編集部がホンキでテスト、ホンネでリポート

ラケットfeelingインプレッション

ヤラセなし企画!
連載/第81回

 「オースリースピードポート」の競技層向けニューモデル、4本を取り上げる。メーカーによる大まかな色分けは、『ツアーMP』がスピン性、『ツアーMP+』が攻撃性、『ブラック』がパワー、『ブラックライト』が操作性に優れるという。しかし最大の特徴は、全機種に2種類のグロメットを用意し、打感や飛びを自由に調整できるようにした点だ。糸の通し孔が付いたストリングホールグロメット(以下SHG)を装着すると、糸の可動域が制限され、精度や打ち応え感がアップ。大口径のスピードポートグロメット(以下SPG)を付ければ、糸がたわみ、パワーや振動吸収性が上がる。編集部の試打では、『ツアー』2機種はSHGを、『ブラック』2機種はSPGを装着したが、両グロメットの違いを把握するため、テスター数名はメーカーの試打会にも出向き、比較を行なった。

O3 SPEEDPORT
TOUR MP
O3 SPEEDPORT
TOUR MP+
O3 SPEEDPORT
BLACK MP
O3 SPEEDPORT
BLACK LITE MP

オースリー
スピードポート
ツアーMP

オースリー
スピードポート
ツアーMPプラス

オースリー
スピードポート
ブラックMP

オースリー
スピードポート
ブラックライトMP

●価格/税込み36,750円(本体35,000円)
●フェイス面積/97平方インチ
●全長/27インチ
●平均重量/310g
●フレーム厚/21mm均一
●平均バランス/320mm
●ストリングパターン/16×18
●グリップサイズ/2、3
●推奨テンション/47〜57ポンド(※今回はプリンス『ライトニングプロ16』を52ポンドで張り上げ)

●価格/税込み36,750円(本体35,000円)
●フェイス面積/103平方インチ
●全長/27インチ
●平均重量/300g
●フレーム厚/22mm均一
●平均バランス/325mm
●ストリングパターン/16×19
●グリップサイズ/1、2、3
●推奨テンション/50〜60ポンド(※今回はプリンス『ライトニングプロ16』を55ポンドで張り上げ)

●価格/税込み35,700円(本体34,000円)
●フェイス面積/100平方インチ
●全長/27インチ
●平均重量/305g
●フレーム厚/22〜24mm
●平均バランス/320mm
●ストリングパターン/16×19
●グリップサイズ/1、2、3
●推奨テンション/48〜58ポンド(※今回はプリンス『ライトニングプロ16』を53ポンドで張り上げ)

●価格/税込み35,700円(本体34,000円)
●フェイス面積/100平方インチ
●全長/27インチ
●平均重量/280g
●フレーム厚/22〜24mm
●平均バランス/345mm
●ストリングパターン/16×19
●グリップサイズ/1、2、3
●推奨テンション/43〜53ポンド(※今回はプリンス『ライトニングプロ16』を48ポンドで張り上げ)

筋力:★★☆☆☆ 
技術レベル:★★★★☆
30代中盤女性。テニス歴14年。身長165cm。
女性としてはスイングが速いほうで、球質はナチュラルスピン系。ネットにも積極的に出る。コントロール性の高いトップライトモデルが好み。
筋力:★★★★☆ 
技術レベル:★★☆☆☆
30代中盤男性。テニス歴6年。身長170cm。
パワー志向のストローカーで、ボレーは苦手。とにかく振るのを身上にしている。イーブンからトップライトで、しなやかな打感のラケットが好み。
筋力:★★★☆☆ 
技術レベル:★★★★★
40歳間近の男性。テニス歴27年。身長165cm。
トップスピン主体のオールラウンダー。食いつき感があり、トップライト気味で、打感がマイルドなラケットが好み。パワーサポートも少し欲しい。
筋力:★★☆☆☆ 
技術レベル:★★★☆☆
30代前半女性。テニス歴10年。身長160cm。
ストローク主体だが、ボレーも練習中。攻撃的なストロークが打ちやすく、つかむような打感のラケットが好み。重いラケットは疲れるからパス。
筋力:★★★★☆
技術レベル:★★★★★
20代前半男性。テニス歴7年。身長175cm。
5月から加わった新人。専門学校のテニス科出身で、コーチ資格も持つ。多彩な球種やコースを駆使する技巧派。面の小さい競技系モデルが好き。
筋力:★★★☆☆ 
技術レベル:★★★☆☆
30代中盤男性。テニス歴16年。身長164cm。
厚い握りでフラット系のボールを打つストローカー。ボールが面にのめりこむような打感が好き。重めのラケットのほうがスイングが安定する。
O3 SPEEDPORT TOUR MP


