編集部がホンキでテスト、ホンネでリポート

ラケットfeelingインプレッション

ヤラセなし企画!
連載/第74回

  今月はプリンスの「O3」に挑む。一口に「O3」と言っても、最近は枝分かれしている。「XF」シリーズは、フェイスフレーム上部に穴の空いた「Oポート構造」を、下部にはノーマルシャフトを採用し、ホールド感とソフトな打球感を追及したモデル。今回はその中から、シャラポワ使用の競技系ラケット『XFホワイト』と、それを30グラム軽量化して敷居を低くした『XFホワイトライト』を試打する。
 一方「ハイブリッド」シリーズは、Oポートをフェイスの縦横4カ所ではなく、上下もしくは左右のみに搭載。前者の場合は縦糸の可動域が広がり、パワーが向上。後者は特に回転系のスイングで空気抵抗が減り、鋭いボールが打てるという。上下タイプ代表として中〜上級向けの『クロノス』を、左右タイプ代表として上級〜競技者を対象にした『ツアー』を試打する。

オースリーXFホワイト

オースリーXFホワイトライト

オースリー ハイブリッド クロノス

オースリー ハイブリッド ツアー

●価格/税込み35,700円(本体34,000円)
●フェイス面積/100平方インチ
●全長/27.25インチ
●平均重量/300g
●フレーム厚/22〜25?
●平均バランス/330?
●ストリングパターン/18×19
●素材/グラファイテキストリーム+カーボン+タングステン+チタン
●グリップサイズ/1、2、3
●推奨テンション/47〜57ポンド(※今回はプリンス『ライトニングプロ16』を52ポンドで張り上げ)

●価格/税込み33,600円(本体32,000円)
●フェイス面積/100平方インチ
●全長/27インチ
●平均重量/270g
●フレーム厚/22〜25?
●平均バランス/340?
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイテキストリーム+カーボン+タングステン+チタン
●グリップサイズ/1、2
●推奨テンション/45〜55ポンド(※今回はプリンス『ライトニングXX 16』を50ポンドで張り上げ)

●価格/税込み31,500円(本体30,000円)
●フェイス面積/107平方インチ
●全長/27.5インチ
●平均重量/275g
●フレーム厚/22〜25?
●平均バランス/335?
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイテキストリーム+カーボン+タングステン+チタン
●グリップサイズ/1、2、3
●推奨テンション/47〜57ポンド(※今回はプリンス『ライトニングプロ16』を52ポンドで張り上げ)

●価格/税込み33,600円(本体32,000円)
●フェイス面積/95平方インチ
●全長/27インチ
●平均重量/305g
●フレーム厚/21?均一
●平均バランス/315?
●ストリングパターン/16×18
●素材/グラファイテキストリーム+カーボン+タングステン+チタン
●グリップサイズ/1、2、3
●推奨テンション/45〜55ポンド(※今回はプリンス『ライトニングプロ16』を50ポンドで張り上げ)

筋力:★★☆☆☆ 
技術レベル:★★★★☆
30代中盤女性。テニス歴13年。身長165?。
女性としてはスイングが速いほうで、球質はナチュラルスピン系。ネットにも積極的に出る。コントロール性の高いトップライトモデルが好み。
筋力:★★★★☆ 
技術レベル:★★☆☆☆
30代中盤男性。テニス歴5年。身長170?。
パワー志向のストローカーで、ボレーは苦手。とにかく振るのを身上にしている。イーブンからトップライトで、しなやかな打感のラケットが好み。
筋力:★★★☆☆ 
技術レベル:★★★★★
40歳間近の男性。テニス歴26年。身長165?。
トップスピン主体のオールラウンダー。食いつき感があり、トップライト気味で、打感がマイルドなラケットが好み。パワーサポートも少し欲しい。
筋力:★★☆☆☆ 
技術レベル:★★★☆☆
30代前半女性。テニス歴9年。身長160?。
ストローク主体だが、ボレーも練習中。攻撃的なストロークが打ちやすく、つかむような打感のラケットが好み。重いラケットは疲れるからパス。
筋力:★★★★★ 
技術レベル:★★★★☆
20代中盤男性。テニス歴10年。身長175?。
編集部随一の筋力を誇るパワーヒッター。大学テニス部出身で、技術も割と高い。飛びが抑えられた、スピン性能の高いツアー系モデルが好み。
筋力:★★★☆☆ 
技術レベル:★★★☆☆
30代中盤男性。テニス歴15年。身長164?。
厚い握りでフラット系のボールを打つストローカー。ボールが面にのめりこむような打感が好き。重めのラケットのほうがスイングが安定する。

お気に入り!

