編集部がホンキでテスト、ホンネでリポート

ラケットfeelingインプレッション

ヤラセなし企画!
連載/第78回

 お待ちかね、4月号のカタログで試打できなかったヘッドのメインモデルを、当連載でいよいよ取り上げる。ヘッド史上最強のパワーラケット「メタリックス」に新機種が登場。飛びを重視した先行モデルに比べると、今回の2機種はよりコントロール性を追求した作りになっている。『メタリックス4』は、中厚近くまでフレームを絞ったアベレージモデル。『同2』はさらに設定をタイトにし、精度を高めている。いずれも振動を制御するスタビライザーを搭載。その効果にも注目が集まる。
 ツアー系の『エクストリーム』と『同プロ』も新登場。ナノテク素材のマイクロジェルがホールド感を高め、正確なショットを生み出すと、ヘッド社は説明する。前者はツアー系としては敷居が低め、後者はリュビチッチなども使用するプロスペックモデルだ。果たしてその出来はいかに?

METALLIX 4 METALLIX 2 EXTREME EXTREME PRO

メタリックス4

メタリックス2

エクストリーム

エクストリームプロ

●価格/税込み33,600円(本体32,000円)
●フェイス面積/107平方インチ
●全長/27 1/3インチ
●平均重量/255g
●フレーム厚/26mm均一
●平均バランス/355mm
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイト+メタリックス
●グリップサイズ/1、2、3
●推奨テンション/45〜55ポンド(※今回はヘッド『リップコントロール16』を52ポンドで張り上げ)

●価格/税込み32,550円(本体31,000円)
●フェイス面積/102平方インチ
●全長/27 1/3インチ
●平均重量/260g
●フレーム厚/24mm均一
●平均バランス/350mm
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイト+メタリックス
●グリップサイズ/1、2、3
●推奨テンション/43〜53ポンド(※今回はヘッド『リップコントロール16』を50ポンドで張り上げ)

●価格/税込み33,600円(本体32,000円)
●フェイス面積/100平方インチ
●全長/27 1/4インチ
●平均重量/295g
●フレーム厚/23〜26mm均一
●平均バランス/315mm
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイト+マイクロジェル
●グリップサイズ/1、2、3
●推奨テンション/50〜60ポンド(※今回はヘッド『ソニックプロ』を55ポンドで張り上げ)

●価格/税込み33,600円(本体32,000円)
●フェイス面積/100平方インチ
●全長/27インチ
●平均重量/315g
●フレーム厚/23〜26mm
●平均バランス/310mm
●ストリングパターン/16×19
●素材/グラファイト+マイクロジェル
●グリップサイズ/2、3、4
●推奨テンション/52〜62ポンド(※今回はヘッド『ソニックプロ』を57ポンドで張り上げ)

筋力:★★☆☆☆ 
技術レベル:★★★★☆
30代中盤女性。テニス歴14年。身長165cm。
女性としてはスイングが速いほうで、球質はナチュラルスピン系。ネットにも積極的に出る。コントロール性の高いトップライトモデルが好み。
筋力:★★★★☆ 
技術レベル:★★☆☆☆
30代中盤男性。テニス歴6年。身長170cm。
パワー志向のストローカーで、ボレーは苦手。とにかく振るのを身上にしている。イーブンからトップライトで、しなやかな打感のラケットが好み。
筋力:★★★☆☆ 
技術レベル:★★★★★
40歳間近の男性。テニス歴27年。身長165cm。
トップスピン主体のオールラウンダー。食いつき感があり、トップライト気味で、打感がマイルドなラケットが好み。パワーサポートも少し欲しい。
筋力:★★☆☆☆ 
技術レベル:★★★☆☆
30代前半女性。テニス歴10年。身長160cm。
ストローク主体だが、ボレーも練習中。攻撃的なストロークが打ちやすく、つかむような打感のラケットが好み。重いラケットは疲れるからパス。
筋力:★★★★★ 
技術レベル:★★★★☆
20代中盤男性。テニス歴11年。身長175cm。
編集部随一の筋力を誇るパワーヒッター。大学テニス部出身で、技術も割と高い。飛びが抑えられた、スピン性能の高いツアー系モデルが好み。
筋力:★★★☆☆ 
技術レベル:★★★☆☆
30代中盤男性。テニス歴16年。身長164cm。
厚い握りでフラット系のボールを打つストローカー。ボールが面にのめりこむような打感が好き。重めのラケットのほうがスイングが安定する。
METALLIX 4

 

フラットで合わせていくショットでは、面ブレの少なさ、振動の少なさを実感できた。コントロールはバラつき気味だが、厚めの高反発ラケットの特徴でもあるので許容範囲。スピンはかければかかるが、重いボールがいくわけではない。粘りにおける性能は高いほうなので、返すことに重きを置く方に適している。

お気に入り!