(両タイプ試打)

 

SPG使用はボールをつかむ感じ。重量がある上に、ボールを持ってしまうと、フィジカルがついていかない私には「重い」という印象に。SHG使用は、スイートエリアは狭いが弾きが良く、面ブレも少ない。オースリーは打球感がぼやけると思っていた上級者にオススメ。共通点はスペックの割に振り抜きがいいこと。


(SHGを試打)

 

SHGのセッティングだと、従来のOポート、あるいはスピードポートファンにとっては新味に欠ける。というかポート構造としたメリットを感じにくく、一般的なフレームとの差異もわかりにくい。もちろん空気抵抗の受けにくさは、確実にあるのだろう。重めのラケットでスイングを加速させたい競技者層が対象か。

O3 SPEEDPORT TOUR MP+


(SHGを試打)

 

基本的な部分はMPと変わらない。しなやかで、一度面に乗せてから飛んでいくムードは好印象。ただし、オフセンター時の大きめの振動はこちらのほうがやや強調されている感じ。軽い分だけ取り回しやすいのはいいとして、もう少し中身がしっかり詰まった感じがあると、打感の快適性も上がるような気がする。


(両タイプ試打)

 

SHGの場合は、飛び出し感がある反面、ボールがラケットに乗っている感じがそれほどなく、コントロールしづらかった。それがSPGだと全く別のラケットになり、食いつき感が加わって回転もかけやすかった。ツアーMPよりもスマッシュなどが打ちやすかったため、オールラウンドにプレーする人に合いそう。

O3 SPEEDPORT BLACK MP


(両タイプ試打)

 

ブラックライトと比較すると、スイング中にちょっと重さを感じたけど、それに慣れると遠心力を利用して重いボールが打てている気がする。でも、300gを超えていることを考えると、振り抜きやすいほうだと思う。SHG使用だと、オースリー独特のマイルドな打球感が消えるけど、硬い感触が好きな人にはいいのかも。


(SPGを試打)

 

ツアー系とは一変して、スピンショットのパフォーマンスを絶賛したい。「やっぱりスピードポートはこうでなきゃ!」と納得し、メーカーの謳い文句もスッと腑に落ちた。広いスイートエリアでボールをつかみ、食いつかせて回転を与える。スイングの抜けも良い。打っていて、とても安心感のあるラケットだった。

O3 SPEEDPORT BLACK LITE MP


(両タイプ試打)

 

SPGでの食いつきの良さと、ソフトな打感、ボレー性能などは、ブラックと共通の長所。軽量である分、球威はやや落ちるが、スライスの乗りが感動的に良かった。一回捕まえて飛ばすから、強めに振ってもすっぽ抜けず、グングン伸びる。SHGのほうは、やっぱり僕はパス。打感は硬いし、フラットの強打者に任せたい。


(SPGを試打)

 

280gになるだけでここまで違うものなのか!? とびっくり。こちらは振り抜きの良さに加え操作性も高く、スイートエリアも広い。ラケットが軽く、重いボールを打つには難があるが、ボールホールド感は十分で、コントロールをつけたスピンを打つことができた。全体的に安定したオールラウンドな1本。
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