編集部がホンキでテスト、ホンネでリポート
ラケットfeelingインプレッション
ヤラセなし企画!
連載/第70回

   今月はヨネックスの話題の4本が登場だ。まずは「RDS」シリーズから、ヒューイット使用の『RDS001』と、バイディソワ、森上亜希子らが使う『RDS003MP』を試打。弾力性と強度を併せ持つゴムメタルをシャフトに搭載することで、しなりが正確に復元し、反発力とコントロール性が向上したという。『001』は硬派な競技者向けスペック、『003MP』はフェイス面積、重量とも若干優しい設定になっている。
 続いては発売されたばかりの「RQS」シリーズを早速打ってみる。パワーアイソメトリック形状がスイートエリアを拡大。また、ゴムメタルをフェイス両サイドに搭載することで、たわみ復元力による軽快な弾きと、柔らかな打感を追求した。ヒンギスの使用で大注目の『RQS11』と、より軽量で扱いやすい『RQS33』を試打する。

RDS 001

RDS 003 MP

RQS 11

RQS 33

RDS 001

RDS 003 MP

RQS 11

RQS 33

●価格/税込み34,650円(本体33,000円)
●フェイス面積/90平方インチ
●全長/27インチ
●平均重量/325g
●フレーム厚/18〜20?
●平均バランス/310?
●ストリングパターン/16×18
●素材/高弾性カーボン+ゴムメタル
●グリップサイズ/G2、3、4
●推奨テンション/45〜60ポンド(※今回はヨネックス『ポリツアー125』を50ポンドで張り上げ)
※フェイス面積98平方インチのMPモデルもあり

●価格/税込み31,500円(本体30,000円)
●フェイス面積/100平方インチ
●全長/27.25インチ
●平均重量/295g
●フレーム厚/20〜24?
●平均バランス/320?
●ストリングパターン/16×19
●素材/高弾性カーボン+ゴムメタル
●グリップサイズ/G1、2、3
●推奨テンション/40〜55ポンド(※今回はヨネックス『エアロンスーパー850プロ』を50ポンドで張り上げ)

●価格/税込み33,600円(本体32,000円)
●フェイス面積/100平方インチ
●全長/27.5インチ
●平均重量/Gモデル:280g、HGモデル:300g
●フレーム厚/19〜25?
●平均バランス/G:330?、HG:310?
●ストリングパターン/16×18
●素材/高弾性カーボン+ゴムメタル+3Dカーボン
●グリップサイズ/G:1、2、3、HG:2、3
●推奨テンション/45〜60ポンド(※今回はGモデルにヨネックス『エアロンスーパー850』を50ポンドで張り上げ)

●価格/税込み35,700円(本体34,000円)
●フェイス面積/107平方インチ
●全長/27.5インチ
●平均重量/265g
●フレーム厚/20〜27?
●平均バランス/355?
●ストリングパターン/16×18
●素材/高弾性カーボン+ゴムメタル+3Dカーボン
●グリップサイズ/G1、2、3
●推奨テンション/40〜55ポンド(※今回はヨネックス『エアロンスーパー850』を50ポンドで張り上げ)

 

筋力:★★☆☆☆ 技術レベル:★★★★☆
30代中盤女性。テニス歴13年。身長165?。
女性としてはスイングが速いほうで、球質はナチュラルスピン系。ネットにも積極的に出る。コントロール性の高いトップライトモデルが好み。
筋力:★★★★☆ 技術レベル:★★☆☆☆
30代中盤男性。テニス歴5年。身長170?。
パワー志向のストローカーで、ボレーは苦手。とにかく振るのを身上にしている。イーブンからトップライトで、しなやかな打感のラケットが好み。
筋力:★★★☆☆ 技術レベル:★★★★★
40歳間近の男性。テニス歴26年。身長165?。
トップスピン主体のオールラウンダー。食いつき感があり、トップライト気味で、打感がマイルドなラケットが好み。パワーサポートも少し欲しい。
筋力:★★☆☆☆ 技術レベル:★★★☆☆
30代前半女性。テニス歴9年。身長160?。
ストローク主体だが、ボレーも練習中。攻撃的なストロークが打ちやすく、つかむような打感のラケットが好み。重いラケットは疲れるからパス。
筋力:★★★★★ 技術レベル:★★★★☆
20代中盤男性。テニス歴10年。身長175?。
編集部随一の筋力を誇るパワーヒッター。大学テニス部出身で、技術も割と高い。飛びが抑えられた、スピン性能の高いツアー系モデルが好み。
筋力:★★★☆☆ 技術レベル:★★★☆☆
30代中盤男性。テニス歴15年。身長164?。
厚い握りでフラット系のボールを打つストローカー。ボールが面にのめりこむような打感が好き。重めのラケットのほうがスイングが安定する。
RDS 001