第一印象は簡単楽チン系の中厚ラケットで、かなり簡単方面のラケット。ただし、頑張って打てば食いつき感もあり、スピンもよくかかる今時の厚ラケとしての能力はちゃんと持っている。ただし、必死で頑張るよりはゆったりとスイングして合わせたほうがずっと快適。金属的な音がする割に、不快な振動はない。

 

スピンをかけようとすると、ちゃんとかかって押さえが利くのは良かったが、どうも伸びが得られない。色々試した結果、フラットで早いタイミングで合わせるか、スライスだと、よく伸びることがわかった。相手の力を利用したいシニア層に合いそう。ボレーも、少しスライスをかけつつ前に押すと非常にキレが出る。

 

軽くて振り回しやすいので、高いボールを処理したいときなどには便利。苦手なハイボレーやスマッシュも打ちやすかった。ただ、見た目ほどラケットにパワーがあるわけではなく、振ってもそれほど飛んでいかないため、ジュニア層にいいかもしれない。打球感は硬めなほうだと思うので、好みは分かれるかも。

お気に入り!

当てるだけで飛んでいってくれるので、下手に振っては逆に飛ばなくなってしまう。言い換えれば、当てるだけのプレーヤーには大変心強いだろう。スピンやフラットに目を引くものはなかったが、スライスのかかりは特筆モノ。糸を引くような伸びのある軌道になり、武器になるスライスが打てるのだ。

 

ボレーが感動的に良い。ハイボレーを弾いても、ローボレーを運んでもOK。他モデルに比べて非常にミスが出にくいのだ。打感は硬そうなモデル名らしくなく(?)、腕への響きが控えめ。スタビライザーによる制振効果が効いているのだと思われる。ストロークは、一般的な中厚よりもやや飛びを抑えた印象だった。

METALLIX 2

 

スペック的には4とさほど変わらないのだが、バランスのせいか、こちらのほうが重さを感じた。オフセンターしてもそれなりに返るし、センターでもその打感の違いはさほどない。スイートエリアが広いのか狭いのか、よくわからないラケットだった。ボレーはラクで、振動吸収においては一歩リードといった感じ。

 

飛ばない中厚。ある程度頑張らないといいボールは作りにくく、合わせるだけではボールを作れない。正直、自分には使い方がわかりにくかった。振らないとボールが行かないし、やたらとボールが重く感じる。楽をしたいつもりで使うと結構痛い目を見そう。適合層はきれいに面を作る女子かジュニアか?

 

4よりもスピン系でのボールの伸びは高い印象。多少楽をしながらも、返すだけでなく、攻撃的なボールを打ちたいと考える中厚ユーザーに合うだろう。正統派の女性や、少し体力が落ちてきた男性などだ。振動はスタビライザーのおかげで抑えられていたと思うが、打球音がキンキンした感じで、好みに合わなかった。

 

4と同様に打球感は少し硬めで、飛びがあるほうではないので、ライジング気味に相手のボールの勢いを利用して打ったほうがいいボールがいく。オフセンターでも面は安定していたので、ライジングやネットプレーのときには役立ってくれた。でも、どちらかというと、守備的なプレーヤーのほうが合いそう。

 

振動がないのは「さすがスタビライザー」といったところ。ハードヒットしても、相手の強い球にも振動で痛くなることはなかった。元々中厚程度の設計なので、思い切り振るよりは、丁寧に当てていくプレーヤーに向いているだろう。ガシガシ打ちたい僕としては、少々持て余した。また、金属的な打球音は気になった。

 

いろんなショットがソツなくこなせるという意味では、完成されたラケットなのだと思う。偏った難しさがないから、あらゆるプレースタイルに適合しそう。ただし「これはイイ!」という際立った特徴は、残念ながら見出せなかった。トータルバランスを求めるなら買い。いい意味で「普通」だから、末永く使えると思う。

EXTREME

 

多くの層に受け入れられるラケット。ストロークが特に振り抜きやすく、取り回しやすい。ボールをインパクトしてから、あと一押ししてくれるようにボールが伸びていく。「新素材」と銘打ったものの多くは、その硬さや強さは感じられても、結局打球感が損なわれているものが多い。これは両立という意味で秀逸!