柔らかい打球感でスピンもかけやすい。捕らえてから押し出すという感触。適度なパワーアシストで横穴の効果を感じることができた。また、コンパクトな出来なので、スイングしやすく、コントロールもつけやすい。競技系と言えど対象は幅広く、中級以上なら男性、女性問わず使えるオールラウンドなラケット。

 

速いボールに対しても打ち負けない程度の適度なウェイトと、しっかりしつつ確かな打感、乗っけていけばしっかりかかるスピン性と、優等生的なラケット。高校生以上の本格派なら、誰でもそれなりに気に入るだろう。個人的には意外に古風な打ち味を感じた。見た目は派手だが、作りは意外に手堅い?

 

ツアー系ほどの厳しさはない。僕でも十分使えるし、一度振り出してしまえばラケットが自然と振れてくれる感じで、パワーのあるボールが打てる。自分の力でヘッドを回すよりも、ラケット任せにしたほうがいいと思った。あと、ボレーがとても好感触。ソフトな打感で、捕まえてからスポーンと飛ばすイメージだ。

 

ガツン系のラケットだった。シャラポワが使用していることがうなずけるし、彼女のようなテニスを目指している人には助けになる1本だと思う。私は毎日テニスをして鍛えていないので、ドカンと打てる気持ちよさはあっても、それを連続して打てないし、長時間持続できそうにない。学生さんにはいいのでは。

お気に入り!

ボールをしっかりとつかんで放す、「捕らえた」感覚がよくわかるラケット。振り抜きが良く、フラット、スピン、スライス、と問題なくこなせる。ただし、競技系の位置付けながらも反発性がいいので、力のある男性プレーヤーは少し持て余すかも。それでもこの心地よい打球感は特筆もの。一度味わってもらいたい。

 

なるほど、O-Portがちゃんと機能していることが、最もよくわかる1本。フレームがしっかりとしているからこそストリングの稼働率が上がり、糸が十分にその仕事をしてくれる。フレームと糸とのマッチングを抜きにして、ギアの完成度は語れない。その点で、このラケットはかなり高い水準に到達していると思う。

 

ストローク主体のプレーヤーに適したラケットだと思う。自然とラケットヘッドが下がるので、テイクバックがスムーズにでき、操作しやすい。そのまま後ろからボールにぶつけていけば、あなたもシャラポワ(!?)。ただ男性の重いボールに負ける感じがするので、スクール、女ダブメインの方にお勧めしたい。

 

確かに軽いし、振りやすい。芯で当てたときのマイルドさやパワフルさ、スピンのかかりやすさはいい感じではあるのだが、いかんせん私にはちょっと軽すぎるようで、振れすぎからかミスヒットを連発した。振らなくてもいいと割り切ればいいのだが……。これはコスメの通り、女性向けなのかもしれない。

 

ホワイトより軽い分、高いボールに対してラケットヘッドを回して叩きやすい。筋力はないが、振って強打したい人にはありがたい。打感もホワイト同様ソフトだと思う。ただ、軽さによってヘッドが抜けすぎる感もあり、それでオフセンターするケースもあった。特にボレーで感覚をつかむのに手間取った。

 

XFホワイトよりも軽い分、ずいぶんと振りやすくなっていたし、飛びも良かった。エースを狙っていくよりは、回転をかけて打つ、つなげるボールに安定感があり、少し守りの要素も組み入れられた感じがする。ボレーでは飛び出していく感じがあり、コントロールよりはスピードで決めるボレーが打ちやすかった。

 

XFホワイトをさらに優しくしたような印象で、パワーのないプレーヤーでも、ボールを簡単に飛ばすことができる。しかもその性能はホワイトと比べても遜色なく、各ショットとも万能にこなせるのがいい。そして何よりスイートエリアが広いので、自信がないプレーヤーにもオススメの1本。

 