 

フットワーク、テイクバックとしっかり準備ができたときにはスペックよりずっと扱いやすい。ボレーではボールに負けないし、安定して手首の角度がつけられる。ただ、腕だけで返すボールになると、途端にそっぽを向かれるので、速い足と振り抜きを持ったプレーヤー向けだろう。少し軽めのMPに興味アリ!

お気に入り!

重すぎず、振りやすい範囲の重量としなやかな打感で、回転系もフラットも当たれば凄い。ただ、それほど無理をしなくてもボールは飛んでいく。しなりで飛んでくれるというムード。芯を外すと意外に振動も感じるが、不快というほどではない。しっかりとしたテニスをしたいストローカーに広く向くのでは?

 

確かにしなりで打つ感触があり、オールドプレーヤーに好まれそう。この重さは僕には辛いが、90平方インチにしてはスイートエリアが広く、MPぐらいに感じた。筋力的な壁は高いがレベル的にはそうでもない。良かったショットはスピンとサービス。特にサービスは、ヘッドを利かせて押さえ込む動作がしやすかった。
オーバー300gだしプロ仕様なので厳しいラケットだと覚悟していたけど、想像していたよりも振り抜きやすかった。つかんで飛び出す感じの打球感もいい。ヒューイット気分で、どこからでも自分から打っていけるし、ラケットのアシストも感じられるけど、長時間使うことを考えれば男性のほうが使いこなせると思う。

 

いわゆるツアーモデルで、スピン、スライスは程よくかかり、攻めも守りも万能にできる。ボレーの取り回しが予想外に良く、前での攻撃もしやすい。ラケットのしなりがパワーを生み、ボールをつかんで離すような打球感を演出してくれる。ただし初級者には若干厳しいので、中級以上の攻撃的プレーヤーにオススメ。

 

強振したときにはゴムメタル効果による「粘り強いしなり」がググッと感じられて、かなり気持ちいい。ボールをつかむ感覚、つかんでから弾き返す感触がしっかりと手に伝わる。それによりスピンをかけやすく、またスピードも加速させやすい。ただ、325グラムは重くて、好調を維持するのは、僕には困難だった。

RDS 003 MP

お気に入り!

かなりストライクなラケット! 柔らかさを残しつつも、クリアな打球感、ハードすぎず飛びをサポートしてくれる絶妙なバランスだった。スピン多めのスイングよりもフラット、スライス系のスイングで良さを発揮してくれ、ボレーもしやすい。振り抜けさえすればユーザーの幅は男性、女性問わず広いと思う。

 

001よりシビアなコントロール性は欠けるが、軽い分だけスイングで球質のコントロールがしやすく、ボールの威力で押せる感じ。フラットでも回転系でも打ちやすいが、どちらかと言えばフラット系のほうが快適かも。ジュニア世代から大人の本格派まで、自分は非力だけどボールに力が欲しいという人に向きそう。

 

001では辛い人はこれ。同じ味付けで、より振りやすいという1本だ。スピンのかかりは001同様に良く、少し軽い分、高いボールもつぶすように叩いていける。ただ、そうは言っても楽チン系ではないので、少し力のある女性か、平均程度の男性からが対象だろう。もう少し軽いほうが、001との差別化がはっきりしたかも。

 

回転をかけやすく、ラリーを続ける分には、コントロールしやすかった。ただ、ちょっと振り抜きづらく感じて、ハードヒットしようとすると、ボールを押し切れずに短くなることが多かったり、食い込まれるとすぐにネットしてしまった。ボレーではラケットを立てて構えやすかったせいか、ミスが少なくなった。

お気に入り!