 

適度な重量とバランスがあり、やや固めだが打感はマイルドで、食いつき感もある。頑張った分だけボールが行き、強いボールは作りやすい。スピンとフラットならスピン系で味が出そう。中身が詰まったようなちゃんとしたフレームが好印象で、ストリング次第で色々と調整できそう。普通にいい出来のラケット。

お気に入り!

ボールの食いつきがとても良く、スピンが自然にかかる。振って振って、振りまくってもスピンの乗りがいいからコートに収まる。これはエクストリームプロも同じだが、少し軽い分、40歳間近の自分にはこちらのほうが扱いやすかった。若干ボールが短くなり気味ではあったが…。ローボレーでの操作性の高さもいい。

お気に入り!

すごく良かった。ヘッドといえば硬いイメージを持っているかもしれないけれど、これはマイルドな打球感でとても心地いい。コントロール性も良く、スピンは跳ねてくれるし、スライスは低い弾道で伸びた。ストローカーにオススメ。特にラケットからパワーをもらいたい+振っていきたい女性は試してほしい。

お気に入り!

久々に買ってもいいかも! と思えるラケットが登場した。最近の軽めのツアーモデルではなく、持った瞬間からずっしりと手に来る重さが僕の筋肉を刺激する。フラットの打ち抜ける感じが優れているし、何よりボールホールド感が良く、スピンのかかりがいいのも嬉しい。打ちたいプレーヤーにオススメの1本。

お気に入り!

メーカーが謳うように、ホールド感たっぷり。フレックスポイントが「フェイスでつかむ」感覚だったのに対し、このマイクロジェルは「フレーム全体で乗せる」イメージ。ボールを持てるとスピン&コントロール性がドラマチックに向上する。ただし楽ではない。振ってナンボのモデルだから相応の技量は必要だろう。

EXTREME PRO

お気に入り!

スペックの315gは信じられないくらい、取り回しのいいラケットだった。スイートエリアも予想以上に広くコントロールもつけやすい。プロモデルの割に、厳しいボールもラケットのパワーで返してくれる。トップを落としてスイングする方はエクストリーム、あまり落とさないタイプはプロが良いのでは?

お気に入り!

やや軽いと感じさせるような設定が扱いやすさにつながっている。合わせるだけでも案外飛ぶし、頑張れば頑張っただけのボールが行く。打っていて楽しいと感じさせてくれるラケットで、相手のボールが速くても負けない重量と、スイングが間に合わせられるバランス設定が好印象。割と万人向けかも。

 

ボールの食いつきが良く、振りまくってもスピンで制御できるという味付けは、エクストリームと同様。こちらは315gだが、その数字ほどは重さを感じず、普段ならつなぐようなボールでもフルスイングできた。ツアーモデルにしては敷居は低いと言えよう。唯一、狭めのスイートエリアにツアーモデルらしさを感じた。

 

持った瞬間に重いとわかるけど、スイング中はそれほど重さを感じない。打点でグッと力を入れたら、コンパクトなスイングでもラケットの重さが加わり、いいボールが打てたのには驚いた。腕力のある人ならもっと自在に使いこなせると思う。打球感はマイルドだし、プロモデルでもそれほど壁は高くないと感じた。

 

ラケットの重量を使ってパワーのある打球を飛ばせるが、体力がないと長時間のプレーには向かない。重さはあるが振り抜きはいいために、スピンもスライスも打ちやすく好印象。今回はラケット自体の重さを感じるものが少なかっただけに、とにかく振りたいプレーヤーにとっては魅力のある1本と言えるだろう。

 

さすがヘッドのプロモデルだと唸った。打点に入って打てたときには、イメージ通りの完璧に近いボールが作れる。自分のレベルが上がったかと、勘違いしそうなくらいだ。ただし問題なのは、ヒッティングゾーン外の対応。パワーサポートが少ないから、浅くなったり伸びなくなったりしがち。使い手の力量次第の1本。
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