まず、グリップが扁平型であるのが気になった。プリンスといえばラウンド型が多かったはず。他はそうでもなかったが、このラケットに限っては正直違和感を覚えた。僕には軽すぎたが、軽い割に押されるとか、面がブレるとかのデメリットをあまり感じなかったのは◎。軽量モデルを求めるニーズにははまりそうだ。

 

縦横両穴のラケットよりも、縦穴オンリーということからか、スイートエリアは狭い気がする。しかし、それだけソリッドでクリアな打球感が味わえるので、自分のやりたいことと、ボールの結果が近い気がする。ボレーよりもストロークでつぶすとき好感触。同じ性格でコンパクトな作りがあってもいいかも。

 

軽量でややトップヘビー気味のラケットという印象で、最近よくある中厚タイプの系統。ぶん回して打ってもそれなりについてくるし、当てるだけでもそれなりに返せるというラケット。スピンもかかりやすいし、まともに当てると凄く飛ぶ特性はベテランに、ぶん回して打っていける特性は若手に好かれそう。

お気に入り!

非常に振りやすいというのが第一印象。重量、バランスとも僕にはちょうど良く、速いボールに対しても振り遅れない。全てのショット、球種においてよくまとまっており、突出した個性はないが、安心して打てる。難点は、意外とスイートエリアが狭いこと。軽いから優しいのかと思いきや、ある程度の技術は必要。

お気に入り!

打ちづらいショットがなく、スムーズにスイングができてコントロールしやすかったし、スイートエリアも広く感じられた。低いボールのときでも、走らされた後でも粘りを発揮してくれてコートに収まってくれるのがうれしい。上級者ラケットは厳しいけど、“自分で打っているぞ感”を感じていたい人に良さそう。

 

全てのショットを「普通」に打てるラケット。秀でた部分があるわけでもなく、かと言って悪い部分があるわけでもない。この絶妙な「普通」が、味わいのある1本になっている。ラケットに特別な性能を求めないながらも、少しはアシストしてほしい、というプレーヤーに向いているのではないか。

お気に入り!

打球時にチョイ乗り感があり、捕まえすぎず弾きすぎずの絶妙な設定。どのショットにもそつがない。どっちつかずではなく、本当の意味で何でもこなせる点において、このラケットのポテンシャルは相当高いと感じられた。メーカーが想定する中上級向けで間違いない。頑張れば初級だって、この扱いやすさは武器になる。

 

ラケットのヘッドダウンに任せたスイングではなく、ラケットをしっかり握って自分から打ちにいくと、打球感は優しいながらもシャープだし、コントロールもつく。上級者向けの作りだが、手が出ないほど扱いに困るものではない。自分のスイングとラケットバランスさえマッチすれば中級以上でも行けそう。

お気に入り!

凄く気に入った。面が小さくて振りやすく、打感はマイルド系、イーブンからややトップライト気味に感じるバランスはヘッドが自動的に出て行かない分だけ難しさもあるが、使いやすくもある。思いきり振り回してもボールがまとめやすく、かつ、速いボールには負けない。久々に買いマークが点灯。

 

305gにしては重く感じて、振りにくかった。特にスピン系でラケットヘッドが走らず、なかなかボールが伸びてくれない。ボレーでの取り回しもちょっとつらくて、ホワイトより敷居は高いと思った。ただしスライスはガッとボールを押さえつけて、鋭いボールが行く。ダウン系のスイングで良さが出るモデル。

 

グリグリのスピンをかけようとすると、失速して短くなってしまうけれど、普通に打つときに適度にスピンをかける分には鋭く伸びるボールになってくれる。自分から攻撃的に仕掛けていくプレーの人に合いそう。重さは感じるので、これを思い通りに取り回したいのなら、ある程度の筋力は必要とされると思う。

 

振り抜きが良く、反発性も抑えられているので、スカッと爽快にスイングできるのがうれしい。上級者向けらしくしっかりとしていながらも、中級レベルからでも使えるように幅広い設計になっている。ただし、打球感がやや硬めな印象なので、しなりのあるラケットを求めるプレーヤーには向かないかも。

 

これも良かった。もはや「オースリー」テクノロジーは実験的な試みではなく、すでに完成の域にある定番機能。特にこのツアーは競技系の打感や正確な制球性は維持したまま、O-Port効果により手厳しさだけが緩和されている印象。スイートエリアも広く、正直ラク。上級モデルのいかつさを感じさせない上級モデルだと思う。