「買い」ランプが点灯した。柔らかい打球感と絶妙なパワーアシストがたまらない。スピンもそこそこかかり、スライスも良好。コントロール性も問題なく全てが及第点以上になっている。ゴムメタルの恩恵は001よりも感じやすく、よりはっきりと「ボールを捕らえている!」と感じる。この打球感は、病みつきになる。

 

優しすぎず難しすぎず、中級層にぴたりハマリそうな1本。フレームの素性は硬派だが、ゴムメタル、アイソメトリックほか、各種優秀なテクノロジーで高性能化が達せられている印象。ストロークからボレー、サービスに至るまで、あらゆるシーンで使いやすい。これにVコンのような爽快感があれば完全無欠だが。

RQS 11

 

ストロークでの振り抜きが良く、思い切りスイングしてもコントロールができる。どんなショットでもほどほどこなしてくれるし、スイートエリアが広く、ボールへのパワーサポートが得られるので、力まずに打っていられる。オフセンターのストレスがないと、こうも楽しいものかと改めて気づかせてくれるラケット。

 

しっかりした打感、どこで打っても同じような感じがするほど広く感じるスイートエリア、ほどほどのパワーアシストで凄く扱いやすい。正直、過去のヒンギスモデルとの相性は悪かったが、これはいい。何かの球種に特化した感じはないが、何でもできる。全ての女性と、配球勝負の大人のテニスを覚えてきた方へ。

お気に入り!

とても振りやすく、楽に飛ばせる快適モデル。打感がソフトで、振動も少ないので、振動止めなしでも苦にならない。球種的にはスライスが非常に良く、伸びがありながら抑えも利く。ボレーの操作性も高く、前でさばきやすい。欲を言えば、スピンのかかり具合は及第点なのだが、食いつき感がもう少しあればベスト。

お気に入り!

軽くて扱いやすいので、ライジングで打っていけるし、広い範囲の守備も可能。どんなショットでも打てそうな気分になる。ただし、それらのショットをコントロールするのは結構難しかった。ボレーでは面ブレも少なくて、深くにコントロールしやすかったし、オールマイティに使えるラケットだった。

 

特にスライスの伸び具合が絶妙で、自分でもこんな鋭いスライスが打てるのか!? と思ってしまうほどだった。またストロークも振った心意気に応えてくれるといった感じで、合わせるスタイルより叩いていくほうがマッチしているだろう。テニスが大好きなプレーヤーへ、というキャッチ通り。オールラウンドに使える。

お気に入り!

個人的にコスメがダサいと思っていますが(笑)、フレームの完成度は高いと思う。スピン、コントロール性能、反発力、打球感など、どの項目を検討してみても十二分に満足がいく。ヘッドを走らせやすく、サービスもラクに叩き込める。もう少し重めが好みだが、軽くても打ち負けないところもこのラケットの魅力。

RQS 33

 

RQS11同様、スイートエリアが広く、打球感もマイルド。体勢整えて打ち込んでいくと、逆にアウトしがちになる、見た目以上にラクなラケットだった。あまり「しなり感」はないので、スピンはかけにくいが、手首を固めてライジングで叩いていくと、面安定性も高く、気持ちがいい「さばき系ラケット」だ。

 

RQS11の面を大きくした感じで、その分の安心感と、ある程度のパワフルさを両立しているラケット。意外にスピンがかかりやすく、打感もしっかり系で悪くはない。スライスも打ちやすく、いわゆる簡単楽チン系のプレーを楽しめるが、案外、打っても行ける。でも、テニスを究めるというより、楽しみたい方向き。

 

フラットで振り切ってしまうと制御しづらいが、面を作って合わせる打ち方にすると、非常に使い勝手がいい。ボレーも楽に合わせられるし、操作性も悪くないので、ダブルス中心の非力な女性などに最適だ。自分の好みで言えば、もっとシャフトのしなりを感じられるモデルがいい。割とカッチリ固まった感じだった。

 

見た目は厚ラケではないけど、厚ラケ並みに当てて押し出すだけで返球できる楽なラケットだった。振って打つこともできるけれど、打ち込んだ感触があまりないので、面を作ってコースを狙って楽に勝ちたい人に向いていると思う。ボレーではそれほどラケットの恩恵を感じられなかったので、ストローカー向けかな。

 

スイートエリア20%向上は伊達じゃない。オフセンターで捕らえても問題なし。パワーアシストもいいので、特にボレーでは面に当たりさえすれば返せる。ダブルスプレーヤーなら即決してもいいだろう。また楕円よりも四角に近い形状は、RD7のような古きよきヨネックスモデルを喚起させ、懐かしくて頼もしい気分だ。

 

スイートエリアの大きさを強調したモデルであることはうなずける。乱暴に振り回しても、ミスヒットする感じはしなかった。ただ、その分クリアなフィーリングは得にくく、真芯で捕らえても気持ち良さがあまり伝わってこない。扱いはラクで、ナチュラルスピンもかけやすく、初中級者の幅広い層にオススメできそう。