気に入りだったので、それと比較すると打球感がちょっと硬めになっていた。人それぞれの好みだと思うけど、私は前のほうが好きだった。
「エクストラフィーリング」は打球感が向上したという触れ込みだったが、これに関してはいささかフレームが硬い印象を受けた。打球感も硬いラケットらしく、それで、柔らかいラケットが好きな自分にはちょっと合わなかった。XFレッドでは柔らかすぎるというプレーヤーは、こちらを選ぶのもいいかもしれない。
ほかと比べて、手を焼いた。実感としては、ホールドする深さが相対的に浅めで、よく言えば球離れがいいのだが、少し不安感を覚える打球感という印象。ただ、偏った癖は感じられず、プレースタイルとしてはストロークもネットもOKのオールラウンドな性格。競技レベルを問わず、幅広いプレーヤーにオススメできる。

XFとなったO3で「マイルドさ」の進化を多く感じられたのは、このラケットだった。ハードヒットでの面安定性もあり、イーブンバランスが好きな人はその良さが味わえるだろう。特にスライスとボレーでの安定感は、ラケットが押されることがなかった。いずれにしても、自分から攻撃していくプレースタイルの方に合いそう。

 

スペック的にはXFブルーより、ハードスペックのはずなのに、どうゆうわけだか飛びすぎ感が強かった。重さに起因するパワーと、反発力のバランスが私には合わなかった様子で、ちょっとパワフルすぎという印象。打感は良くスピンもかかるのだが……。女性の本格派にオススメ。

 

290gだが、かなりヘッドが重く感じるので、スピンで最後にラケットを引き上げるのが自分にはつらかった。ただし、ヘッドの重みがボールに勢いを与えてくれる点や、スライスで素直にラケットをぶつけていくだけで伸びてくれる点は、捨て難い長所だ。あと、包み込むような打球感は特筆もので、XFのネーミングに偽りなし!

 

打球感はかなりソフトになっているけど、ソフトすぎてどこにボールが当たっているのか、ちょっとはっきりしないのが残念。バランスのためか振り抜きづらさを感じて、ハードヒットするのは難しかったけれど、つなげるボールは安定して打てたし、苦手なスライスもスムーズに打てたので、守備の面では役立ってくれた。

お気に入り!

まるで弓矢のようにラケットがしなって球を弾いているかのような、柔らかい打球感が特長。ラケット面にボールが乗る感覚がよくわかるので、どれぐらいの力で打てば、どの程度飛ぶのか、どこに飛んでいくのかといった面感覚がつかみやすい。ただし、若干飛びすぎの印象はぬぐえず、多少なら打ち込める厚ラケといった具合。
打感がとても柔らかいというのが、第一印象。前作のレッドよりも、ボールをグッとつかむ感じが増していて、くわえ込んで方向づけできるコントロール性の高さに魅力を感じた。重めのスピンでしつこく粘るストローカーに向く仕様か。その分、ポジションを上げてアタックしたいときや、ボレーで弾くときにはやや不満が残った。

お気に入り!

久々に私好みのラケットに会った。310gとは思えない、振り抜きやすさ、ホールドしてから飛び出していく爽快感は絶妙! 競技系のラケットと思いきや、スピードボールに合わせてもコントロール良く返る反発の良さ。前作ディアブロより敷居が低くなり、私でも使えそう、と感じた。フラット系プレーヤーにオススメ。

 

O3が「弓」で打っている印象なら、こちらは「網」。打球情報のフィードバックが非常に確かなのだ。これは打感が硬いというのではなく、しなやかでありつつ、堅牢というイメージ。すっ飛ぶようなことは全くないので、打っていての安心感は非常に高い。スイングしてナンボ、という男性のストローカーに特にオススメ。

 

多分これは、フラット系で前方に大きく振っていく人に合うと思う。自分のように手元でヘッドを利かせてスピンをかけようとすると、ボールが伸びない。打球感はクラシカルで、捕らえた通りに手に伝わり、味わい深い。なお、310gだがトップライトなのでさほど重さは感じず、むしろXFレッドより筋力を要さないと思う。

 

このラケットは難しい。スイートエリアが小さくて、オフセンターになると、すぐにミスにつながってしまう。ただし、スイートエリアで捕らえられたときは、スパーンとボールの重みを感じないような打球感で、4本の中で一番いい感触。310gの割には、重さも苦にならない。真ん中に当てられる上級者にはいいと思う。
クオリティの高いツアーラケットだ。かなり小さめのスイートエリア設定は、ボールを点で捕らえることができるプレーヤーには、打ち応えのあるものに仕上がっている。スイートスポットで打ち抜いた球は、相手のラケットを弾くほどに強烈。ストイックなツアー系プレーヤーには、たまらない1本だろう。

お気に入り!

O3シリーズには悪いけど、ディアブロに比べたらその打球感は、どれも甘すぎる感じ。それほどまでにこのディアブロのフィーリングは、クリアな手応えが得られるという点で、お世辞抜きに突出していたと思う。面が小さい割にはスピンをかけやすいのも好印象。他メーカーを含めても、ツアー系の頂点に君臨する出来だと思う。